何の変哲も無い平和な昼下がり。アクアは暇なのか、俺の隣でマフラーみたいなのを楽しそうに編んでいる。めぐみんはゆんゆんとまたどこかへ。恐らく一日一爆裂だろう。ダクネスは親父さんの領主の仕事の手伝いのため実家へ。家でゴロゴロしているのもなんだし、親孝行だみたいな事を言っていた。
そして、俺はというと魔王討伐によって手に入れた莫大な金を使い、ゲーム機やPC、スマホ等の電子機器の開発に勤しんでいた。電子機器といっても、動力源は魔力にする予定だが。
「ねぇカズマ、ちょっとマフラーを編んでみたんだけどどう?上手いでしょ?」
「はいはいそうだな…ってえ?!なんだこれ?!お前10分くらい前に始めたばっかだろ!なんでこんな短時間でこんなに上手くできるんだよ!」
「だって私女神だもの」
なんでもありかよ、女神。それに今はまだ秋なんだが。いや、それより。
「なぁ、ところでなんでお前は俺の隣でそれやってんの?」
「別にいいじゃない。なんかそういう気分なのよ。もしかして、邪魔だった?」
「いや、別に邪魔ってほどではないけど…。なんか落ち着かないんだよ、近いし。もうちょっと離れてくれ」
なんか良い匂いがするから、集中できない。例えアクアでも、黙っていればスタイルの良い美少女だからそんなに近くにいられると緊張する。それにしても、前はそんなに緊張しなかったもんだが…
「あら、もしかしてついにこの美しい私に欲情しちゃっ」
「それはない」
「なんでよー!」
いつも通り肩に掴みかかってくるアクア。俺は気にも止めず、作業を再開する。
したいのだが…
「なぁ、なんでそこから動かないんだ?隣にいるならまだしも、背中に張り付かれると流石に邪魔なんだが…」
少ししたら離れると思いきや、ずっと背中に張り付いている。
「なんかよくわかんないけど、ここにいると心地良いの」
何おんぶ中のめぐみんみたいなこと言ってんだ、お前は。
「なんなの?お前めぐみんの真似でもしてるの?それとも、俺のこと好きなの?」
「えっ!?」
「え?」
「えっ!?」
…何だ、今の反応…………。よし。テイクツー。
「なんなの?お前めぐみんの真似でもしてるの?それとも、俺のこと好きなの?」
「えっ!?」
「え?」
「えっ!?」
え?じゃねぇよ。反応変わんねぇじゃねぇか。いや、おかしい。なんだこいつ、変なもんでも食ったのか?いつもだったら「そんなわけないでしょ、どうして女神たるこの私がヒキニートなんかに惚れなきゃならないのよ」とかなんとか言うだろうに。
「お前、どうした?何か変な物でも食ったのか?頭にヒールでもかけてやろうか?それとも病院行くか?」
「えっ!?…いやいや、変な物なんて食べてないしヒールは自分でするし病院も行かないわよ!」
ヒールはするのかよ。
「ならいいんだが…っていやよくない!どうしたのお前?なんだったんだよさっきの反応は?」
「な、なんでもないわよ!そ、それに女神たるこの私がヒキニートなんかに惚れるわけない…でしょ…?」
「なんで疑問文なんだよ。
あといい加減背中から離れろ」
「じゃあせめて隣にいさせてね」
少し残念そうにしながらも背中から離れ、隣に座りマフラー編みを再開するアクア。なんでそんな顔してるんだよ。まぁいいか。別に嫌いな訳ではないし、精神統一なり深呼吸なりなんなりすれば前みたいに落ち着くはずだ。
すると、めぐみんがダクネスにおぶられながら帰ってきた。ゆんゆんと一緒に来ると思ったが、途中で会って交代したとかそんなところだろうか。ドアを開けた2人は、近い距離で並んで座る俺達を見て驚いたように目を見開き、こちらに駆け寄り…。
この後のセリフが思い浮かばなかったので、後は想像にお任せします((
僕は2人が張り合って隣に座ったり背中の後ろにくっ付いたりする所まで想像できました()
次回はカズクリ(エリ)です。多分盗賊やります。あと、今回短くてごめんなさいm(_ _)m