戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~ 作:光からの使者
これより、コラボストーリーが始まります。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
戦姫絶唱シンフォギア Learningchange ZERO ONE 特別編
【裏切りの独奏曲 令和・ネクストジェネレーション】
プロローグ
~SONG潜水艦 甲板にて~
装者たちと雅人は、突如として現れた体に不気味な目を持つ謎の怪物 バトルマギアの軍団と戦っていた。
順調に撃破していく一同であったが、友里が新たな反応を検知し呼びかける。
「新たな反応を検知!警戒してください!」
「また、あの不気味なマギアデスかッ!?」
「いや、これは・・・アウフヴァッヘン波形!?」
「この波形は・・・・!?」
「一体何がーー」
すると突然、どこからか蛇腹剣が振り下ろされ翼に襲い掛かる。
「く、ああー!?」
片膝を着く翼にクリスは手を貸した。
「大丈夫か!?」
「・・・わたしは大丈夫だ。だが、今の攻撃は・・・」
「そんな・・・どうして・・!」
「なんで、ここに居るデスかッ!?」
「嘘・・・だよね、、、こんなの嘘だよね・・・!」
ゼロワンを歪ませたような容姿の怪人の前に、ここに居るはずのない人物が立っていた。
「マリア・・・ッ!」
(・・・・。)
アガートラームとは似ても似つかぬ不気味な目玉の装飾を持つシンフォギア。
信じられることではないが、そんなマリアからは殺気が溢れていた。
「みんな、警戒しろッ!」
「・・・え?」
翼の言葉に啞然とする装者たち。
しかしマリアは有無を言わさず、怪人と共に襲い掛かる。
「ぐッ・・・や、やめてください!」
「何がどうなっているんデスか!?何でマリアがあたしたちに攻撃をッ!?」
『フンッ。』
マリアの側にいた怪人は指を鳴らし、新たなバトルマギアを呼び出す。
「マリアと一緒にいる怪人から、あの目玉の怪物がたくさん!?」
「あたしたちを襲った怪物と仲良しこよしってことかよ・・・。それに、その気持ち悪いギアはなんなんだ!」
「目を覚ましてください!マリア姉さんッ!」
クリス達が聞くもマリアはだんまりを決め込む。
「本当にマリアさんは俺たちと敵対するっていうのか!」
「どうなんだ、マリア!」
「・・・・。」
「質問に、答えろ!マリア!」
翼の言葉に沈黙を貫いていたマリアの口が開く。
「・・・わたしは・・・・」
「わたしは、S.O.N.G.に宣戦を布告するッ!
~数日前~
夏休みも終盤に差し掛かったある日、イギリスから呼び戻されたマリアは一人、発令室へと足を運んでいた。
彼女を呼び出したのは他でもない政府長官の風鳴八紘であった。
「わたし1人を呼んだということは、また謀報員として働いて欲しいということかしら?」
「話が早くて助かる。依頼の前に、まずは米国で起きた事件について話そう。」
八紘の口から語られた詳細は以下の通りだった。
先日、米国で『ネメシス』と呼ばれる軍事衛星兵器が極秘裏で開発されていたことが判明した。
『ネメシス』は、同じ衛星であるゼア、ゼムと違い地球軌道上を周回し、太陽光のエネルギーとしたレーザーを照射可能な軍事兵器である。推察ではあるが、一機で国家レベルの兵器にもなり得る危険な代物だ。
さらに困ったことに、そのネメシスの開発施設が狙われ、操作権限が何者かに奪われた挙句、宇宙に打ち上げられてしまったのだ。
その事に対し米国は衛星攻撃兵器でネメシスを攻撃し、証拠隠滅を図ろうとしたが、その前にネメシスが稼働、その結果軍事施設はたったの一度の攻撃で殲滅されてしまったのだという。
襲撃から生き残った研究員の証言によれば、幾つもの目を持つ灰色の怪人と気どり色の鎧を纏った人間に襲われたとのことであった。
「そんな、とんでも兵器がお空に浮かんでいるのデスかッ!?」
「わわ!そんな大きな声出しちゃダメだよ!」
「あ、あなたたちいつからそこに!?」
マリアに気づかれ、扉から覗いていた全員が姿を見せた。
近々任務があるため、特訓をしていたのだがマリアが1人呼び出されたことを聞き、こっそり聞き耳を立てていたのだった。
「ごめんなさい。マリアが一人で呼び出されるなんて危険な任務に行くんじゃないかと気になって・・・」
「マリア姉さん、ごめんなさい。」
「ちょっと様子を見るつもりだけだったんだけどよ・・・ついつい話をな・・・」
「マリアくんのことが気になるというお前たちの気持ちはわかるが、盗み聞きとはあまり褒められたものではないな」
「「「申し訳ありません。」」」
しかし八紘の方は特に咎めるような素振りはなかった。
「構わん。どのみち彼女に任務に就いてもらう以上、みなにも説明する必要があったのだろう?」
「確かにそうだが・・・・」
「お説教は後でやってくれ、今は一刻を争う事態なのだから。」
こうして、マリアは米国に向かい、ネメシスを奪った犯人を突き止めることとなった。
~sideマリア~
別れるまえに翼との手合わせを終えたマリアはネメシスを保有していた米国の軍事施設へとたどり着いた。
エルフナインお手製のスパイグッズを携え、研究施設のセキュリティを掻い潜りながら進んでいく。
そして監視カメラの映像が残されている場所へ到達した。
(ここに、怪物に襲撃された時の監視カメラ映像が残っているはず。)
マリアはスーツのポケットから小さなメモリを取り出しパソコンへと繋げた。
(エルフナインが用意してくれたメモリ。これなら、痕跡を残さずすべてのデータを抜き取れると言っていたわね。当該箇所を見つけてデータをコピーしましょう。)
当該箇所を見つけたマリアは監視カメラの映像を再生した。
映っていたのは、施設に入り込んだバトルマギアが催涙弾や武器を片手に研究員たちを襲う映像だった。
しかし、襲われた人たちは気を失うだけで怪我などはしていない。
映像を早送りにしていくと、後方からバトルマギアに指示を出している緑色の鎧を纏った人間が現れる。
(これが証言にあった怪物・・・!幾つも目があって不気味なビジュアルをしているわね・・・)
(聞いた通り襲われた人たちが分解されていない。アルカ・ノイズではないことは確かだわ。怪物の正体・・・それにそれを指揮する人物は何者だったのかしら?)
しかし考察に耽る暇もなく、施設のサイレンが鳴り響く。
(警報ッ!?まさか赤外線センサーの他にもセキュリティーが仕掛けられていた・・?くっ・・迂闊)
(捕まったら厄介だわ。早く施設から脱出しないと!)
何とか施設から脱出したマリア。今度は怪物たちの出所を知るべく夜の大通りにて聞き込み調査を行っていた。
(噂話やネットから目玉の怪物の目撃情報思しき情報を拾い、それが集中していたこの町に来ていたのが三日前・・・)
(だけど、それから進展がないだなんて・・・)
(日が沈んで人どおりも少ないようだし、今日は引き上げようかしら。)
今日も進展なしのままホテルに戻ろうとしたその時!
マリアの前を灰いろの何かが横切ったのだ。
「何!?今、何か、飛んで・・・」
すると横切ったバトルマギアはマリアに気が付き、襲い掛かってきた!
「Seilen coffin airget-lamh tron-」
アガートラームを纏ったマリアは、バトルマギアと交戦を開始した。
「ちょうど行き詰っていた所だったの。そっちから仕掛けてくるというのなら、好都合だわ!!」
蛇腹剣を片手にバトルマギアと戦いを繰り広げるマリア。
相手は、ナイフ形の剣で対抗するもそこまでの脅威ではない。
難なく返り討ちに出来るくらいであった。
「くッ・・・本当は捕獲したいところだけど・・この状況じゃ無理ね。騒ぎになる前に倒させてもらうわ!」
アガートラームの一閃がバトルマギアの装甲に致命傷を与え、そのまま起動停止に追い込む。
そして動かなくなったバトルマギアは、展開された魔法陣により姿を消してしまった。
(逃げられてしまったけど、怪物の方から襲って来たということは・・・)
当然敵もマリアが探っていることに気づいているということだ。
そうこうしているうちに新たに別装備のバトルマギアが姿を現す。
(増援・・・!こんな数を相手にしていたらキリがないわ)
(それよりも、一度身を隠して、怪物たちが一拠点に戻るところを付けましょう。)
「ここは退かせてもらうわ!」
何とか距離を離した物陰に身を隠すマリアであったが、再びバトルマギアが姿を現した。
(完全に死角をついて身を隠していたつもりだったけれど、どうやってここをッ!?)
「それなら・・・これを使って!」
緒川さんからもらった煙球を使い、その隙に逃走する。
しかし逃げようと、どれだけ建物や地下道を使おうもバトルマギアは行く先に先回りしているのだ。
(まるで・・・わたしの行動がすべて筒抜けになっているような・・・)
嫌な予感に襲われる中、女性の悲鳴が上がる。
「この悲鳴は!?まさか、住人が怪物に襲われて!?」
「作戦変更、打って出る!」
再びアガートラームを纏い、眼帯を付けた女性を襲っていたバトルマギアを全て片付けた。
(敵を全滅させて手がかりは全て無くなってしまったけれど、この人を守れたのだからよしとしましょうか。)
「大丈夫だった?巻き込んでしまって悪かったわね。怪我は・・・していないようね、よかった。
「あ、ありがとうございます。その・・・腰が抜けてしまって・・・」
「目の前でこんなことが起こってしまったら無理もないわ。さあ、手をーー」
女性に手を伸ばしたマリアを突如、電流が襲う。
「な、にが・・・身体が、しびれ・・・」
眼帯の女性の手に握られていたのはスタンガンであった。
「スタンガン・・・ま、まさか・・・
そしてマリアの意識は深く沈んでいくのであった。
~???~
「ん・・・ここは・・?」
意識を取り戻すマリア、彼女が周りを見下ろすと監視カメラの映像や外の映像が映し出されており、どうやら管制室らしき場所にいることがわかった。
状況を冷静に把握したマリアは自身の座る椅子に拘束されていることにも気づく。
ギアを纏って解こうとするも、あいにくギアペンダントは手元から失われていた。
「当然だ。拘束した装者に、いつまでもギアコンバーターを持たせておくと思ったか?」
「あなたは・・・!」
マリアに姿を見せたのは、自分を騙し、気絶させ連れ去った眼帯の女性だった。
「わたしを捕らえてどうするつもりかしら?悪いけど、何を聞いても無駄よ。こう見えて口は堅いから。」
「・・・こんな状況の中、余裕だなマリア。」
「・・・ッ!」
眼帯の女性がマリアの名前を知っていたことに思わず絶句する。
「ギアのこと、わたしのこと・・・。よく調べたわね。だけど、気安く呼び捨てにしないでもらいたいわ!」
「別に知らない仲でもないんだ、別に構わないだろ。それともわたしのことを忘れたか?」
「な、なんですって!?」
「ふん、SONGに所属するようになってから、FIS時代のことはもう記憶にないようだな。」
「FIS時代・・・つまりわたしと同じ、レセプターチルドレン!?まさか、そんな!?」
過去の記憶から眼帯の女性に似た人物の名前を思い出す。
「あなた・・・ジャンヌ、なの?」
ジャンヌ。レセプターチルドレンとしてFISに保護されたフランス系移民の孤児。まだ幼かったころ私たち知り合った。ネフィリムの暴走、マギアの襲撃からしばらくして、フィーネの器でもなく、シンフォギア装者になる可能性もないと断じられたジャンヌは、別の研究施設に移されたレセプターチルドレンの中でも特別だった。
聖遺物とも関係ない研究施設で研究者となる養成されることになると、マムから聞いたことがあった。
その後装者としての訓練が激しくなったことにより、次第に記憶から忘れ去られていた。
「そう、わたしは元レセプターチルドレンのジャンヌだ。」
「どうして、あなたがここに居るの!?」
するとジャンヌはさも当然のことのように答える。
「どうして、だと?決まっているだろ。わたしがこの組織のリーダーだからだ。」
「なんですってッ!?」
「つまり、あなたが怪物を操り、ネメシスを奪ったのもあなたなの?」
「ああ、そのとおり。そして私の周りをちょろちょろ嗅ぎまわるスパイを捕らえたのもな。」
「くッ・・・怪物を使役するだなんて、普通あり得ないわ!一体どんな方法で!」
「怪物を使役ーーこんな風にか?」
ジャンヌが指を鳴らすと、魔法陣が展開され、バトルマギアが姿を現す。
「これは・・・」
「わたしは、『バトルマギア・type
「一体一体が、端末であり、眼でもある。マギアが見た視界は、すべて私に共有されるんだ。」
「戦闘力を捨てれば、透明化も可能で中々便利だぞ。」
つまりマリアの動きも見られてた為、常に先回りされていたということだ。
「わたしはその能力にまんまとしてやられたわけね・・・」
さらにそれだけではなく、監視用のバトルマギアが米国のありとあらゆる場所に存在しているのだという。
(個々の眼が共有される・・・単純な戦闘力よりも恐ろしい能力かもしれないわね。)
バトルマギアは端末と言ったわね、それらを操る母体が必要なはずよ?」
「哲学兵装か、完全聖遺物か・・・あなたはそれを使ってマギアを操っているんじゃないかしら?」
「いい読みだが、違うな。」
「これを見せてやろう。」
するとジャンヌは不気味な懐中時計を手に取り起動させる。
ZERO ONE
そして時計を埋め込んだジャンヌの身体が紫色の靄に包まれ、変貌する。
その姿は、人間の身体にバッタの皮をそのまま張り付けたようなデザインをしており、まるで仮面ライダーゼロワンが歪んだ姿であった。さらに両足には【ZEROONE】 【2044】と刻まれている。
しかし左目だけ、何かに浸食されたかの如く蚯蚓腫れが出来ており、眼の色もおかしくなっていた。
「な、その姿は・・・それに左眼が浸食されてッ!?」
「眼のことか、これは『アルゴスの眼』と呼ばれるものだ。」
『アルゴス』ネフィリムと同じ自立型の完全聖遺物。全身に無数の目を持ち死角のない目線で相手を見張る巨人の名。神話ではとある神に殺されたが、亡骸は完全聖遺物として今日まで残っていたのだ。
「そして、その因子を打ち込まれ、左眼を失う代わりに第2のアルゴスとなった。」
「さらに、願いのために残った身体をも捧げ、わたしが新たなゼロワンにもなったのだ。!」
(新たなゼロワン・・・?どういうこと・・・)
「それであなたは、『アルゴスの眼』『新たなゼロワン』『衛星兵器ネメシス』を使って一体何をしようと言うのかしら?」
「そんなことは、決まっている。復讐と理想の実現だ。」
「まずはこの国を壊滅させる。わたしたちをこんな目に合わせた報いを受けてもらう。」
「そしてその上に、理想の国を作り上げる!
歪みに歪んだ理想に、激しい憎しみ。ジャンヌの過去に何があったのかは知らない。
しかし、ジャンヌの毒牙はマリアにも及ぼうとしていたのだった。
次回予告
装者たちに襲い掛かるマリア。
繰り広げられるゼロワンVSアナザーゼロワン
そして、訪れる来訪者とは!
次回 【ぶつかるヤイバ~交わるセカイ~】
本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後
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勿論ッ!
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う~ん・・・