ありふれないジェダイとクローン軍団で世界最強   作:コレクトマン

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しばらくの間、投稿ペースが遅くなります。すいません……


38話目です。


進撃のファースト・オーダー、クローンの攻撃

 

黒いゴーレムが持つライトセーバーに斬られかかった時に急に俺の意識が途切れた。次に意識を取り戻した時には、空中にて俺は魔人族らしき男の首を刎ねていた。そして落下の際にフォースと受け身を取り、なんとか無事に着地することが出来た。しかし、俺はある疑念を抱いていた。

 

 

(…どうなっているんだ?俺は確か黒いゴーレムと戦闘中だった筈。それに……俺は意識を失っている最中、俺ではない別の意思の何かが俺の身体を動かし、魔人族の首を刎ねた。一体俺の身体はどうなっているんだ?)

 

 

疑念を抱く中、黒いゴーレムは考えている俺に足して攻撃してくる意思を見せて来なかった。まるで卿を削がれた様な感じであった。

 

 

「……卿が削がれた。お前との一騎打ちにあの魔人族に水を刺されたのではこれまでの楽しみが消え失せた。だが、お前の異常性には多少は興味は持たせてもらった」

 

「…それは遠回しに俺達を見逃すと言っているのか?」

 

「私の場合はな?……だが、後方にいる尋問官は別ではあるがな」

 

 

“だろうな…”と言いつつも俺はライトセーバーを構え直し、さっきからこちらに向けて殺意を飛ばしてくる方角へと顔を向けるとそこには黒いアーマースーツと専用のヘルメットを纏うこの異世界では見慣れない灰色の肌のヒューマノイド種族の大男と同じく黒いアーマースーツとフルフェイスヘルメットを纏い、ダブル=ブレード・ライトセーバーの赤い光刃を展開する尋問官の姿が有った。そして黒いゴーレムはこの場を尋問官達に任せる様に去って行った。

 

 

『驚いたね……まさかフォースの暗黒面を使えるなんてね?』

 

「…尋問官か」

 

『通信で会った時もそうだったけど、あのシャドウと同じ歳のようね、坊や?』

 

 

そう言う女性尋問官。俺はライトセーバーを分割し、二刀流にして尋問官達と睨み合う。すると敵の防御シールド発生装置がある方で爆発が起きた。……どうやらシアがうまくやってくれた様だ。その証拠に防御シールドの傘が消えていく。そしてシアがシュタイフでここに戻ってきた。

 

 

「マスター!無事に破壊しました!」

 

「よくやった。…後は目の前にいる尋問官達から凌げば俺達の勝ちだ」

 

 

シアもライトセーバーを起動させ、俺の下に加わり二対二となった状況でも女性尋問官は余裕な感じであった。

 

 

『……ハッハッハッハ!どうやらそれは思い違いのようね?』

 

「何っ?…どういうことだ?」

 

 

俺は女性尋問官にそう問い質すと、女性尋問官のフルフェイスヘルメットのバイザー部分が開き、その素顔を晒す。その女性は惑星ミリアル出身のヒューマノイド型知覚種族の“ミリアラン”であることが判明した。……まさかこの世界に来たアシュ=レイ以外にも俺が知る種族と相見えるとは思いもしなかった。

 

 

「防御シールドが()()()()()()()()()()()()()()()()とでも?」

 

「破られることを?……っ!」

 

 

俺は女性尋問官が言う意味を理解したと同時に空を見上げると、そこには数十機のシャトルが四機掛かりで四足歩行の大型ウォーカーをワイヤーでこちらに向けて輸送していた。その大きさは共和国軍の主力ウォーカーである“AT-TE”を上回る大きさだ。

 

 

「な…何か大きいのが来ちゃいましたよ!?」

 

「慌てるなシア。ウォーカーの存在もそうだが、今は尋問官達から凌がなければならない」

 

「あらぁ?今のアナタ達に出来るかしら?」

 

「……ここで殺す!」

 

 

その言葉を合図に尋問官達が先に仕掛けてくる。俺とシアはそれぞれで尋問官達を相手する為に俺は男性尋問官を、シアは女性尋問官を相手をする。俺はジャーカイ、シアは俺が伝授したアタロ。それぞれの型で尋問官達の剣戟をしのぎ、なんとか持ちこたえていた。尋問官達が使うフォームは戦闘型であり、シスの型“ジュヨー”による変則的な剣術で俺達を徹底的に攻めてくる。

 

 

 

……普通のジェダイならかなり苦戦する筈だが、生憎と俺とシアは普通のジェダイではない。俺の場合は大迷宮の奈落の底で魔物肉を食らい、より大幅にステータスを上昇させた。その影響か尋問官達が打ち込んでくる剣の重さが軽く感じた。シアにいたっては生まれ持った魔力操作と身体強化で尋問官よりも上回るアクロバティックな動きで翻弄していた。

 

 

 

女性尋問官はシア相手に決定的な一手を打てずに戦いを長引かせて少しずつだが焦りを出していた。そして男性尋問官は女性尋問官とは違って逆に怒りを力に変えていた筈が、少しずつ怒りに身を任せていた。

 

 

「貴様…!」

 

「悪いが、お前たちと相手してやるほどヒマではない」

 

「…ほざけっ!!」

 

 

俺の言葉に対して癪に障ったのか男性尋問官は柄の部分をリング状に展開し、リング状になった柄に沿わせてブレード放出口を回転させ、そのまま俺に斬り掛かろうとする。だが、怒りに身を任せての行動だった為に対処は簡単だった。俺はフォース・プッシュで思いっきり男性尋問官を吹き飛ばした。それによって男性尋問官は受け身を取ることに失敗し、地面に頭を打ち付けて気絶する。

そしてシアは女性尋問官相手になんとか善戦していた。

 

 

 

「なるほど……どうやらそれなりの修羅場をくぐってきたようね?」

 

「貴女の様な人でも倒せる様にマスターから直々に鍛えて貰っています!これくらい如何ってことないです!!」

 

「そう?なら、これならどう!」

 

 

女性尋問官も柄をリング状に展開し、放出口を回転させシアに斬り掛かる。

 

 

「うぇっ!?そんなのありですか!?」

 

「あらぁ?さっきの威勢はどうしたのかしら!!」

 

「くっ…!舐めないでほしいです!!」

 

 

シアはライトセーバーを分割し、二刀流にして女性尋問官の剣戟を凌ぐ。だが、放出口が回転するライトセーバーを操る尋問官の変則的な動きに今度はシアの方に焦りが生じる。流石に不味いと判断した俺はシアの援護に回る。

 

 

「…っ!マスター!」

 

「シア、無事か!?」

 

 

此方が加勢したことで二対一になってなんとか態勢を立て直した。そして尋問官は男性尋問官の方を見た。その気絶していた男性尋問官は目を覚まし、ライトセーバーを手にこちらに戻ってきてまた二対二へと振り出しに戻った。しかし、これは逆に好都合でもある。

 

 

「……フッフッフ、どうやら振り出しに戻ってしまったようね、坊や?」

 

「それはどうかな?…シア、合わせろ!」

 

「は…はいですぅ!!」

 

 

俺はシアに声を掛けると同時に二人掛かりによるフォース・プッシュで尋問官達を吹き飛ばして距離を取らせ、その隙に俺達はシュタイフに向かい、俺は運転席に乗り込み、シアは運転席に乗る俺の後ろ側へと乗る。そして魔力を流してアクセルを回し、尋問官を無視してハジメ達のところに戻る。そして置いてかれた尋問官達は雷電たちを追いかける様子はなかった。

 

 

「…追いかけなくてもいいのか?」

 

「いいさ。此方が勝とうがジェダイ共が勝とうが、どの道私らの目的は達した。あとはどの様な展開になるのか見届けるだけね」

 

 

そうして尋問官達は増援としてきたファースト・オーダー(FO)の軍勢とウォーカーの指揮を取る為に戻るのだった。

 

 

 

そして俺達はシュタイフを全速力で加速させ、ハジメ達のところに戻るのだった。俺達が戦っている敵側にウォーカーが向かってきていることを伝える為に。

 

 

雷電Side out

 

 

 

その頃、ハジメ達はラビットチームことハウリア族が乗るハードボーラーの活躍によって絶望的な状況をなんとか起死回生することが出来た。そして嬉しいことに敵の防御シールドの傘が消えて重砲による支援砲撃が可能となった。敵も防御シールドが消えたのにも関わらず指揮が低下することはなかった。それどころか、戦局をよく見ていたのかすぐに撤退し始めたのだ。

 

 

 

これは好機だが、何かと嫌な予感がする。俺達は敵の後退に合わせて重砲部隊に砲撃支援を頼みつつも塹壕に後退したクローン達と合流する為に後退する。すると防御シールドを破壊してきた雷電たちが味方の重砲に巻き込まれない様に戻ってきた。……というか、雷電たちが防御シールドを破壊しにいっていることをすっかり忘れて重砲部隊に砲撃支援を頼んだのは失敗だったと反省したのは余談だ。

 

 

「雷電、その様子だと防御シールドの破壊は成功のようだな?」

 

「ああ……だが、防御シールド発生装置を破壊したのは良いがその後方で敵増援の歩兵部隊とウォーカーが迫っている!そのウォーカーの数はざっと八台だ!」

 

「ウォーカーっ!?てことは……なぁ、そのウォーカーは四つ足歩行の兵器だったか?」

 

「はいです!ハジメさんの言う通り、私とマスターが見た時は四つ足歩行の奴でした!てっきり私は新手の魔物かと思いました!」

 

 

雷電とシアから敵がウォーカーを導入してきたことに“マジか…!”と内心そう思いながらも焦っていた。ドンナー&シュラークの代わりにDC-15A HCとCR-2で敵を屠って来たがブラスターを放つ度に熱が溜まり、銃身がへたっていて、既にエネルギーもガス欠だった。そこに追い討ちをかける様に敵の増援であるウォーカーがこちらに迫っている。

 

 

 

どうするかと考えているその時、ラビットチームが駆るハードボーラー達も戻ってきた。だが、激しい戦闘だった為かかなり損傷していて四機の内の二機はかなり損傷具合が酷い。中には右足を欠損して動かなくなった奴もある。するとハウリア族がハードボーラーから降りて俺に敬礼しながらも状況を説明した。

 

 

「コマンダー、敵の大半は粗方潰しました!……しかし、敵ストームトルーパーが放つブラスターをいくつか当たってしまい、この様に機体がもうボロボロです」

 

「そうか。……それで、お前たちの中で損傷が軽微なのは?」

 

「私とパルの機体だけです。ネアは右腕の間接部が直撃して動かなくなり、ヨルは右足をやられ機動力を奪われて行動不能になりました。その際にネアが動かなくなったヨルの機体ごと運んで撤退し、私がネア達の撤退の援護をしてなんとか無事に全員生還しました」

 

 

“そうか…”と一言呟いた後に俺はネアとヨルが乗っていたハードボーラーを見た。急ごしらえの装備だったとはいえ、よく無事に生還出来たなと俺は思った。出来ればより完璧な状態……即ち、重装備で出したかったが敵の第二派のことを考えていた為に武装は最小限しか取り付けることしか出来なかった。

 

 

 

そう考えながらも俺は次の指示をラビットチームに伝えた。

 

 

「よし……ラビットチームはハードボーラーから降りて此処にいるクローン部隊の指揮を頼む。その間に俺は、まだ損傷軽微の機体を優先して修復する。その後に俺がハードボーラーに乗り込み、敵の第三波を蹴散らす」

 

「コマンダー自ら……ですか?」

 

「あぁそうだ。それに…こいつ(ハードボーラー)を作ったのは俺だ。操縦くらいは覚えているさ。雷電、新たな敵増援部隊に対してお前はどうするんだ?」

 

「その点は問題ない。既に手は考えてあるが……少し時間を稼いでくれないか?俺は()()()()を召喚する。そうすれば奴らに不意をつける筈だ」

 

 

雷電の言う()()()()というのが気になったが、そんな時間を与えてくれないかの様に一人のクローンが報告しにきた。

 

 

「将軍、コマンダー!敵陣の奥に敵増援部隊を確認しました!その増援部隊にはウォーカーが確認されています。それも八台、此方に向かって来ています!このままではウォーカーの火力でコマンダー・ナグモが錬成した外壁を破壊されるのも時間の問題です!」

 

「……もう連中は態勢を立て直してきやがったか。雷電、その大隊を召喚すれば僅かに勝機があるんだな?」

 

「あぁ……とびっきりの援軍だ。だからそれまで時間を稼いでくれ!」

 

 

俺は任せろと了承した後に至急損傷が低いハードボーラー一機修理を行い、その次に武装などの換装を行った。ハードポイント部分から改造Z-6ロータリー・ブラスター・キャノンを取り外し、代わりに17口径120ミリ砲こと“VSキャノン”を左右のハードポイント部分に取り付ける。俺が予想する敵ウォーカーに対して実態弾はあまり効果は薄いかもしれないが、俺が錬成で作った弾薬こと17口径120ミリ弾の弾頭は特別製だ。敵ウォーカーの装甲を貫通出来なくとも、ウォーカーの身体を支える脚部を屠るだけの威力はある。

 

 

 

そう考えている間にもうハードボーラーの修復が終わり、武装の取り付けも完了していた。俺は直ぐにハードボーラーに乗り込み、システムの最終チェックを行う。その際にハードボーラーのシステムから“Initialize(初期化)”と音声が出た。俺は初期化した機体のシステムの再設定をした後に再び起動させる。そしてハードボーラーから“Ready”と音声を起点に俺が乗るハードボーラーのコックピット部分がパイロットを守る様に開いていた装甲が閉じて戦闘体勢に入る。そして俺はハードボーラーを動かし、塹壕を飛び越えて前線へと戻った。

 

 

 

前線に戻った際に画面越しに敵のウォーカー八台を捕捉した。そして何よりも、俺が考えていた嫌な予感が的中した。

 

 

「おいおい……AT-ATのことは想定はしていたが、A()T()-()M()6()までいるなんて予想もしてねえぞ……!」

 

 

俺が言うA()T()-()M()6()とはファースト・オーダーがAT-ATを改修し、重強襲ウォーカーとして使用された重武装機動式ウォーカーだ。通常のAT-ATより巨大で、“背中”部分に名前の由来でもあるメガキャリバー6キャノンを積んでいる。あんなのが外壁に向けられて撃たれたら一瞬にして外壁が破壊される。確認したところAT-M6は二台しか居らず、残りはファースト・オーダー仕様のAT-ATだけだった。すると一台のAT-ATが外部スピーカーを通して広域にあることを告げてきた。

 

 

『湖畔の町ウルを守る愚かな抵抗勢力に告ぐ!此方は“ファースト・オーダー”。最高指導者の下、神エヒトに従う軍隊である!我々の次世代兵士達を旧共和国のクローン・トルーパーという旧世代兵士でよく奮闘したことは褒めておこう!…だが、それもこれまでだ。降伏せよ!さすれば然る可き手段で貴様らを処罰してやろう!』

 

 

どうやらあのAT-ATにはファースト・オーダーの士官が乗っているようだ。だったら早い話と考えた俺はこっちも外部スピーカーでAT-ATの群れに向けてこう返答した。

 

 

「…だったらこう返答してやるよ。……“馬鹿め!!”」

 

『なっ…!?おのれ、ファースト・オーダーに舐めた口を……!!全ウォーカー、あの人型兵器を狙え!!奴をファースト・オーダーに逆らった者の末路の見せしめにせよ!!』

 

 

AT-ATやAT-M6が砲塔をこっちにむけて何時でも発射態勢に移行した。こっちも左右VSキャノンとチェーンガン、VSキャリバーといった火器管理システムをオンラインにしていつでも対応出来る様にした。一触即発の中……レーダーに味方の反応が移った。それも多数である。

 

 

「レーダーに味方の反応…?それにこの数……まさかっ!」

 

 

俺はその味方の反応がある方角……即ち、空の方を見上げると、そこには雷電と新たに召喚したクローン達をのせた無数のガンシップを引き連れて降下してきたのだ。中にはAT-TEを運ぶガンシップまでもあった。更にガンシップの上には銀河共和国宇宙軍の主力艦である“ヴェネター級スターデストロイヤー”が衛星軌道上で宙座していた。……どうやら雷電の奴、大隊以外にもヴェネター級まで召喚した様だ。突如と現れたクローン達の増援によって敵士官は混乱状態に陥っていた。

 

 

「何だと…!?観測斑、何をやっていた!!」

 

「そ…それが、敵の増援が一瞬で現れたんです!レーダーから一気に姿を表したかの様に!」

 

「ええい、言い訳はいい!兎も角、新たに出現した奴らも敵だ!!迎撃しろ!!」

 

 

ファースト・オーダーも急に敵の増援が出てきたことに驚きと混乱を隠せないでいたが地上部隊のストームトルーパー達は対空迎撃の為にブラスターで応戦する。しかし、焼け石に水なのは目に見えていた。地上から攻撃してくるストームトルーパーを応戦しようとガンシップからレーザーとミサイルの弾幕をストームトルーパーと敵ウォーカーにお見舞いしていた。そんな中、ガンシップに乗る雷電がクローン達に指示を出す。

 

 

「ハジメを中心に囲み、円形に防衛戦を貼れ!その後、212攻撃大隊はガンシップから降りると同時に攻撃開始!」

 

「イエッサー!野郎ども、続け!」

 

 

そうして俺を中心に数機のガンシップが着陸し、クローン達がガンシップから降りてそのまま防衛戦を貼る様に行動していた。そして雷電が乗るガンシップも着陸してクローン達を引き連れてガンシップから降りる。そのクローン達の中には見覚えのあるクローン・コマンダーがいた。さっき雷電が212攻撃大隊と言ってたからな、そのコマンダーは誰なのかだいたい察した。

 

 

「ハジメ、助かったぞ。よく敵の注意を引きつけてくれたな?お陰で奇襲は成功した」

 

「そりゃどうも。……それはそうと、俺が考えが間違っていなければそのクローン・コマンダーは……」

 

「ああ、コマンダー・コーディだ。212攻撃大隊を指揮するトルーパーだ」

 

「将軍から聞かされています。コマンダー・ナグモですね?自分は“コーディ”。細かい自己紹介は省かせてもらいます。今は……」

 

「…だな、今はファースト・オーダー共を片付けるぞ!」

 

 

俺はハードボーラーを動かし、単身で敵ウォーカーに向かって突撃した。無論、これを黙って見過ごすほど敵は甘くない。ストームトルーパー達はウォーカーを狙う俺に対してブラスターで応戦する。しかし、ハードボーラーのブースターによる高機動モードで回避しつつもチェーンガンで反撃する。その際にクローン達の援護があって敵のウォーカーへの道が開かれた。

 

 

 

俺はその開かれた道を通り、敵ウォーカーに対してVSキャリバーを展開して突っ込んだ。先ずは文字通り敵の足を潰す!

 

 

「敵人型兵器、急速に接近!」

 

「…っ!?全砲門、あの人型兵器に向けて撃て!撃ち落とせっ!!」

 

 

敵もこっちの狙いに気付いた様だが、遅かったな。俺はVSキャリバーで近場のAT-ATの左脚部を二つ切断する。左脚部を切断されたウォーカーはバランスを保てず重力に引かれるがまま左側へと倒れていった。更に止めと言わんばかりに倒れ込んだウォーカーの装甲が薄い首元へと回り込み、VSキャノンで撃ち込み、確実に破壊する。

 

 

 

一体のウォーカーが撃破されたとはいえ動じる様子を見せないストームトルーパー。それに対してお返しと言わんばかりにAT-M6のメガキャリバー6キャノンから砲撃され、後方で援護していたAT-TEを破壊する。しかし、味方のウォーカーが破壊されても上空からガンシップがまた新たなウォーカーを運んで来て最前線へと降ろす。……どうやら最前線で戦って指揮している雷電が戦いと指揮を同時に行いながら破壊されたAT-TEの代わりとして再度召喚したんだろう。

 

 

 

今現在の状況は212攻撃大隊のクローン達の強襲でストームトルーパー達は、ウォーカーの支援があれど苦戦していた。それでも撤退する様子もなく徹底抗戦を続けていた。対してゴーレム軍団の方はと確認してみたが、ゴーレム軍団のゴーレム達は影も形もなかった。何故この場にいないのか気になるが、どうでもいいことだ。今はファースト・オーダー共を蹴散らすのが先だと判断した俺はハードボーラーを動かして次の敵ウォーカーへと向かった。

 

 

ハジメSide out

 

 

 

その頃、尋問官達とヒュケリオン、ゴーレム騎士団は遠くで雷電とハジメ、クローン達の戦いを見ていた。その戦い方は銀河帝国軍の兵士すら引けを取らないくらいの腕前を持っていたことを見て取れた。

 

 

『……どうやら新たに戦略を練り直す必要がありそうね?』

 

「その様だな。こうも味方がやられる姿を見てもいい気分ではないな…」

 

「しかし、必要不可欠な犠牲だ。それに…彼等とて引き際ぐらい弁えている分問題ない」

 

『…とは言え、このまま見殺しにしていたずらに戦力を消耗させるのは良くないね。此処いらが限界ね』

 

 

そう尋問官が判断し、戦闘中のストームトルーパー達やウォーカーに撤退の指示を出すのだった。……彼等に取って目的の一つであろうジェダイや、そのジェダイと共にいる仲間たちの戦闘能力を把握することが出来た。そしてジェダイが召喚したであろうクローン達のことも。十分なデータを収拾することが出来た尋問官達はこのことを最高指導者に報告するのだった。

 

 

尋問官Side out

 

 

 

クローン達や雷電、重砲部隊による砲撃支援によって敵のウォーカー(ハジメからあのウォーカーはAT-M6という名前だそうだ)二台を除く全てのAT-ATを破壊し終えたその時、ストームトルーパー達とAT-M6に変化が起きた。

 

 

「尋問官から撤退命令だ。残存する部隊を纏め、すぐ撤退を開始するぞ!」

 

「了解……全員退却だ、急げ!」

 

 

ストームトルーパー達は進軍して来た方角とは逆の方へと退却し、AT-M6のパイロット達は操縦していたウォーカーを乗り捨て、ウォーカーに搭載されていたであろうスピーダーでそのままストームトルーパー達の方へと向かって逃げて行った。

 

 

「…ファースト・オーダーの連中、退却し始めた様だな」

 

「……その割にはあの無人のウォーカー、何かこっちに向かって来てねえか?」

 

 

ハジメの言う通り無人のウォーカーはこっちに向けて進路を取り、更には砲撃で俺達に攻撃して来たのだ。……どうやらウォーカーを操縦していたパイロットが放棄する際に撤退する歩兵部隊+パイロットの殿として自動操縦(オート・パイロット)を設定し、起動させた様だ。……全く、面倒な置き土産を残していくな。そう思いながらも俺はコムリンクで重砲部隊に砲撃指示を行う。

 

 

「重砲部隊、砲撃だ。目標、敵ウォーカー」

 

 

“イエッサー!”とコムリンクから通信を聞いた数秒後に敵ウォーカーに重砲の砲撃が直撃し、二台のウォーカーは大破轟沈した。敵ウォーカーを破壊した頃にはストームトルーパー達は既に撤退が完了していて姿形もなかった。この第二次ウルの町防衛戦では鉄壁であったものの、それでも此方側に死傷者が多く出た。外壁を防衛するクローン・トルーパー達の死傷者は六割も切っており、新たに召喚した212攻撃大隊は二割の死傷者とウォーカー三台と損害を受けた。…だが、それでもウルの町を防衛することはできた。しかし……ストームトルーパー達が撤退したのは良いが、問題は尋問官とゴーレム軍団だ。ゴーレム軍団に至ってはあまり戦力を削れなかったし、尋問官達もまだ倒せていない。尋問官達の妨害のことを考えれば俺たちの旅はかなり過酷になるのは確定で、エヒトの裏にはシスの何かがいることは確かだろう。そう考えながらも俺はハジメと合流し、そのままウルの町へと帰還するのだった。

 

 

ミュウのヒロインポジションはどの様にするか?

  • 原作通り
  • 雷電が父親になる
  • ハジメが父親で、雷電がミュウのヒロイン

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