戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~   作:光からの使者

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前回のあらすじ
全世界に宣戦布告を告げた武装組織フィーネ。雅人たちは死んだと思われていたウェル博士の妨害工作をくぐり抜けるもあと一歩の所で取り逃してしまう。



血飛沫と絶滅の鳥

突入作戦から一夜明け、リディアン音楽院では『学祭』と呼ばれる毎年恒例のイベントが行われていた。

多くの屋台が出回っており、在校生はもちろん、一般客も大勢訪れているためまさに大盛り上がりを見せていた。

高等科に所る翼も屋属す台や出し物を見て回っていたのだが・・・・

 

「・・・ん?」

 

翼の前にクリスが何やら慌てた様子で走り寄ってきた。

 

「あ・・・!!」

 

「どうした雪音、そんなに慌てて?」

 

「追われてるんだ!!さっきから連中の包囲網が少しずつ狭まって・・・!!」

 

「追われている・・・?」

 

「やばい!アイツらもう来やがった!」

 

するとクリスのクラスメイト達が翼たちの元へ駆け寄ってきたのだった。

 

「見つけた!雪音さん!!」

 

「お願い!登壇まで時間がないの!!」

 

「一体どうしたんだ?」

 

クラスメイトの話によると本来ステージ予定していたはずの子が急に予定が付かなくなってしまった為、クリスに代わりに唄って欲しいとのことだった。

 

「だからってなんであたしが!あたしは歌なんてー」

 

「だって雪音さん、音楽の授業の時、すごく楽しそうに歌ってたから!」

 

「だから代役は雪音さんしかいないと思って」

 

状況を理解した翼はクリスへ問いかける。

 

「雪音は歌が嫌いなのか?」

 

「・・・あ、あたしは歌なんて・・・・その・・・・。嫌いじゃない、けど」

 

クリスは、顔を赤らめ恥ずかしそうに答える。

 

「なら、出たらどうだ?」

 

「・・・くそ」

 

「時間も迫っているのなら急いだほうがいいな。」

 

「はい!」

 

「なんでこんなことに・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼の説得の甲斐もあってクリスはステージに上がり歌うこととなった一方でそんな彼女たちを見つめる影が居た。

切歌、調、セレナの三人であった。彼女たちは、リディアン音楽院に潜入し装者たちのシンフォギアを奪うことを目的としていた。

なんとか翼たちの後を追い、機会を伺っていたのだが一向に隙を見せないため

 

「どうするデスか?このままだと目的が果たせないデスよ」

 

「そうだね、このままじゃまずい。」

 

「追いかけましょう、暁さん、月詠さん

 

「ほら、急がないと見失っちゃう。追いかけるよ、切ちゃん。」

 

「ま、待つデス、調!まだたこ焼きが口の中にーんぐ!?んぐぐぐぐっ!?」

 

慌てて飲み込もうとしてのどに詰まらせかける切歌を支えながらも三人は翼たちを追いかけステージへと駆けて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side響、未来、奏、翼、雅人

 

「みんな惜しかったね。勝ちぬけば悲願達成だったのに」

 

「うん、あとちょっとだったのにね~。あ、次の挑戦者みたいだよ!」

 

「おー!次は誰なんだ?」

 

「えーと・・・たしか・・・」

 

「雪音だ。私立リディアン音楽院、二回生の雪音クリスだ。」

 

「「「「えっ!?」」」」

 

 

その場にいた全員がステージへと目を向けるとクリスは既に中央にマイクをもって立っていた。

 

 

~BGM・教室のモノローム~

優しく、暖かい歌声が、会場内を包み込む。

かつて歌、両親の夢を拒み、忌み嫌っていたクリス。そんな彼女が今、心から幸せそうに歌っている。

クラスメイトと楽しく過ごした日々が過去の傷を少しずつ癒している何よりの証だと物語っていた。

 

(-最初は、学校なんてまっぴらだと思ってた。)

 

(制服を着るのも面倒で、苦痛で、何であたしが―って)

 

(学院なんてどいつもこいつも平和ボケしてて、そんなところにあたしみたいなのが馴染めるわけないって―)

 

(あたしの居場所じゃないって、そんな風に思ってたのに・・・・)

 

(でも、実際に通い始めたら、本当に、すごく楽しくて・・・・いろんなやつが、あたしを気にかけてくれて・・・)

 

(少しずつ、ここにいたいと思い始めてー)

 

(制服に袖を通すのが、当たり前と思える頃には、この場所も周りのやつらも、全部大事に思うようになってた)

 

(・・・・こうやっていろんなやつの前でステージに立って唄うのは、少し恥ずかしいけどー)

 

 

 

 

あたしが唄うことが、少しでもこの場所やあいつらへの恩返しになるなら、もっと、唄いたい。聞いて欲しい・・・

 

この学院で過ごす時間が大切だって、一番楽しんだって、精一杯の気持ちを込めて唄うから―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスの唄は、審査の結果、なんと最高記録をたたき出し新チャンピオンへと輝いた。

盛り上がる会場そこへ・・・・

 

「やるデス!!」

 

「なんだあいつら!?」

 

「チャンピオンに・・・」

 

「挑戦デス!!」

 

突如立ち上がった二人組それは切歌と調であった。

 

「翼さん、奏さん!あの子たちは!!」

 

「ああ・・・一体何のつもりで・・・?」

 

「みんな、あの子たちのこと知ってるの?」

 

「彼女たちは、世界に向けて宣戦布告し、わたしたちと敵対するシンフォギア装者だ」

 

「でも何でわざわざここに?」

 

飛び入り参加で現れた二人はさっそくクリスへと挑戦状をたたきつけた。

目的はただ一つ、クリスのシンフォギアペンダントである。

 

そして二人が唄うのはツヴァイウィングのナンバー『ORBINAL BEAT』だ!!

 

「こ、この歌!」

 

「翼さんと奏さんの!?」

 

「何のつもりのあてこすり!挑発のつもりか!?」

 

「やってくれるねぇ・・・・」

 

切歌と調が唄う中、観客席にてセレナは願った。

 

この瞬間だけは何も起こりませんように・・・・と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わりマリア達が新たに潜伏先としている港近くの倉庫では、武装した集団が今にも攻め込もうとしていた。

攻め込まれる前にナスターシャ教授はマリアへガングニールでの排撃を命令する。

 

「排撃って・・・・相手はただの人間。ガングニールの一撃を喰らえば・・・・!!」

 

当然ただでは済まない、確実に死ぬだろう。

けれど教授は厳しくマリアへ告げる。

 

「そうしなさいと言っているのです」

 

「ライブ会場占拠の際もそうでした。マリア、その手を血に染めることを恐れているのですか」

 

命を奪うことに躊躇いをみせるマリア。やらなくてはならない、そうだと思っているのに本能で避けようとしているのだ。

 

「マリア!!」

 

すると扉をこじ開け工作員が続々と入り込むが・・・・

次々に炭素へと変えられていく。

 

ウェル博士が操るノイズによって断末魔を上げながら一方的に消えていく。

マリアはそれを黙って見ているしかなかった。

 

 

全ての工作員が炭へと消えていったその時、近くで子供たちの声が聞こえた。

 

「すごい音がしてたの、ここじゃない?」

 

「どうせ工事だろ?」

 

「早く練習に行かないと監督に怒られるってば・・・・」

 

この場で目を覆いたくなる惨状が起きていたとも知らずに少年たちがこの場へやってきてしまった。

 

「おやぁ・・・・?」

 

子供たちの存在に気付いたウェル博士は邪悪な笑みを浮かべた。

 

「やめろウェル!その子たちは関係ない」

 

自分らとこのありさまを見られたとあればウェルは間違いなく殺すだろう。己が野望のために・・・ねじ曲がった欲望のために彼は手を汚すことを厭わない!!

 

「運がなかったですねぇ・・・・あなたたち」

 

ソロモンの杖からノイズを召喚し少年たちへ差し向けようとした瞬間・・・

 

アタッシュアローのから放たれた一矢が現れたノイズを貫通し、全て炭素へと変える。

 

「・・・・これはどういった風の吹き回しですか?」

 

そしてネツは、アタッシュアローの両端にある刃をウェルの眼前に突き付ける。

 

「・・・浅はかさすぎるぞ、ウェル」

 

この啞然とした光景に腰を抜かしている少年たちにネツは殺意を込めた目つきで睨みつけた。

 

「人間の子よ、何をうかうかしている?それともこのまま滅ぼされたいか・・!!」

 

 

「「「うわああああ!!」」」

 

たまらず少年たちは、自転車で一目散に逃げ出していった。

 

「ウェルよ、人間を滅ぼすのは我ら滅亡迅雷netでありアークの意思でもある。だが貴様に一々でしゃばられては組織としてもこちらとしても迷惑だ。最悪、今後の作戦に支障が出る恐れすらある。忘れるな」

 

「わかりましたよ・・・ここはあなたのおっしゃる通りにしますとも」

 

苦虫を嚙み潰したような顔をしてウェルは倉庫の奥にへと戻っていった。

 

「ネツさん・・・」

 

先程見せた殺意の目、マリアは今まで彼女のあんな表情を見たことはなかった。

いつも家族であるセレナや切歌、調、そしてマムに温かい食事を提供してくれているネツ。今まではケータリングでしか豪華な食事を与えられなかったが、ネツとショウが来てから格段に食生活が大幅に向上していったのだが、そんな彼女が武器を構え殺気を溢れさせていた。信じられるはずがない。優しかったあの人が・・・

 

 

(所詮、子供のいうことなど誰も信じない)

 

そう誰もな・・・

 

 

 

 

 

再びリディアンへ場面が移り変わる。

切歌と調の唄が終わり会場内はまたまた歓喜に溢れかえった。

司会も彼女たちを賞賛し褒め称える。

 

「チャンピオンもうかうかしてられないうたごえでした!!これは得点が気になるところです!!」

 

「二人がかりとはやってくれる・・・!!」

 

いよいよ得点が発表されるというときに三人へ通信が入る。

 

「アジトが特定されました。襲撃者は退けることはできましたが、場所を知られた以上、長居は出来ません」

 

「私たちも移動しますので、こちらの指示するポイントで落ち合いましょう」

 

「そんな!あと少しでペンダントが手に入るかもしれないのデスよ!?」

 

「緊急事態です。命令に従いなさい」

 

通信を切られ調、切歌、セレナはそれぞれ飛び出し、出て行こうとする。

 

「おい!ケツをまくるのか!?」

 

それでもお構いなしに去ろうとする三人を追うために雅人たちは立ち上がる。

 

「未来はここにいて・・・もしかしたら戦うことになるかもしれないから。」

 

「う、うん・・・」

 

 

会場を飛び出し敷地の木々まで走るも逃げた先では翼、奏が先回りしており後ろからは響とクリスそして雅人が追いついた。

 

「・・・切歌ちゃんに調ちゃん、それにセレナちゃん・・・だよね?」

 

「・・・・はい、おっしゃる通りです・・立花さん」

 

「現状・・・そっちが有利だけど今この場で戦えば貴方たちが失うもののことを考えて・・・・」

 

調の言葉に耳を傾けているとこの場にいる他の民間人に気が付く。

 

 

「お前、そんな汚い事言うのかよ!?さっき・・・あんなに楽しそうに唄ったばっかりで・・・」

 

「今、ここで戦いたくないだけ・・・・」

 

「私たちの争いに無関係な人達を巻き込みたくない・・・」

 

「そ、そうデス、決闘デス!然るべき決闘を申し込むのデス!」

 

「どうして!?会えば戦わなくちゃいけないってわけ・・・でもないでしょ!?」

 

「どっちなんデス!」

 

「どっちなんだよ!」

 

二人の鋭く的確なツッコミが響に炸裂した。

 

(なんであたしっていつもこうなんだろうな・・・)

 

あきれるクリスを余所に再び、調が話し始める。

 

「決闘の合図はこちらから・・・・・」

 

「見~つけた。」

そこへなんとショウが現れる。

 

「「ショウ!?」」

 

「ショウさん!?」

 

「あいつは・・・‼」

 

「滅亡迅雷net・・・・」

 

「ショウ、どうしてここに?」

 

「そ・れ・は・・・」

 

おもむろにゼツメライザーを取り出すとそれを瞬時にセレナへ取り付けてしまう。

 

「「セレナ!!」」

 

「ど・・・して・・・ショ・・ウ・・さん・・・?」

 

「君にはちょっと手伝って欲しくてね。この学院の人間を暗殺して?」

 

「滅亡迅雷netに接続・・・!!」

 

『ドードー!!』

 

ゼツメライズ!!

 

「アアアアーッ・・!!」

 

赤い配線がセレナを包み込みドードーマギアへと変貌させた。

 

「ドードー・・・」

 

「そんな・・・・」

 

「セ・・・・セレナが・・・怪物に・・・!!」

 

「暗殺」

 

ドードーマギアはすぐさま雅人たちに襲い掛かった

「翼!!こいつの相手はあたしたちに任せて民間人を!」

 

「わかった、雪音、立花行くぞ!!」

 

「ああ!・はい!!」

 

翼たちが去ったあと雅人と奏はプログライズキーを構える。

 

『バレット!』

 

「ジャンプ!」

 

『オーソライズ!』

 

「「変身!」」

 

『ショットライズ!』

 

『シューティングウルフ!』

 

『ライジングホッパー!』

 

ゼロワン、バルカンへ変身した二人は暴れ回るドードーマギアを止めるべく立ち向かう。

 

「雅人、剣を貸せ!」

 

「オッケー!!」

 

奏にアタッシュカリバーを渡し、雅人自身は格闘で攻め続ける。

そして高速で繰り出される剣撃がドードーマギアの動きを封じる。

 

『バレット!』

 

"progrise key comfirmed.Ready to utilize."

 

『ウェアウルフズアビリティ!』

 

斬撃で放った青い狼型のエネルギー2発がドードーマギアを拘束する。

 

「はぁああーッ!!」

 

勢いをつけてジャンプ、からの旋回でさらに勢いを加速させエネルギーを纏った刀身で切り裂く。

 

【シューティングカバンストラシュ!】

 

 

「暗殺ーーーー!!」

 

ゼツメライザーは破壊されセレナは横たわっていた。

 

そして落ちていたゼツメライズキーを回収したショウは不敵に笑う。

 

「帰るよ、二人とも」

 

「了解。」

 

「わかったデス・・・」

 

ショウに連れられ調、切歌はどこかへと走り去っていった。

 

こうして学祭は何事も無く終わりを迎えることができた。そして雅人たちは、今回の戦いで保護したセレナの容態

を見ながら調の言っていた決闘の知らせまで二課で待機することとなったのである。




待ってました!ランペイジバルカン!
見た目や能力、全てにおいてカッコイイと思いました。

さて次回からゼロワンは新章、或人社長たちの反撃が始まる!!
来週も楽しみにしています!!

本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後

  • 勿論ッ!
  • う~ん・・・
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