遡る彼は何を見るか   作:幽凪

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なかなか展開が進まない…


永琳の特訓メニュー Lesson2

楔side

 

今朝見た夢は現実感溢れるものだった。僕が子供になったりネコミミが生えたり姉さんが暴走したり。本当にあったかのように思えた。あんなこと普通あり得ないから夢だとわかったけど。何故か隣で寝ていた姉さんは妙に肌がツヤツヤしてるし、時折何かを思い出したかのようにニヤニヤしたり。姉さんに何かあったのと聞いてみても、クサビニウムを大量に摂取したからとか意味不明なことを言っている。

 

「楔、準備はいいかしら?」

 

「あっ!もう少し待って!」

 

そんなことを考えていたら結構時間が経っていたようだ。場所は道場。今日から特訓の第二段階だ………予定では昨日からのはずだったのだが?

 

「姉さん準備できたよ」

 

「よろしい。じゃあ始めるわよ」

 

特訓第二段階 自衛手段の会得である

 

「まず楔には自衛の手段として無手による近接と弓による遠距離の戦い方を覚えてもらうわ」

 

「姉さん、剣とかは「ダメよ」………」

 

姉さんは何故か僕に武器という武器を触らしてくれない。包丁だけは例外として使っているが、刀、槍、薙刀に鎌といった武器類は厳重に保管され使えなくなっている………剣で戦うのとかカッコいいのになぁ

 

「……………なんで無自覚なのかしら」

 

「姉さん何か言った?」

 

「いえ、何も行ってないわよ」

 

気のせいか

 

「弓に関しては無手よりもできているから後回しね。楔は無手で戦うのとき打撃だけしか使ってないわね」

 

「………………言われてみれば」

 

「無手と言ってもいろいろあるわ。打撃に投げ技、関節技に寝技。柔術に空手。打撃主体だと無力化に時間がかかるわ」

 

確かに………

 

「だから楔にはまんべんなく修めてもらうわ」

 

「どれくらい?」

 

「少なくともお姉ちゃんの全力に一分耐えられるくらいには」

 

……………何年かかるだろうか

 

「時間がないから一年で仕上げるわ。ちゃんとついてきなさい」

 

生きていられるかな?

 

「大丈夫、お姉ちゃんがついてるからね」

 

………理屈はわからないけど大丈夫な気がしてきた

 

「気絶しても起こしてやらせるわ。疲労はお姉ちゃんの薬にまかせなさい」

 

…………………いつまでもつかな?

 

 

・・・・・・・

・・・・・

・・・

 

永琳side

 

「一分経ったわね………結構様になったきたじゃない」

 

「……………九ヶ月も毎日やっていればそりゃね」

 

九ヶ月………予定では一年特訓してようやく私の五割と互角になると思ったんだけど

 

「まさか全力に一分耐えるなんてね………冗談でいったのに」

 

「あれ冗談だったの!?」

 

「お姉ちゃんじきじきに鍛えたとしても無理だと思ってたのよ」

 

完全に才能が偏ってるわね、無手と弓に

 

「もうこれに関して教えることはないわね」

 

「あれ弓は?」

 

「今のレベルなら問題ないわ。あとは独学で頑張りなさい」

 

無手でこれなら弓を教えたら完全に私を超えるわ………姉としてそれはちょっと………

 

「弓も姉さんには勝てないよ」

 

「ッ!?楔ついに!?」

 

「家族愛だったよね………最近姉さんの考えてることわかるようになってきたよ」

 

「あぁついに楔も………今夜は赤飯ね」

 

「そんな大袈裟な」

 

「でも何で勝てないってわかるの?楔なら三ヶ月もやればお姉ちゃんなんか超えると思うわよ」

 

私自身そうと確信しているのに………

 

「僕はね………姉さんの弓に憧れてるんだ」

 

「憧れ………?」

 

「そう……憧れてるから僕は越えられないんだよ………ちょっと恥ずかしいな」

 

そう言って少し赤くなった顔を俯かせた楔………おおっと鼻から

 

「というわけでこの話は終わり。で、明日から何をするの?確か聞いてなかったと思うけど………」

 

「そうだったわね。明日からは霊力を鍛えるわよ………もちろん体がなまらないように運動もするけど」

 

「霊力か………ようやく飛べるようになるのかぁ」

 

ワクワク感がだだ漏れな表情な楔………イイッ

 

「今日はお祝いよ。楔お酒飲める?」

 

「飲んだことないからわからない」

 

「じゃあこれを機に飲んでみなさい、美味しいわよ」

 

今日はとっておきのやつを出そう

 

「あぁそれと楔にプレゼント。はいこれ」

 

この特訓が終わったときに渡そうと作っておいた物を楔に渡す

 

「これって……」

 

「お姉ちゃんお手製の弓よ。ちなみにお姉ちゃんのとお揃いよ、材質から重さから全部」

 

「姉さん………大切に使うね」

 

嬉しいこと言ってくれるわね

 

「銘をつけといた方がいいわ。楔の能力的に」

 

楔は体力がついたおかげか一度見た人や物を引き戻す………いわゆる召喚のようなことが出来るようになった。召喚には強いイメージが必要であり名前がある方が成功率が高い

 

そうだなぁと銘を必死に考えている楔はマジ至高………オホンッ

 

「こいつの銘は『思兼』にしよう」

 

決まったようだ

 

「失くさないようにね」

 

「当たり前だよ」

 

そういって弓を抱きかかえ笑顔でこちらを見てくる………楔は天使だなぁ

 

「姉さん鼻血。はいティッシュ」

 

「ありがとう………もう大丈夫なよ」

 

最近血が足りない気がしてならない

 

「さぁ、今日は飲むわよ楔」

 

「は、はじめてだからお手柔らかに………」

 

「ぷはっ!!」

 

「姉さんまた鼻血がッ!?」

 

………楽しい。楔がいる生活は充実している

 

 

 

私と楔が別れるまであと一年………

 

 

 




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