戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~ 作:光からの使者
戦いから離れようとしていた響であったが、突如発生した爆発に未来が巻き込まれてしまう。一方、雅人は、セレナを脱走を手伝ったとされるヒューマギア『亡』と遭遇する。
翼たちもドードーマギア改と交戦、戦いの幕が切って落とされたのであった。
sideシンフォギア装者
(少しずつ何かが狂って、壊れていきやがる・・・あたしの居場所を蝕んでいきやがる・・・ッ!)
「おらあッ!」
ドードーマギア改に向けイチイバルのガトリングガンを放つ。
少し仰け反る相手にクリスは容赦なく撃ち続けていく。
「雪音ッ!前へ出すぎるな!わたしの剣と奏の槍が先陣となって—」
「うるせぇ!!」
翼の言葉に耳を傾けず、がむしゃらにドードーマギア改を攻め続ける。
(-ノイズ!マギア!あたしがあんな奴らの口車に乗せられたばかりに・・・)
(何だ・・・悪いのは、いつもあたしのせいじゃねぇか・・・!!)
「あたしは・・・!!」
とどめとばかりにMEGA DETH partyで追い打ちを仕掛け、炸裂する。
「はぁ・・・はぁ・・・どうだ!!」
並みの相手ならば今のでも十分すぎる程のoverkillだろう。しかし・・・
「シンフォギア、イチイバル、ラーニング完了。」
「嘘だろ!?」
煙の中から現れたドードーマギア改には一切の傷が入っていなかった。
最初からクリスの攻撃はまともにダメージを与えられていなかったのだ。
動揺する隙をついてマギアは、クリスの懐へと迫り二刀のヴァルクサーベルで吹き飛ばす。
「があ・・・ッ」
「雪音ッ!」
「この野郎ッ!!」
天羽々斬とガングニールの同時攻撃がドードーマギアへヒット。
双翼の息の合ったコンビネーションで攻め立てていく。
「はあーッ!」
「おりゃあッ!!」
【双星ノ鉄槌ーDIASTER BLAST】
ツヴァイウィングが同時に振るうことで初めて放つことができる大技だ。
【ゼツメツ ノヴァ】
対するマギアもゼツメライザーの起動ボタンを再度押し込みサーベルから赤い衝撃波状の斬撃、そしてグレネード弾も同時に発射、二人の技を相殺してしまう。
「なっ・・!?」
「ラーニング完了。天羽々斬並びにガングニール、上回るのは造作もない。」
「くっ・・・・」
「はあッ!!」
距離を離し、すかさず腕の小型マシンガンの弾幕が翼と奏へと襲い掛かる。
「「うわああああ!!」」
容赦のない攻撃の前に地面へ倒れこむシンフォギア装者たち。
しかしドードーマギア改は、背を向け別方向へと歩き出した。
「任務完了・・・」
「待て・・・」
奏の言葉も空しくドードーマギア改はどこかへと去ってしまうのであった。
「・・・米国政府が?」
「間違いありません。F.I.S.と接触し、交渉を試みたようです。」
「その結果がこの惨状とは・・・交渉は決裂したと見るのが妥当だが・・・・」
「ただ、どちらが何を企てようと、人目につくようなことは極力避けるはず」
「F.I.S.と米国政府が結びつくのを良しとしない、第三の思惑が横紙を破ったか・・・」
「よし、周囲の捜索を頼む。手がかりぐらいは残っているかもしれん。」
「至急、人員を回しましょう」
sideF.I.S.
「この手は、血に汚れて―セレナ、わたしは、もう・・・」
「うわあああ・・・・!!」
自らの手が血に染まる・・・あの時の出来事が脳裏によみがえり頭を抱えるマリア。
けれど押し寄せてくる涙をグッと堪え、再び意思を固める。
「もう迷わない」
「この手を血に汚すことを、決して・・・躊躇わないーッ!」
「教えて、マム一体何が・・・?」
「・・・それは」
「それは、僕からお話ししましょう」
帰還したウェル博士が部屋へと入り話し始める。
「ナスターシャは訪れる月の落下より、一つでも多くの命を救いたいという僕たちの崇高な理念を」
「-米国政府へ売ろうとしたんですよ。」
「え?」
「本当なのデスか・・・?」
「それだけではありません。マリアを器にフィーネの魂が宿ったというのも、とんだデタラメ」
「ナスターシャとマリアが仕組んだ狂言芝居・・・」
「「・・・・。」」
「・・・ごめん・・・二人とも・・・ごめん。」
気まずい雰囲気の中二人に謝るマリア
しかし疑問を抱いた切歌はウェルに詰め寄る。
「マリアがフィーネでないとしたら、じゃあーッ!」
「僕やネツ、ショウさんを加担させるためとはいえ、あなた達を巻き込んだこの裏切りはあんまりだと思いませんか?」
「せっかく手に入れたネフィリムの心臓も無駄になるところでしたよ。」
「マム、マリア・・・・ドクターの言ってることは嘘なんデスよね・・・?」
切歌の問いに口を閉じるマムだが、代わりにマリアが口を開いた。
「本当よ。私がフィーネではないことも。人類救済の計画も一時棚上げにしようとしたこともね。」
「そんな・・・」
「マムは、フロンティアに関する情報を米国政府に供与して、協力を仰ごうとしたのよ。」
「だって米国政府とその経営者たちは自分たちだけが助かろうとしてるって・・・」
「それに切り捨てられる弱い人達を少しだけでも守るため、世界に敵対してきたはずデス・・・!!」
「あのまま講和が成立してしまえば、私たちの優位性は失われてしまう。」
「だからあの場にノイズを召喚し講和の場を踏みにじったのですね。」
ナスターシャの言葉を受けたウェル博士は、何の悪びれもなく答える。
「ふっ・・・いやだなぁ・・悪辣な米国の連中から貴女を守って見せたというのに!!」
「このソロモンの杖で!!」
高々とソロモンの杖をナスターシャ教授へ突き付ける。
ウェルからマムを守るため、切歌と調は断ちふさぐ。
「・・・・やめなさい。」
「マリア・・?」
「どうしてデスか?」
「偽りの気持ちでは世界を守れない。セレナの気持ちを継ぐことなんてできやしない」
「すべては力・・・力をもって貫かなければ、正義を成すことなんかできやしない!!」
「世界を変えていけるのはドクターのやり方だけ・・・ならばわたしは、ドクターに賛同するッ!!」
「そんな・・・嫌だよ・・・だってそれじゃ、力で弱い人を抑え込むってことだよ・・・」
そんな調の訴えを聞き届ける人物はこの場に居なかった。
「それが偽りのフィーネではなく、マリア・カデンツァヴナ・イヴの選択なのですね」
今のマリアの目は真剣に、迷いを捨てた眼差しをしていた。
ナスターシャ教授もその思いが伝わったのだろう。
「くッ、ごほ、ごほ、・・・!!」
再びナスターシャ教授の容態が悪化する。
「大丈夫デスか!?」
「後のことは僕に任せて、ナスターシャはゆっくり静養してください。」
「さて、計画の軌道修正に忙しくなりそうだ。来客の対応もありますからね」
部屋を出ていくウェル博士、そして一連の流れを一台のカメラがとらえていた。
別室で作業していたネツは、ふと笑みを浮かべていた。
「シンフォギア装者どものデータは十分に集まった。わざわざドードーのバックアップを復元した甲斐があったな」
振り向いた先にはショウが眠ったまま配線で繋がれていた。
「ショウの躯体にドードーマギアの力を加算すれば誰も止められる者はいなくなる。」
ネツの言葉に応えるかのように目が赤く光る。
「さぁ・・・いよいよ目覚めの時だ・・・!」
「ラーニング・・・完了・・・。」
雅人はセレナ、亡に連れられとある廃墟へとやってきた。
廃墟といえど中の設備は比較的綺麗にされており、最近まで使われていた形跡が残されている。
「ここは・・・?」
「ここは、飛電製作所。かつてヒューマギアについて取り扱っていた場所です。」
飛電製作所、飛電或人社長が新たに設立した中小企業でヒューマギアについて取り扱っていた会社でもある。
「全て、お話しましょう。何故私がここにいるのか。」
天津垓の野望が砕かれ、アークは飛電或人社長たち仮面ライダーの手によって破壊されました。
人間とヒューマギア、両社は互いに共存の未来を歩んでいき平穏な世界が訪れていました・・・あの日までは
「「あの日?」」
あの日、空を割って現れた蛇のような怪物は、瘴気を放ち、黒いノイズを出現させて世界を地獄へと変貌させました。
仮面ライダーとの死力を尽くした戦いの末怪物を倒すことに成功したのですが・・・その結果大きな代償を支払うこととなったのです。
初代仮面ライダーゼロワン、仮面ライダー迅は、死闘の果てに道連れという形で命を落とし、バルカン、バルキリーも膨大な瘴気に身体を蝕まれ生還した翌年に亡くなりました。
ヒューマギアもまたこの戦いにてほとんどが失われ、衛星ゼアも同時期に破壊されました。
戦いから数年が立ち、福添副社長や山下専務らの生きながらえた飛電の社員が集まり新たな衛星ゼムを作り上げ、打ち上げに成功した。
けれども年月が経ちすぎていた。人々からはヒューマギアの存在は忘れ去られていた。
そんな中、錬金術師協会の局長アダム・ヴァイスハウプトは、ZAIA,飛電に残されていた私のデータを復元し新たに自立稼働型ヒューマギアとして製造し今日まで勤めていました。
衛星ゼムが新たに仮面ライダーゼロワンの後継者を選んだ為、私はかつての償いを果たすため日本へ戻り密かに暗躍していたのです。
「これまでの無礼は謝罪します。」
「人類の笑顔のために手を貸していただけますか?」
「私からもお願いします。亡さんを・・・信じてくださいっ!」
俄かには信じられない話だが、彼女たちの言葉に嘘はなかった。
少なくとも自分はそう確信できた。
だから・・・答えは既にできている。
「・・・信じるよ、セレナさんのことも、亡さんのことも」
「では、わたしは、あなたのためにゼロワンを全面バックアップすることを誓いましょう。」
「早速ですが、ドードーマギアへの対抗手段としてシャイニングホッパーの製造に取り掛かりましょう」
こうして亡、セレナの全面協力により、ドードーマギアへの対抗策として新型キー『シャイニングホッパープログライズキー』の構築が始まった。
ライジングホッパー以外のプログライズキーを亡に渡す。
構築が完了するまでには時間がかかるため、雅人は一時的に二課へ帰還することとなった。
そしてセレナも姉たちの狂行を止めるべく協力を申し出てくれた。
血に濡れた野望の覚醒と輝きの光を見せ始めた世界で、それぞれの戦いが始まろうとしている。
勝つのは、力による支配か それとも手を取り合う未来か
来週はついに亡が復活!?
どうなるのかとっても楽しみです。
次回 そのアイは何の為?
そう、これこそが愛、ですよッ!!
本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後
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勿論ッ!
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う~ん・・・