遡る彼は何を見るか   作:幽凪

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ようやくテストが終わりました………いろんな意味で


成果

楔side

 

僕は今、姉さんが僕を拾ってくれたという森の中にいます。何故かと言うと………

 

「ほら避けないと当たるわよ」

 

「そんなの当たり前じゃないか!?」

 

姉さんと鬼ごっこをしているからです………ただし僕がずっと追われる側で

 

「いつも言ってるけど攻撃してきてもいいのよ」

 

と挑発しつつ次々と弾を作っては撃ってくる

 

「逃げるだけでも精一杯だよッ!?それに姉さんだって知ってるだろ僕攻撃するの苦手なんだよッ!!」

 

「苦手だからしないといけないんじゃない」

 

ごもっともで

 

「〜〜〜ッ!あぁもう駄目元でやってやる!来い『思兼』ッ!!」

 

何も持っていなかった左手にもう使い慣れた弓が現れる、と同時に周囲に弾を作る。その数二十弱。今の僕が一気に作れる限界の個数だ。そのうちの一つに手を加えて矢の形状にする。変形させた弾を手に取り振り返って構える

 

「当たれッ!」

 

放った弾は周囲の弾を引き連れて上空にいる姉さんに向かって一直線に飛んでいく………そう一直線に

 

「相変わらず避け易いわね、それと数が少ない」

 

ちょっと横に飛ぶだけで全てを躱してしまう

 

「ぐぬぬ………ッ!そんなこと言ったて来れしか出来ないんだからしょうがないじゃないかッ!!」

 

接近戦の方が得意なんだもん

 

「だもんって………クッ!?お姉ちゃんに対して精神攻撃だなんてやるじゃない楔」

 

「そんなことしてないよ!?」

 

どう見たって一人で勝手に鼻血を出してるだけにしか見えない

 

「制限時間の日の入りまであと少しよ………そうね、今日は特訓の最終日だしお姉ちゃんの攻撃が当たるだけじゃなく楔の攻撃をお姉ちゃんに当てないと罰ゲームってことにしましょうか」

 

「正直無理ッ!?」

 

でもやるしかない………じゃないと罰ゲームが……………またあんな罰ゲーム………

 

「絶対に当てる!!」

 

「そのいきよ。そんな楔にアドバイス。考えなさい、今の楔に出来ることを。出来ないなら出来ることで工夫しなさい」

 

と言われてもなぁ

 

「僕に出来ること………」

 

身体を霊力で強化しながら逃げる。強化は姉さんも褒める程のできた、まずそれが一つ出来ること。あと霊力の形を変えるのは得意だな、矢とか糸とか。自信あるのは接近戦と弓術、姉さんに近づければあるいは………まぁ近づく、というより近づける事は出来るけどそれだけじゃあの姉さんには当てられない………ついでに能力。こうして見ると僕って近接戦闘向きだよね遠距離は弓しかまともじゃないし…………あともう一つあるけど使い物にならないし………

 

「これで出来ること………」

 

考えろ、考えるんだ。溢れろ発想!ひらめけアイデア!!

 

「考えてるだけじゃ当たるわよ」

 

「のわぁッ!?」

 

咄嗟に飛んで何とか避けれた……………そうです飛べるようになったんです。がんばったなぁ

 

「それで、何か思いついた?」

 

「……………少しだけね」

 

出来るかどうかわからないがやる価値はある

 

「お姉ちゃんに見せて見なさい、辛口で評価してあげる」

 

「あははは………お手柔らかにねッ!」

 

瞬間僕は再び森の中に逃げた

 

「最後だし、お姉ちゃんも加減はしないわ」

 

首だけを後ろに向けると

 

「………へ?」

 

空を覆い尽くす量のもはや弾幕と言える代物が…………

 

「ヨソウガイデス」

 

「あら、こんなものまだまだ序の口よ」

 

…………この日僕は姉さんを怒らせないと誓った

 

「行きなさい」

 

無常とも言える命令が弾幕に下され一斉にこっちに向かって……………

 

「無理無理無理無理無理無理ッ!!」

 

全速力で木々の間を飛び抜ける

 

「戻れ『思兼』ッ!」

 

一旦引っ込めて両手を開ける。今からすることは片手だけじゃあの弾幕に対処できるとは思えない……………成功するかどうかわからないけど

 

 

 

・・・・・・・

・・・・・

・・・

 

永琳side

 

「ちょっとやりすぎちゃったかしら……………?」

 

下を見ると砂煙がたっていて全く中の様子が見えない

 

「今ので確実に伸びてるでしょうね、楔。早く助けに行かないと」

 

ともあれ半年では間に合わないで泣く泣く楔との時間を二ヶ月削って延長したこの特訓だけど、私の全勝で終わりね

 

「最後の罰ゲームは何にしようかしら?」

 

砂煙が消えるのを待ちながら今日の罰ゲームを考える。毎日楔が負けるからもう思いつくものがなくなってきた

 

「ネコミミは七日目にやってもらったし、それプラス語尾にニャアをつけてもらうのは二十六日目にやったし、一日お姉ちゃんと言うのだって四十五日目にやった…………あ、思い出したら鼻血が…………」

 

罰ゲームをやるまびに楔が恥ずかしさで顔を赤らめるのがまた来るものがあって…………

 

「そろそろ探しましょうか。楔はどこにいるのかしッ!?」

 

青い矢が私目掛けて飛んできた。突然の出来事に少し焦りながら躱す。あれは楔の…………

 

「あの中をどうやって………面白いッ!」

 

楔はたまに私が想像にもしていないことをやってのけることがある。今回もそうだ。楔は強くなった、私の思った以上に

 

「さぁ来なさい!日の入りまで時間はないわよ!!」

 

「言われなくてもッ!!」

 

楔の声が聞こえてきたと思ったら砂煙を掻き分けて三本の矢が飛んできた

 

「それだけじゃ当たらない」

 

前回と同じく直線的で避けるのも容易い………

 

「"戻れ"」

 

その一言をきっかけに三本だった矢が分裂した。見た限り五十以上はある

 

「〜〜〜ッ!?」

 

線での攻撃から転じて面の攻撃、一瞬の焦り………………だけど

 

「詰めが甘いッ!!」

 

たったこれだけの数ならこちらはそれと同じだけ撃ち出せばいい、むしろさっきの弾幕まではいかないけど即興で作れる限界で反撃もできる。視界は砂煙で最悪だがこれくらいで………

 

「そんな…………ッ!?」

 

さっきまで晴れていた視界が一転して悪化した。私が居た場所まで届くようには見えなかった。ならばどうして?

 

「ハァァァァァッ!!」

 

「ッ!?」

 

目の前には楔がいた。いつの間に、どうやって…………あぁなるほど

 

「呼び戻し………いえ、召喚ね」

 

苦手な遠距離から得意な近距離への場面転換。それにただ召喚するだけでなく私の意表を突く攻撃をして一瞬の隙を作ったところで呼んだ。本当、良くあれだけの時間で考えたものだわ。さすが私の弟…………

 

「私の…………負けかしら」

 

目を閉じ来る敗北を待つ………………………………が、いつまで経っても何の衝撃も来ない。目を開けるとそこには楔がいた。握り拳を私の顔の前において…………

 

「…………当てないと負けよ?」

 

「わかってるけど……………やっぱり姉さんには攻撃出来ないよ」

 

そう言って拳をといて恥ずかし気に頭を掻く。そんな楔を見て………

 

「姉さんティッシュ」

 

「気が利くじゃない、ありがとう」

 

仕切り直し。そんな楔を見てやっぱり強くなったと実感する

 

「今日も僕の負けかな。攻撃当てられなかったし、罰ゲーム覚悟しないとなぁ……」

 

「……………さっきのはちゃんとやっていれば当たっていたわ。だから追加ルールクリアね、楔」

 

「………いいの?」

 

「いいも何もないわよ。お姉ちゃん、当たる覚悟までしてたんだから、当たりでいいのよ」

 

「………ヤッッッタァァァァァァァァッ!!初めて姉さん勝ったぁぁぁッ!!」

 

無邪気に喜ぶ楔にまた家族愛が鼻から出そうだが……………

 

「楔」

 

「なに姉さん!!」

 

非常に元気な返事である

 

「喜んでいるところ悪いんだけど………」

 

そう言いながら楔の周りに弾を作り出す

 

「まだ日は入ってないから鬼ごっこは継続中よ」

 

「………………………………………………え?」

 

楔は強くなった…………だけど

 

「いつも最後で詰めを誤るところは直さないとダメよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなバカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日森にそんな叫びが響き渡った

 

 

 

 

 




最近主に精神的に疲れる………
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