東方友好録   作:青い灰

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まだ人間(震え声)。


新たな力

 

 

「ぬぉあ!?」

 

 

桜の木へ走っている途中、

突然足元の地面がめくれ上がる。

 

 

「ひぃっ!?」

 

 

危な!?

地面から出てきた桜の巨大な根が

押し潰そうと俺の背後の地面を叩きつける。

それだけで地面が陥没、ギリギリ回避する。

 

桜の妖怪………あの偽者もあの桜が作ったものか。

 

 

「冥界怖すぎっ!!?」

 

 

能力は維持できているので、回避はできる。

なにより、あのジジイが速かったせいで

目が慣れた。

 

距離としては、50メートル、と言ったところか。

 

 

「っとぉ!?」

 

 

前の地面が割れ、桜の根が現れる。

足を踏み込み、ブレーキ。

 

腐りかけじゃねぇか、これなら行けるか──!?

 

 

「邪魔すんなァ!!」

 

 

拳を叩き込むと、いい感じに粉砕。

人間辞められる程度の能力かな?

 

 

ともかく、このまま突き進む。

今度は固そうな根が現れる。

粉砕は無理ですねクォレハ………

 

 

「でもなんか行けるような気がする──!」

 

 

できるできるなんでもできる。

思い込みが大事だ、オレ。

 

写輪眼!見稽古!水影心!

まねっこ!コピー能力!トレース・オン!

幻想片影!青魔法!完全無欠の模倣!

 

 

「おっ、らァ──!!」

 

 

 

 

 

模倣『吸血鬼の炎魔剣(レーヴァテイン)

 

 

 

 

 

名付けるならこうだろ。

あ"ー、何か魂的なものゴッソリ削られた気がする。

キッツい。

 

炎の剣を両手で薙ぎ払い、邪魔な根を破壊する。

模倣なので弾幕は出ないが、十分な威力だ。

 

 

「おぉらァッ!!」

 

 

レーヴァテインを振り回しながら桜へ接近。

目の前を塞ぐ邪魔な根を焼く。

 

横から振り下ろされる根を斬る。

 

薙ぎ払いを跳躍で回避。

 

その根に飛び乗り、木へと直接接近。

 

 

 

 

 

根から全力で跳躍する。

 

 

 

そこで剣は青い光となって霧散してしまう。

マジでぇ………?

これもう一回やんのかよ………

 

 

「っあ…………もうどうにでもなってしまえ!」

 

 

できるできるなんでも(割愛)

 

 

模倣『吸血鬼の神赤槍(グングニル)

 

 

 

次はレミリアの赤槍を模倣。

……………模倣は1日2回まで。

使いすぎると死ぬ。覚えておこう。

 

 

「ぐ、っうぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

削られる精神を気合いと怒号で封じ込め、

右手の槍を大きく引き絞る。

 

 

紫電が槍に纏わりつく。

 

 

槍が眩しい紅の光を放つ。

 

 

狙うは、この桜の核。

 

 

 

 

「偽者とはいえ、心が痛むな」

 

 

 

 

()()()を、狙う。

 

 

引き絞られた槍の輝きが更に増す。

 

能力に耐えきれず、血管が破裂。

腕の所々から血が噴き出す。

 

 

 

「ぶち、ぬけぇぇぇぇぇッ!!!」

 

 

 

腕を大きく振り抜く。

 

紅の線を引く閃光が空を飛ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫電を纏う紅い槍が、枯れた桜を撃ち抜いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せめて、貴様だけでも殺す───ッ!!」

 

 

頸を掴まれる。

この声は、あのジジイだ。

 

 

「勝負あり、だ。

 ───潔く諦めろよ、老害野郎」

 

「───!!」

 

 

オレは中指を立てる。

 

 

「空観剣───」

 

 

終わりだ。

 

 

「お前はもう死んでいる───ってなぁ!!!」

 

「六根清浄斬!!!」

 

 

妖夢の剣がジジイの腹を一閃。

とどめを刺す。

 

 

「お爺様は、一度だけ満開の

  この桜を見たことがあります」

 

 

妖夢と共に地面に着地する。

 

 

「勿論戦闘になり、お爺様は負けた。

  その理由は、お腹の古傷によるもの」

 

 

妖夢は刀を納める。

 

 

 

「古傷は消えないと言っていました。

 そんな傷が残っていない筈がないでしょう」

 

 

オレは口元の血を拭う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「物真似ならオレの方が上手だ、馬鹿桜」

 

「まだまだ模倣が甘いんですよ、阿呆桜」

 

 

 

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