「俺たち人間を舐めるなよ……ッ!悪魔…ッ!」
「悪魔だよ、俺はッ!」
ゴウッ!
『
転移された場所は京都駅の地下ホーム。そこへ待ち受けていたのは前回町を襲撃した影の神器使いだった。禁じ手を使い一誠を追い込んだが九重の火の玉と影使いの言葉がヒントとなり、『
そして今、一誠の一撃を男は貰い、後方に吹っ飛ぶ
柱に強く打つ
「あんたのやっていることで泣いてる奴がいる。どんな理由でも俺はそれを殴り飛ばすだけだ」
そう言って一誠は九重を背中に乗せ、ドラゴンの湯葉鎖を広げて線路へ飛び出した
その数分後である。影使いが目を覚まし立ち上がる
「俺は…まだ負けていない…!!今に見ていろ赤龍帝。必ずお前を」
「哀れなものですね」
「ッ!?」
直後、誰も居ない場所から声が発した
影使いは後ろを振り向くと遠くから靴の音が鳴り響く
それは徐々に大きくなり、声の主が姿を現す
「力によって苦痛の人生を送り、それを認められただけで心を許してしまう。自分が利用されようと構わない。まるで動かす者が居なければ地べたに倒れる人形と同じだ」
その声の主はビショップだった
手には聖書らしき本を開き、それを読みながら影使いに語っていた
「誰だお前は!?お前も赤龍帝の仲間か!!」
「仲間?……それは侵害ですね。奴は本当の赤龍帝の力を何も理解していない。紛い物が赤龍帝を名乗るのも痴がましい」
ビショップは聖書を閉じ、影使いを見る
その目は何かを欲する目だった
「禁じ手に至った神器。我等が
「ふざけるな!お前程度の奴が俺が負けるか……
周囲の影が男の元に集まり、体を包み込んでいく
影が全身を覆い鎧のようなものに形成れていった
「『
影使いが声上げ余裕の見せる
しかしそれを見たビショップは再び哀れみる目をする
「どんな攻撃もか。ならば何故貴方は赤龍帝に敗北したのか……答えは簡単ですよ」
ビショップは眼鏡を取り、体から魔力を放出する
「貴方が弱い。ただそれだけです――――『
ビショップが呟くように言葉を発した瞬間
壁や地面、天井などから骸骨の装飾品が所々に生えてくる
その骨は人間の物だけでなく、動物や魔獣などの骨も在る
「な、なんだこれは!?」
「すぐに身を持って知る事になる」
ビショップは目を閉じ、両手を広げる
すると骸骨の装飾品の頭蓋骨の口が大きく開く
「吟誦せよ――――『
ギイイイイィィィィィィィ!!!?
アアアアアアァァァァァァァァァァァ!?!?
キャアアアアアアアアァァァァ!!!!
イヤアアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!??!
ウアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!??
「がああああああああ!!??」
突然と鳴る悲鳴や絶叫
他にも様々な鳴き声が地下ホーム全体を響かせる
それは歌とはとても言い難い物であった。その歌に影使いが頭を抑え悶え苦しむ
「どうですか。死した者達の苦しみが乗った歌声は?」
「やめろーーーーーーー!!頭が割れるーーーーーーー!!?」
影使いが膝を付き耳を塞ぐも苦しみ続ける
次第に影の鎧が形を崩し始め、原型が留めなくなった
ドスゥ!
「ごふぅ!?」
留めなくなった影の鎧に突き刺さる一本の腕
その腕は人間の形をしておらず、異型の物だった
腕はビショップの物であるが体は人間の状態であった
「ご安心を。貴方の力は私が有効に活用させてもらいますよ」
そう言ってビショップは腕を引き抜き、それと同時に纏っていた影の鎧が消え、影使いは絶命した
そしてビショップの手には黒々しくも輝きを放つ物を握っていた
「これでやっと…やっと貴方を復活させる事ができる。あの頃から止まっていた
ビショップは神器の握り締め、その場から転移する
※
バタン!
「……なんて事だ」
顔から汗を流し、焦った表情を浮かべる狼牙
古本が散乱し、開きっぱなしの物もある。その中に一冊の本を読んだ時
ある事実を知った途端、本を落とす
「この事が事実なら、不味い!!」
狼牙は急いである場所へ向かおうとした時
「どうした狼坊。そんなに慌てて」
部屋に入ってきたのは闘戦勝仏
狼牙が訪ねた人物である
「悪いな爺さん!俺は少し用を思い出した!あとでまた連絡する!」
「それ程慌てる事か?これから儂と一緒にある場所に来て欲しいんじゃが」
「ある場所?……まさか京都か!?」
狼牙が闘戦勝仏に食いつくように聞く
「ど、どうしたお前らしくない」
「…こいつを見てくれ」
狼牙はある一冊の古本のページを開き見せる
それを見た闘戦勝仏は徐々に険しい顔になる
「……まさかとは思ったがやはりそうじゃったか。だが何故今になってコレを?」
「ここ数日間、各地に神器が抜き取られる事件が多発している。それに遥か昔の種族の遺跡とも言える場所から何かが運ばれたかのような後が発見されてる。この二つの出来事が連動して起こっている……妙だとは思わないか?」
「ふむ。しかしそれだけで判断するのは早すぎないか?仮にそうだとしても奴等は何を仕出かす」
闘戦勝仏がそう言うと狼牙が顔を顰め告げる
「忽然と姿を消し、現在まで表から現れなかったのは王が不在だった為だった。そして今となって暗躍し、この事件との関係で分かった―――
奴らの目的は
「なんじゃと!?」
これには闘戦勝仏も驚きを隠せなかった
「もしもそれが本当なら三勢力……否、全世界に影響を及ぼす程の一大事となるぞぃ!」
「爺さん、俺は一足先に京都に向かう。後から頼むぞ!」
狼牙はそう言って爪で地面を引っかく
すると青い光が飛び散り、体から魔力を放出し、狼とドラゴンの翼を形成していく
そして猛スピードで京都へ向かう
※
場所は変わり、二条城の本丸御殿
禁手使いの刺客たちを倒した一誠達。そこへ待ち受けていた曹操と英雄派
九重の母、八坂を巨大な九尾へと変え、その力でグレートレッドを呼び寄せようとしていた
「おまえ、ヴァーリより強いのか?」
「さあ。だが、弱くはないかな。よわっちい人間だけどね」
「嘘こけ先生とやり合った奴が弱いはずねぇだろ」
「ハハハハ、そりゃそうか。でもあの先制はチョー強かったけど?俺もまだまだと思うよ、おっぱいドラゴン」
一誠と曹操の言い合い
その後に一瞬の静寂が訪れる。少しの事で戦いが始まろうとした
その時だった
グレモリー眷属と英雄派の周りに魔法陣が展開され、それが徐々に増えていく
「な、なんだ!?」
一誠とグレモリー眷属達
そして曹操と英雄派もこれには予想にもしなかった出来事で驚きを隠せなかった
魔法陣が庭園全体に展開しきった瞬間、そこからと骨で出来た兵士達が現れる。手には剣や槍、斧といった物を手にしている。その骨の軍団の先頭にはユイ、ルーク、マンティス、ポーンの四人が立っていた
「また会ったわね。赤い龍さん」
「あ、あんたは!?」
一誠はユイと出会っている為
人一倍驚いている
「…キミ等は一体何者だ?」
曹操が
するとまた魔法陣が現れ、そこからビショップが現れる
「クイーンに矛先を向けるか。テロリスト風情が」
ビショップは眼鏡を外し魔力を放ちながら睨みつける
「キミがここの連中のトップのようだね」
「私は単なる管理者、まとめるは当然の事。そして」
ビショップは懐からさっき奪った神器を取り出す
「我等が
ビショップの背後からパイプオルガンが湧き出てくる
そのパイプオルガンのパイプはありとあらゆる楽器が埋め込まれている。それも全て骸や骨で出来た不気味なパイプオルガンである
「さぁ。
パイプオルガンが独りでに鍵盤を動かし演奏を始め
それと同時に骨の兵士達が雄たけびを上げ動き出す
ここに悪魔と人間との混戦に太古の種族が参戦する
全く予想の付かない三つ巴の戦いの幕が切って落とされる