叡王のお仕事(泣)   作:たなぽ

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まさかこんなに沢山の人に見てくださるとはほんとう感謝です!


書きたいことたくさんある。やっぱり文才なし…



でも頑張る


ではどうぞ!


叡王と初めての教え

澪ちゃんが弟子入りをした次の日。

 

 

朝ごはんを一緒に摂ったあとに、ついに澪ちゃんへの初の将棋の教えをすることになってしまった。

 

 

「よろしく。お師匠様」

 

 

いや、ほんとに何を教えよう…

 

 

「澪ちゃんは何を教えて欲しいとかある?」

 

 

とりあえず澪ちゃんにリクエストを聞いてみる。

 

 

 

「んー。澪はお師匠様と、たくさん対局とかして試合の運び方とかの実戦経験を積みたいかな。」

 

 

 

あ。それならもしかしたら出来るかもしれない。知識を教えてとかじゃなくて良かったぁ…

 

 

「OK。じゃあ準備しようね」

 

 

「分かった」

 

 

そうだ!ふふ!ここでも負けてもだんだんと株を落としていこう!

 

 

 

 

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「ねぇ、聞きたいことがあるんだけどいい?」

 

 

そう言って澪ちゃんは僕を見上げる

 

 

 

「ん?何だい澪ちゃん?」

 

 

 

「……なんで澪はいつの間にか負けてるの?」

 

 

「…… 」

 

 

……わかんないよ!!そんな顔されても僕もなんで勝ったかも分からないんだもん!!

 

 

「…自分で考えろって事ね。分かった。お昼までは時間ちょうだい」

 

 

澪ちゃんは将棋台をじっと見始めてしまった。

 

 

「う、うん。いいよ。お昼ご飯の時間になったら呼びに来るね!」

 

 

そう言って僕は急ぎ足で部屋を出た。

 

 

(そんな考えてくれても、答え合わせとか、出来ないんだけどなぁ…)

 

 

 

 

 

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「澪ちゃん。お昼の時間になったよ」

 

 

 

 

お昼過ぎ、時間になった僕は澪ちゃんを呼ぼうと声をかけたが返事がない。不思議に思った僕は

 

 

 

「澪ちゃん、入るからね!」

 

 

 

一声かけて部屋に入るとそこには、

 

 

 

「…違う…こう…じゃない…ここ…」

 

 

目を大きく開いたままブツブツと将棋台に向かってなにか言葉を呟いている澪ちゃんがいた。

 

 

いや怖すぎでしょ!なんか呪文みたいなの唱えてるし!ひょっとして僕殺される!?

 

 

「み、澪ちゃん?」

 

 

「…ちが…キャ!…お師匠様!?いつからそこに!?」

 

 

「えーと、今来たところだよ?お昼の時間だから伝えに来たの」

 

 

「そうですか…すいません。集中していて周りが見えていませんでした」

 

 

普通の人って集中するとそんなになるものなの?めっちゃ怖かったけど。もしかして僕の方が変なのか?

 

 

「先生」

 

 

「どうしたんだい澪ちゃん?」

 

 

「頑張って考えてみたけどまだ分からなかった。でも、いつか絶対分かるようになってみせるから。それまで教えてくれる?」

 

 

そんな目で見られたら断れないよ。

 

 

「うん、いいとも。それよりまずはお昼ご飯を食べよ?」

 

 

いいよ!僕がいくらでも教えてあげる!

 

…あ。僕何も教えられないじゃん。(アホ)

 

 

「早く行こ、お師匠様?」

 

 

「うん」

 

 

僕達はご飯を食べるために下へ降りた。

 

 

 

 

 

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お師匠様が台所でご飯を作ってくれている間、午前中の対局を思い出していた。

 

お師匠様は終わってから澪に沢山考える時間をくれたが、私は結局お師匠様の将棋を理解することは叶わなかった。

 

 

(ほんとに不思議。なんであんなに早く指して勝てるんだろう。まるで私が操られているみたい)

 

 

今日の対局で私が見ていたのはお師匠様の目線だった。どの場面でどこを見ているのかを知れば少しは考えを理解できると思ったからだ。だけどそれは失敗に終わった。

 

 

(最初の数秒で全体を見回して、すぐに1つの駒を見て、そのコマを動かしていた。恐らくそのタイミングでは私の動きを既に読み切っていたことになる。考えていた?)

 

 

いや違う。あれはもっと直感的な何か?のような気がする。

 

 

 

(もしそうならばお師匠様の将棋は棋士にとっての完成系…あと4年で澪もあそこまで辿り着けるのかな)

 

 

 

まだそのビジョンが全く見えない。

 

 

(でも、澪は選ばれた)

 

 

昨日凪里さんに言われて考えた。お師匠様が私を選んだのにはきっと澪自身も気づいてない才能を見抜いたからだ。

 

 

ならその期待に答えなければならない。そして必ずお師匠様を超えて見せる。

 

 

「澪ちゃん。ご飯ができたよ」

 

 

「ありがとうお師匠様」

 

 

お師匠様が作ってくれたお昼ご飯はとても美味しかった。

 

 

(その顔と将棋の腕で、お師匠様は自炊もできるのか。これはファンクラブができるわけだ)

 

 

自分で勝手に納得した。

 

 

(やはり、お師匠様以外にもたくさんの棋士の対局を見て研究がしたい)

 

 

そう思っていると机の上に置いてあった新聞が目に入る。

 

 

(明日竜王が対局する、か…そうだ!)

 

 

「ねぇ!お師匠様!」

 

 

「どうしたの澪ちゃん?あ!お片付けなら手伝わなくて大丈夫だよ!」

 

 

「夜は澪がやる…そうじゃなくて!コレ!」

 

 

「ん?なになに……なるほど、明日の竜王の対局が見たいんだね?」

 

 

「うん、ダメ?」

 

 

「いいんじゃないかな?いい経験になるだろうし、僕も九頭竜くんや神鍋くんとは話してみたいと思ってたんだ(やった!明日は何も教えることなくてヒヤヒヤしなくて済む!)」

 

 

「じゃあ明日は見に行っていいの?」

 

 

「もちろん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【速報】 東条自分で自炊してる。
そして弟子にやらせない。

次回の衛王のお仕事は!東条が八一と初対面!


そして澪にはライバルが現れる!?


次回!神鍋VS九頭龍! 見てくれよな!



高評価してくださった方ありがとうございます‪⸜(*ˊᵕˋ*)⸝‬!
モチベにつながります!

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