「なるほど、死にかけたと」
「でも店主さんが来てくれて嬉しいわ~
とってもお料理美味しかったし」
「………色んなことで死にかけました」
俺は妖夢をジトリと睨む。
先ほど彼女に殺されかけ、そこを
見つけた幽々子さんに助けられたのだが、
なんと数日ここ、白玉楼に泊めてくれるという。
「すいません………つい」
「つい斬りたくなるのよね~」
「職業は辻斬りですか?」
「庭師です!」
「刀振り回す庭師がいてたまるか」
怖いわ。
まぁ辻斬り化する庭師だと思っておこう。
幽々子さんに聞いたが、
妖夢は庭師の家系なんだとか。
「まぁともかく大変だったわね~
身体の本体はお店で探してもらうから、
ここでゆっくりしていって頂戴?」
「助かります」
「あ、お料理はしてくれると助かるわ~」
「あれ、幽々子様、私は?」
「妖夢もやるのよ?」
「あっ、しなくて良い、
ということではないんですね」
「…………」
まぁ、妖夢の手伝いがあるならありがたい。
…………この人食べるからなぁ。
ん、ともかく。
「多分少しの間ですが、よろしくお願いします」
こうして、俺は白玉楼で一時期を
過ごすことになったのだった。
2日ほど冥界に滞在した俺は妖夢と
幽々子さんへお茶を持っていく。
妖夢は洗濯物、幽々子さんは昼寝。
んで、少しわかったこともある。
なんでも、俺の魂だけが死んだため、
俺はここ、冥界に突き飛ばされたという。
地獄に長いこと不安定な魂があると、
その内に消滅するらしい。
考えてないわけでは無かったのか。
なんか意外。
つーか、俺確かに死んだような──?
腹を撃ち抜かれたのを思い出し、
背筋が凍る感覚が戻ってくる。
かと言って……………幽香を責めることもしにくい。
俺が死んだときの顔が……頭から離れない。
自分でやったことなのに、何故………と言うような、
自己矛盾に近いものを感じた。
「どうかしました?」
「思い出し恐怖だ」
「なんですか、その思い出し笑いみたいなの」
「その日、人類は思い出した」
「やっぱり長そうなんで遠慮しときます」
「(´・ω・ `)」
なんか顔文字みたいな顔になった。
と、洗濯物を干している妖夢が
何かを思い付いたような顔をする。
俺は妖夢に持ってきたお茶を縁側に置き、
柱に身を預けてすやすや眠る幽々子さんに
軽く布団をかける。
「そう言えば、ソラさんって人間ですよね」
「やっと理解してくれる人がいた」
「私は正確には半霊なんですが、
提案があります、どうでしょう?」
「提案?」
なんだろうか、
妖夢に教えて貰えることと言えば………
「護身術です。
───剣を、学ぶ気はありませんか?」