戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~   作:光からの使者

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前回のあらすじ
カ・ディンギル跡地にて繰り広げられたウェル、ネツ、ショウとの戦い。
その最中でネフィリムによって響が暴走してしまう。
辛うじて奏の新たな力、パンチングコングによって事なきを得たが、響の身に起きていたガングニールとの融合が彼女の命を脅かしていた真実を知らされるのであった。


壊れていくキミに

響の暴走から二日後、二課は浸食を進めないためにも彼女をできるだけ戦わせないことを決めた。

けれど深刻な状況の中で雅人、奏も深く頭を悩ませていた。

 

響が融合症例となったのも元々自分たちが原因でもある。命を救ったはずが却って命を危険に晒してしまった罪悪感が今もなお二人を苦しめ続けている。

 

シュミレーターで気を紛らわせようとしても頭の中で何度もせめぎ合う。

 

(自分のせいだ・・・・自分が守り切れなかったばっかりに・・・・)

 

最後のシュミレーターのノイズを倒し特訓を終わらせたがもやもやは未だ払拭されずにいる。

 

「・・・・・雅人。」

 

「どうした?」

 

「あたしたちのしたことって間違ってたのかな・・・・」

 

「いや・・・・間違ってはないと思うよ。」

 

ライブ会場での戦いでツヴァイウィングも俺も観客を、失われかけた命を助けるために死力を尽くしたんだ。

その思いだけは絶対に間違っちゃない。それだけは確信を持って言える。

 

「確かに俺たちがしたことは大変なことだけどかと言ってこのまま放っておくわけにもいかない。今はやれることをするしかない」

 

「・・・・。」

 

そんな話をしている最中ノイズの出現を知らせるサイレンが鳴り響く。

 

「行こう!!」

 

「ああ!!」

 

 

一方場面は変わり友人たちとの楽しいひと時を過ごしていた響。

ガングニールのことについては聞かされている為、無理な戦闘を控えるようにしていたのだが・・・・

大きな音を立てて商店街方面から車がぶつかり爆発する音が聞こえた。

 

「-!!」

 

「今の!」

 

「行ってみよう!!」

 

駆けつけてみると其処にはソロモンの杖を持ちながらウェル博士がノイズを大量に召喚していた。

 

「ひひひ・・・誰が追いかけて来たって・・・・こいつを渡すわけには・・・」

 

「ウェル・・・・博士・・・!!」

 

「な、なんで、お前がここにいいいいッ!?」

 

半狂乱になりながらもソロモンの杖でノイズを召喚、響へと差し向ける。

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

「はぁぁッ!」

 

聖詠と同時に飛びかかってきたノイズへ拳を当てる。

 

「響ッ!?」

 

本来ならば自殺行為にあたるが彼女の体は炭素分解されることはなかった。

それどころかそのままガングニールを身に纏う。

 

「この拳も命もーーーシンフォギアだッ!」

 

 

 

 

~二課本部~

 

「情報部、追跡班との交信途絶!」

 

「ノイズの出現パターンも検知しています!おそらくはー」

 

「く・・・」

 

「雅人くんと奏を向かわせているが・・・・・翼とクリスくんを現場にまわせ!何としてでもソロモンの杖の保有者を確保するんだ!」

 

「ノイズとは異なる高出量のエネルギーを検知!」

 

「波形の照合、急ぎます!」

 

「・・・まさか、これって・・・」

 

「ガン・・・グニール、だと・・・・」

 

 

 

 

 

 

side雅人、奏

「奏、雅人くん、聞こえるか。」

 

「はい、ばっちりと!!

 

「どうしたんだ弦十郎の旦那、何かあったのかい?」

 

「現場付近でガングニールの反応が見られた、おそらく、響くんに間違いないだろう。」

 

「「!?」」

 

「現在翼とクリスくんも向かわせているが・・・・現場に着いたら響くんの援護を頼む!!」

 

「了解!!」

 

通信を切ってライズホッパーの速度を上昇させ全速力で発進する。

 

「頼む・・・・持ちこたえてくれ・・・響ちゃん・・・」

 

不安もありながらも急いで現場へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side響

(力が・・・漲る・・・・)

 

いつも以上の力を発揮している響に次々と召喚されたノイズは蹴散らされていく様子に、ウェル博士は苛立ちを隠せずにいた。

 

「な、なんだと・・・・」

 

「くっそぉぉ・・・!!いつもいつも!都合のいいところで、こっちの都合をひっちゃかめっちゃかにしてくれる、お前はあああああー!!」

 

怒りに駆られながらも、お構いなくソロモンの杖を使いノイズを召喚し続けるが・・・・

 

 

「おりゃあああーッ!」

 

響の拳は止まることなく現れたノイズを片っ端から粉砕し、ウェル博士へと迫る。

 

「ひぃぃぃぃッ!」

 

 

しかし拳は届かず何かによって阻まれる。

 

「ー盾?」

 

「なんと鋸」

 

寸でのところで調のシュルシャガナがウェル博士への攻撃を防いでいたのだ。

 

「この身を鎧うシュルシャガナは、おっかない見た目よりもずっと、汎用性に富んでいる・・・・防御性能だって不足なし」

 

「それでも、全力の2人がかりでどうにかこうにか受けとめてるんデスけどね・・・・」

 

「調ちゃん、切歌ちゃん・・・・ッ!」

 

突如として現れた調と切歌は、ウェルを回収するべくシュルシャガナとイガリマを振りかざし響の前に立ちふさがる。そこへ・・・

 

「「響ッ!」」

 

ガングニールの槍とアタッシュカリバーの斬撃がウェル博士目掛けて放たれる。

しかしその攻撃も調、切歌によっていなされてしまった。

 

「なんデスと!?・・・・ただでさえ厄介なゼロワンに加えてもう一人のガングニールが現れるなんて・・・」

 

「でも、マムを助けるにはドクターが必要。やるしかないよ、切ちゃん。」

 

再び調がシュルシャガナの鋸を飛ばし、切歌もイガリマの斬撃を放つ。

雅人はアタッシュカリバーをすぐさまアタッシュモードに切り替え防ぐ。

 

『チャージライズ!フルチャージ!』

 

【カバンストラシュ!】

 

瞬時にブレードモードに戻し、イエローの斬撃を放つ。それに合わせて奏もガングニールの槍を投擲、大量に複製された槍がウェル博士目掛けて降り注ぐ。

 

【STARDUST∞FOTON】

 

しかし切歌がイガリマ振るい、両断、調の鋸がまた、盾となり槍の雨からウェル博士を守った。

 

「うぅ・・・結構きついデスよ・・・」

 

「なんとか・・・しなきゃ・・・・」

 

「そら、頑張る2人にプレゼントです」

するとウェルは二人に何かを注入する。

緑色の液体が入った注射器のようだが・・・・

 

「---ッ、何しやがるデスかッ!?」

 

「LiNKER・・・?」

 

「なっ・・・!?LiNKERだとッ・・・」

 

「効果時間にはまだ余裕があるデス!!」

 

「だからこその連続投与です!」

 

「あの化け物や仮面ライダーに対抗するには、今以上の出力で捻じ伏せるしかありません。」

 

「そのためにはまず、無理矢理にでも適合係数を引き上げる必要があります。」

 

「でも、そんなことをすれば、オーバードーズによる負荷で・・・」

 

最悪の場合、負荷に耐え切れず死ぬだろう。良くても何かしら身体に悪影響を及ぼすのは明白である。

 

「ふざけんな!なんでアタシたちがあんたを助けるためにそんなことを・・・・ッ」

 

「するデスよ!」

 

「いいえ、せざるをえないでしょうッ!あなた達が連帯感や仲間意識などで僕の救出に向かうとは到底考えられないこと」

 

「大方、あのオバハンの容態が悪化したから、おっかなびっくり駆けつけたに違いありません!」

 

(容態が・・・・悪化?まさか・・・ナスターシャ教授が連絡をよこさなかったのって・・・!!)

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・」

 

「くっ・・・雅人、早く終わらせないと!!」

 

響の呼吸が荒くなっていくにつれ苦しそうな表情を浮かべる。

 

「やろう、切ちゃん・・・マムのところにドクターを連れ帰るのがわたしたちの使命だ・・・」

 

「絶唱・・・デスか。」

 

「そう、youたち唄っちゃえよ!適合係数がてっぺんに届く程、ギアからのバックファイアを軽減できるのは証明済み!!」

 

「だったらLiNKERぶっこんだばかりの今なら、絶唱唄い放題のやりたい放題!!」

 

「あんにゃろ・・・・人の命を・・・なんだとおもって・・・」

 

『プログライズ! シェイクハンディングガングニール!!』

 

二人の絶唱を止めようとシェイクハンディングガングニールにチェンジするが・・・

 

「くうッ、ううう・・・・」

 

「やらいでか・・・・・デエエエエッ!!」

 

過剰増幅による頭痛やめまいの中、調と切歌は絶唱のフレーズを口ずさんでしまった。

 

「「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolonzen fine el barbal zizzl Gatrandis」」

 

「やめろぉぉ!!LiNKER頼りの絶唱は、装者の命を脅かしかねないんだぞ!!」

 

「女神ザババの絶唱二段構え!この場の見事な攻略法!これさえあれば・・・こいつを持ち帰ることだって」

 

「「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolonzen fine el barbal zizzl Gatrandis」」

 

詠唱が終わり、二人のギアが変形しより強固なものへと変わる。

 

調と切歌にかかる負荷は相当なものだが絶唱によるエネルギーはさらに増大を続ける。

絶唱が完了した場合繰り出されるコンビネーション技ザババの二段構え

 

シュルシャガナによる無軌道斬撃からイガリマの放つ魂さえも両断する一閃。

 

決まれば三人ともただでは済まないだろう。

 

なすすべなしかと思われたその時

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolonzen fine el barbal zizzl Gatrandis」

 

「な!?」

 

 

調と切歌の絶唱に響の絶唱が割りこんだのだ。エネルギーが全て響へと吸い寄せられていく。

 

「・・・エネルギーレベルが、絶唱発動にまで高まらない・・・・」

 

「減圧・・・・?ギアが、元に戻ってーー」

 

「セット!ハーモニクス!!」

 

響へと集約したエネルギーを上空目掛けて放出する。

本来ならば装者三人でなければできないS2CA・トライバーストを一人で成し遂げることで調、切歌の絶唱を無理矢理終わらせたのであった。

 

唄い終えた響はそのまま地面に突っ伏して気を失ってしまう。

 

「おい!死ぬな!!目を開けてくれーーうっ・・!?」

 

必死に響の元へ駆け寄り触れる奏だが響の体はあり得ないほどの熱を帯びていた。

 

「・・・だけど今なら・・・」

 

「任務のためには・・・今、こいつを・・・デスか」

 

「させねぇぞ・・・響は俺が守る!」

 

響へとどめを刺そうとするきりしらコンビの目の前に立ち阻む。

両者にらみ合いを続ける中・・・

 

「待ちやがれ!!」

 

「貴様ら、立花には指一本触れさせん!!」

 

そこに翼とクリスが合流、手を出させまいとギアを構える。

 

「・・・分が悪い・・ドクターを連れて逃げた方がいい。」

 

「わかったデス・・・・」

 

不利を悟りウェルを連れて調と切歌は去っていった。

 

「響ッ!」

 

入れ替わりにやってきた未来は響の様子がおかしいことに気づきそばに寄ろうと走る。

 

「よせ!火傷じゃすまないぞ!!」

 

「翼!貯水タンクを!!」

 

翼が貯水タンクを斬り、あふれ出した水が響に掛けられ、ギアを解除しそのまま倒れこむ。

 

「響・・・!響・・・!」

 

未来は倒れた親友を揺さぶりながら必死に声をかける。

 

「翼・・・あたし・・あいつを守ってやれなかった・・・」

 

「奏・・・」

 

「・・・守ってやれなかった?なんだよそれ!お前、あのバカが、こうなるととでも知っていたのか!?おい!」

 

「・・・・・。」

 

己の無力さを味わい雅人は只々手を握りしめることしかできなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~二課仮説本部 セレナ・カデンツァ・イヴ拘置場所にて~

 

「お久しぶりです、セレナさん。」

 

拘置中であるセレナの前に現れた黒フードの人物。

 

「どうして・・・・秘書さんがここに?」

 

戸惑うセレナに構うことなく黒フードの秘書は、コートのポケットから小型の箱を取り出し蓋を開ける。

中には蜂の絵柄が刻まれたプログライズキーが入っている。

 

「これは・・・?」

 

「『ライトニングホーネット』。ラッシングチーターのおよそ1000%以上の性能を秘めています。貴女にはそれを使って貴女の家族に迫っている危機を救いなさい。私が言えることは、それだけです。」

 

「ま、待ってください!どうしてわたしたちにそこまでしてくれるんですか?」

 

「・・・・全ては、私と局長の意思のため・・・ですよ。さあ、脱出しますよ。」

 

「・・・・マム、姉さん、暁さん、月詠さん・・今行きます。」

 

深夜零時、セレナはライトニングホーネットプログライズキー、ショットライザーを手に拘置室から脱出、黒フードとともに二課仮本部から姿を消したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、F.I.S.では

 

「入るぞ、ウェル。」

 

「おやぁ・・あなたですか、ネツ。」

 

「例のドードーゼツメライズキーの解析ですが・・・うまくいきましたよ。」

 

「ほぉ・・・それでどうなんだ?」

 

「セレナの戦闘データをもとに過去のラーニングのバックアップが無事復元できましたよ。後一度起動すれば完全な姿を取り戻すはずです。」

 

「そうか、それは楽しみだ。」

 

復元されたドードーゼツメライズキーを眺めウェルとネツは不敵に笑みを浮かべているのであった・・・・

 

 

 

 




次週、飛電製作所 始動!!

逆光の中ZAIAの野望を打ち破って欲しいですね。
迅とも共闘フラグか!!

次回、消えた陽だまり、再起する雷蜂

本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後

  • 勿論ッ!
  • う~ん・・・
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