ありふれないジェダイとクローン軍団で世界最強 作:コレクトマン
77話目です。
清水達救出の為に宇宙と地上に別れた雷電達。地上を担当するハジメ達は、ガンシップでトータスに降りた後にそれぞれの乗り物で清水がいるであろう敵の補給基地に向かうのだった。そして目標地点に到着したのだが、敵基地の姿が何処にもなかった。せっかく辿り着いたと思った矢先に何もないことにレッカーは愚痴がもれる。
「何だよ?何もねぇじゃねえか!せっかく到着したってのによ!」
「レッカー、そう急くな」
「ハジメ……此処で合っている?」
「あぁ、清水の気配は確かにここに示している。だが、全く姿が見えないとなると何かしらの方法で姿を隠されているだろうな」
「フム……具体的にどういうことじゃ?」
「要するに、敵は何かしらの光学迷彩か魔法によるステルスで姿を隠していることになります。……ところでコマンダー、ステルスとなるとどちらだと思いますか?」
テックがハジメにステルスの問いを尋ねる。テックの言う様に光学迷彩によるものか、魔法による認識阻害のどちらかである。
「……恐らくは前者だろうな。一応“魔力感知”で調べてみたが、清水以外の魔力は感じられなかったな。ハンター、お前はどうだ?」
「コマンダーの言う通りかもしれません。僅かですが、微弱な電磁波を感じます」
ハンター特有の人間離れした感覚で特定の電磁波を感じ取り、その方角を指で示す。ハジメは“宝物庫”からシュラーゲンA・Aを取り出し、ハンターが示した方角に銃口を向け、魔力による電圧で電磁加速させて最大出力になったと同時に引き金を引く。
シュラーゲンA・Aから放たれる咆哮と同時に弾丸が何もない場所に飛翔し、何かしらの壁にぶち当たる音が響く。そして何もない場所の空間が歪み、やがて隠れていた基地がハジメ達の前に姿を表したのだ。その基地をよく見てみると、ハジメが放ったレールガンの銃創痕が残っていた。
「どうやら、探す手間が省けたようですな」
「今のところはな。問題は、放棄された基地だっていうのにステルスで姿を隠す必要があるのかってことだな」
「完全に罠……」
「十中八九罠じゃのぅ?」
「罠だろうが何だろうが噛み砕けばいい話だ」
そう雑談しながらもハジメは敵基地に入る前にオルニス一機を入り口の上に置いた後、そのままユエ達と共に入り口から基地内に入り、清水がいるであろうフロアに向かうのだった。
敵基地に侵入してから数分……
ここまで敵と遭遇することはなかった。その代わりにハジメ達が清水がいる地点に向かう度に侵入者排除用の対人レーザー・ターレットが出迎える。その対人レーザー・ターレットを破壊しては前進を繰り返し、最終的に清水がいるであろうフロアに辿り着くのだった。
念入りにクリアリングを行い、安全を確保した後にハジメ達はそのフロアに侵入する。するとそこには清水が棺桶型の拘束装置によって身柄を拘束されていた。
「……ようやく見つけたぞ。テック、清水の拘束を解けるか?」
「その程度なら可能です」
テックは腕に取り付けられているウェラブルコンピューターを操作し、拘束装置のハッキングを行い清水の拘束を解除する。拘束を解除された清水は、意識がないのかそのまま倒れ込む。その時にファイヴスが清水を支え、急ぎ清水の容態を確認する。
「シャドウ…おいっシャドウ!しっかりしろ!」
「……っ、ファイヴス…か?」
「ファイヴスだけじゃねえぞ、アホ」
「ハジメ……お前も?」
どうやら清水はハジメ達が己を助けに来たことを理解すると同時にハジメ達にあることを告げる。
「ハジメ、今すぐ俺を置いて逃げろ。これは罠だ!」
「あぁ、そんな事はとっくに知っている。だからこそ来たんだろうが。それに……もう手遅れだ」
ハジメの言葉を皮切りにこのフロアにあったモニターから尋問官のセヴンス・シスターの姿が映し出された。
《どうやら罠と知っていながらも態々ここに来るとはねぇ?感動的だけど、無意味なものさね。それともう一つ、アンタ達に言っておきたいことがある。その基地には自爆装置が組み込まれているのよ。それも細工した奴でね?その自爆装置を解除する為の解除コードはこの基地にはないよ。もしハッキングするならそれでも構わないよ。アンタ等だったら
セヴンス・シスターがモニターから消え、代わりに自爆タイマーらしき数字が“1:00”と表示され、そこからカウントダウンが開始される。
「マズいぞ……ここから遠隔でハッキングと言っても、時間が足りなすぎる!」
「問題ない。テック、ウェラブルコンピューターでハッキングできるか?それも最短で…」
「…何秒くらいがお望みでしょう?」
“お前に任せる”とハジメが言った後、テックの行動は早かった。テックはウェラブルコンピューターを操作し、自爆装置の妨害を試みる。こつこつと迫りゆくタイムリミットの中、ドミノ分隊はかなり緊張していた。対してユエ達はあまり緊張してはいなかった。この差は一体何なのかと考えている間に残り二十秒になる寸前で自爆タイマーが停止する。どうやらテックは無事にやり遂げたようだ。
「ふぅ……何とか止められました。一応自爆タイマーが再会しないようジャミングを掛けましたが飽くまで一時凌ぎ、タイマーが再び再開するのは約二十分後。それまでに脱出すればいいだけです」
「そうだな……って言いたいところだが、外で待機させていたオルニスの映像が来た。どうやら、敵が来たようだ」
ホッとしたのも束の間、ハジメは外に待機させていた偵察機が映す映像が魔眼石に送られてきた。敵は二個中隊規模で、その敵の編成はデス・トルーパーとパージ・トルーパーの混成部隊だった。
「敵は二個中隊規模、それもデス・トルーパーとパージ・トルーパーの混成部隊だ。んで、この流れからして敵の第二派も予測されるなその規模はどれくらいかは分からねえが……」
「マジかよ……まるでリシ基地の再来だな?」
「敵は二個中隊か……かなり面倒だな」
「フハハハハッ!そんなやつら、軽く捻り潰せばいいだけのことよ!」
「それが出来たら苦労はねえよ。それと清水、神水飲んだ後は戦線復帰できるな?」
「清水じゃない、シャドウだ。回復すれば戦えなくはないが、武器はあるのか?」
「あぁ、お前の武器はちゃんと持って来てある」
ハジメはフォードーから渡された清水の“宝物庫”を清水に渡す。清水は渡された“宝物庫”からMP7にMK23とスナイパーキットを取り出し、MK23をスナイパーキットに装着させる。そして.45ACP弾が込められているMK23のマガジンとMP7の4.6×30mmマガジンを各アーマーに入れ、戦闘準備を終える。
「それで出るのか。つーか、そんな装備で大丈夫なのか?」
「問題なかったらそれでよし。そうじゃなかったら臨機応変に対処するつもりだ。それとも何か?“大丈夫だ、問題ない”というフラグが立つと思ったのか?」
「何でそのネタ知ってんだよ。お前、やっぱり記憶失っているていうのは絶対嘘だろ。……まぁ、そんな事はどうでもいい。清水、お前の得意なことを存分にやれ」
「清水じゃない、シャドウだ。得意なことって、何をだ?」
「無論、“狩り”だ。お前達もそうだ、連中は俺達を狩りにきたのだろうが、逆に連中を狩り尽くしてやれ」
「「「サー・イエッサー!!」」」
「……悪くないな」
そうしてそれぞれ戦闘準備を行い、この基地の脱出経路を確認する。
「いいか、ここから先は三チームに別れて行動する。俺とユエ、ティオで一組。ドミノ分隊で二組。そして清水、不良分隊が三組だ。それぞれ別ルートで進み、基地入り口に向かい、脱出する。当然だが、連中がそれを邪魔してくるのは明白だ。……まぁ、ベターって言っちゃあベターだけどな?俺達のやることは変わらない。邪魔する奴は何者であろうと全て殺す。お前達……特にドミノ分隊は前の戦闘で経験済みだろうが、パージ・トルーパーがお前達の兄弟だったとしてもだ。その時は容赦するな、生き残ることを優先に戦え。……話は以上だ。直ぐに行動するぞ」
そうして、それぞれ三チームに別れて基地からの脱出を図る。ハジメ達は中央のルート、ドミノ分隊は右からの迂回ルート、そして清水、不良分隊は左からの迂回ルートとそれぞれ脱出ルートを進むのだった。
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基地からの脱出の為に中央のルートを進むハジメ達。するとゲート付近でハジメの“気配感知”に反応したのか、ユエとティオに警告する。
「いるな……それも八人だ」
その言葉を皮切りにユエとティオはゲートの壁側に付く。ハジメはドンナーとシュラークを取り出し、ユエはクレセント、ティオは鉄扇のアマツバキを取り出す。そして、敵がゆっくりと迫り来る中、ハジメはスリー・カウントで合図を送る。
そしてカウントがゼロになったと同時にハジメはドンナーとシュラークを、ユエはクレセントでデス・トルーパーとパージ・トルーパーに向けて撃つ。ハジメ達の不意打ちによって敵は三名もやられて一瞬戸惑ったが、すぐに状況を理解してそれぞれブラスターで応戦する。ハジメとユエは敵の反撃から身を隠した後、ハジメは“宝物庫”から閃光手榴弾を取り出し、安全ピンを抜いた後にタイミングを見計らって敵の方に転がす。敵も手榴弾に気付いたが既に遅く、閃光手榴弾は敵の前で起爆と同時に170-180デシベルの爆発音と15メートルの範囲で100万カンデラ以上の閃光を放った。
これを諸に受けた敵は突発的な目の眩み・難聴・耳鳴りを発生し、一時的に動けなくなる。その間にティオは鉄扇を通して炎の魔法を敵に撃ち込む。これを受けた敵は無事でいる筈もなく、そのまま炎に焼かれて絶命する。敵を倒したユエ達は先に進もうとした時に、ハジメは敵のアーマーを見た。そのアーマーに使用されている鉱物を確認するべく“鉱物系鑑定”を行う。すると驚くべきことが判明する。“鉱物系鑑定”から出た結果がアザンチウム鉱石と出たのだ。
「アザンチウムって……マジか。するとアレか?プラストイド合金製複合材にアザンチウムをコーティングして防弾、及び防光弾性を飛躍的に強化させたってことか。俺やユエのはレールガン並に撃てるから貫通できるとしてだ、他の連中はそうはいかないか」
ハジメは移動しながらも別ルートで進んでいる清水達に連絡を入れる。ここから先はアーマーが強化された敵と戦いながらも進むしかなかった。
ハジメSide out
ハジメ達が敵と接敵する数分前、左迂回ルートを進んでいた清水と不良分隊も敵を目視で確認する。クロスヘアが敵の数を確認する。
「どうやらこっちは貧乏くじを引かされたようだな。…ざっと四十はいるな」
「一個小隊規模か。シャドウ、お前ならどうする?誘い出して一人一人殺るか?」
「いや、この数に一人一人殺るのは得策じゃない。ここは真っ向から攻めて一気に潰す。それに、俺個人、奴らには借りがあるからな」
「ハンッ!……悪くないね」
やり方を決めた後に其々武器を手に、迫り来る敵に備えた。そして先行するデス・トルーパー二名を目視したと同時に攻撃を行った。突如の不意打ちにデス・トルーパー達はアーマーに数発受けた後に倒れ込む。
「よし、奥に進むぞ」
「……いや、まだのようだ」
「何?……っ!」
「……っ」
なんと、ブラスターの光弾を数発まともに受けた筈のデス・トルーパーが立ち上がろうとしたのだ。それを黙って見てやる程優しくはない清水は、クリスヴェクターで立ち上がったばかりの近場のデス・トルーパーに.45ACP弾を撃ち込む。だが、防弾性に優れていたのか銃弾が弾かれる。しかし.45ACP弾のストッピングパワーにデス・トルーパーは反撃しようにも出来ず、後ろに下がるしかなかった。
そして壁側に追い込んだ清水はデス・トルーパーのアーマーの硬度を確認すべく数発も撃ち来む。
「固いな……面倒くさい。……ん?」
もう一人倒れていたデス・トルーパーが起き上がろうとするも、清水がそれを許さずクリスヴェクターに撃ち込まれ再び倒れ伏す。
そして清水は、敵のアーマーの特性を理解しつつもヘルメットの首元の隙間の薄い部分にクリスヴェクターの銃口を向け、そのまま二〜三発撃ち込み、射殺する。その次に倒れているデス・トルーパーが起き上がる前に数発アーマーに撃ち込み、起き上がらせない様にしてデス・トルーパーのヘルメットを掴み、首元の隙間に銃口を向け、二〜三発撃ち込み、確実に仕留める。これを見ていたレッカーは思わず唖然としていた。
「やるな、腕はそれなりに立つ様だな?」
「茶化すな、それよりも新手が来るぞ!」
清水の言う通り、敵が清水の銃声を聞きつけて集まってきたのだ。敵はブラスターで攻撃する中、清水と不良分隊も応戦する。しかし、敵のアーマーが固いだけあって数発撃たれても倒れる気配がなかった。
「チッ…!いやに固い奴らだ」
「狙うなら首元の隙間を狙え。それか接近戦、もしくはグレネードを使うしかないがな」
敵の固さに難儀している最中、レッカーがハンターにブラスターを渡し、軽く身体を動かした後にヘルメットを被り直し、そのまま敵の懐に突っ込んで行った。流石の清水もレッカーの行動に困惑した。
「あいつ、何をするつもりだ!?」
「“レッカー・タイム”の始まりだぜぇ!!ハッハッハッ!」
レッカーの並外れた行動に敵も困惑している最中、レッカーは自慢の怪力でデス・トルーパーやパージ・トルーパーを掴んでは投げてと無双して行く。敵はレッカーを先に仕留めようとレッカーだけに集中するも、レッカーの進撃を止められることはなかった。
「正直、敵対した奴らには同情する」
「だが、そのおかげでこっちは楽になった」
レッカーが突っ込んだことで四十人近くいた敵も、今では残り五人しか残らなかった。残ったのはデス・トルーパー二名とパージ・トルーパーが三名であった。清水はレッカーと交代する形で入れ替わり、クリスヴェクターで残りの敵をダウンさせる。アーマーが固いのだが、衝撃までは緩和されていないのが清水にとっての救いだった。問題は、敵が固い分こちらの弾薬の消費が激しいということ。
清水は何とか、無駄弾の消費を抑えるべく一対一に持ち込む様に敵を追い込む。仕留める方法は首元の薄い部分に撃ち込むしか他にない。清水は敵に近づき次第に敵のヘルメットを掴み、隙間部分に銃口を向けて確実に息の根を止める。そして接近してくる敵はヘルメットのバイザー部分を集中的に狙う。そしてバイザーに直撃し、貫通して絶命する敵。残りの二名はクリスヴェクターの全弾を敵の足止めに使い、弾が尽きたと同時にクリスヴェクターを敵に向けて投げつける。投げられたクリスヴェクターに当たった敵は怯み、敵が怯んだ隙に清水はもう一人の敵を掴み、肉壁にしながらも怯ませた敵をMK23で確実に追い込んで行く。
ある程度肉壁として利用した敵を転ばせた後、追い込んだ敵のヘルメットを掴んでMK23で隙間の部分に撃ち込む。そして最後の一人となった敵がブラスターを構えるが、清水が敵のブラスターを掴み、押さえ込むと同時にMK23の銃口を隙間に向けて撃ち、倒れた後も止めに二〜三発も隙間に撃ち込むのだった。全ての敵を倒したのを確認した後にクリスヴェクターを回収する清水であった。
「これで一息つけるが、さっきの連中がまだいるとなると厄介だな」
「……だったら、より強力な奴がいるな。ハンター、確かハジメから貰った武器があるよな?アレを使うぞ」
「そのようだな。不良分隊、各自実弾兵器を使うぞ」
「おぉっ
そうしてハンター、テックは5.56mm MkⅢアサルトライフルを装備し、レッカーはAA-12を装備する。クロスヘアは清水からHK417を受け取り、清水はベネリM4を装備してから脱出ルートへと進むのだった。その時にハジメからの通信で、敵のアーマーはアザンチウムでコーティングされて防御力が上がっていることだった。実際に体験した為、今度はショットガンといったパワー強めの銃で次に挑むのだった。
清水Side out
一方のドミノ分隊は、運が良かったのか敵と遭遇することなく進むことができ、ハジメの通信で敵のアーマーの防御力が上がっていることを聞かされる。その報告を聞いたドミノ分隊は、より警戒心を強める。そして数分後、敵部隊がドミノ分隊と接敵。敵を肉眼で捕捉次第にブラスターで攻撃を開始する。
この時にドロイドベイトは、ハジメの力作である大盾型のシールドを前に出して縦の裏側にある二枚のプレートを展開し、ヘヴィー達を敵のブラスターから守る。カタップはその隙にデトネーターをタイミングを見計らって敵側に投げつける。敵がデトネーターの存在に気付いた時には既に遅く、爆発し、爆風と破片に敵数名が巻き込まれる。
敵の陣形が崩れたところをヘヴィーのZ-6ロータリー・ブラスター・キャノンによる制圧射撃で敵に圧を掛ける。そしてエコーとファイヴスがブラスターで敵のヘルメットのバイザーを狙い撃ちする。これによって敵を倒すことができたのだが、ARCトルーパー成り立てのヘヴィーやカタップ、ドロイドベイドにとって厄介な敵であり、装甲が硬いと同時に数という物量で圧倒されている為、苦戦を強いられていた。
「だぁっクソ!こいつら、スーパー・バトル・ドロイドと同様にタフだな!」
「それも大部隊で来たものだから厄介だな。こっちの装備で何処まで持つか……」
「とにかく撃ち続けるんだ!そうでもしないとやられるのはこっちだぞ!」
「だが、ジリ貧なのは変わりない。面倒なことになった……」
そうへヴィーとカタップがぼやく中、エコーとファイヴスはブラスターで装甲が脆い部分であるバイザーを狙うも、敵が物陰に隠れたりして中々狙えなかったこのままでは後から来る敵の増援による物量で押しつぶされてしまう。ドロイドベイドも大盾でヘヴィー達を守っているものの、敵のブラスターを受けるたびに衝撃が襲いかかる。大楯で守りきることは難しく、かなり危機的状況に追い込まれたドミノ分隊。追い込まれて、一度は死を覚悟したその時……
ドゴォンッ!!
「「「…っ!!」」」
この空間で聴きなれない乾いた音が響いた瞬間、敵パージ・トルーパーが装甲に風穴が開き、血吹雪を上げて絶命する。絶命したパージ・トルーパーの装甲をよく見てみるとブラスターの焦げ跡の銃創が無く、物理的に風穴が空いており、そこから血が流れ出ていた。
その乾いた音が発生した場所は、敵の右側からであった。そこには左側のルートに進んでいた筈の清水と不良分隊の姿があった。何故彼らがここにいるのかは定かではないが、ドミノ分隊にとって有り難い援軍だった。清水がベネリM4に装填されている12ゲージスラグ弾で敵部隊に攻撃を仕掛ける。ハンターとテックはMkⅢアサルトライフルで応戦し、クロスヘアはHK417で敵の装甲の薄い隙間を狙い、狙撃する。そしてレッカーはAA−12を連射させ、某エクスペンダブルな感じで敵を次々と倒していた。
レッカーはが使用している弾はハジメお手製12ゲージグレネード弾で、これをまともに受けてた敵は装甲と一緒に肉も爆発で抉れてしまう。
「うぇっ…!威力が強すぎるな、こりゃあよう?コイツは使い所を考えなきゃならねえな……」
レッカーも12ゲージグレネード弾の威力を見て、流石に対人に使うにはオーバーキルであることを悟り、ハジメが作ったグレネード弾にドン引きする。しかし、そんな時間すらないほど敵が増える一方だった。レッカーはグレネード弾入りのマガジンを抜き、スラグ弾が入ったマガジンと交換し、チャージングハンドルを引いて再び戦闘に戻る。
一方の清水は、ベネリM4に装填されているスラグ弾で敵を確実に倒す。そして頃合いをみては物陰に隠れてスラグ弾を二つ持って同時に薬室に装填する。清水が行ったのは“デュアルリロード”と呼ばれるもので、弾を縦に二つ持って装填する技術である。これを4回行い、装填が完了した後に再び敵に向けて発砲する。その時に敵が清水に近づいてベネリM4を奪い取ろうとする。清水は抵抗するものの中々離れず、止む無くホルスターからDC−17ハンド・ブラスターを取り出し次第に発砲、敵をよろけさせる。その間にエジェクションポート前方に装着されたマッチセイバーズと呼ばれるシングルシェルホルダーに付けられているスラグ弾のシェルをエジェクションポート内に装填次第、清水の武器を奪おうとした敵に向けて射殺する。
清水の容赦ない攻撃にドミノ分隊は若干引き気味だった。
「おいおい、アレは清水なのか?完全に別人みたいな戦闘スタイルになっているぞ」
「最早、俺たちが知っている清水の面影がないな……」
「コマンダーや将軍から聞いていたが、あの動きは完全に兵士の動きそのものだった」
「アッハハハ……これを期に清水を怒らせないようにするよ。流石の自分でも、清水の逆鱗に触れたくない」
「俺……この世で怒らせてはならない人物を改めてみたよ……」
上から順にヘヴィー、エコー、ファイヴス、カタップ、ドロイドベイドから今の清水の様子を一言呟くのだった。
「清水じゃない、シャドウだ。それはそうとドミノ分隊、出口のルートはすでに確保した。後はお前たちだけだ、急いで此処から出るぞ」
「やれやれ……まさか脱出する前に“レック”達の救出とはな?」
「レックだと?」
クロスヘアの皮肉にヘヴィーは反応し、突っかかろうとするが清水が制止させる。
「クロスヘア、少しは言葉を自重しろ。ヘヴィー、いちいち反応するよりも先に脱出が優先だ。揉め事は後にしろ」
そう言った後に清水は先行し、脱出ルートへ進むのだった。不良分隊とドミノ分隊は清水の後を追い、急ぎ基地から脱出するのだった。
ドミノ分隊Side out
一方のハジメ達一行は、迫り来る敵を返り打ちにしながらも中央のルートを強行突破し、脱出口である基地の出入り口に辿り着く。それに続いて清水達もハジメ達と無事に合流し、そのまま敵基地から脱出する。外に出たハジメ達の前に待っていたのは、一個中隊規模のデス・トルーパーとパージ・トルーパーの姿だった。
「……ったく、連中はどんだけ敵を寄越してくるんだ?いい加減相手するのも飽きたぞ?」
そうハジメがぼやく。しかし、そのぼやきに返事を返すものはいなかった。
「それは貴方というイレギュラーを排除するまでですよ」
………かに思えた。
ハジメのぼやきに答えた者は、デス・トルーパーとパージ・トルーパーを指揮する一人の銀髮の女性だった。この時にハジメはその女性の正体を見破っていた。その正体は、愛子救出の時に雷電とアシュ=レイと共に戦ったエヒトの使徒である天使ノイントとルイントと同じ存在だ。しかし、どういうわけかその天使は感情を殺しておらず、にこやかに俺たちの前に現れたのだ。
「ノイントとルイントの件は随分とお世話になったようですね?」
「そりゃどうも。……んで、お前は?」
「申し遅れました。私はエヒト様の使徒であり、ノイント達天使のモデルとして作られた存在。名を“ラミエル”と申します。以後、お見知り置きを。………といいましても、今日がアナタ達イレギュラーの命日でありますが……」
エヒトの新たな刺客とも言える新たな敵“ラミエル”。ハジメ達は、そのラミエルという存在に警戒するのだった。
ハイリヒ王国編が終わった後、番外編をやろうと思います。ハジメ達や勇者(笑)達を含めて別世界に転移するという設定なのですが、転移する場所はどのような場所が良いでしょうか?
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