戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~ 作:光からの使者
注意書き
今回の小話のどちらかにゲストが居ます。
それでも良い方はどうぞ。
・魔法少女事変
一介の錬金術師キャロル・マールス・ディーンハイムがチフォージュ・シャトーと呪われた旋律を用いて世界を分解し万象黙示録を作ろうと企てた異変。しかし計画の途中で歪んだ自我に目覚めた予備素体のホムンクルス ノエルによって乗っ取られてしまった。キャロルが準備していたオートスコアラーも全て洗脳されレイダーとして敵対し、時には絶対絶命にまで追い詰められたこともある。
しかし、今回の事態を重く見た錬金術師協会の統制局長、アダムヴァイスハウプトの手引きや幹部たちの協力もあり
世界の分解は阻止され、当事者のノエルは想い出を燃やし尽くし消滅した。
その後キャロルは身柄を錬金術師協会に預けられることになった。また再犯の危険性は極めて低いとされ、今後は償いの日々を過ごすことになるだろう。
・エルフナイン
元はキャロルの思惑もあるが、世界の分解を防ぐため最後まで尽力してくれたMVP。
彼女が居なければアルカ・ノイズや世界の分解を止めることは出来なかった。
途中で負傷するが、ベアトリーチェが自身と引き換えに傷を治し、SONGの新たなメンバーとして頑張ってもらっている。余談であるが、キャロル同様働きづめしてしまうことがよくあり、亡が彼女の体調管理や面倒を見ている。
(本人曰く、同じシステムエンジニアとして放っておけないだとか)
・滅亡迅雷net
人類滅亡を果たすべくノエルの世界の分解計画に手を貸した。
現在はリーダーを除くメンバーの身柄は確保され、世間には壊滅が宣言された。
・ベル・A・ベアトリーチェ
アークと世界蛇の巫女ベアトリーチェの魂を宿した存在。
普段はベアトリーチェの面が出ており、行動している。
一方でアークの人格は完全な復活は出来ておらず、憤怒したときくらいにしか現れない。
終盤にエルフナインの命を救い、ドライバーとキーを残して消滅した。
悪意に目覚めていた彼女がエルフナインを救おうとしたのも響に対する愛だったのかもしれない。
・シュウ
本名 石屋恭二
正確に言えば並行世界の恭二だが、生まれ変わりに近い。
幼い頃に両親と死別し、人身売買の連中に売られた経緯を持つ。道具のように扱われ、ボロボロになっていく中で恭二の中に眠っていた世界蛇のオーラが発現。作りかけだった二代目アークと接触しベアトリーチェ復活の要因となった。
・ネツ
本名 音序 歌歩(ネツイ カホ)
元々プロの歌手を目指していた。若いながらも才能に恵まれており、大会やコンクールで上位の成績を収めていた。性格も今より優しく、活気にあふれていた。
けれど、その才能を妬んだ人間は、人知れず彼女を拉致して壮絶な拷問にかけるなど悪事を重ねた。
しかもその人物の身内が警察関係者だったため事件はもみ消され、彼女のあらぬ噂やデマを流し社会的に抹殺するという鬼畜の所業を行った。
何とか誤解を解こうとするも、正義を騙った心無い人間たちに
「お前みたいな子供の言うことなんて誰も信じない」と言われ、精神がすり減り自殺寸前まで追い詰められていた。そこに恭二が現れ、自分を信じず陥れてのうのうと生きている人間に復讐しないか?と持ち掛けられたことで残酷な性格の女性へと変貌してしまった。
・ショウ
本名 四季葉 翔実(シキバ サネミ)
元々控えめで恥ずかしがり屋な性格だった。
父親の会社が倒産し、膨れ上がった借金のかたとして裏業者に売られた過去を持つ。
その後富裕層の大人が自分を買い取ってくれたのだが、そこでの暮らしは地獄であった。人格や夢を否定され家畜同然に暴力を振るわれ、毎晩なぶられる日々。また、何度も生死の狭間をさまよい生き地獄を味わう。隙を見つけて脱出し両親の元に逃げ出すも、そこで彼女を待っていたのは家で養子と一緒に過ごす両親の姿だった。
自分のことを忘れ、養子の夢を応援する両親を目にしついに心がへし折れてしまった。
あてもなく彷徨っていた所をネツ、シュウに拾われる。
また、アークにたっぷりと愛情を注いでもらったことから恩を感じ穢れた人間を滅ぼしアークに報いるため滅亡迅雷netに加入した。
・ドクターウェル
フロンティア事変の黒幕。回収されたネフィリムの一部として深淵の竜宮に隔離されていた。
アークがヤントラサルヴァスパを手に入れるため訪れた際、どさくさに紛れ脱獄。アークにスカウトされた。
世界の分解と復讐しか望まないノエルの逆鱗に触れたため、アークによって処分され欠けた。
その後マリア達と合流し、世界を壊す歌の威力を弱めるという大役を成し遂げた。
最高または最低の英雄にはなれなかったものの、原作とは異なり生存している。
深淵の竜宮が壊れたままのため、身柄は聖遺物の扱いに長けた錬金術師協会に預けられた。
マリア達との共闘から少なからず彼女たちを認めたのか優しいLINKERのレシピを記したデータチップを送る。
(ただ、原作同様に作用する脳の箇所を探る必要がある)
・小話
『復活!オートスコアラー!友との約束』
~錬金術師協会~
ノエルによって破壊されたオートスコアラーを修繕するべくキャロルは一人部屋にこもって作業に取り掛かっていた。サンジェルマン達が触媒となる聖杯と剣を持ってきてくれたためようやく全員の修繕が完了したのだ。
「よし・・・あとはこの術式を起動させるだけ・・・。行くぞッ!」
キャロルはオートスコアラーたちに組み込まれた術式を起動させた。
しかし不具合を知らせるアラートが鳴り響く。
「バカなッ、不具合だとッ!?」
(まさか・・・連続の徹夜が祟ったとでもいうのか・・・)
白い煙が立ち込めるもオートスコアラーたちは無事に目を覚ましたようであった。
「杞憂だったか、お前たちが目を覚ますということは術式は成功したようだ。」
「おはようございます、マスター。再びこうしてお会いすることができるとはお思いもよりませんでしたわ。」
「ああ、オレもーー」
しかしキャロルはガリィの口調に何か違和感を感じる。
いつもの意地悪めいた口調ではなかったからだ。
「待て、ガリィ。その口調はなんだ?」
けれどもガリィは不可思議そうに首を傾げる。
「ガリィ?なにをおっしゃっているのですか。私はファラでございます。」
「何ッ!?」
すると今度はレイアがキャロルに告げる。
「もぉ―間違えるなんてひどいじゃないですか。ガリィはちゃんはこっちですよ。」
何と言うことでしょう。オートスコアラーたちの中身が入れ替わっているではありませんか。
「それよりもお腹が減ったゾ!」
ファラがミカのような話し方しミカは・・・
「なんだこの派手な腕はッ!?」
今の状態から見てあべこべな人格が宿ってしまったようだ。
それぞれがいつもと違う見た目でいつも通りの話し方をするなんともカオスな状況。
流石のキャロルの怒りが立ち込めていた。
「お前たち!いい加減にしろッ!」
「だったらこの状況なんとかしてくれませんかね?」
「マスター、お腹が空いたゾ!」
一斉にキャロルへ飛び込むオートスコアラーたち。
「うわ!一斉に来るなッ!?」
急に寄りかかれたためキャロルはオートスコアラーたちの下敷きになってしまった。
音を聞きつけ、ドアからサンジェルマン達が駆けつける。
「今の音はなんだッ!?」
「・・・これはどういう状況なワケダ?」
「どうしたの、山積みになって?手を貸してあげようかしら?」
しかしキャロルはそれを拒む。
「これはオレの問題だ。手出しは無用!もう一度、この術式を起動すればいいだけだッ!」
「しかしその状態では・・・」
「甘く見るな、今度はさっきのような失敗はしない!今度はさらに力を込めれば・・・・」
「さあ、さっさと元に戻れッ!」
術式を起動するキャロル。
「んッ?おお!ちゃんとあたしに戻ってるゾ!!」
「あらら、もう少しあの身体で遊んでいたかったんですけどね」
「やはり自分の身体が一番ですわ。」
「ああ、私にはこの派手な姿がよく似合う。」
ようやくオートスコアラーたちの人格は元の身体に戻ったのだった。
「マスター・・・」
「なんだ?文句なら後に・・・」
「直してくれてありがとうございますね。」
「ありがとうございます。マスター」
「派手に感謝しています。」
「ありがとうだゾ!」
「お前たち・・・・」
「・・・今は礼など不要、そんなことより早くそこをどけろッ!」
~sideアダム~
オートスコアラーたちと楽しく過ごすキャロルをアダムは影から微笑ましく見ていた。
実をいうとアダムは数百年前、彼女の父親 イザーク・マールス・ディーンハイムと親友関係にあったのだ。
~数百年前~
「悪かったね、突然お邪魔して。」
「何、君の来訪が突然なのは、いつものことさ。」
「それでどうなんだい?解析器の進歩は?」
「もう一歩といったところかな。アルカ・ヘストを応用して万象分解作用を持たせることも成功したよ。」
「だけど、まだまだ作用の安定化と可逆性の担保が難しくてね。」
そう苦言するイザークにアダムは錬金術師協会によって先史文明の遺跡から設計図を見つけたことを知らせた。
「本当かい!?」
「ああ、だけどまだ手元には届いていない。残念ながらね。だから持ってくるよ、次来るとき、必ずね。」
「でもいいのかい?いくら協会トップとはいえ、そんな勝手なことして」
イザークの心配に対してアダムは、何も心配ない様子で話す。
「信じているからね、協会の利益に繋がると。君の研究は。」
「アダム・・・助かるよ。」
「期待しているよ、大いに。錬金術師として、そして君の友としてもね。
「ああ、頑張るよ。まだまだ理想には程遠いからね。」
するとアダムは別な話題を振る。
「考え直してくれたかな?例の件は。」
「例の件?」
「住まいのことだよ、君たちの」
以前から提案していたことで、イザークたちの住居を協会のある場所に移してもらえないかというアダムからの要望だった。けれどイザークはその提案を断った。
「うちの可愛い娘もここでの生活が大のお気に入りらしいから」
「ふむ・・・仕方ないね。残念だけど」
仕方なく諦めたアダムは別のことを頼む。
「会わせてくれないかな、そろそろ。君の宝、自慢の娘とやらにね。」
するとイザークは苦笑いしながら答える。
「なら、娘が起きているときに来てくれないとね。」
「構わないがね、寝顔でも。こちらとしては」
するとイザークは慌てた様子になり
「いやいやッ!とんでもないッ!」
「天使のような娘の寝顔は、どんな男にも見せられないよ。たとえ友人である君相手でもね。」
「やれやれ、とんだ親ばかだね、これは。」
「フ・・・まあ、いいさ。またいずれ会えるだろうしね。」
そしてアダムは帽子を深く被りドアへ向かう。
「もう帰るのかい?」
「ああ、忙しくてね、色々と。また来るよ、近いうちにね。」
いざ帰ろうとしたアダムだったが、ふと足を止め振り返る。
「伝えたいことがあったんだよ、もう一つ。前々からね。」
「なんだい?改まって。」
「気を付けるんだよ、身辺に。激化しているからね、異端審問が。」
異端審問、魔女狩りと同じく異端とされる人物を処罰する取り締まりのことだ。
勿論錬金術も、それを行使する錬金術師の異端者として見られてしまう。
「あくまでも異端なんだよ、錬金術は。僕らが使う技というものは。」
「迫害を受けるかもしれない、表の者に見られれば。だから気を付けるんだ。くれぐれも」
「ああ、わかってる。」
「だがまだやっているのだろう?錬金術による施療を。」
「危ない橋を渡っているのは重々承知さ。」
「だけど、近くの村には病気で苦しむ人たちや戦いに巻き込まれて怪我した人たちがまだ大勢いるんだ。」
「この術で少しでも人を癒せるのなら、僕は異端と呼ばれようとも続けるつもりさ。」
イザークの変わらない覚悟にアダムは問う。
「天秤にかけてもかい?君と、その愛娘の安全を?」
「アダム・・・世の中には秤にかけてはいけないものがある。」
「良心というやつかな、さしずめ。」
「さあ・・何と呼ぶのが相応しいのかな」
「それを表す本当の言葉はとうに失われているのかもしれないね。」
「原罪によってかね、それは?」
「そこまでは僕もわからない。けれど人間1人1人が、心の奥底に残ったその欠片を失わなければ、きっと・・・」
「いつか真実のそれを取り戻せるんじゃないかな?」
イザークの答えに、アダムは微笑ましく思っていた。
「理想家だね、相変わらず、君は」
「理想の1つも持たずに研究なんて雲を掴む仕事はできないよ。」
「否定しないがね、その点は」
すると先程とはうって変わり、イザークは真剣そうな顔つきに変わる。
「・・・アダム。」
「なんだい?」
「もし、もしもだ。僕に万が一のことがあれば・・・キャロルのことを頼む。」
「不吉な仮定だね、随分と。」
「あくまでもしもの話さ。」
「でもいいのかい、僕に任せて?」
「君にしか頼めないよ、こんなこと。」
「わかった。任せてくれ。」
~現代~
それから数日も経たないうちに処刑された、君は。異端審問によって。
そして君が残したアルカ・ノイズは娘のキャロルが完成させた。君の遺志を継ぎ、君の研究資料と我々が見つけ出した設計図をもとにね。
僕は守るよ、君との約束を
探して見つけた、君の忘れ形見を
護ると決めた、君との誓いの下に
「だが、骨が折れるね、友との約束を守り続けるのは・・・・」
「しかし、必ず護るよ、約束した通りにね。」
小話2『始まりはいつも突然に』
茨城県 筑波市のガソリンスタンドのアルバイトをしていた一人の男が居た。
その男の名前は立花 洸。
ガングールの装者、立花 響の父親でもあった。
家庭の内外にてストレスにさらされたせいで、会社や家族を放り出し失踪したのだ。
現在はアルバイトで生計を立て各地を転々とする生活を送っていた。
今日は、仕事が予想よりも早く終わったため、公園に寄ってからアパートへ帰宅しようと考えていた。
昔、夕暮れの公園で幼かった娘と遊んだ記憶がよみがえりとても懐かしく感じていた。
(・・・懐かしいな、こうやってブランコを漕いだっけ。)
洸はブランコに腰掛け、夕日を眺める。
(・・・響。。元気にしてるかな・・・)
内外からのストレスが理由で、勝手に失踪してしまったが洸もまだ父親としての心が残っていた。
向こうに残してしまった家族のことが時折心配で不安になる。
「もう一度家族に会いたいなぁ・・・・・」
かつての後悔から漏れ出す言葉、しかしそんな言葉に反応する輩がいた。
『それが、お前の望みか?』
「だ、誰だッ!?何処にいるんだッ!」
謎の声に驚き辺りを見回すも声の主の姿はどこにもない。
『ここだよ。』
再び声のする方を振り向くと、上半身以外が地面に埋まり、下半身が虚空から生えている怪人の姿があったのだ。
「う、うわああああッ!」
あまりの異様な光景に腰を抜かし、後ずさりする洸。そんな彼に、怪人は優しく話しかける。
『おっと、驚かせてすまない。俺は、ウィンドサン・イマジンってもんだ。それでさっき言ったことがお前さんの望みで良いんだな?」
「あ、ああ・・・・」
『なら、その望みを叶えてやろう。』
そう言って怪人は身体を実体化させる。
左肩には風を吹かせる雲が、右肩には太陽が付いたウィンドサン・イマジンは洸の身体を割り、タイムホールを通じて姿を消してしまう。
(な、なんだったんだ・・・?)
困惑する洸。すると今度は空から線路が現れ、独特な汽笛を鳴らす電車が姿を見せる。
そしてドアが開くと、赤鬼のようなイマジン モモタロスが現れた。
「あああーーー!もしかしてお前、契約しちまったのか!?」
目をぱちくりさせながらも頷く洸に対してモモタロスは話を続ける。
「だあああーーッ!なんてこった!早くあいつを倒さねえと!」
「悪いがそこのお前。」
「?」
「お前あのイマジンの契約者なんだろ?ちょっと話聞かせてもらうぜ。」
「ええええええッ!?」
何だかんだ洸とイマジンの奇妙な旅が始まるのであった。
いかがだったでしょうか?
小話2が中途半端だったと思う方がいあるかもしれませんが、本小説が全て終わったらスピンオフで短編出そうかな・・と思います。
設定
ウィンドサン・イマジン
『モチーフ』
・北風と太陽
能力
暴風を引き起こしたり、灼熱の太陽で焼き払うことが出来る。
契約者
立花洸 『望み』 もう一度家族に会いたい
行先 2040年
さて、大変永らくお待たせしました。次回から令和・ネクストジェネレーション編がスタートします。雅人と遼太さんたちの活躍にこうご期待!
応援どうぞよろしくお願いします
本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後
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勿論ッ!
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う~ん・・・