戦姫絶唱シンフォギア01 ~Take off toward a dream~   作:光からの使者

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この話を持ってAXZ編は終わりです。
更新ペースが疎らになってしまいすいません。
頻度は変わりませんがこれからもよろしくお願いします。


よく晴れたソラの下で

なんでこんな密林の中を延々と歩かなきゃいけないのよッ!!

 

 

カリオストロの叫びが青空の下で響き渡る。

バリュエル光明結社との戦いを終えたサンジェルマン、プレラーティ、カリオストロは今密林地帯へ足を運んでいた。

 

「局長直々のご命令———というワケダ」

 

プレラーティも半ば呆れ顔をしていた。

 

「まさか我々の不在中に協会から盗まれたものがあるとはね」

 

「なんなよぉ、ほんとにもう。ウチの協会ってスパイと泥棒の天国なの?」

 

「はぐれの残党がまだ中に残っていた可能性もあるワケダ」

 

「キャロルの時といい、いい加減協会のセキュリティシステム見直した方がよくないッ!?」

 

「それよりも、局長の迂闊さをどうにかした方が良いワケだが‥‥」

 

アダム・ヴァイスハウプトは錬金術の腕や運営者として優れた才能を持つものの如何せん管理がざるなのである。

キャロルの時もアダムが管理を怠っていたために持ち逃げされたのが要因でもある。

 

プレラーティの言葉にカリオストロも賛成していた。

 

「そうよねッ!大事な物そこら辺に放っておくし」

 

「先日、使ったアダムスフィアもゴミ箱にポイされてたワケダ」

 

「えぇ…そりゃあ簡単に盗まれちゃうわけね」

 

2人の会話を聞きサンジェルマンもどこか思い当たる節があるのだろう。アダムについて愚痴を語る。

 

「セキュリティはともかく局長の癖は治らないと思う。かれこれ千年前からあの通りだ。副局長も昔からずっとあの調子だと言っていたよ」

 

「は―ー…ほんと、親の顔が見てみたいわ。どういう教育を施せばああいう風になるんだか」

 

(‥‥親の顔か‥‥)

 

「ふふ…同感なワケダ」

 

改めてカリオストロは今回盗まれた品物について確認する。

 

「それにしたってなんでまた局長の服なんか盗んだのか」

 

「盗んだ奴はそう言う性癖でもあるのッ!?フェチなのッ!?ド変態なのッ!?盗むにしたってまだマシなものがあったでしょうッ!!」

 

カリオストロは見事な切れ芸を見せる。

 

「カリオストロ‥‥日本でキレ芸を覚えて来たワケダ」

 

プレラーティのツッコミをカリオストロは即座に否定する。

 

「違うわよッ!!単に腹に据えかねているだけなんだからッ!」

 

今回、何故はぐれ錬金術師たちはアダムの服を盗んだか?それはあの服がアダムの能力を解放するリミッターだと勘違いしたからである。実はウィズベインがイヴの身体を操っていた際、服を脱ぎ捨て黄金錬成を解き放ったことからアダムの服もリミッターの役割があるのではないかと誤解したのだ。

 

まぁ、そんな能力は当然ながらあるはずも無い。

 

「じゃあ、そんな服放っておけばいいじゃないのッ!?」

 

「何が『次の任務がある』よッ!あんな思わせぶりなこと言っていたからよっぽど大事な任務かと思ったのにッ!」

 

カリオストロの言い分は最もだがそれはできないでいた。

 

「まぁ、あれは局長にとって大事な物らしいけどね」

 

「お気に入りの服というワケダ」

 

「オキニの服とかそういうタイプだったけ?すぐに脱ぐくせに」

 

「ああ、おかげでしょっちゅう変なもの見せつけられるワケダ」

 

辟易するプレラーティだったが、それもそのはず。実を言うとこの服を探すために3人はロンドンからしまいには南米まで世界各地を探し回っていたのだ。

 

「バッカみたい。ありもしないものを求めようなんて無駄なのに」

 

 

(ありもしないものを追い求める―――か。もしかしたら私が求める世界も、もしかしたら・・・)

 

サンジェルマンが長年にわたり追い求めていた理想郷。

千年以上の時を掛けてまで探すも見つからないでいた。

 

もしかしたら始めから存在すらしていないのかもしれない。

 

「おかげでこの前に続いて面倒な任務なワケダ」

 

「だーかーらーッ!そんな服、敵に燃やされちゃったってことで終わりにすればいいじゃないッ!!:

 

「そうもいかないわ。私たちは一度虚偽の報告をしている。また、ここで嘘をつけば信頼が地に堕ちかねない」

 

「それに局長のことだから場所と同時に服の状態も把握しているでしょうね」

 

「虚偽はできないワケダ」

 

「もうッ!だったら自分で回収して来なさいよッ!!」

 

文句を言いつつも3人は密林を抜け開けた草原へと到着した。

草原は密林の暑さとはうって変わり心地よい風が吹いていた。

 

「ん~~風が気持ち良いわね」

 

「これなら少しは気分も晴れるというワケダ」

 

「フフ‥‥たまにはこんな暢気な任務も、悪くないわ」

 

「「えッ!?」」

 

サンジェルマンの意外な一言にカリオストロとプレラーティは思わず驚愕する。

 

「サンジェルマン‥‥今、笑ったよね?」

 

《small》「革命革命と常に自分を追い込んでばかりのサンジェルマンが…。どういう風の吹き回しなワケダ?」

 

「どうかした?」

 

サンジェルマンに問いかけられた2人は慌てて視線を元に戻す。

 

「いや、なんだかサンジェルマン、楽しそうだなって思って」

 

「ああ、サンジェルマンのそんな顔、初めてみたワケダ」

 

一瞬、自分でも驚きつつもサンジェルマンは2人も自分と同じ表情をしていることに気づく。

 

「そういう2人だって、楽しそうな顔してるわよ」

 

「え、そう?あーしはいつも通りよ」

 

「フッ、わたしもこんな清々しい気持ちは久しぶりなワケダ」

 

「せっかくの機会だ。休暇を兼ねてゆっくりとやらせてもらうワケダ」

 

「そうね…まあでも、密林はゴメンだわ。次ならパリやハワイみたいな楽園みたいな場所に行きたいわ」

 

「局長の服が向かっていることを祈るしかないわね」

(極楽、楽園。どこにもないユートピア…空想の中の理想郷、か…)

 

(我々はいつか本当にそこへ辿り着けるのだろうか?)

 

――千年もの時を歩み続けても見つけられなかったものを

 

――いや、だがその永い旅の果てに、一筋の光明を与えてくれる者にも、ようやく出会えた

 

――ならば、私たち3人なら必ず見つけられる

 

 

私の母のように、支配や権力の犠牲となる人々をイヴのように救う術も、見つけられるかもしれない

例え、それがどんなに困難な道のりでも、歩み続けることを、私は、諦めたりしない

 

こうして、共に同じ道を歩む仲間がいてくれる限り――――

 

 

―――それでいいのだろう、立花響?

 

 

 

「遅いわよッ!サンジェルマン」

 

「置いていってもいいワケダ」

 

気づけばプレラーティとカリオストロは既に前へ草原を走り出していた。

 

「ああ、すまない。今行くわッ!!」

 

ふと、サンジェルマンの胸ポケットからラセツが使っていたひび割れのスピリッツライズキーが落ちる。

 

「おっと…危ない」

 

落ちたスピリッツライズキーをすぐに拾いあげる。

 

(ラセツ…あなたもあの世から見守っていてくれ)

 

――あなたが叶えたかった世界。わたしがいつか実現してみせるから

 

 

天へと上った友の魂へサンジェルマンは誓いを交わすのであった‥‥・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~錬金術師協会本部~~

 

そのサンジェルマン達ははぐれ錬金術師たちのアジトを突き止め無事にアダムの服を取り戻し協会へ帰還した。

 

「ただいま戻りました」

 

「ああ、帰ったか。ご苦労様だったね、3人とも」

 

「はい。ご命令の物はこちらに」

 

サンジェルマンは袋から取り戻した衣装をアダムに返却した。

 

「いや、ありがとう。落ち着かなくてね、この服じゃないと」

 

アダムはにこやかな表情で服を受け取る。

 

「ほんと、くだらない真似してくれちゃって…」

 

「悪趣味過ぎるワケダ」

 

だが服を机に置いたその瞬間、部屋の空気が一変する。

にこやかだったアダムの表情も真剣な表情に変わっていた。

 

「さて…少しは反省してくれたかな?」

 

「やはり、先日の件の懲罰でしたか‥‥」

 

「まあ自由だよ、どう受け止めるかはね」

 

「君が仲間に解釈させたようにね、休暇を兼ねた気楽な任務だと」

 

アダムは返答を濁しているも薄々サンジェルマンは気づいていた。

 

「途中から薄々、局長の意図には気づいてはいました」

 

密林を抜けた後、サンジェルマン達が向かっていたのは高山地帯や南極基地跡といった危険性の高い僻地ばかりであった。当然そんなところに居るのだから敵のアジトもプレハブ小屋や廃墟を修繕したものなど簡易的な建物ばかりだった。

 

「局長のお叱りは十分理解しているつもりです」

 

「だろうね。困るよ、それでなければ」

 

「だがまぁ、正解だよ。任務を放棄しなかったのは。仮に、虚偽の報告をしていた場合―――」

 

「考えなければならなかったよ、最悪な処罰を」

 

アダムは視線をカリオストロとカリオストロへ向ける。

2人とも図星だっただけに冷や汗が頬を伝う。

 

(あ、危なかったワケダ‥‥・)

 

アダムが此処まで怒っているのは今回の件で虚偽の報告が行われた、その一点である。

ラピスが破損したことを連絡せず、自分たちが危険な状態にあることを知らせず、作戦を続行できると伝えた。

そのことでアダムは怒っているのだ。

 

「元はと言えばあーしが嘘ついたのが先だし、責任はあーしにあるわ!」

 

「それを言うならわたしも同罪なワケダッ!!」

 

「いえ、全ては私が撒いた種です。咎は私にあります」

 

 

3人は自分の失態を明かし、庇い合う

 

「見目麗しい同胞愛だ。見ている分にはね」

 

だがアダムは甘くはなかった。

 

「けれども咎があるのは3人ともだ」

 

「いざという時に助けに行けない、前提情報を歪められてしまっては。それでは間に合わない、君たちの危機に」

 

「そして危うく失いかけるところだった、大切な君たちを」

 

「事態が解決したとはいえこれだけは看過できない、長として君たちの友として」

 

 

アダムの伝えたいことはサンジェルマン達の心にしかと伝わっていた。

しっかりと情報を伝えれば、神の力を立花響が宿すことも反応兵器が撃たれる前に事態は収束していたかもしれない。そうなれば、ラセツたちも‥‥・

 

 

「局長‥‥ありがとうございます」

 

 

「さて、反省会はここまでにしようか」

 

そう言うとアダムは突如服を脱ぎ、抜剣する。

 

「きょ、局長ッ!?」

 

「また何を見せつけてくれるワケダッ!!」

 

「あ~~んもう、最悪ッ!!なんで、なんで脱ぐのよ~~~」

 

カリオストロの嘆きにアダムは当たり前のようにこう答える

 

「着るんだよ、その服を。当然だろう、持ってきてくれた服をきるのは。だから脱ぐ必要がある、一度ね」

 

突発的な行動に3人は思わず呆れ顔になる。

 

そんなことはさておきアダムは話題を変える。

 

「ああ、そう言えばS.O.N.Gのことだが」

 

「は、はい。なんでしょうか?」

 

「いこうと思う、このままの関係性で。表立って動けないからね我々は」

 

「だが、また会うことになるだろう。そう遠くない日に」

 

「その時はまた返さなくてはね、大きな借りを」

 

「はい」

 

「その時はわたしたちも協力するワケダ」

 

「借りたものはあーしたちで返さないとね」

 

「ああ、ちゃんとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~とある先史文明期の遺跡~~

 

エンキィィ…エンキィィッ!!

 

 

 

地下深くで何者かの怨嗟の声が響き渡る。

その者はあまりにも強大な力を有していた。次第にその膨大な力に精神が引っ張られ破壊と殺戮を好む恐るべき化け物へと変貌してしまう。

 

流石の神もその暴虐を許すことは出来ず、1人の男の神へ討伐を命じた。

 

戦いは三日三晩に渡って繰り広げられた。

 

そして最後は神によって遺跡の地下深くへと封印された。

 

地下へ幽閉された化け物は眠りながらも自身を倒し封印した神へ憎しみ、恨みを今尚募らせている。

 

 

されど誰にも知られること無く神秘のベールで包まれていた遺跡を一人のはぐれ金術師が見つけ出してしまった。

 

 

今、まさに封印が解かれようとしていた。




次回は番外編を挟みつつシンフォギア4.5期をベースとした話になります。

これからもどうぞよろしくお願い致します。








新章4.5期編

バリュエル光明結社との戦いが終わり、平穏な日々が戻ってきた。

しかしウィズベインが最期に遺した謎。カストディアン、アヌンナキの降臨。
やがて訪れるだろう戦いへ向け装者と仮面ライダーは新たな技の習得に励んでいた。

一方、過去に錬述師協会に救われたヴァネッサ、ミラアルク、エルザの3人は自分たちも協会の役に立ちたいと考えていた。そんなある日、休暇を兼ねて3人宇宙野郎雷電とともには日本へ訪れる。

そこで彼女らははぐれ錬金術師が悪さを企んでいることを知る。






先史文明の謎

目覚める脅威

果たして怪物と謳われた少女たちと機械の兄貴の運命は如何に




シンフォギア4.5~~紅の姉妹と朱き翼のキズナ~~



近日始動ッ!

主人公の設定について少し変更しても良い?それに伴って2・3話をリメイクする可能性あり

  • 全然あり
  • このままでいい
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