刀使ノ巫女RTA 綾小路武芸学舎フリーエディットAny% 作:滑落車博士
斬り合いと書いてコミュニケーションと読む美少女攻略ゲーム(配点:剣術)、はっじまーるよー。
さて、チュートリアルも終盤、校内代表決定戦ですね。
ここまでは、特殊なムーブをしない限りルート分岐はありません。淡々と校内戦を勝ち進んで、鎌倉行き折神家御前試合への片道切符を手に入れましょう。難易度も最序盤のため楽チンなのですが、全試合でS評価を獲得しようとすると走者でも時々ガバるので油断大敵です。(21敗)
最大の理由は、校内代表決定戦での試合相手は特殊な乱数で決定されている所為で、パターンが固定できないという点が挙げられます。苦手な流派が相手になった場合、うっかり一太刀浴びてしまうこともあります。油断一瞬、ガバ再走という言葉もあります。慎重かつ大胆に攻めて行きましょう。
次で準決勝ですね。相手は……お! 桐生葉月さんじゃないですか! これは良い引きだぁ…(恍惚) 彼女はアニメ15話で益子隊の副隊長をしていた娘さんで、かなりの隠れ実力者です。
数多くの剣術流派が登場する『刀使ノ巫女』でも、雖井蛙流の実力者というと彼女くらい。流派コンプリートを目指す際には対戦必須といっても過言ではありません。
特徴としては返し技が鋭く、中途半端な牽制を不用意に打つと容赦なく斬り込まれる点が挙げられます。ボケに対するツッコミが鋭い彼女の性格を反映しているのでしょう(適当)
さて、試合開始と同時にホモちゃんから突きかかります。続いて上段振り下ろし、桐生さんが擦り上げてカウンターを返してくるのを更に読んで、振り下ろした体勢から後退しつつ半月に斬り上げて仕留めます。
……微妙に分かり辛いですが、リーチ差でイイカンジに首元にヒット(寸止め)し勝利します。やっぱり武器が三尺超えると有利を取りやすくて良いです。・・・勝負味としては、昔懐かしいブシドーブレード弐が近いですかね? アレをもっとスピーディーかつスタイリッシュにした操作感だと思ってもらえれば間違いありません。油断すると対人戦で一撃死するのも同様です。
あくまで予選は木剣による試合なので、一撃を当てた時点で試合終了。Sランク勝利の経験値美味しいです。
ここでレベルアップしたので、パラメータと技能を調整します。
今回のRTAでは、ホモちゃんは基本的に一刀で敵を粉砕していくストロングな闘法を採用しています。キャラクリ時にポイントを攻勢に全ツッパしたのもそのためです。
手数が多いとHPを削りきれずに事故ったり、連撃の途中で割り込まれたりするリスクもあります。なので、個人的にはRTAでは一撃型が最適だと思っています。もっとも、一口に一撃型といっても、『神速の居合』『後の先カウンター』『防御ごと叩き潰す』等など、選ぶ流派と御刀によって複数の戦略があるので、試行錯誤するのも楽しいかと。
某動画サイトで見た『こや目当ての折神紫ではなか 誤チェスト最速を目指す』はある種の境地に達してるのでオヌヌメです。折神紫以外の全ての固有ネームドを一撃で叩き斬る、まさに爽快感といって過言ではないプレイングを見ることができます。シナリオは完全に崩壊してましたが。
閑話休題。
ステータス調整の結果、獲得ポインヨは身体に振り、技能として『抜刀術』『暗札剣』を取得します。
ステータス:身体は攻撃力と防御力の両方にまたがるパラメータで、あまりに攻撃偏重だとシナリオ後半にガード値不足になるのを見越して多少伸ばします。生命(HP)は貧弱でも、ガードが破られなければ即氏はしません。氏ななきゃ安いの精神でいきます。
抜刀術は、他走者も愛用している強スキル。暗札剣は、名前に反して斬撃速度上昇が主な効果となります。付随する特殊効果もあり、本走ではそれが鍵となるシーンがあるのですが、それはまたの機会に。
さあて、次は決勝戦なんですが…。
「―――本気で行くよ、紅葉」
・・・、・・・。
えー、何だかクラスメイトの僕っ娘こと鈴本葉菜さんが目の前に居るんですが…。幻覚かな?(すっとぼけ)(チャートガン見)
おかしい…。綾小路の校内選抜決勝では、ヘンなフラグを立てなければ山崎穂積さんと対戦する筈なのですが…。
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…ホモちゃんが大会遠征に出発する前に、可能な限り『鈴本さんの好感度』をグイグイ上げて行きましょう…
…ここでSランククリアをしておくと、『初期の人間関係が1段階上昇し』…
ーーーーー
あっ、これかぁ…。これは調整ミスですね…。
『刀使ノ巫女』では、キャラクター間の好感度、絆や感情値によってステータスに影響が発生します。特に、人間関係の段階…『友情』や『親友』といったパラメータが変動した場合、段階に従って戦闘能力が大きく変動します。これは、必ずしも正の方向に限りません。レズがクレイジーサイコレズに進化した場合でも戦闘能力は強化されます。愛は、希望よりも熱く絶望よりも深い感情。はっきりわかんだね。
現実逃避は横に置いて、これは多分、鈴本葉菜ちゃんの好感度をうっかり上げ上げしすぎたことに起因するパラメータ上昇。
結果、葉菜ちゃんが予想外に頑張ってしまい勝ち進んだ、というものでしょう。マスクデータなので確定はできませんが、今の葉菜ちゃんからホモちゃんへの人間関係は『親友』ですね。なんだ、美しい友情じゃないですか(曇りなき眼差し)
多少ガバりましたが、特に大きな影響は出ないはずなので再走はしません。このまま続けます。
ですが、親友だろうと容赦なく沈めるのが走者の宿命です。さきほど習得したばかりの『抜刀術』で、踏み込んできた葉菜ちゃんの先手を取りまして、木刀を抜くと同時に斬りつけます。抜刀術は御刀でなくても発動可能なんですね。原理はワカンニャイ…。
これで葉菜ちゃんの体が一瞬硬直するので、あとは左右から休まずボタン連打のオラオララッシュ。ガードの耐久値が削れたら葉菜ちゃんはこちらの背後を取ろうとしてくるので防御。防御からのパリィで、そこからカウンター気味に一撃入れれば、あとは間合いを読み勝つだけの試合になります。
・・・単純な行動パターンを覚えるだけの荒魂戦と違い、どうしても対刀使戦は瞬発力と運要素が絡みますが、そこは慣れてください。命は投げ捨てるものではない…(ウィーントキィ)(2敗)
そのまま相楽学長から優勝の賞状を貰いまして、シーンカットになります。次回は鎌倉に向かいます。
短いですがご視聴ありがとうございました。
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・・・武道場は、一種異様な熱気に包まれていた。
刀使同士の試合時間は、一般的にいって極めて短い。
それは『迅移』と呼ばれる加速術に拠るものであり、運足や斬撃の悉くが目で追えぬほどの高速で行われることに起因する。
しかし、
「い、一本! それまで!」
これは御刀を用いない木刀による試合、ある種の模擬戦である。八幡力や金剛身…御刀による身体能力の強化も使えない。超常の力ではなく、あくまで剣士としての純粋な技量が問われる試合だ。
にも関わらず、ただ一刀を振り下ろし、それで試合の全てが一瞬に決するというのは、尋常の試合からも遠かった。
対戦した相手の構えが、一撃で斬り崩され、呆然とした表情のまま審判の号令で我に返るというのも、およそ異様であった。
「―――また強くなっているね」
去年の準決勝は、未だに語り草になっている。
この一刀両断の怪物が、それでも十合と撃ち合って倒せなかった刀使がいたのだ。
上には上が居る、当然の事実ではある。だが、その上というのが折神家親衛隊に加わる才媛だったというのだから、昨年時点でさえ本多紅葉の刀使としての実力は最高ランクに近かったのだ。
そして、それから一年を経て、剣閃はより鋭く重くなっていた。
それは、準決勝で戦うことになった桐生葉月をして、『本大会で初めて本多紅葉と正面から技の応酬ができた』という事実だけで伝わるだろう。他の生徒では、相手にならないというのが正確だった。
「本気で行くよ、紅葉」
綾小路武芸学舎、校内代表選抜。決勝戦。
鈴本葉菜は…僕は、息を整えて正面を見詰めた。
紅葉は、荒魂と戦うときと同じ、どこか透明な表情をしている。
ここまでくれば、勝敗がどうなっても御前試合には出られる。紅葉と僕が校内代表になるのは確定だ。
けれど、当初の目標は僕の頭の中から消え失せて、ただ紅葉の一挙一足だけが全てになる。自分でも意外なほど、僕は紅葉に勝ちたいらしい。
立会いとは、刀を合わせる前から始まっている。
それは文字通り、歩んで立ち、向かい合った場所から全てが戦いだ。
どう動くのか、どう攻めて守るのか。指先の動き、膝の曲がり。目線、表情。あらゆる手がかりから相手の動きを読み、己の刀にて勝たねばならない。
紅葉は、その点で少しだけ有利な特徴を持っている。
集中するほど顔から表情が消えていくのだ。
ただ真剣に、透明な表情になっていく。
決して意識的なものでは無いらしい『それ』は、対戦相手にとっては不気味に映る。
表情が読めない、剣筋が判らない。出掛かりが何処にあるのか、出方を待ち受けているのかすら見えない。
本多紅葉という人間を知らない対戦者からすれば、それは悪夢的といっていい特質だった。
それでも、僕は紅葉の親友だった。
近くで毎日を過ごした。剣を隣で見てきた。
笑う顔も、怒った顔も、戦いの表情も。全て。
立ち姿を見て、僕は理解した。会場の誰よりも先に理解できたという自負と、誰よりもその選択肢に意表を突かれたという困惑が綯い混ぜになる。
(……先には抜かない。それが、紅葉の選択なんだね)
紅葉の剣は、攻めの剣だ。
そして、長く鋭く重く疾い。
……その紅葉が、あえて後手に回る。
『双方、構え』
僕は木刀を青眼に構える。
対して、紅葉は抜かない。三尺超えの木刀に手をかけて、そのまま緩やかに体を沈めるのが見て取れた。
居合の構えだ。
どよめく会場のさざめきが、少しだけ遠く思えてしまって、僕は場違いだけれど可笑しく思えた。
紅葉も、透明な顔が少し緩んだような気がした。
『―――始めッ!』
開始と同時に踏み込んだのは、それしかないと思ったからだ。
来ると理解していても避けられない一撃というのは、確かにある。極まった居合とは正しくそれで、斬撃の方向と抜くタイミングがおよそ固定されても猶恐ろしい。
僕が考える対策は大きく二つ。『先に抜かせる』もしくは『決して抜かせない』だ。
前者を採ったのは、単純に間合いの差。三尺刀の射程の内側に這入るのは、度胸云々ではなく不可能だ。
抜く前の手を押さえる技法は確かにあるが、まさに最速の斬撃が飛んでくるのを前にして、平然と手を取り押さえるのは神業としか表現できないだろう。
だから、僕は踏み込みの緩急で間合いを擦らし、必殺の一閃を先に抜かせる。
剣術において、攻めと守りは表裏一体だ。攻撃のための踏み込みで一閃を誘う。果たして、等速で進んでいたら自分が存在していたであろう三寸先の空間を木刀が通過する。
「――――、っ!」
抜かせた。
横薙ぎの一閃は、しかし必勝を期するが故に大きく振りぬいている。
つまり、紅葉の片腕は伸び切り上体が開いたままの姿勢だ。
対して、僕の構えは青眼のまま。そのまま再度踏み込み、突き込めば勝負は決しそうに見えて。けれど僕は次の瞬間には歩みを止めることになる。
眼前を通過した切っ先が、まるで巻き戻したかのように同じ速度で返ってきたからだ。
「ふ、っ―――!」
「―――はぁッ!」
ギリギリで弾く。正面から受け止めずに逸らす。それで僕は前に出られずに足を止められる。
右に左に、互いの木刀が打ち合わされて流される。
波濤のように押し寄せる斬撃は、それ以上は踏み込ませまいと止むことなく繰り出される。
それは紅葉の得意な形だった。膂力に任せて刀を弾き、生まれた隙を返す刀で斬る。極めてシンプルだが、単純ゆえに腕力差が物を言う。
僕は、その力任せの連撃を足を止めて受け流す。
怯んで大きく後退するのは悪手だ。そのまま追撃され、大上段からの斬り下ろしで真っ二つになる未来が待っている。故に、引き退がらずに食らいつくしかない。
一合、二合。木刀を通じて伝わる衝撃に、臆さぬように正面を見据える。
紅葉は透明な表情のまま、ただ二本の腕で此方を攻め立ててくる。
何度目かの交錯の後、僕は右斜め前方に体を転じた。
力で劣る僕が斬り結んでも、やがては剣を逸らしきれずに負けてしまう。
勝機があるとするならば、それは僕が紅葉よりも速く走れるという点に他ならない。
幾度目かの剣を受け流し、そのまま力の流れに乗って一歩踏み込む。
加速した。
背後に回り込み、がら空いた背中に袈裟に斬り下ろせば、振り向いた紅葉は鳥居に構えて受け止める。
それは、紅葉の今大会初の明確な『受け』だった。
今度は僕が、と。袈裟斬りから鍔競って、間を詰めながら胴を薙ぐ。
紅葉の剛剣の恐ろしい遠心力は、一度守勢に回るとうまく機能しない。
あれは連続する回転軌道から繰り出される連撃だ。
懐に潜り込めば間合いが縮まっただけ一撃は軽くなり、再び強烈な一撃を繰り出すには隙が生じる。
「たぁぁあぁっ!!!」
故に、ここが攻め時だった。
横薙ぎからの突き。追いすがって面を打ち、仕切り直されぬように、間合いを取られぬように刀を振るう。
僕に勝機という物があれば、それはこのタイミングにしかなかっただろう。
故に、この瞬間に勝負は決していた。
確かに上段から斬り下ろしたはずの木刀が、強引に上へ弾かれて姿勢を崩す。
見れば、脚を広げたまま体を深く沈めた紅葉が、刀を引くようにして受け止め、僕を弾いていた。
それは、間合いを水平ではなく垂直方向に確保するという工夫の技。
互いの距離が詰まっても、腰を落とし背で跳ね上げる。横への移動ではなく、膝と腰、手首の回転と腕の伸縮の連動によって、大刀を振るのではなく回すのだという。
ーーー故に、長い木刀が下段から伸びて飛んでくる。
(……あ、負けたな)
冷静な頭の片隅が、どこか他人事のように判断する。
一度くらい勝ちたかったな、と思う僕と、勝てないのを最初から理解していた僕が、スローモーションのようになった世界で納得していく。
やっぱり、僕の親友は強かったらしい。
綾小路武芸学舎 校内代表選抜
優勝 本多紅葉
準優勝 鈴本葉菜