貴方の隣でぽかぽかしていたい(切実)   作:茜色のLily

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…コロナをぱち波ウイルスで駆逐したいと思っている今日この頃。アンケートありがとう茄子!見たくないって方もいるようなのでエッチシーンは別にしました。

なんで、シリアル化を目指してたのにシリアスになってんですかね。誰か教えてエロい人。まぁ、エヴァだからねしょうがないね。つか、この話ヴンダー編の前に投稿すればよかった.…。後で、並び変えときます。
短くてもそれはご愛嬌。


幕間 本当の音

 誰もが意図していないものの取得。彼女が得た自分らしさというものだ。彼女は綾波レイに変わりはない。だが、他のアヤナミ・シリーズと同じなのかと言われれば違うと言わざるを得ないだろう。

 

綾波レイはリリンと同じ思考能力を持ち感情もある。唯一違うところを挙げるならば、第三者の手で人格を作られる点だ。

 

では、それに魂はあるのか

 

魂がなければそれは肉の器に過ぎない。動き、考え、感情に酔うことこそがリリンの特権なのだから。魂が入った綾波レイのクローンのみが綾波レイとして存在できる。

 

魂は目に見えるものではないだろう。多くのリリンは魂の理を知らない。それは神の領域にあるからだ。

 

今まで、魂について多くの考察が挙げられてきた。だが、どれも正しいと断言できるものではない。その考察の根拠も結局は人間の想像力で作られているからだ。想像力はリリンの強みであった。その想像力により、神も魂も人間が創ったと言ってもいい。

 

余談だが、本当に神がいるとしても神を神と定義付けるのは誰なのか。神自身なのか。違う。他者だ。どんなに凄まじい力を振るったとしても他者がいなければ自分を測る事すらできない。

 

話しを戻そう

魂について分かっている事を挙げるとするならば、

 

・魂という言葉は人が生み出したもの

 

・魂を扱える能力は人類に備わっていない

 

・現時点で魂を創る事は不可能

 

これらが挙げられるだろう。

 

器は作れても魂は造れない。綾波レイはリリンの模造品であり、魂の場所が違う。魂があるとしても、それがリリンと同じものだとは思わない。しかし、変質を始めた。それは『リリンは自ら進化出来ない』という定義を根底から覆すものだ。

 

いや、進化というのは些か大袈裟かもしれない。なぜなら、変化はとても小さいものだからだ。変化が起こっているのは心…つまり精神面。進化というよりは成長と呼ぶ方が適切だろう。

 

魂というものは人知を超えて造られている為ひどく複雑かつ曖昧…そして完全だ。故に不完全な模造品の魂だからこそこういった変化が起きるのかもしれない。もっとも…彼女レベルの刺激がないと変化は起きないだろうが。

 

…おそらく、世界にとっては不都合だが、子ども達にとっては良い事なのだろう。

 

一体何処のどいつのせいなのか…

 

     

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

私は綾波レイ。…だと思う。もう一人の私に会って自分を見つけなさいって言われた。

 

綾波レイは複数人いる。私も彼女もそして、碇君が『綾波』と呼ぶ綾波レイ。それぞれに役割があったという。私の役割は命令通りに動くこと。

 

それをあまり重要視しなくなった。これが自分らしいことをなのか。彼女に聞いても

 

ーーーそれはわたしが決めることじゃない

 

とはぐらかされてしまう。自分らしいって難しい。

 

ある日、彼女が映像を見せてきた。よく分からなかったけど、自分らしさを得られる気がした。…なんで彼女は碇司令に追いかけられているのだろう?

 

彼女は表情がある。でも、私には誰よりも表情がないように見える。

 

…違う。仮面を被ってるだけだ。それで無理矢理表情を作ってる。それに気づいてから、私は彼女を遠目で追うようになった。私は綾波レイなのか疑問に思っていた。けど、彼女も綾波レイなのか。彼女の歪さを見ると考えてしまう。

 

 

その日、夢を見た。

 

気が付くと廃墟の屋上にいた

 

不思議な空だった。まるで、全ての時の空模様を重ねたみたいな…

 

明るいのに暗い

 

青い空に星が輝く

 

鏡のように割れている部分もあった

 

そこだけは、青い海を空に映して、同じ色になっている

 

太陽らしきものはなく、月と星々だけが、廃墟の街を照らす

 

不思議な空の下で一人、座っている人影を見つけた

 

それは、長い髪を風にさらされながら、座っている少女だった

 

 

「…まって…!」

 

彼女だった。手を伸ばしてみるけど、そこで目が覚めた。伸ばした手は虚空を掴んでいた。彼女の歪さはあの空のようだと一人呟いた。

 

 

彼女は時々誰もいない街に座っていた。あの夢がちらつき、私がどうして此処にって言う聞くと何でもないと答える。その時の顔はいつもと同じだった。

 

…頬に水滴がついていたからその滴を啜った。しょっぱかった。分からないけど手を頭に添えてたと思う。それなのに、彼女の目からはまた滴が出てきた。啜っても減らない。それは涙と言って悲しい時や嬉しい時に出るらしい。

 

彼女は泣きながら笑った。でも、その笑顔だけは嫌いだった。ただ漠然と、彼女が流すその涙は消してしまいたかった。

 

痛い

 

胸の奥が痛かった。検査をしても異常は見当たらない。泣いてる彼女は見ると痛い。あの涙をつけたまま笑う彼女見るともっと痛くなる。

 

時間が経てば治ると思ったのに、まだ痛い。酷くなってる。

 

私が彼女を探して、見つけた時はいつもの表情を浮かべた彼女がそこにいる。

 

たまに、泣いてる姿を見かけることがある。隠れるように泣いている。隣に座って涙をすくう。嫌な泣き方だと思った。見るたびに胸が痛くなるから。

 

 

 

その涙だけなくなってしまえばいいのに

 

 

 

 

痛みに耐えきれなくなって、彼女を連れてきた。彼女が泣く理由を知った。あの空の意味も知った。

 

初めて声を荒げた。

 

本気で誰かを殴った。

 

初めて泣いた。

 

初めて誰かを愛しいと思った。

 

 

抱きしめた貴方(・・)が泣いたから、指でその滴を拭った。…悲しげな赤い瞳は揺れていた。貴方自身のように。

 

だから、そっとキスをした。

 

優しく、触れるようなキス。

 

一度離してから、もう一度キスをした。

 

貴方の存在を私に刻み付けるように長いキスを。

 

上唇、下唇を舐め合い、舌を絡ませる。涙の味よりもキスの味の方が甘かった。お互いの口から出る音はとても興奮した。

 

貴方のとろんとした目には私が嫌いな涙はなかった。初めてだった私達は溺れるように互いの身体を求めた。粘液の快楽は怖かったが、貴方を強く感じられた。

 

裸で抱きしめ合って眠るのもあなたは好きだ。お互いの心臓の音が聞こえるほど抱き合いながら眠れば…冷たい朝に『おはよう』という温かい言葉が生まれた。

 

 

…貴方は忘れてしまうけども…私は覚えてる…

 

 

 

音楽会の後、また貴方は泣いていた。音でその涙を拭った。抱きしめながら、側にいることを約束した。ぼろぼろと私の胸で泣く貴方を見て、本で読んだ『嘘つき道化師』を思い出した。

 

あぁ、貴方にそっくりだ。

 

 

『笑う道化師は何を想う』

 

 消える貴方は何を思う

 

『悲しむ観客は何を思う』

 

 残る私は何を想う

 

 

あの本の終わりは道化師が消えることでハッピーエンドになる。でも、物語のように上手くいかない。彼女と貴方は同じだから、片方が消えればもう片方も消える。彼女も貴方も消えて欲しくないなんて我儘だろうか。

 

泣き疲れた貴方を部屋に連れて行く。貴方が足を踏み入れるようになってから私の部屋は変わった。悪くないと思ってる自分がいる。

 

ベットに下ろして、キスをする。舌を絡めれば…

 

「…ん!?…んー!んむー!」

 

ほら、起きた。長い髪をすきながら口内を蹂躙する。聖典や師匠曰くヤルなら徹底的にやった方がいいらしい。もちろん、気遣いや優しさを忘れないように。

 

息継ぎの為口を離すと銀の糸が引かれる。これはまだまだ、序の口。 

 

 

 

 性別すらも曖昧な彼女は生まれたての人間を愛し愛された。それは彼女の仮面にヒビを入れた。

 

それは優しく甘い毒のようだ。二人はそれを分かっていて飲み込む。

 

ー汚れた少女達だ

 

十戒や神の教えを知る者ならばそう答えるだろう。間違いではない。事実あの二人は汚れた。

 

だが、ひどく人間らしい

 

 

 

 

 

 

ただひたすらに貴方を求めた。

 

貴方も私を求めてくれた。

 

碇君が探している綾波レイもこんな気持ちだったのだろうか。

 

あたたかい

 

私を受け入れてくれた貴方はきっと優しいひとだったのでしょう。だから、私も貴方を…

 

 

 

二人は同じ寝袋に入って眠っていた。

 

黒波は目を薄く開く。

 

アルビノ特有の赤い目。神秘的で何処か近寄り難い。少しだけ、黒に染まりつつあるその目にあたたかなものを抱きながら胸元の頭を撫でる。

 

「…貴方は、私が覚えている。…安心して」

 

胸の中で動く気配がした。背中に腕を回したぱち波はボソリと言う

 

「…わたしも君を覚えてる。もう忘れない…忘れたくない」

 

きっと、彼女は悲しい世界の朝に温もりを与えた。

 

 

 

 

 

 

 

 二人はピアノの前にいた。あの時から二人だけの音楽会が開かれるようになり、今日もまた、音が奏でられる。その後に二人でご飯を食べる。

 

黒波はふと横を見た。いつもの歪な表情だ。でも、その横顔はどこにでもいる少女のよう。仮面がヒビ割れた証拠だ。

 

 

彼女は嘘をつく。じゃないとこの世界に消されてしまうから。だから、音で、目で、身体で話すしかない。

 

でも、彼女はそれを人に見せるのを嫌う。

 

一人の時にしか彼女は本当の音を奏でない。消えると知り、傷付いた。もう傷付きたくないから嘘に隠れるようになった…。

 

ー『もう期待しないって決めたのに』

 

ー『傷付きたくないのに』

 

ー『傷付けたくないのに』

 

彼女は繋がるたびに弱くなる。もうATフィールドは使徒化しないと展開出来ない。これから先もっと弱くなる。心もボロボロになる。

 

それは貴方が望んだことだから、止めはしない。

 

 

 

でも…

 

 

 

もう少しくらい欲望に正直になってもいいよね?

 

 

貴方の顔を手で挟んで、綺麗な赤い目を見る。少し赤くなってるのは貴方らしい。

 

 

傷付いてボロボロになっても

 

 

傷付けて罪に押しつぶされそうになっても

 

 

     

    貴方を愛しています

 

 

 

真っ赤になって口をぱくぱくさせてる貴方は可愛かった。

 

 

 

 

世界は、彼女に祝福に近い呪いを送った

 

ーそれは、偽物の幸せと絶望に溢れていた

 

 

運命の少女は、彼女に呪いに近い祝福を送った

 

ーそれは、彼女を苦しめるけど

 

ー必ず貴方の手をとってくれる(助けてくれる)

 




参考文献の曲…『ピエロ』

何気に黒波の視点初めて。

はい。(文字数稼ぎの)質問返信コーナーでーす。

皆様が疑問に思っている事を適当にお答えしましょう。(聞いてない)

「世界から消されるってなんなん?」

消えます。パシャって。普通に死ぬ事もあるけど。

「エヴァパイロットってぴーしていいの?」

ダメです。旧劇設定だと生命の誕生について肉体言語で話し合うとシンクロできなくなると思います。成長しちゃいますからね。

しかし、新劇では分からないのでセーフってことで。ぱち波と黒波だし大丈夫、大丈夫。それに二人とも多分夜の運動会するほどシンクロ率上がるでしょ。

「作者って変態さん?」

これでも性癖の始まりは極小だったんですけど、広がりは無限だったみたいです。

「作者ってホモ?」

公園のベンチにつなぎ着て座ってるんで遊びに来てくださいね。

なんで『作者ってレズなんですか』とかないんですかねぇ…まぁどれもいけますけど。
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