戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~   作:光からの使者

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前回までのあらすじ
バルベルデドキュメントを解明するべく長野県松本市へやってきたS.O.N.G.。
そこへ決着をつけるべくラセツたちが変身した『プロテクトビースト』が襲い掛かる。
イグナイトモジュールの天敵であるプロテクトビーストによって窮地に立たされる一同。
さらに、雅人がメタルクラスタホッパーへと変身させられてしまう。

果たしてどうなるのか?


俺は●●●で仮面ライダー‥‥?

~side S.O.N.G.~

風鳴機関から戻ってきた了子と亡が勢いよくS.O.N.G.発令室に駆け込んでくる。

 

「弦十郎君ッ!」

 

「戦況はどうなっていますかッ!?」

 

「‥‥あまり良くない状況だ‥‥」

 

発令室のモニター画面には、気を失っている響、翼、クリス、奏の姿に白銀の輝きを放つゼロワンの姿が映し出されている。

そして銀色のゼロワンの姿を見た亡は動揺をみせる。

 

「メタルクラスタホッパー‥‥」

 

「知っているのか、亡くんッ!?」

 

「はい。先代ゼロワン、飛電或人も使用していた形態ですが――」

 

すると亡はあの姿に必要不可欠な物がないことに気づき、弦十郎に告げる。

 

「――司令ッ!今すぐ響さんたちを戦域から離脱させてくださいッ!」

 

「ちょっと。どうしたの亡ちゃん?いつものアナタらしくない」

 

いつになく焦る亡を了子は宥める。

何故あそこまでに焦るのか、S.O.N.G.はその理由についてこの後目の当たりにすることとなる‥‥

 

 

 

 

 

~装者&ライダー~

メタルクラスタホッパーとなったゼロワンだが、一向に直立不動のまま動き出す気配すら見せない。

 

「起動は失敗したか‥‥。まあいい、先に装者たちから始末させてもらう」

 

意識が朦朧とする響に剣先を突き付けるラセツ。

そしてそのまま串刺しにしようとしたその時、乾いた音と共に一発の弾丸がムラサメを弾く。

 

「これ以上、彼女たちに手は出させないわッ!」

 

「‥‥サンジェルマンッ!」

 

ファウストローブを纏ったサンジェルマン、プレラーティ、カリオストロは装者たちを背に立つ。

分が悪いと感じたのかラセツは他の3人とともに距離を置く。

 

「ちょっと。アナタ、大丈夫?」

 

突っ立ったまま動かない雅人を心配してカリオストロは、彼を振り向かせるが‥‥‥

 

「‥‥ッ!?カリオストロ!今すぐ彼から離れるのよッ!」

 

「えッ?」

 

すると、ゼロワンの装甲が大量の小さなバッタ『クラスターセル』へと変化し、刃となってカリオストロに襲いッ掛かる。

辛うじて魔法陣を展開しバリアを張るもクラスターセルは瞬く間にバリアを砕いていく。

 

「カリオストロッ!」

 

プレラーティは武器である巨大なけん玉の玉をメタルクラスタホッパーへ投げつけるもセルが盾となって、即座に防ぐ。

 

「これは‥‥相当ヤバいワケダ‥‥!!」

 

「はああああッ!」

 

サンジェルマンはラピスに力を込めた弾丸を撃つが、防がれるだけでなくクラスターセルが変幻自在の矛となって襲い掛かる。

 

「そおおりゃあああッ!」

 

丸出しになった素体目掛けてカリオストロは殴りかかるも、再び蝗たちが群がり鋼鉄の壁となって拳を通さない。

 

「うそッ!ラピス・フィロソフィカスの輝きでも剥がせないのッ!?」

 

鋼鉄の壁はすぐさま蝗の大群となってカリオストロに向かって行く

咄嗟に魔法陣を展開するも今度はバリアを削り取り、カリオストロの纏うファウストローブを喰いつくしていく。

 

辛うじて蝗の大群から脱出したカリオストロだが、ガードしていたグローブ部分は無残にも食い散らかされてしまっていた。

 

「いや~ん、あーしのおべべが台無しじゃない~~!!」

 

メタルクラスタホッパーは次にサンジェルマンとプレラーティに狙いを定める。

サンジェルマンが銃で注目を集めつつ、プレラーティが接近戦を仕掛ける。

しかし、クラスターセルを操作しつつプレラーティに容赦のない蹴りを浴びせる。

スペルキャスターを銃から銃剣へと可変させ、ゼロワンに振り下ろすが、正確かつ冷酷な立ち回りを魅せサンジェルマンを踏みつける。

 

「目を覚ませ飛電雅人ッ!そんな物に惑わされるなッ!」

 

「‥‥‥‥。」

 

彼女の必死な訴えも虚しく冷徹な機械と化したゼロワンには届かない。

 

 

~side 雅人~

悪意の沼に引きずり込まれた雅人は一切身動きがとれない状況に陥っていた。

沼の上では自分ではない何者かがサンジェルマン達に襲い掛かっている。

 

『ぐぅぅぅ‥‥や、やめろぉぉおおおおッ!!』

 

悪意に晒され続けながら、自身が行う暴虐の様子をたた見ていることしかできないのだった‥‥

 

 

~sideサンジェルマン、プレラーティ、カリオストロ~

錬金術師3人を相手に優位な状況を保ち続けているメタルクラスタホッパーは、クラスターセルを自身の装甲へと集め直す。そして再びプログライズキーを押し込んだ。

 

 

メタルライジングインパクト

 

 

 

再び身体から分離したクラスターセルが2人ゼロワンの姿を形作り、ライジングインパクトをサンジェルマン目掛けて繰り出す。

 

「くッ!?躱せないかッ!?」

 

そのままクラスターセルがサンジェルマン目掛けて迫るが‥‥

 

「サンジェルマン――ッ!!」

 

「危ない-――ッ!!」

 

 

 

メタル

グ インパクト

 

 

 

咄嗟にプレラーティとカリオストロが庇うも大きく吹っ飛ばされてしまう。

 

「2人ともッ!?」

 

「いった――‥‥。」

 

「これは中々堪えるワケダ‥‥」

 

ファウストローブが解除されなかったもののメタルクラスタホッパーは未だ健在。

今度は大量のクラスターセルを差し向ける。

 

まるで蝗害のように大量のクラスターセルが迫る。

 

「それ以上やらせるかあああああッ!」

意識を取り戻した奏がクラスターセルの中を突き進む。

 

「ちょッ!?何やってるのアナタッ!?」

 

「流石に無謀すぎるワケダ‥‥!」

 

「早く退きなさいッ!死ぬつもりッ!?」

 

装甲を徐々に削られつつも奏は一歩一歩確実に近づいていく。

 

「うおおおおおおおッ!!!」

 

(あんたに人を殺させてたまるかよ‥‥!あんたは‥‥仮面ライダーだろうが‥‥ッ!)

 

時間が経つにつれバッタの数は増していき奏の装甲がどんどん齧られていく。

このままではショットライザー諸共クラスターセルによって喰らい尽くされてしまう。

 

それでも奏は決して諦めてはいなかった。

 

不屈の精神が蝗害の中でもただひたすらに燃え上がっているのだ。

 

奏は己の直感に任せてペンダントを握りしめる。

 

(頼む‥‥もう一度あたしに力を貸してくれ‥‥ッ!)

 

 

"ガングニールッ!”

 

――Croitzal ronzell Gungnir zizzl(人と死しても、戦士と生きる)

 

 

 

 

 

 

~side S.O.N.G.~

 

「アフヴァッヘン波形を検知‥‥これは‥‥ッ!!」

 

モニター画面には『Code:GUNGNIR』の文字が並ぶ

 

 

 

「ガングニールだとぉッ!?」

 

 

「まさか‥‥奏ちゃん‥‥!?」

 

 

 

~side 装者&ライダー~

シューティングウルフの装甲を持ちつつ、かつて奏が纏っていたガングニールらしく彩られている。

仮面ライダー ガングニルバルカンがこの土壇場で誕生したのだ。

 

ガングニルバルカンとなった奏はついにゼロワンの懐へ辿り着き、腰のドライバーをがっちりと掴む。

 

「おいッ!戻ってこい雅人ッ!生きるのを諦めるなッ!」

 

 

再びバッタたちが奏に群がり始めるが、彼女は意地でも離さない。

 

「うぉぉおおおおおおおおッ!!!!」

 

ベキベキと軋み音を立てながらも執念でドライバーを引き剥がすことに成功した。

 

変身が強制的に解除されたことで、クラスターセルたちも自然に消滅していく。

 

「「はぁ‥‥はぁ‥‥」」

 

疲れ果て、そのまま奏と雅人は意識を失ってしまうのであった‥‥

一連の様子を眺めていたラセツたちは、ダメージを負っているサンジェルマンたちの元に降り立つ。

 

「貴女たちの負けよ、サンジェルマン、プレラーティ、カリオストロ」

 

「‥‥くッ」

 

S.O.N.G.が現時点で有する戦力はすべて無力化され、錬金術師たちも損傷を受けている。

 

「おいおい、ラセツ何躊躇ってんだ?早く仕留め――やべッ!?」

 

夜空に光を見つけたリーパーが激しい動揺をみせる。

そしてその光を生み出している人物を見てサンジェルマンに悪寒が走る。

 

「ぁぁ‥‥まさか、そんな‥‥」

 

 

 

 

「元統制副長 イヴ・ヴァイスハウプトッ!どうしてここにッ!?」

 

 

 

美しい服に身を包みながらも何処かアダム・ヴァイスハウプトに似た容姿を持つ謎の女性。

するとイヴは着ていた服を焼却して、右掌に蒼く燃える火の玉を作り出す。

 

「何を見せてくれるワケダッ!?」

 

「何を?金を錬成するからに決まってるじゃない。だって私たちは錬金術師だからね」

 

 

プレラーティの声を聴いていたのかイヴは意気揚々と答える。

 

 

『まさかッ!錬金術を用いて、常温化での核融合をッ!』

すると藤尭は3つのシンフォギア反応と、ライダーの反応を確認する。

 

『新たな敵性体に加え、交戦地点にて、アガートラーム、シュルシャガナ、イガリマ、そしてバルキリ―の反応を確認ッ!』

 

それはまさしくマリア達が助けに向かったことを意味している。

 

『LiNKERを介さずの運用ですッ!このままでは、負荷に身体が引き裂かれますッ!』

 

けれどもマリア達はアルカ・ノイズを斬り裂きながら進んでいく。

 

 

 

「3人とも、局長の黄金錬成に巻き込まれる前にッ!」

 

ラセツの指示に従いプロテクトビーストたちは次々とテレポートジェムで戦場から離脱する。

一方で煌々と蒼い炎が燃え続ける。

 

『膨張し続けるエネルギーの推定破壊力10メガトン超!』

 

『ツングースカ級だとぉッ!?』

 

ギアからのバックファイアでセレナ以外の身体から激しくスパークする。

辛うじて動けるサンジェルマンたちの協力によって何とか全員の回収に成功する。

 

「――そうらッ!」

 

 

膨張し続け、膨れ上がった炎をイヴは真下へ落とす。

 

「こっちだッ!」

 

サンジェルマン達がテレポートジェムを割り魔法陣を展開する。

しかし蒼い炎はすぐそばにまで迫る。

 

「たとえこの身が砕けてもおおおおおッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼い炎が風鳴機関を包み込み、残った地面にはチラホラ露出した金しか存在していなかった。

 

その様子にイヴは高々と笑う。

 

「へぇ――、安いものねッ!人の価値はッ!アハハハハハハッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~????~~

深い深い闇の中。雅人は1人、この闇の中を進んでいた。

すると人影を見つけ、走って雅人は近づく。

 

『ひぃッ!!助けてくれぇーーッ!!』

 

「ま、待ってッ!」

 

近づかれた人影は激しく取り乱し、その表情はまるで化物にでも遭遇したかのようなものであった。

すると、自分の手が勝手に上がり銃のポーズをとる。そして何のためらいもなく人影の心臓を高速レーザーで狙い打ち、殺した。

 

「‥‥え。俺、今‥‥人を‥‥・」

 

そして次第に体まで勝手に動き出し、逃げ惑う人影を次々に射殺していく。

 

「やめろぉぉぉッ!!」

 

叫ぶ雅人。すると空間内に威厳溢れる声が響く。

 

 

お前が心を痛める必要ない、全ては人間の自業自得だ

 

「誰だ‥‥ッ!?」

 

声のする方向へ振り返ると、黒い靄に覆われながらも中央が赤く光る謎の物体が佇んでいる。

 

我が名はアーク。お前の力となる者だ

 

 

 

「俺の‥‥力に‥‥?」

 

 

雅人。お前自身に眠る悪意を受け入れ、身を委ねるといい

 

 

すると発行体に掛かっている靄が雅人を包み始める。

 

 

雅人(お前)アーク()で仮面ライダーだ

 

 

 

「ゕッ‥‥ぁぁ‥‥」

 

 

 

そして空間は真っ黒に染まり、雅人の意識も底なしの奈落へと墜ちていくのであった‥‥・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリュエル光明結社の決戦機能『プロテクトビースト』によってイグナイトモジュール、仮面ライダーは完膚なきまでに敗れ去った。

さらに錬金術師たちもダメージを負い、風鳴機関も地形ごと跡形も無く消し飛ばされるというまさに完全敗北という結果で松代での戦いは幕を下ろすのであった‥‥・




設定集
『イヴ・ヴァイスハウプト』
バリュエル光明結社を構成する錬金術師たちのトップに立つ存在。
自身も遥か高位の錬金術師でありながら、日々学習を怠らない謎の人物。


・ガングニルバルカン
仮面ライダーバルカンとガングニルの力を併用した形態。
いわゆる『デュオレリック』に近い。突貫性能はアサルトウルフを凌ぐが無理を承知して行うため肉体にはかなりの負荷がかかり危険。


次回予告
完全敗北を喫したS.O.N.G.。しかし形成逆転を懸けるべくLiNKERのエルフナインはある物を取り出すのであった。
一方帰還したサンジェルマン達であったが、プレラーティ、カリオストロのラピスに異常が生じてしまう。さらに敵の正体にサンジェルマンは‥‥

次回
『探せッ!記憶のサキまで』


本小説版LOST-SONG編、読んでみたい?*XV編後

  • 勿論ッ!
  • う~ん・・・
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