遡る彼は何を見るか   作:幽凪

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ようやく二人目の原作キャラ登場です………長かったなぁ……


蛙山

不毛の大地が地表を覆い、一度は生命が絶えたこの星も、長い年月をかけて次第と元の姿へと戻っていった。

 

かつてと同じ姿を取り戻したと言うことは、すなわち新たな生命の誕生を意味していた。

 

以前と同じような進化を辿り、人類が生まれ、人々は文明を築き、人々の畏れにより妖怪が生まれ、人々の信仰により神が生まれた。

 

ここは洩矢神が統治する洩矢の王国、そこには奇妙な山があった。

 

人々はその山を畏れと信仰をこめてこう呼んだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

蛙山《かえるやま》又は蛙山《かわずやま》………と

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………

 

諏訪子side

 

「『蛙山』ねぇ……………」

 

少し前………だいたい百年前くらいから民達からその噂を耳にしていた

 

「………信仰があっちに集まり始めてる………問題だねぇ……」

 

ここは洩矢の王国、つまり私、洩矢 諏訪子の国だ

 

「それなのに私以外が信仰を得るって言うのは癪に障るな………」

 

ただでさえ大和が調子づいているのに……………はぁ………

 

「………ミシャグジ様」

 

そう口にすると小さな白蛇がどこからともなく現れる

 

「ちょっと様子を見てきてくれるかい?」

 

コクッ シュルルルル

 

ミシャグジ様は祟り神だ。そしてミシャグジ様を統括するのが私の役目であり、信仰を得られる理由だ

 

「それにしても蛙か………名の通りだったら蛙の神か妖怪でもいるのかねぇ」

 

いたらいたで面白い。白蛇であるミシャグジ様と蛙の神に妖怪……………

 

「私が動くまでもないかね」

 

いるかどうか知らないけど…………さて、昼寝でもしようか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………で、何で私の上にふってきたのかなぁ………?」

 

シ、シャァァッ!シャシャァァァッ!!

 

昼寝を満喫していたら顔の上にさっき偵察に行かせたミシャグジ様が降ってきた………ふむふむ

 

「例の山に入ろうとしたらここにいた………だって?」

 

コクッコクッ! シャァッ!!

 

必死に頷き肯定の意を示すミシャグジ様………………

 

「神の仕業か妖怪の仕業か知らないけど、一筋縄ではいかないか………しょうがない、私直々に出向こうじゃないか」

 

直接私が出向くんだ……………退屈させるなよ、蛙

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

「ここか………」

 

面倒ごとはさっさと片付けるに限る…………と言うわけで早速来てみた訳だが

 

「成る程………これは民が信仰するのも頷けるね」

 

蛙山の木々は来た道の木々と同じく秋の思わせる紅葉………ではなく

 

「ここだけ”青々としていれば”神の住まう山と思われても仕方が無い」

 

この山だけがまるで時間から隔絶されたように夏の姿を晒していた

 

「………半信半疑だったんだけどね。神がいるなんて」

 

信仰されたから生まれたのか、生まれたから信仰されたのかは知らないけど

 

「退屈しなさそうだ………!」

 

ミシャグジ様がやられた(追い返された?)からね、神力を纏って………

 

バチッ!バチバチバチッ!!

 

入ろうとすると強い抵抗を感じた………が

 

「これだけかな」

 

さらに神力を纏って強引に抜けた………結界が張られていたようだ。これに細工がしてあったのだろう………さて

 

「強い妖力が三つ……………と微かな弱っている霊力と神力を持ってるのが一つ………」

 

霊力を持つ神か………現人神か?

 

「纏った神力が無くなって………いや、私に戻ってくる?」

 

不可思議な力の循環に戸惑うが………一先ずは

 

「お山の大将に会いに行くとするかねぇ」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

だ、誰か入って来たよッ!?どどど、どうしようッ!!

 

少し落ち着け。それでも我らの頭かお前は

 

……………うるさい

 

なんで二人とも冷静なのさ!?こんなこと一度もなかったのにッ!!

 

そうだとしても我らの使命に変わりはない

 

……………zzzzz

 

………なんか寝てるのいるんだけど

 

オイッ!起きろ!!

 

……………起きてる

 

もぉ……こんなので役目を果たせるのかなぁ………

 

やるしかあるまい

 

……………大丈夫、やるときはやるよ、ウチは

 

ほんと〜かなぁ………でもまぁそろそろ

 

そうだな、行くか

 

……………それじゃあ

 

「「「(私達の)(我らの)(ウチらの)仕事を始めよう」」」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

「…………おかしい」

 

さっき感じた力に向かって進んでいるはずなんだけど………

 

「一向にそれらしい影も見えない」

 

もうたどり着いてもおかしくないんたけどねぇ……………

 

「彷徨ってるだけだと埒が明かない…………………そこにいるのに聞くか」

 

ヒュンッ!!

 

「甘いッ!!」

 

高速で向かってくる影の行方を遮るように壁を創造

 

「チッ…………ッ!?」

 

壁の向こう側から舌打ちが聞こえる

 

「遅いね」

 

襲撃者を囲む壁を続けて創り

 

「まず一匹」

 

岩を創って蓋をする

 

スドオォォォォォォォォン

 

「……………大きさ間違えた」

 

岩は蓋の役割を果たさず囲いの内部にすっぽりと入ってしまった

 

「やっちゃったかな………まだいるからいっか…………ねぇ?」

 

後ろから迫っていた拳をそらす

 

「ッ!?」

 

気づかれたことに驚いているのか目を見開いてこちらを見ている獣の耳を生やした少女

 

「二匹目」

 

殴りかかった勢いをそのままにして投げ飛ばす。その先に先ほどと同じ要領で今度は檻を創る

 

「いたぁぁぁぁぁぁい!?」

 

受け身をとり損ねたのか思いっきり悶絶している。おっと次は失敗しないように………

 

「捕獲っと」

 

檻にちゃんと蓋を閉め逃げられないようにする

 

「どうする?あとはお前しかいないけど」

 

「………………」

 

目を向けると葉を彷彿とさせる衣装をまとった幼女が立っていた

 

「一応言っておくよ………お前らが邪魔してんのはわかってるんだ、素直に言うこと聞くなら乱暴なことはしない」

 

暗に言うことを聞かないと痛い目見るぞと警告をする

 

「……………気をつけた方がいい」

 

「はぁ?………何を言って」

 

瞬間視界がブレた

 

「………は?」

 

何が起こった蹴り飛ばされたのか残りの敵は目の前のあいつだけではなかったのかなぜ?

 

「悪いがお前をこれ以上先へは行かせん」

 

「ここに来ていいのはおねーさん?……だけなんだから!!」

 

「……………さっさと出てけ」

 

さっきの二匹に加えて翼の生えた少年が飛んでいた。おそらく最初に突撃して来て今さっき蹴りを入れて来たやつだろう

 

「………何をやった……何で出てきている」

 

閉じ込めていたはずなのに………

 

「……………教える義理はない」

 

「そうだそうだ!『惑わせる程度の能力』で幻覚を見せてたなんて教えないぞ!!」

 

「このアホッ!!」

 

「あいたっ!!」

 

…………あの獣少女はアホの子だな………かまかけてみるか

 

「………そっちの幼女の能力か?」

 

「えぇ!?なんでわかったの!?」

 

「やっぱり」

 

ちょろすぎる

 

「何引っかかってるのだこのバカ犬!!」

 

「うわぁひどいっ!!バカって言う方がバカなんだよ知らないのこのバカッ!!」

 

「……………結局バカなんじゃん」

 

………………なんなんだこいつらは。私を目の前にして緊張感の欠片もないのか

 

「しかし知られたところでどうにも出来まい。早々にご帰宅願おうか」

 

「どうやって入って来たか知らないけどね、私達だって鬼じゃないんだから小さい子相手にこんなことしたくないんだよ」

 

「……………もう寝たい……ふぁぁ」

 

…………私をただの子供扱いとはね。こんな扱いされたのは初めてだよ

 

「………手加減しようと思ったけど……少し本気で遊んであげようか」

 

きっと今見えている奴らも幻覚だろう。攻撃しても意味はない………なぜかここだとミシャグジ様も出せないし……………だけどね

 

「あまり神様なめてると祟られて天罰が落ちるよ……………ッ!!」

 

「何言ってるのかわからな…………あれ、今日ってこんなに暗かったっけ?」

 

「急に陰って来たな。今日はお日さまの匂いがするから晴れだね、と言っていたが珍しく外れたようだな」

 

「外れてないよ!!まだお日さまの匂いぷんぷんするもん!!

 

「……………ふたりとも、うえ」

 

「「へ?(ん?)」」

 

「居場所がわからないなら……………無差別攻撃すればいい」

 

上空に無数の岩を創りあげ………

 

「ッ!?家を守るよ!?」

 

「わかっている!!」「……………了解」

 

幻覚を解いたのか妖怪たちの姿は消えたがそのまま………

 

「私の能力は『坤(こん)を創造する程度の能力』坤が意味するのは地だ。大地を創造する土着神の頂点に勝てると思うなよ妖怪ッ!!」

 

 

 

全て落とした

 

 

 

 




ちなみに諏訪子様はまだ帽子をかぶっていません
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