東方友好録   作:青い灰

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防衛戦

 

 

「…………霊夢」

 

「早いけど巫女も交代ね。

 新しい巫女を見つけないと。

 霊夢の処理は任せるわ、藍」

 

「……………はっ」

 

 

藍が霊夢を抱える。

処理………?

 

 

「その辺の妖獣の餌でいいわ」

 

「「!?」」

 

「──、───っ、はい」

 

 

明らかに藍も動揺している。

八雲紫…………!!

 

 

「ふざけんな!!妖獣の餌!?

  霊夢はお前らを慕ってたんだぞ!!」

 

「…………っ」

 

「ふぅん、()?」

 

「……………!!」

 

 

駄目だ。

コイツには、もう話を聞く気は………

靈夢が、前に進み出る。

 

 

「ソラ、霊夢をお願い」

 

「は!?お前───」

 

「出来ることをするのよ。今、私たちに」

 

 

靈夢が降り注ぐ弾幕を打ち返す。

オレは、センに跨がる。

 

 

「…………ごめん」

 

「………ワフ」

 

「いいのよ。生きて、行きなさい」

 

 

センが走り出す。

藍を追って、全速力で。

 

極光に飲まれる靈夢を置いて、林へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………すまん、霊夢……」

 

「させるかぁぁぁぁっ!!」

 

 

藍を見つける。

空から血を垂らし、妖獣たちを誘き寄せていた。

異形、異形、異形が、集まっていた。

 

吠える。

地面に落とされる霊夢を

センから跳んで抱き抱える。

 

それを見た藍が弾幕を放とうと構える。

 

 

「………」

 

「セン!!」

 

「ウォォォン!!」

 

「づッ!?

 そうか、真神か……………!!」

 

 

淡い光を纏ったセンが藍と相対する。

オレは、周囲の異形の獣から霊夢を守らないと。

 

 

「グルルォォン!」

 

「チッ………!」

 

 

センが距離を取ってオレたちから離れてくれる。

心配だが、奴も手負いな筈だ。

 

オレは能力を発動、霊夢を寝かせる。

ここで霊夢を守り通す。

既にオレにターゲットが移っている。

生きているものから襲うのは獣の性質だ。

 

 

「───気合い、入れろ。オレ」

 

 

八雲紫が呼び寄せたのか、

それとも博麗の血、その復讐に飢えているのか。

数は500を越えているだろう。

 

でも。それでも。

────────守る。守りきるために、吠える。

 

 

 

 

 

 

 

「お、ああああああああああッ!!!」

 

 

飛びかかってくる異形の口に手を入れ、

地面に叩きつけ、追撃に頭へ拳を撃ち込む。

 

背後から迫る異形を蹴り飛ばし

手を胸に突き立てて心臓を握り潰す。

 

二匹同時に挟み撃ちを仕掛けてくる異形の

頭を掴んで撃ち合い、潰す。

 

 

「ぐ………ぎっ!」

 

 

 

 

 

数が多すぎる。

肩へ噛みつかれる。

 

 

 

肩へ噛みつく異形を引き剥がし、

首を引き千切る。

 

その死体を振り回して一掃し、

死体ごと一匹を押し潰す。

 

蹴り上げ、地面に落ちた所で

頭を踏み潰す。

 

 

「ぐがぁ、っ、っクソが!!」

 

 

 

 

 

再生が追い付かない。

腹に食らいつかれる。

 

 

 

首を手刀で切り落とす。

 

飛びかかられ、押し倒してきた異形の

首へ噛みつき、脈を噛み千切る。

 

立ち上がり、回し蹴りで

異形の頭を吹き飛ばす。

 

 

「ぐ…………ぁ」

 

 

 

右足を食い千切られる。

再生する。まだ、立てる。

 

 

 

脇腹が引き裂かれる。

まだ立てる。

 

 

指が折れる。

まだ、殺せる。

 

 

耳が千切れる。

まだ聞こえる。

 

 

 

まだ、まだ戦える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、何時間、経過したか。

 

 

 

 

 

─────魂が、磨耗して。

 

全身が、悲鳴をあげる。

 

 

 

力が全身から抜け、血を吐く。

 

 

 

 

 

 

隙を晒してしまう。

勿論、異形の妖獣どもが見逃してくれる筈もない。

 

 

「く………」

 

 

死ぬ。

獣の爪が大きく振り上げられ────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

闇が、異形の獣たちを肉塊へと変えた。

 

 

「───!?」

 

「無茶ばかりするわね、あなたは」

 

 

現れたのは、金髪の赤いリボンをつけた少女。

それが異形を弾幕で一掃する。

 

 

「ルー、ミア………!?」

 

 

宵闇の妖怪、ルーミアだった。

だが、あんなに身長は高くなかった筈だ。

 

 

「300年、待ったわ。

 やっと希望が来てくれたんだもの」

 

 

巨大な十字架を模した大剣を一閃、

異形たちが瞬時に切断され、

血の華を咲かせた。

 

 

「この好機、逃しはしない」

 

 

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