オズボーンはかつて秘密裏に開発していたタイムマシンについてレイモンドやクリフ達に話しました。そのタイムマシンはスー・ワンケル船長ら3名を乗せて未来ヘ向けて発射されたものの、帰還することはなかったそうです。
クリフと乗組員2人は、マーヴェン1号の最終テストを行っていました。通信の不備に冗談を言い合う船員たち。「今繋がらなかったら、白亜紀からの通信は無理だな」
マーヴェン1号は発射されました。予定では後期白亜紀で3日滞在した後、発射の1分後に帰還することになっていましたが、1分経っても10日経っても何日経っても、彼らが帰還することはありませんでした。
3人の調査員が失われました。
世論のタイムマシン開発に対する批判は高まるばかりです。貧困問題や地球温暖化など、より深い問題が深刻化する世の中にあってタイムマシン開発は多額な費用のムダ使いとされました。
加速するバッシングにレイモンドの家族たちも被害を受けます。
結果を出さなければと追い詰められるレイモンドは、狂ったように仕事にのめり込み、家族を顧みる余裕もありません。
離れていく家族との心の距離。レイモンドは孤独でした。
2010年、マーヴェン3号の発射が決定します。史上初の恐竜時代の探検に期待が高まる中、船長はレイモンドに決まりました。
発射前日、レイモンドは家族と向き合うことが出来ず逃げていました。妻のアガサに「どうか子ども達に今回の任務のこと、戻らない可能性があるということを話して」と懇願されます。
父親を亡くした家族の苦しみを間近で見てきたアガサだからこそ、父親として最後にちゃんと子供たちと向き合って欲しかったのです。
2010年4月24日、マーヴェン3号、発射当日。
乗組員は船長のレイモンド・ハッチャーとジョン・ダコタの2名でした。
発射台に向かうレイモンドたち。緊張感が漂います。コックピットに乗り込みます。
後期白亜紀、6604万年前へのタイムスリップは成功。
レイモンドは水辺でカモハシ竜の群れを観察している時に、3頭の巨大な肉食恐竜に襲われましたが、逃走中に子連れの大型角竜に遭遇した事によってひとまず一命を取り止めました。
角竜は圧倒的な力で肉食恐竜を撃退しました。
レイモンドは角竜とその子供と見送りながら、彼にトリケラオヤジと愛称を付けました。
未来から来た客人を歓迎する様に、夜空いっぱいに美しい流星群が横切って行きます。
そんな中、巨大な宇宙船と共にアメリカ人があらわれました。そして現れた代表者はなんと1980年から2999年へ旅立ったというパイロット、スーザン・ワンケルでした。不完全なタイムマシンで未来へ送り込まれた彼女は見捨てられたと感じ、未来世界でそのまま成り上がり、人類の女王となっていました。彼女らは環境が悪化した未来地球を見捨て、自分たちの都合の良い環境に作り替えてこの時代の地球に移り住むつもりだったのです。
ワンケルたちは動物一体一体をロボットのようにコントロールする装置、ゾイコンを所持しており、それで生き残った動物たちを家畜化する計画でした。
トリケラオヤジやその子供を含む様々な恐竜達がそのために捕獲されていきました。
ワンケルはレイモンドたちを歓迎し、共に白亜紀の地球を開発しようと持ちかけます。しかし家族に生還を誓ったレイモンドは首を横に振りました。それに白亜紀末の時点で人類が地球を征服すれば、自然史が大きく乱されてしまいます。そうなれば人類の誕生もありません。レイモンドは数百人もの未来人と戦う事を決断しました。
ワンケルたちを撃退させるために、ジョンは2人分の戦闘服と武器を用意しました。
彼らは未来人を強襲しました。しかし敵の攻撃を受けたジョンが谷底に落下してしまいます。
仲間を失ったレイモンドは悲しみから抜け出せずにいましたが、改めて未来人撃退を誓います。
敵の宇宙船へ向かい、正面から乗り込んだレイモンドは捕まってしまいます。
しかしそれを陽動とし、先の実験で帰らぬ人となっていたはずのクリフが乗り込み、捕われていた恐竜たちを解放していきます。恐竜たちは宇宙船内で暴れ回り、壊滅的ダメージを与えました。
レイモンドは宇宙船のブリッジに逃げ込んだワンケルを追いました。彼女は別の時間に逃げようとしていました。ブリッジでは、ワンケルが強化改造した肉食恐竜エンプレックスに跨って待ち受けていました。レイモンドがエンプレックスの餌食になる寸前、偶然トリケラオヤジが突っ込んできました。
激闘の最中、トリケラオヤジは角がへし折られてしまいました。しかしレイモンドがその角を槍のように操り、クイーンを撃ち倒しました。敵が制御を失った隙をつき、トリケラオヤジも力を振り絞ってエンプレックスを倒しました。
ブリッジには、天体を引き寄せるための装置が即席都市開発装置が搭載されており、既に巨大隕石が地球に向けられていました。敗北を悟ったワンケルは地球を道連れにするつもりだったのです。
レイモンドはマーヴェン3号でクリフを2010年に帰還させました。
それに前後して、メキシコのユカタン半島に相当する場所に巨大隕石が衝突しました。
宇宙船は大量の土砂に埋もれました。レイモンドは未来へ向けた音声メッセージをマーヴェン3号に送ります。「君たちは、絶滅するなよ...!」
しかし音声は途中で途切れてしまいました。
衝突によって発生した大量の塵が地上に届く太陽光線を激減させ、陸上や海面の植物の光合成が不可能となり、食物連鎖の崩壊が始りました。
その様子はマーヴェン3号が録画し、2010年に帰還後、世界中の人々に映像として届けられました。
聳えるトリケラオヤジを畏敬の念で見つめるレイモンド。
レイモンドは亡くなった娘ケルシーのことを思っていました。
凄まじい粉塵の中、角竜の足跡にケルシーの形見を投げ入れるレイモンド。不思議とそれは地に落ちていくかのようでした。