理想の聖女? 残念、偽聖女でした!(旧題:偽聖女クソオブザイヤー) 作:壁首領大公(元・わからないマン)
いよいよ発売まで後2週間と1日となり、久しぶりの更新となります。
今回は前から要望の多かったエンディング後の妄想wikiと現実世界のネットでの反応となります。
【エルリーゼ】
『永遠の散花』の登場人物。非攻略キャラクター。
……と発売から四年もの間思われていたが、とあるRTA実況動画によって攻略可能キャラである事が明らかになった。
聖女と呼ばれる、魔女と対を成す存在。
幼い頃は我儘だったが、ある日を境に聖女の自覚に目覚めて人が変わったように『誰かの為』に活動するようになる。
聖女の名に恥じぬ圧倒的な魔力と剣術の腕を持ち、その戦闘力は作中最強。
闇の象徴である魔女と対を成す光の象徴として、時にプレイヤーの前に現れて手助けをしてくれる。
物語開始時に十四歳の主人公の前に現れて彼の闇の力を制御出来るように助力し、ペンダントを預けて彼の人生に大きな転機を与えた。
その後、主人公が十七歳になった時に再会を果たすが、その姿は主人公の記憶の中の十四歳の姿のままであった。
聖女は魔女と同様に殺傷されるまで死ぬ事はなく、若い姿のまま老化を止めてしまう。
彼女の場合は他の聖女よりもその時期が早かったのだろうと言われている。
聖女である彼女は魔女と聖女の力以外で傷を負う事はなく、素手で剣を受け止めても掠り傷一つ負う事はない。
また、魔女の力に働きかけて浄化する事も出来る。
魔物に襲われている場所があればどんな小さな村でも見捨てず自ら出撃し、傷付いた者がいれば分け隔てなく癒す。
彼女の登場以前は城壁から数歩歩くだけで魔物と遭遇するような魔境だったという話だが、本編の時点で既に物語の舞台である『ジャルディーノ大陸』からは魔物がほぼ駆逐され、安全に行き来出来るようになっている。
これによって商人が移動しやすくなり、物流の流れもスムーズになった事で生活環境も全体的に大きく向上した。
歴代の魔女や魔物によって破壊された大地や自然を復活させる事にも精力的で、万年不作だった彼女の登場以前と比べると常に豊作になっている。
また、じゃがいもや大豆などの痩せた土地でも育つ作物を広めたのも彼女であり、餓死者の数が劇的に減っている。
その為、魔物や魔女を倒す聖女という顔以外に、歴代の聖女にはなかった豊穣の聖女という面も持ち、人々に敬われているようだ。
それは、他の聖女と異なり彼女の誕生日だけが誕生祭として祝い事になっている事からも見て取れる。
何故か料理スキルも高いようで、時折国王達に振舞うケーキの『クラウド』は絶品らしい。
まさに聖女を絵に書いたような非の打ちどころのない少女だが、実は…………。
【エルリーゼの正体】
エルリーゼは本物の聖女ではない。
赤子の頃に手違いでエテルナと取り違えられてしまっただけの一般人であり、当然彼女に魔女を倒す力など備わっていなかった。
年を取らない理由は主人公が制御出来るようにと吸い取った魔女の力によるもので、これによって彼女は外見が変わらなくなっている。
だが実際にはこれが原因で寿命が縮まってしまっていた。
魔女の力を浄化出来た理由は、この時に得た魔女の力を使っていただけであり、剣を素手で止めたのは単純に膨大な魔力でガードしていただけである。
しかし彼女のあまりにも完成された聖女としての振舞いから、彼女を偽物と思う者は魔女を含めて誰もいなかった。
だがエルリーゼ本人はその事を知っていたらしく、いつの日か本物の聖女であるエテルナに聖女の座を返す日の為に邁進していた事を明かしている。
【本編での活躍】
・エルリーゼルート
四年越しのまさかの発見。
彼女のルートに入る方法は、『CG回収を100%にした状態で』、『周回プレイをせずに一周目をプレイして』ゲーム開始時に自動で入手出来るアクセサリの『思い出のペンダント』をゲーム開始からここまで一度も外す事なく、学園に入ってから十七日目の夜まで全ての自由行動を自主練で消費する事である。
(正確には全ヒロインの好感度を上げない事)
そうすると十七日目の夜に低確率で、友達を作らない主人公の事を心配したエルリーゼが主人公の部屋を訪れ、彼女の好感度を上げる事が可能になる。
(このイベントを踏まないと何をしても攻略可能キャラにならず、好感度そのものが一切表示されない)
有志の検証の結果、エルリーゼが部屋を訪れる確率は0.3%前後というデータが出ている。
筋トレばかりしていると心なしか確率が上がるという情報もあるが、こちらは未検証。
なので十七日目の夜まで自主トレをして過ごし、夜の自主トレをする前にデータをセーブして、後はロードを繰り返そう。
その後は十八日の夜に、ファラによって主人公とエテルナ、フィオラ、ジョン(それとモブが数人)が誘拐されるイベントが発生する。
そしてファラによって護衛を付けずに来るように要求され、その通りに本当に一人で来てしまう。
ここで、彼女を仕留める為にファラが差し向けた魔物達と戦闘に入るのだが、この戦闘は何とエルリーゼを操作してのイベントバトル。
この戦闘で初めてプレイヤーに数値として明かされる彼女の凄まじい戦闘力は必見。
他のルートでもイベントで圧倒的な強さは見せていたが、このステータスならば納得である。
本来ならば二周目でようやく倒せるようになるレベルのモンスター三十体と連戦になるが、その全てを一方的に蹴散らしてくれる。
何をどう間違えてもまず負ける事はない。
そしてこのイベントをクリアすると、その二日後にまさかの転入生として学園に転入してくる。
エテルナの自殺未遂イベントを除き、途中までは共通ルートと同じ流れで進行するが、エルリーゼルート限定で闘技大会終了時に武器を貰う事が出来る。
この時の武器は主人公が装備している武器と同じ種類のものをくれるが、素手だと何もくれないので注意。
検証の結果、この時に貰える武器で最も強いのは『長ネギ』を装備している時に貰える『スーパー長ネギブレード』である事が判明した。
ただし『長ネギ』は攻撃力1のネタ武器である為、マリーどころか準決勝のジョンにすら勝てず、闘技大会での順位を犠牲にしなければならないので割に合わない。
ディアスの反逆イベント以降は本格的にこのルート独自の展開に入る。
戦闘終了後にディアスに何かを伝えて彼の抵抗を止めたが、恐らく自身の正体を教えたのだろうと思われる。
冬期休み近くに差し掛かると、諸国の王との会食の為に聖女の城に一時帰還するが、エルリーゼの時代を長引かせようと考えた王達や、魔女との戦いで彼女が死ぬ事を恐れた騎士達によって城に幽閉されてしまう。
レイラを人質に取られて脱出せずにいたが、主人公達の突入に合わせて自力で脱出してその後はビルベリ王都の危機に駆け付けて魔物を蹴散らす。
また、この際に死亡してしまった主人公を蘇生するという離れ業をやってのけている。
さらっと本物の聖女でも絶対出来ないような事をやってるぞ……この偽聖女様。
この時エルリーゼの好感度が50未満だとCG回収が出来ないので注意。
冬季休みになると他のルートでは存在が語られるのみで登場しなかった預言者『プロフェータ』と邂逅し、学園横に池を作ってプロフェータを住ませた。
エテルナの覚醒後は主人公達の特訓の為にフグテンに連れ出し、そこで初代聖女アルフレアの声を聞いてアルフレアの墓に赴く。
そこで彼女と邂逅した後に初代魔女の封印を破壊してアルフレアを解放した。
この時、他のルートでは一切語られる事のない初代魔女イヴとアルフレアの関係と過去が語られる。
そして物語終盤で、遂に主人公に対し自らが偽りの聖女である事を明かした。
それでも構わないと主人公に告白されるものの、自らの寿命が残り僅かである事を理由に主人公の想いは受けられないと拒絶する。
このイベントはエルリーゼの好感度が高くても変化せずに絶対に振られてしまう。
そして…………。
【ネタバレ注意】
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アレクシアとの決戦終了後に、主人公の身代わりになる形で魔女の力を引き受けてしまう。
死が目前に迫る中、自らが偽の聖女である事を明かしてレイラや主人公達に騙していた事を謝り、エテルナが真の聖女であると告げて自らはレイラの腕の中で永遠の眠りについた。
頭に付けている『決して枯れない花』が枯れ落ちる様はエルリーゼの命が尽きた事を主人公とプレイヤーに強く印象付け、スタッフロールが流れる中やはり永遠の散花は永遠の散花だったとプレイヤーは絶望した。
「これからは、貴方達の時代です」
【以下更なるネタバレ注意】
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「“許さない”は私の台詞です」
【グランドルート】
スタッフロールが流れ、画面が暗転してから五分間そのまま放置する事で真の最終決戦が始まる。
遂に千年の悲劇の真の元凶である『魔女』が出現し、エルリーゼの遺体を破壊するべく行動を開始する。
これを相手にベルネル達は決死の抵抗を試みるが、この戦闘はイベントバトルなので絶対に倒せない。
戦闘は『魔女』を相手に最初にアルフレア、エテルナ、プロフェータで戦い、この三人がやられればサプリ・メント、その次にベルネル、アレクシアで挑む三連戦となる。
この三連戦で合計20ターン持ちこたえる事が出来ればイベントが進行する。
20ターン目を迎えるとエルリーゼが人々の声に応えて復活し、悲劇の連鎖を止める為のラストバトルが始まる。
戦闘はまさかのエルリーゼを操作しての戦闘であり、平気で五桁六桁ダメージが飛び出る。
しかしエルリーゼをもってしても『魔女』を倒すには至らず、もう駄目かと思われたその時に人々が自ら戦う事を決意し、エルリーゼに心の光が集まる事で形勢が逆転。
負の感情の集合体である『魔女』に『人の心の光』をぶつける事で消滅させ、千年の悲劇はここに幕を下ろした。
悲劇を終わらせるのは世界に選ばれた聖女ではなく、今を生きる一人一人の希望だったのだ。
戦闘終了後に力を使い果たしたエルリーゼは再び死に瀕するが、プロフェータによって命と預言者の座を渡された事で命を繋ぐ。
その後は聖女の座から降り、プロフェータが暮らしていた森でレイラと共に静かに暮らす事を選んだ。
最後はレイラ、ベルネルと一緒に森の中で微笑んでいる一枚絵で今度こそエンディングを迎える。
プレイヤーが待ち続けた、皆が笑って終わる真のハッピーエンドはここにあった。
【グランドルートの後】
他のルートではエンディング後にレベルや所持品の一部を引き継いで最初からプレイするかどうかの選択肢が出るが、グランドルートではそれがない。
エンディングの一枚絵が表示された後にそのまま選択肢なしでスタート画面に戻されてしまい、再度エルリーゼルートのデータを開始すると、そのままクリア後の世界を遊ぶ事が出来る。
これといったイベントはないのだが、クリア後に今まで登場したキャラクター達がどのように過ごしているかを見る事が出来るので一見の価値あり。
また、クリア後はエルリーゼが正式にパーティーメンバーに加わっており、エルリーゼを連れ歩く事が可能。
モンスターは登場しないが、訓練所で好きな相手と戦えるので存分にエルリーゼの強さを堪能出来る。
また、クリア後の訓練所ではアルフレアやサプリ・メントなどの本編では戦う事のなかったキャラクターとの戦闘も可能。
強くてニューゲームに入らない理由について公式は「グランドルートでは悲劇の連鎖は終わっているので、もう繰り返す必要がないという意味であえて周回要素を入れませんでした」と回答している。
◇
【永遠の散花について語るスレ 214周目】
522:名無しの騎士
やっとグランドルートクリアした!
よかった……ハッピーエンドはあったんだ……。
523:名無しの騎士
クリアおめ!
524:名無しの騎士
おめでとう!
525:名無しの騎士
Congratulation! Congratulation!
(パチ‥ パチ‥ パチ‥ パチ‥)
526:名無しの騎士
あんなのが真のラスボスとか、アレクシアを倒して満足してる間はハッピーエンドにならんわけだ。
527:名無しの騎士
対抗出来るのがエルリーゼしかいないから、エルリーゼが生きている状態で『魔女』を出すしか解決方法ないもんな。
528:名無しの騎士
他のルートだとクリア後どうなってるのかと考えると恐怖しかない
529:名無しの騎士
他のルートだと、アレクシアとの決戦前にエルリーゼ様が亡くなってるので詰んでる
530:名無しの騎士
何で他のルートだとエルリーゼ復活しないんだっけ?
531:名無しの騎士
アルフレアがいない→遺体の保存が出来ない→火葬
532:名無しの騎士
決戦後にエルリーゼを生き残らせる為にはプロフェータ必須で、そのプロフェータと会うにはアイズ国王との和解が必須……こりゃひでえ
533:名無しの騎士
アイズさん、そんな重要とは思わんかったわ
他のルートだとただの悪役だもん……
534:名無しの騎士
メインヒロインでパッケージのセンターも飾ってるのにグランドルートで負けヒロインにされたエテルナは泣いていいと思う
535:名無しの騎士
唯一の生存ルートだから……(震え声)
536:名無しの騎士
わんこ様のヒロインルート実装はよ!
537:名無しの騎士
誰だよ
538:名無しの騎士
アルフレアの事じゃね?
539:名無しの騎士
(アルフレアルートは)ないです
540:名無しの騎士
無い
541:名無しの騎士
無い
542:名無しの騎士
ありません
543:名無しの騎士
グランドルートで評価変わったキャラかなりいそうだよな
アレクシアはこれまで情けない魔女ってイメージしかなかったんだけどラストバトルでかなりイメージ変わった
544:名無しの騎士
グランドルートのアレクシア様は途中まで不憫すぎて泣ける
偽聖女(最強)、今代聖女、初代聖女、聖女の力持ち主人公の四人がかりとか本当に酷い
545:名無しの騎士
サプリ・メントとか今までは何で立ち絵があるか分からないくらい、何の為にいるか分からないキャラだったよな
546:名無しの騎士
大した出番もないただのエルリーゼ信者のくせに固有の立ち絵があったりスタッフロールでも何故かヒロインの次くらいに名前が出てて変だとは思ってた
547:名無しの騎士
エルリーゼルートで一気に面白い人になっちゃったな……
548:名無しの騎士
何気にちょっと『魔女』相手に一人で持ちこたえてるのがズルい。
549:名無しの騎士
ラストバトルのエルリーゼVS『魔女』は実質イベントバトルだから、プレイヤーにとって本当のラストバトルは『魔女』との三連戦なんだよな
で、『魔女』はサプリで最低10ターンは稼がないとクリアが難しいから、これはもう主人公と言っていいのでは……?
550:名無しの騎士
何気に強さに何の理由付けもないこの変態クソ眼鏡が一番ヤバイ。
551:名無しの騎士
ベルネルみたいに闇の力持ってるわけでも、聖女でも、過剰循環病でもないからなこいつ。
エルリーゼへの愛だけで限界突破した意味の分からない変態。
552:名無しの騎士
てかこんなルートを発見困難な条件にして、一切情報も出さなかった公式は頭おかC。
553:名無しの騎士
本当は発見されたくなかったとしか思えないよな。
554:名無しの騎士
まあ長年言われていた「何で2を出さないか」の答えは出たな。
555:名無しの騎士
エルリーゼルートで完結してるから続きなんかないんやなって。
556:名無しの騎士
男の娘、女装子、メスショタ、TS、ふたなり……結局の所全部ホモ。
そう思っていた時期が俺にもありました。
557:名無しの騎士
>>556
ごめん、誤爆した。
558:名無しの騎士
>>556
なんだァ……?テメェ……。
559:名無しの騎士
>>558、キレた!!
◇
……。
…………。
この後も、終わることなく議論は続いている。
カドカワBOOKS編集部様から口絵が一部公開されました。
https://twitter.com/kadokawabooks/status/1419587244856254468
ガワだけ見れば聖女!
Twitter感想キャンペーンなるものも始まりました。
ワイのサインとかどこに需要あるんや…………? むしろ折角の新刊に落書きすんなって怒られん?
https://twitter.com/kadokawabooks/status/1419599920202338309
それと、短編と言いつつこれでは流石に申し訳ないのでこれからも定期的に短編を上げて行きます。
次回は7/29の予定となっており、次はちゃんとした短編ですのでご安心下さい。
それでは次回にまたお会いしましょう。