東方友好録   作:青い灰

13 / 48


椛「…………あの人たち、何をしてるんですか………」




帰り道

 

 

「ワフ」

 

「シュァァ」

 

 

なんか仲良くなってるな、この2匹。

にとりとの交渉も終え、オレたちは帰り道。

 

特に妖怪の襲撃もなく、森を歩いている。

 

 

「いやー、いい収穫だった。

  妖怪、悪いヤツばっかじゃないんだなー」

 

「シュァァ」

 

「ワフッ」

 

 

にとりから魚まで分けてもらい、

塩をふって焼いた魚で昼食を取りながら歩く。

美味しい。マスだろうか。

 

2匹も旨そうに食べているので良かった。

 

 

「んんー、特に何も無いなー。

 危険な妖怪は来なくていいんだけど」

 

「ワフッ!」

 

「ん?」

 

 

狼がオレの裾を引っ張る。

なんだ?

狼の方へ引っ張られていく。

そして、急に浮遊感を感じると。

 

 

「え、マジで!?」

 

「ワフッ!」

 

「シャアァ!」

 

 

乗せてくれた。

ライドオンとか、最高か!

 

頭を撫で回す。

 

 

「ワフッ♪」

 

「良い子だなー!名前つけようか!」

 

「シュァ」

 

 

名前、名前なぁ…………

どうしようか。送り狼。

 

…………シフ………流石に不味いか。

でも確かに灰色なんだよなぁ………

 

有名な狼の名前でいいか。

なら…………真神、かな?

なんか違うな………他は………千疋狼か。

うん。これだ。

 

 

「セン。お前の名前はセン!」

 

「ワォォォォン!!」

 

「シャァァ!」

 

 

決定。千疋狼から取って、センだ。

センが雄叫びを上げる。

 

そして、そのまま走り出す。

オレはセンの毛を掴み、前屈みになる。

 

もののけ姫ってこんな感じかぁ………!

なんかワクワクする!

 

 

「ひゃっほー!」

 

「ワォォン!」

 

「シュァァ!」

 

 

そのまま妖怪の山の道に出る。

長かった獣道もおしまい。

 

しっかし、セン、むっちゃ速いな………

フランの弾幕並みの速さ。

 

センと一緒なら全部避けられる気がする。

流石に無理か。もうあれはゴメンだ。

 

 

「ワフッ」

 

「と、ありがとう」

 

 

センが下ろしてくれる。

撫でる。

 

 

「ワフー」

 

「ははは、良い子だなー」

 

 

顔をペロペロ舐めてくる。

ザラザラしてるけど、気にならないな。

 

 

「よし、帰ろうか」

 

「シュァ」

 

「ワフ?」

 

「お前も帰るんだぞ、と?

  もしかしてお前も来る?」

 

「ワフッ!」

 

「よし、んじゃもう一回頼む!里に帰るぞ!」

 

 

オレは再びセンに跨がり、人里へと帰るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………あ、ヤベ」

 

「ほぉぉう?昼飯を持ってきて、

 いないと思ったら、何処に行ってたんだ?」

 

「シュァ」

 

「ワフ」

 

 

里の前まで来ると、慧音さんが現れる。

しまった、帰ってきた時の言い訳………

 

 

「しかも、お前が帰って来た方角………

  そして乗っている狼…………妖怪の山だな」

 

「あ、ははは!いやだなぁ慧音さん!

  ほら、酒虫も貰ってさ!

  しかも河童と仲良くなって…………」

 

 

慧音さんがゆっくりと近づいてくる。

センはゆっくりとオレを下ろした。

 

 

「天・誅!!!」

 

「ごぁぁっ!!?」

 

 

凄まじい勢いの頭突きを食らい、

オレは意識を失ったのだった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。