今回は少し短めです。
「逃げる当てはあるのか!?」
「取り敢えず魔界に向かうわ!
神綺なら紫と戦えるし!」
「魔界!?」
「博麗神社の裏手の林に洞窟があるわ、
そこの封印を解けばいける筈よ!」
幻想郷広いな………言っている場合じゃないか。
今も弾幕が飛来し、オレはセンにしがみつき、
巫女の2人が守ってくれている。
今は人里から博麗神社へ向かって走っている。
林を突っ切るルートだ。
「飛ばない方がいいわね、的よ」
「ミズ、幽香………!」
「他人より自分の心配をしなさ───!」
突如、弾幕が目の前に飛来する。
回り込まれた、いや違う!?
「残念だったな、逃がさんぞ」
目の前に現れたのは───妖狐だった。
確か………八雲紫の式と名乗っていた狐だ!
人里で会ったことがある!
「藍………!!
しまった、忘れてた!」
「グルルルル………!」
「十二神将に博麗神社を包囲させた。
魔界へ向かうのは諦めろ、お前たち」
「………あなたの主が何をしてるか分かってるの?」
靈夢の言葉に八雲藍は顔を少し曇らせる。
背後の弾幕は止まっている、
どうやら二人が奮闘してくれたらしい。
「…………私は紫様の式だ。
あの方に従うだけに過ぎない」
「チッ、話の通じないやつね……!」
「霊夢、1人でいけるかしら。
式神とはいえ十二神将、この狼だけじゃ無理よ」
「えぇ、すぐに突破するわ」
霊夢が藍の前に立ち塞がる。
「霊夢………悪い」
「酒代、これからタダでいいかしら?」
「生きてればな………お互いに」
「ぶっ飛ばすわ。
覚悟しなさい、藍」
軽くえげつない約束をしたような気がするが、
霊夢が無事ならそれでいい。
藍を霊夢に任せ、
先に進もうと藍の横を抜けた瞬間。
「紫様を、頼む」
「え───」
そう、聞こえた。
博麗神社へ到達したオレたちは、呆然とする。
「…………ここまでするの、紫……!」
「酷い………」
八雲の家が、全力でオレを殺す気なのが分かる。
容赦など、する筈もなかった。
博麗神社が
最早、見る影もなく跡形もなく、消し飛んでいた。
「十二神将は…………」
「いないわね、藍の嘘みたい………───ッ!」
「!?」
靈夢が飛来した弾幕を御幣で弾き飛ばす。
今の弾幕は………まさか。
「な、んで…………」
「何故と、聞くの?
安心なさい、殺してはいないわ。
殺してない、だけ。そのうち死ぬけど」
「………………」
血濡れの霊夢を抱えた、八雲紫と八雲藍だった。
「霊夢が………負けたのね」
「甘いわ、人間が妖怪に勝てる筈がないのよ」
「…………」