僕と彼女と思い出と   作:シア75

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お待たせしました、後編です。
すみませんがもうしばらくバトルシーンにお付き合いください。

あとこねくり回したんですが、今回は自分でもひどい文章だなって思いますが、ご了承ください。



休日、そして街の夜と秘密の時間 【後編】

御老公に連れられてきたのは神社の裏山の中。

軋む身体に鞭を打って彼のあとについていく。

山の中をしばらく歩き続けること10数分、開けたところに出て、その中程で足を止めた。

 

「さて、先ずは質問の答えからいこうかのう。お主らが術を使えるかどうかというと、それは適正次第じゃ。あれば使えるようになるし、なければほぼ使えない」

「ほぼ?」

「そうじゃ。適正といっても才能みたいなものじゃからな。努力すればある程度使えるが、その成長速度も技量も先天的な部分が大部分を占めておる。儂らのような特性持ちは比較的高い特性を持っておるが、常人、お主らのような只人はピンキリじゃ」

「そうですか」

「次に、昨晩お主も出会ったあの悪鬼どもじゃが、儂らの使う術か、神格などの加護のついたモノでなければ祓うことはできぬ。じゃからお主がいくら武を極めようと努力したところで勝てぬぞ」

「……そう…ですか…」

「最後に、あの娘が…」

 

『 学校に通えるかどうかじゃったか… 』

 

僕の中で一番大事な質問だ。

あの休日の日に学校の話を聞く彼女の様子を見れば、まだまだ学校に通いたいって思いを感じられた。

そしてそれに気づいてしまったのなら、何とかしてあげたいと思ってしまう。叶えてあげたいと思ってしまう。あの日、自分に立てたあの誓いを守るために。

 

「正直なことを述べてしまえば、まだ若いあの娘には好きなことをさせて過ぎさせてやりたいのじゃが、ワシらも秘密裏に動いとる組織故、人手が足らぬ。じゃからお主が襲われたあの晩も、駆け付けるのが遅くなったのじゃ」

「つまり人手さえ足りれば、彼女の自由な時間が増えるんですね」

「そうじゃの」

「なら僕が手伝います。才能があるか調べてもらえますか?」

「……よかろう」

 

そうして御老公は1枚の札を取り出すと「ぬん!」と力強い声をだすと

 

「この札をお持ちくだされ」

 

そう言って札をこちらに差し出してきた。

僕はそれを受け取ると途端に札が光りだし、何か温かいものが札を持つ手から身体の中に流れ込んでくる。

そのまま身体の中を熱いものがぐるぐると渦巻いている。

 

「!?」

「ふむ、その様子じゃと"気"を感じ取れたようじゃのう」

 

御老公は一人納得しながらそのまま話を続ける。

 

「今お主が感じておるそれが"気"というものじゃ。儂らが使う術はこれを使いこの世界の事象に干渉しておる。まぁ詳しい話はまたにするが、次はそれを自分の力で操れるようにならねば意味がない」

「詳しいやり方は?」

「もちろん教えよう。基本的にはこの"気"は自身で煉るか、外部の"気"を使って術を発動させる。まずは自身の中の"気"を操ってもらうかの。この札を持たれよ」

 

そう言い別の札を僕に差し出してくる御老公。

 

「これは?」

「あたりに光を灯す簡単な術式の札じゃ。まだ儂の"気"がお主の中にあろう?それをこの札に集めるようにイメージするのじゃ」

「はい」

 

僕はそっと目を閉じ、自身の中の"気"を操ることに集中する。

御老公から受けた"気"をそのまま手の先、札に向けて流れていくイメージをした。

すると段々と手の先の方へ温かい何かが流れていき、そのまま指先が熱くなっていき、そのまま少しずつその熱が抜けていくような感覚がある。

ゆっくり目を開けると、そこには淡い光を放つ札があった。

 

「ふむ、無事にできたようじゃの」

「おぉ!」

 

密かに感動していたが、徐々にその光も消えていく。御老公から受けた"気"がなくなっていったのだろう。

 

「では次にお主の中に何か感じ取れるものがあろう、それを火が燃え盛り炎になるように大きく、そしてそこから手の先に流すイメージで自身の"気"を煉っていくのじゃ」

 

言われたとおり僕は自身の内側に意識を集中させた。

小さく温かなそれを感じ取った僕は、徐々にそれが燃え上がるようにイメージする。

段々大きくなってきたそれを先と同じ要領で腕、手、指先、札へと流していく。

すると再び札に光がともったが、それはまたすぐ消えてしまった。

次の瞬間、僕は全身に凄い倦怠感を覚え、身体に力が入らなくなり、思わず膝から崩れてしまう。

 

「な、何が…」

「ふむ、適正はまずまずといったところか…なに、気にするでない。ただ"気"を使ったことによって体力を消耗しただけじゃ。少し休めば動けるようになるじゃろう。まぁ今日はこのくらいにしておくかの。」

「ありがとう…ございました…」

「これを渡しておきましょう。次は来週の今日と同じ時間くらいにお越しくだされ。それまでこれで鍛錬するように」

 

そう言って札を数枚、僕に渡してきた。

僕は疲れから震える手でそれを受け取ると、一言挨拶をして重い身体を引きずるように帰路につく。

さすがに今日はいろいろやりすぎた…僕は家に着くと、泥のように眠りについた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

翌朝、痛む身体に鞭を打って日課のランニングをしてからストレッチと筋トレ、それといくつかの型をやった後に昨日の術の鍛錬に移った。

身体が酷く怠いが昨日やったことを思い出しながら丁寧にやっていく…丹田のあたりを意識し、"気"を煉って札に明かりを灯す。

時間はかかったが取り合えずできたので、そのまま繰り返し何度かやっていく。

数度やったところで昨日と同じように身体に力が入らなくなってきた…

休憩を挿みながらこの日は体力と時間が許す限り、ひたすらに鍛錬を続ける。

 

翌日、自身の中の"気"を常に感じられるようになり、鍛錬の際になんとなく"気"を身体中に循環するイメージで巡らせてみた。

すると、身体がポカポカと温かくなり、力が漲ってきたので、そのまま日課のランニングと鍛錬をしてみる。

どれだけやっても疲れにくいし、馬力が上がっているのか、いつもの倍近い力が出た。

ただし時間が経つと前日と同じように身体に力が入らなくなり、ついでに身体も悲鳴も上げ始めて身体が筋肉痛で動くのがつらくなってきた。

これはしばらく続けて身体に馴染ませる必要がありそうだ…約束の日まで時間もない…

思い付きを試したせいで、朝から身体中が痛むが、今日は学校もあるので日常生活の方は気合と根性で何とか乗り切る。

悪友が僕の様子を訝し気に思っていたようだが、深く聞いてくるわけでもなくいつも通りに過ごした。

 

そんな風に数日間、時間と体力の許す限り鍛錬を続けていたら、自分の中以外、空気中にも"気"の気配を感じられるようになる。

そう言えば御老公が外部の"気"も操れるらしいことも言っていたな…

そうと決まればすぐに試してみることにするが、どうすればいいのだろうか?

感じ取れるんだからそのまま札に集めるイメージをしてみる…

お?いい感じに札に集まってきた……そのまま術を発動…しようとすると集めた"気"が散ってしまった。

なんでだ?もう一度挑戦してみたが、また散ってしまう。

何かやり方が違うのだろうか?なんだか楽しくなってきたな。

こうしていろいろ考えながら、工夫して試していると昔を思い出すなぁ。

そうして試行錯誤している間に1週間が経った。

 

学校?鍛錬で身体と精神が死んでてほとんど寝てたよ!!

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

術の鍛錬を始めて約束の1週間が経過したため、神社の裏山に向かうと、御老公がすでに待っていた。

僕のことを一瞥するなり一言、

 

「ふむ、しっかり鍛錬をされておったようですの」と言ってくる。

 

僕としては彼女の願いをかなえるため、手を抜くわけにはいかなかったし、ここ数日は夢中になっていて楽しかったくらいだった。

 

「では、どの程度できるようになったか、見せてもらえますかな?」

「わかりました」

 

僕は一つ深呼吸をすると、丁寧に"気"を煉り、札に光を灯した。

 

「ほぅ、1週間でこれほどできるようになるとは驚きですな。では次の鍛錬を始めますかの」

「はい」

「次は煉った"気"を身体に巡らせるのじゃが…ふむ、もうできるようじゃの」

 

言われたまますぐに、いつもトレーニングしている時と同じように"気"を煉って見せた。

 

「ふむ、その状態でどの程度のことをやりましたかな?」

「普通に走ったっり、動いたり程度です」

「ではそのまま煉った"気"を足に集めて飛んでみてくだされ」

 

言われた通りやってみると、軽く飛んだつもりだったのに気が付けば2mは飛んでいて驚いた。

 

「これだけできるのであれば、今夜の仕事からついて来てもよさそうかの。今晩迎えに行きますので、動きやすい格好で準備をお願いします」

 

それだけ言うと、御老公は神社の方へ立ち去って行った。

思っていたよりあっさり終わったことに、呆気にとられているが、本番は今晩からなので早速家に帰って準備をすることに。

 

  ――――――――――夜――――――――――

 

言われた通り動きやすいようにいつもトレーニングしている服装で部屋で待っている。

 

コンコン

 

と、窓をノックする音が聞こえてきた。

カーテンを開けてみるとそこには狐面をかぶり狩衣姿の御老公がいた。

 

「準備はできておられますかな?」

 

そう問いかけられて、頷く僕に返事を一つするとついてくるように言い、そのまま窓から夜の街に駆けて行く。

僕は慌てて準備していた靴を履くと、身体に"気"を巡らせ彼を追って窓から飛び出した。

急いで御老公に追いつくと、彼は電柱の上で一点を見つめている。

 

「あれが見えますかな?」

 

そう言われ彼の視線の先を見ると、先週僕が襲われた悪鬼がいた。

 

「今からあれを祓ってもらいます。やり方は簡単で、この札に"気"を煉って悪鬼に当てるだけじゃ」

 

僕は緊張から黙ってうなずき、無言で札を受け取ってから上空から一気に接近すと、そのまま札を押し当てて術を発動させる。

難なく悪鬼を祓った僕は、一息ついて緊張を解く。

 

「うむ、問題なさそうじゃな。しばらくは儂が一緒に禍祓いをするので夜は備えておくようにの」

「わかりました。よろしくお願いします」

「では、今晩はもう何か所か周って終わりじゃから、よろしく頼むぞ」

「はい」

 

そうして何度か悪鬼を祓ったところで、今日の仕事は無事に終わった。

僕は家に帰りつくと、疲労困憊でそのままベッドに倒れこむように眠りにつく。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

それからしばらくの間、夜になれば御老公と悪鬼祓いに向かう毎日になり、僕自身も"気"の扱いにだいぶ慣れてきていた。

そうしてそんな生活をしていたら、御老公から、

 

「だいぶ慣れてきましたのう。これなら他の者と共にやってもらってもよいかの」

 

そんな風に割とあっさり合格をもらったので御老公に約束を果たしてもらうとする。

 

「御老公、あの約束の履行、よろしくお願いします」

「ふむ、そうじゃったの。まぁ儂としてもかわいい孫娘じゃ。手続きはしておこう」

 

無事に約束が果たされそうで僕は一安心し、後日神社にて皆に紹介されて仲間に加えてもらえた。

 

「この者はこれから儂らの仲間として共に禍祓いをする。皆の者、よろしくしてやるようにの」

「えっ!」

「新参者ですが、皆さんよろしくお願いします」

 

挨拶のために皆の前に出た時の白上さんの驚いた顔を見た時、僕はイタズラが成功したようでとても楽しかった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「よーし、全員居るな!今日は転校生を紹介するぞ!」

「「おぉぉぉ!!」」

「そして喜べ男子諸君!めちゃくちゃかわいい美少女だ!」

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」

「それじゃぁ入ってくれ」

 

ガラガラガラ

教室の入り口の扉が開かれ、一人の少女が入ってくる。

ガチガチに緊張しているようで、動きがぎこちなく、その様子になんだか微笑ましくなってくる。

 

彼女は太陽の光を反射する新雪のような綺麗な白髪を揺らしながら教壇に近づいていく。

普段の袴姿と違う制服姿の彼女は、いつもの神秘的な雰囲気とは違い、ぐっと身近に感じる。

僕は普段と違う彼女の様子に目を奪われていると、その姿に違和感を覚えて見つめてしまう…。

彼女の頭にはあの可愛らしいケモミミが、腰のあたりには触ると絶対気持ちいであろうモフモフの尻尾が無くなっていた!?

 

「は、始めまして皆さん。白上フブキです。よろしくお願いします」

 

そう挨拶した彼女の笑顔はいつも通り綺麗だった。

 




というわけでやっと学校にフブキちゃん参戦!!
これで主人公たちとの時間も増えてイチャラブし始められるはず!?


では、続きはまたいつか
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