東方友好録   作:青い灰

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オリキャラ2人目。
今の所、人の姿のオリキャラがいない………



交渉

 

 

「…………道聞いてなかった」

 

「シュァ!?」

 

 

絶賛迷い中。

ヤバい、どうしたものかなー。

3時間くらい歩いた。

食料は持ってきたので問題ないが、不味い。

 

ちょっと周りを見渡してみよう。

 

 

「うん、木しかないね」

 

「シャー」

 

 

どうしようか。

悩んでいると、後ろの茂みがガサリと音を立てる。

 

 

「………」

 

「………狼?」

 

 

出てきたのは中型、灰色の狼だ。

…………あ、これヤバいパターンでは?

 

オレはゆっくり後ろに一歩下がる。

すると、狼は一歩近づく。

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 

一歩下がる。

狼は一歩近づく。

 

 

「……………」

 

「………」

 

 

違和感を感じたので、一歩近づいてみる。

すると、狼は一歩下がる。

 

下がる。

 

 

「送り狼………ってヤツかな?」

 

「ワフッ」

 

「あ、正解?」

 

「ワフッ」

 

 

試しに手招きをして寄ってきてもらう。

狼は寄ってくる。

 

モフモフ。モフモフ。

撫でる。撫でくりまわす。

 

 

「ワフー」

 

「あ"ー、凄い。モフモフ最高。

  椛は触らせてくれなかったし、癖になりそう」

 

「シュァ………」

 

 

あれ、送り狼って撫でるのって良いんだっけ?

まぁいいか。噛まれたりしないし。

 

 

「取り敢えず川を探そう。

  水の音が聞こえる方向に行ってみよう」

 

「ワフ」

 

「シャァ」

 

 

お供2匹を連れて、水の流れる音のする方へ。

途中、転びそうになったが、休むフリをした。

 

送り狼は、転んだりした人を食い殺す妖怪。

だが、転んでも休むフリをすれば問題ないとか。

 

 

「シュァ!」

 

「んー、ミズ、どした?」

 

「シュァ」

 

 

ミズが籠から飛び出し、草を掻き分けて進み出す。

ついていけばいいのかな?

 

ミズについていくと、森が開け、

川が流れている場所へたどり着く。

 

中々大きい川だ。

人間なら軽く溺れるくらいの水深。

流れは緩やかだ。

 

 

「あれ、あんた人間?」

 

「ん?」

 

 

川を眺めていると、

緑色の帽子を被った青い髪と目の少女が

やって来た。

 

人間?と聞くならば。

 

 

「妖怪?」

 

「うん、私は河城 にとり。よろしく、盟友」

 

「オレは空。よろしく。

  盟友………ってどういうこと?」

 

「人間は河童の盟友なんだよ。

 人間がこんなとこに動物引き連れてなんの用?」

 

 

確かに動物引き連れてるわ。今気づいた。

 

オレは用件を伝える。

 

 

「にとり、キミたちの川にさ、

  もしかして、酒虫っている?」

 

「酒虫?いるけど?」

 

「それ、くれない?」

 

 

にとりは、うーん、と悩むような仕草をする。

交渉決裂したら終わりだな。

 

 

「別にいいけど。

  でも、タダ、って訳にもいかないなー」

 

「盟友から金を取るのか」

 

「ソラだって酒虫とろうとしてるからね。

 どっこいどっこい、お互い様、Win・Winだよ」

 

「で、何が欲しい?」

 

「尻子玉」

 

 

いや、死ぬし。

死ぬヤツじゃん、尻子玉抜かれたら。

 

 

「と言いたい所だけど………

  わざわざこんなとこまで来た盟友だからね」

 

「タダか」

 

「きゅうり。よこせ?」

 

「要求の仕方が怖いです」

 

 

よこせ?ってなんだよ。

オレは籠(大)を漁ってみる。

 

狼とミズは川で水浴びをしている。

自由か。流石は動物。

 

 

「てゆーか、交換する酒虫は?」

 

「奥だよ」

 

「いや、信用ならん。連れてけ」

 

「………チッ………うん、いいよ」

 

「え、今チッて「気のせいじゃない?」あ、はい」

 

 

怖い。盟友怖い。

ともかくオレは、にとりについていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川の上流までやって来る。

滝が流れていた。

 

にとりは滝の裏に周り、壺を持ってくる。

ミズ、目を輝かせるな。

 

 

「これだよ、酒虫」

 

「…………山椒魚じゃん」

 

「見た目はね。飲んでみて」

 

 

オレは壺の中の水を掬って匂いを嗅いでみる。

…………高級な日本酒並みのヤツやん。

 

 

「結構良いの持ってきたよ。

  早くきゅうり頂戴?早く、早く」

 

「分かった分かった。はい」

 

「わーいきゅうりだー」

 

 

にとりはなんとそのままでガブリ。

きゅうりを生でとは、中々通な食べ方である。

 

 

「味噌に漬けると旨いのに」

 

「味噌?合うの?」

 

「少なくともオレの口には合うよ」

 

 

オレは味噌を取り出してにとりの

きゅうりを借りてつける。

 

 

「ほれ、食ってみ?」

 

「…………んん!?うっま!?うんっま!?」

 

「だろ?味噌、いる?」

 

「いるー!」

 

「酒虫追加?」

 

「するー!」

 

 

オレはにとりに味噌を。

そして追加の酒虫を貰う。

 

 

「「交渉成立」」

 

 

オレはなんと、輸出入交渉まで出来た。

 

居酒屋での売上が良い時は、

味噌ときゅうり買って、

もしくは育てて、にとりへ。

 

そして交換として、酒虫、ツマミまでくれるとか。

 

 

「シュァァ」

 

「ワフゥー」

 

 

大きな欠伸をする2匹だった。

 

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