ガンヴォルト 現地オリ主原作開始前スタート   作:琉土

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第二十八話 インターミッション(五回目)

 

 

 

 

 ツクヨミの最上階は先程の戦闘によって見るも無残な状態だった。

 

 それ程までに今回の戦闘は凄まじく、これまで以上に準備を整えた私でも消耗が激しい。

 

 よって、先ずは辛うじて残ったEPを用いて自身にキュアーヴォルトを施し、傷を癒す。

 

 

(……ふぅ)

 

(お疲れ様、フェムト)

 

(お疲れ様です。フェムト様)

 

(やれやれ、これでミッションは完了。お疲れフェムト)

 

(皆もお疲れ様。今回はこれまで以上に本当に大変でした。物理的にも、精神的にも)

 

(そりゃああんなモノ見せられたらねぇ……)

 

 

 今回の戦いは避けられるはずの物だった。

 

 先ほど私に笑顔を送って消えたイソラは少なくとも戦う意思は無かったのだ。

 

 だけど、突然現れた蒼黒い雷の様な物を身に纏った途端正気を失い襲い掛かって来た。

 

 アレは、尋常では無い。

 

 ……少なくとも相手にはあのように無理矢理言う事を聞かせる手段があるのが分かったのは収穫だ。

 

 戦闘データもこれまで以上に充実した物で、解析が進めば最低七割半位は進むだろう。

 

 本来ならばそれを喜んでいい筈なのに、私の胸の中を嫌なモヤモヤが蓄積し、喜ばしい筈の事実を反転させる。

 

 

(それじゃあ、一旦戻る? 今回は特別に亜空孔(ワームホール)を使わせてあげるけど)

 

(……管理者の人達に終わった事を先に伝えましょう。それが終わったら――)

 

(あーはいはい。じゃあまずはそっちに送るわ)

 

 

 ワームホールが私の目の前で展開される。

 

 私は迷わずその中へと入り、ツクヨミの管理者達の居る部屋の前まで飛ばしてもらった。

 

 今回の結果は既に向こうの人達も把握しているだろう。

 

 その理由もあって、この部屋に入る事に少し躊躇いを覚える。

 

 けど、このままスルーする訳にもいかないので、意を決して部屋へと入り、今回の顛末の報告を済ませた。

 

 

「……そうですか。その様な事が」

 

「ええ。……結果として戦う事になってしまいました。申し訳ありません」

 

「いえいえ、元より戦いが起こる事は前提だったはずなのです。明確に彼女に戦う意思が無い事が分かっただけで十分ですよ」

 

 

 その後、管理者の人達と今後の事を話しつつ、再び彼女が現れたらこれまでと同じ対応をお願いし、私は再びメラクの作り出したワームホールで帰還を果たした。

 

 帰還したその先は能力者部隊の基地内にあるメラクが指揮する時の部屋だ。

 

 その部屋でまず目に飛び込んだのは明確にロボットだと分かる執事姿の亜空孔。

 

 今ヒューマノイドはリトルから得たデータによって技術的革新が進んでいる。

 

 それでもあえて機械の身体に拘ったのはなんともメラクらしいと思った。

 

 そんな亜空孔から飲み物を手渡され、先ほどの戦いで乾ききった身体を潤していく。

 

 執事姿になったのは最近の筈なのだが、妙に手馴れているのは普段からメラクを見ていると何となく想像出来る。 

 

 

「お疲れ様です。フェムト様」

 

「ありがとう亜空孔。……メラクは?」

 

「もうお休みになられてますよ」

 

「分かりました。では戦闘データ等はこちらで預からせて貰います。報告等もこちらで済ませますので、メラクに後の事は任せて欲しいと伝言をお願いします」

 

「畏まりました」

 

 

 一息ついた私はメラクの居る部屋から紫電の居る部屋へと向かい、今回の出来事について報告する。

 

 生き残ったテロリスト達の処遇や、ホログラム能力者であるイソラについて。

 

 そして、今回起こった新たな脅威的な現象。

 

 

「……首謀者は随分と()()()()()してるみたいだね。それはもう、嫌になる位に」

 

「ええ」

 

「しかもやっている事が初期案の歌姫(ディーヴァ)プロジェクトに近いと言うのが輪をかけて質の悪さを強調しているよ」

 

 

 初期の歌姫プロジェクトの概要は電子の謡精(サイバーディーヴァ)の歌の持つ精神感応能力を応用し、世界中の能力者を洗脳・管理する計画と言った物だ。

 

 それと今回の事を照らし合わせて考えると、的を得ている部分が多数見受けられた。

 

 

「何て言うか、規模は違えどかつてボクがやろうとしていた事をまざまざと見せつけられた気分だよ」

 

「紫電……」

 

「でもね。同時にこうも思った。ボク達がここまで駆け上がって別の形で歌姫プロジェクトを発動出来たのは間違いじゃ無かったってね」

 

「ええ。それは本当に。あれだけ無茶なスケジュールを押し通した価値は間違い無くありました」

 

「だからこそ今回の事件、確実に解決しなければならない。今はまだホログラム能力者達に適応されている段階だけど、これらがやがてボク達に向けられる可能性は十分にある。……戦闘データの方はどんな感じだい?」

 

「今は七割半から八割に近い感じですね。残るホログラム能力者はダイナインとインテルスですが、今回みたいな事が起こっても起こらなくてもデータは取り切れる計算になります」

 

「それならいいんだ。引き続きデータ収集とアビリティの作成に力を入れて欲しい。勿論、生き残った上でね」

 

 

 紫電に対する報告を終え、私は部屋を後にした。

 

 今回はツクヨミを一番下から最上階まで駆け上がった事もあり、夕方を過ぎて夜に差しかかり、街は窓から溢れる光で煌々と輝いている。

 

 ――これまでのミッションは遅くても夕方になる前に終わるのが普通だった。

 

 それに加え、今回のミッションは無理矢理操られた上で強化された相手であった為、精神的にも肉体的にもかなり疲労を実感するくらい追い込まれている。

 

 なので、早く戻ってエリーゼの顔を見たい気持ちが私の中で大きく膨む。

 

 そんな私の気持ちを糧に帰宅する足取りを現段階の疲労度の酷さを無視するように疾走している。

 

 まだ変身現象(アームドフェノメン)を解いていないのでスピードヴォルトの効果が続いている為、間違い無く帰宅までの時間は短い。

 

 なのに今日は何故か帰宅までの時間が長く感じた。

 

 これは遅くまでミッションが掛かってしまった事に対して、私がエリーゼに負い目を感じているのが理由なのだろう。

 

 そんな事を考えながら我が家の玄関を視界に捉え、玄関前に着くと同時に変身現象を解除する。

 

 この前のアキュラとの戦いの時は疲労困憊で玄関前で倒れてしまったが、今回はまだやせ我慢できる範囲の疲労で済んでいた。

 

 何だかんだ、私もしっかり成長しているのだ。

 

 だけど、少し気になる事がある。

 

 我が家の明かりが付いていない。

 

 普段ならこの時間帯は間違い無く明かりが付いていてもおかしくは無いのに。

 

 まさか、エリーゼの身に何かあったのでは?

 

 そんな思考と共に鍵の掛かっていたドアを開ける。

 

 夜の中走っていた事もあり、私の瞳は夜目が効いていた。

 

 そんな私の視界に飛び込んで来たのは、玄関の土間の目の前にある廊下で体育座りをしながら俯いていたエリーゼの姿。

 

 そんなエリーゼがドアが開いた音に反応し、顔をこちら側に向ける。

 

 それと同時に私は駆けつけ、優しく両手でエリーゼの頬に触れた。

 

 その両頬は涙と思われる水分で湿っており、改めて顔をよく見れば今でもさめざめと涙を流し続けている。

 

 

「…………フェムト、くん?

 

「ただいま、エリーゼ」

 

 

 ただいまの挨拶をすると同時に、今日の朝もエリーゼがしてくれた額に口付けを今度は私が行う。

 

 一瞬ビクッと震え、私を視界に収めながら暫く呆然とするエリーゼ。

 

 

「ただいま! エリーゼ!」

 

「あ……あぁ……お、おか……えり……リトル、ちゃん。……フェムトくん!」

 

 

 言葉を詰まらせながらおかえりの挨拶をすると同時にエリーゼは私達を両手で抱きしめた。

 

 エリーゼの持つ女の人特有の柔らかな感触と温かさに私は帰ってきた事を改めて実感し、理解する。

 

 心配を、かけさせてしまった事を。

 

 

「遅くなってゴメン」

 

「エリーゼ、ゴメンね……」

 

「ううん。いいの。二人共ちゃんと帰って来てくれれば、わたしは……」

 

 

 待つと言う行為は受動的な物だ。

 

 だけど、それが楽な物かと言われると、また別の話。

 

 私自身、前線に出る前はエリーゼと同じ待つ側だった。

 

 なので、今のエリーゼの気持ちは理解できる。

 

 何かあったのでは無いか?

 

 酷い怪我をしたんじゃないのか?

 

 もう、物言わぬ躯となってしまったのではないか?

 

 普段の帰りよりも遅くなればなるほど、そう言ったネガティブな考えが頭の中を支配する。

 

 絶望が首をもたげるのだ。

 

 そう言った考えに支配されると、とても辛い。

 

 苦しくてたまらない。

 

 そして、なまじエリーゼは一度絶望に長く身を置いていた事もあり、もう一度味わう可能性のある絶望に対して酷く敏感だ。

 

 そう考えると、この後行われるエリーゼの行動は、ある意味必然であると言えた。

 

 ――私達から徐に離れると同時にエリーゼは宝剣を呼び出し、変身現象を行う。

 

 ヘビと忍者を組み合わせたかのような姿に加え、最近ますますスタイルが良くなっている為、元々強調されていたボディーラインが更に自己主張を強め、見る者を魅了する。

 

 

「エリーゼ?」

 

「フェムトくん。じっとしてて。ん……」

 

「んむ!? んぅ……」

 

 

 突然の口付け。

 

 舌は入ってはいないものの、代わりに何か温かいモノがエリーゼの口を経由して入り込んでくる。

 

 その温かいモノが入り込めば入り込むほど、身体の奥底から活力が生まれる感覚が私の中で生まれてきた。

 

 つまり今エリーゼが行っているそれは、私が良く使うキュアーヴォルトに相当する何らかの回復系のスキルだ。

 

 元々エリーゼの能力である生命輪廻(アンリミテッドアニムス)は初期の頃は少し傷を癒す位の第七波動だと聞いた事がある。

 

 なので、今やっているコレはその延長線上の物なのだろう。

 

 ……それにしても、長い気がする。

 

 もう私は十分元気になったんだけど、何時まで続けるんだろうか?

 

 って言うか、これ以上続けると逆に元気になりすぎてしまうし、エリーゼの消耗が気がかりになってしまう。

 

 そんな私の気持ちを反映してか、リトルがエリーゼに声を掛ける。

 

 

「……エリーゼ、そんなに力を使っても大丈夫なの?」

 

「ん……大丈夫……わたしの増幅させた生命力(ライフエナジー)を流してるだけ、だから……ん……」

 

「エリーゼ、フェムトはもう十分に元気になったよ?」

 

「ん……ダメです……んむ……もっと……もっと流し込まなきゃ……」

 

 

 この温かなモノの正体はエリーゼの生命力そのもの。

 

 生命輪廻の力で増幅させて溢れた余剰の生命力を私に流し込んでいるのだ。

 

 そして今気が付いたのだが、流し込まれた生命力は私の身体の奥深くに存在するキュアーヴォルトでも癒せないダメージを修復していた。

 

 これらのダメージは所謂栄養素の欠如によって生じるモノ。

 

 キュアーヴォルトはあくまで体を活性化させて新陳代謝を高めて傷を癒すと言う原理なので、必要な栄養素が足りなくなると回復もそこで限界が来てしまう。

 

 しかし、エリーゼのコレはそう言った限界の壁を容易く越え、私自身認識していなかったダメージを生命力で補填する形で癒している。

 

 ああ、でも、これ以上はマズイ。

 

 リトルが言う様に元気になり過ぎてしまう。

 

 なので、そろそろ離れようとエリーゼの口付けからいったん離れた上で催促しようとしたら、リトルが背後から私を抑えつけた。

 

 

「リトル!?」

 

「……エリーゼがこうやってフェムトにしてるの、何か訳があると思う。だから、そのまま続けよう」

 

「だけど、これ以上は別の意味で問題が……!?」

 

「だめだよフェムトくん。口を離しちゃ……ね?」

 

 

 この時目を合わせたエリーゼはどこか切実で真剣な表情をしていた。

 

 それに気圧され、私は思わずエリーゼの言葉に従ってしまう。

 

 ……改めて、一度離した口付けが再開される。

 

 今度は変身現象によって長くなったエリーゼの舌が私の中に入り込む。

 

 その舌先が私の喉奥まで入り込み、そこからエリーゼの生命力が再び流れ込んで来た。

 

 その間、私は考える。

 

 エリーゼは何故私にここまで生命力を流し込んでいるのかを。

 

 私自身の体調は毎日能力を用いて数値化している。

 

 これは皇神グループに入社してデイトナ達と知り合った辺りの時期に過労で倒れた事があった為、その対策として導入した物だ。

 

 肉体的な疲労は勿論の事、精神的な疲れも数値化出来る為、それ以降前線に出るまでは過労で倒れるなんて事は無かった。

 

 勿論前線での戦いでも引き続きこの数値化は続けており、倒れたのも肉体的な物では無く精神的な物が理由である為、健康面には問題無い筈なのだ。

 

 ……ひょっとして、お返しのつもりなのだろうか?

 

 普段エリーゼの身体に流れる生体電流を増幅させていた事の。

 

 この行為はエリーゼの身体の新陳代謝を高め、物理的な面で高い健康効果が期待できる行為であり、私自身も愛用している生体ハッキングを利用した方法の一つだ。

 

 実際、恋人同士になってから始めたこの行為以降、目に見えて分かる位エリーゼは綺麗になったし、スタイルも身体つきも良くなった。

 

 但し、これには副作用的な物も存在している。

 

 それはエリーゼ自身の気持ちが性的に高揚した時、身体がとても敏感になってしまう事だ。

 

 それはちょっと問題があると思い原因を調べてみた所、大雑把に言うと体中に存在する生体電流が流れる経路を定期的に全て活性化させる事そのものが原因であった。

 

 そしてこの敏感になると言う特性、生体電流の制御を手放すと私とリトルにも適応される。

 

 なので、普段から制御している私達は兎も角、エリーゼはちょっと不味いなと思って事情を説明し、やめた方がいいのではと話した。

 

 だけどエリーゼは止めなかった。

 

 その事に、私は内心喜んだ。

 

 エリーゼに私の力を流し込むと言う行為に喜びを感じるからだ。

 

 私色にエリーゼを染めていると言う実感を、より強く感じる事が出来るからだ。

 

 ……話を戻そう。

 

 つまりエリーゼも、そうなのでは無いだろうか?

 

 私をエリーゼ色に染めたいと、思ってくれているのだろうか?

 

 だとしたら、こんなにうれしい事は無い。

 

 互いの身体や想いだけでは無く、()()()()()()()()()のだから。

 

 ……後に聞かされた事なのだが、エリーゼから見て私の魂と呼べる物が酷く損傷していた為、あのように生命力を流したのだと教えてくれた。

 

 純粋に私を助けてくれていた事を知り、私は内心物凄く恥ずかしく悶える事になるのはまた別の話だ。

 

 

 

 


 

 

フェムトの魂の損傷が修復された為、バッドエンド【魂の過労死】を回避しました。

 

 


 

 

 

 


トークルーム

 

 

 

 

 最近宝剣のヒューマノイド化の流れが活発化している。

 

 それは一番長く稼働している宝剣型ヒューマノイドと言えるリトルから収集したデータが実用段階まで持っていける位蓄積され、大分前に提出していた事が切欠だった。

 

 そのデータから宝剣としての性能の向上だけでは無く、実は封印の安定性も大きく向上している事が判明。

 

 何でも第七波動を()()()()()()()()()がオカルト方面から見て有用らしく、封印効果がより強く高まるのだとか。

 

 それ以外にも副次的に変身現象をした際の性能の向上にも繋がっている事から、戦力的にも封印的にも重要度が跳ね上がり、人型宝剣への流れが加速している、という訳だ。

 

 因みに人型であればロボットに近い姿形でも問題無い為、メラクみたいな既存の機械色の強いヒューマノイドでも大丈夫である。

 

 なのでその流れは、必然的に強い能力を持つメラク以外の七宝剣の能力者全体に及んだ。

 

 当然、その中に含まれているエリーゼも例外では無い。

 

 

「えへへ♪ アニムスが人型になるの、楽しみだなぁ♪」

 

「リトルは人型の仲間が増えるから嬉しそうだね」

 

「うん♪」

 

「わたしも楽しみ。アニムスとは変身現象の訓練の時位しか会話が出来なかったから」

 

「どんな姿になるんだろうね。エリーゼ」

 

「話をしている時は何て言うかお姉ちゃんとか、お母さんみたいな感じだったから……それに近い姿になるんじゃないかなぁ。……フェムトくん」

 

「? どうしたの、エリーゼ」

 

「……フェムトくんの負担、増えちゃうかなぁって思って」

 

「そんなの今更ですよ。それに、一人増えた所で我が家は広いですし、それでも足りなければ拡張すれば大丈夫ですし、生活費も十分余裕があります」

 

 

 実際、我が家は年々高くなっていく私自身の給料を注ぎ込む貴重な消費先の一つ。

 

 土地も広く確保しているし、今の時代は拡張する事も専門知識が無くても容易くなるような材料が普通にホームセンター辺りで売られているのだ。

 

 今のこの時代、家ですら十分な土地を用意出来れば一人で一から作れてしまう。

 

 なお、本当に重要な基礎等の部分は専門職の腕が必要になるので、そこをケチると大変な事になるのだが……

 

 ――話を戻して、今更一人増えた事で我が家の台所事情はビクともしない。

 

 なので安心して欲しい事を私はエリーゼに話をしたのだが、どうにも歯切れが悪い感じがする。

 

 何か別の事を懸念しているのだろうか?

 

 

「えっとね、フェムトくん。アニムスはフェムトくんに物凄く感謝しているの。私の事を立ち直らせてくれた事もあるし、私とアニムスとの関係を修復してくれた事もそう。だけどそれ以上に……」

 

「それ以上に?」

 

「ほら、私に告白してくれた時、フェムトくんはこう言ってくれたよね? 「貴女の全部が欲しい」って」

 

「ええ。あの時の事は忘れませんよ。大切な思い出ですから」

 

「えへへ、嬉しいなぁ……♪ ってそうじゃ無くて」

 

「……?」

 

「これってつまり、()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

「ええ。当然ですよ」

 

 

 エリーゼの第七波動なのだから、全部欲しいと言う言葉には当然アニムスも含まれる。

 

 そんな今更な事をどうして確認するのだろうか?

 

 

「つまり、フェムトくんは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「あ……」

 

「あの時は宝剣に収まってたからアニムスは知らなかったんだけど、あの後私と変身現象して()()()()()()()()に知っちゃって……それに、フェムトくんなら分かると思うけどリトルちゃんって、フェムトくんの想いの影響を沢山受けるでしょ? それと同じようにアニムスもフェムトくんの事、私と同じくらい大好きなんだよ。だから……その……」

 

 

 つまり、エリーゼはこう言いたいのだ。

 

 所謂アレな事をする際に、私の負担が増えるのではないかと。

 

 まあ確かに、現段階でもリトルとエリーゼ二人の相手をしている。

 

 これにアニムスが加わると、三人に増える事になるのだ。

 

 いやまあ私としては男の子である以上大歓迎ではあるのだけど、ちょっと引っ掛かる所もある。

 

 

「こんな形の負担ならいくらでも背負いますよ」

 

「……ふふ♪ フェムトくんならそう言ってくれると思ったよ」

 

「ですが、ちょっと気になる事もあるんですよね」

 

「? 何か気になるんですか?」

 

「ええ。一応形式的には私とエリーゼの一夫一妻って形じゃ無いですか」

 

「うん」

 

「ですが、ここに第七波動であるリトルとアニムスを加えると……これって、私のハーレムって事になっちゃうんじゃないかな、って思ってしまって」

 

「うーん、わたしとしてはリトルちゃんもフェムトくんの一部だから気にならないし、逆にお得に思っちゃうけど」

 

 

 そんな風に話をしていた時、我が家のインターホンが鳴り響く。

 

 誰が来たのかを確認する為にドアホンを確認。

 

 そこに映っていたのは、エリーゼに似た銀色の髪に紫が混じったような長い髪を靡かせ、大人っぽい黒いワンピース姿の綺麗なお姉さんの姿だった。

 

 スタイルはパッと見た感じでは今のエリーゼと同じ、或いはそれ以上であり、彼女はスーツケースを片手に今か今かと私達を待っている。

 

 私はエリーゼとリトルの二人と顔を合わせ、笑いあう。

 

 正に、噂をすれば何とやらと言う奴だ。

 

 私達は話しを中断し、全員で彼女を迎えに玄関まで向かう。

 

 ドアを開けると同時に、私の中ではお馴染みの第七波動の力を感知する。

 

 そう、生命輪廻の波動の力を。

 

 

「えっと、フェムトくんのお家はここでいいのかしら?」

 

「ええ。来てくれてありがとう、アニムス」

 

「アニムス! やっとこうやってお話出来るね!」

 

「……アニムス。今日からここが貴女の居場所だよ」

 

「ふふ♪ これでわたくしも仲間外れではありません。……では、改めまして。わたくしはエリーゼの第七波動、生命輪廻ことアニムス。フェムトくん、リトルちゃん、そしてエリーゼちゃん。不束者ですが、よろしくお願いしますね」

 

 

 こうしてアニムスが合流し、我が家はより賑やかになったのであった。

 

 

 

 


 

 

エリーゼとの心の繋がりを感じた

 

 


 

 

 

 


エリーゼと訓練

 

 

 

 

 新たに我が家の一員になったアニムスと、早速変身現象を行うエリーゼ。

 

 こんな風に簡単に変身現象を私達は行っているが、本来ならばこれを行う際には事前に許可が必要だ。

 

 だけど、今はホログラム能力者やその協力者のテロリスト集団が我が国の治安を乱しているのが理由で変身現象をする際の許可が一時的に大幅に緩和されている。

 

 なので、この様に気軽に変身現象が可能なのだ。

 

 

「どう? エリーゼ」

 

「凄い……以前の物と比べ物にならないよ……」

 

 

 人型宝剣となったアニムスとの初めての変身現象。

 

 その特徴として、まず扱える力の増加が最初に来る。

 

 そして、ここは人によって違う部分も出てくるが、変身時の姿形が変化する事があり、彼女は変化するパターンを引いていた。

 

 エリーゼの場合、忍者とヘビを組み合わせたかのような姿だったのに対し、今はヘビの成分が抜け落ちている。

 

 その代わりに増しているのが衣装の豪華さ。

 

 言い過ぎかもしれないが、まるで女神が身に付けている衣装なのではと思える意匠なのだ。

 

 但し忍者成分が抜けていない為、ボディラインが強調されているのは変化が無い。

 

 そして最大の特徴が、背中から生えた大きな白い翼。

 

 まるで神話に出てくるペガサスを思わせるそれは実際飾りでは無く、動かして空を飛ぶ事も出来る様だ。

 

 なので早速外に出て、我が家の敷地内で飛ぶ練習を行う事になった。

 

 普通ならばこう言った突然増えた新たな器官と言うのは扱いに困る物だ。

 

 実際、VRベルレコで空を飛ぶ際も相応に訓練が必要だったりする。

 

 

(どう? フェムトくん。凄いでしょ?)

 

(……まさか初めてでそこまで空を飛べるなんて)

 

(いいなぁ……)

 

(ふふ♪ 実は初めてじゃないんだよ)

 

(え? ……あぁ、そう言えばエリーゼはVRベルレコで空を飛んでる経験してましたね)

 

(うん。まさかこんな形で役に立つなんて思わなかったよ)

 

 

 嬉しそうに空を飛んでいるエリーゼ。

 

 リトルも羨ましそうに見ているので、一度エリーゼに降りて貰い、同じく変身現象をしている私を抱えてもらう事をお願いした。

 

 VRの時以上の浮遊感を感じつつ、空へと上がっていく私達。

 

 普段見慣れている筈の街並みは、空から見るとまるで別物の絶景に写る。

 

 その事に喜ぶ私たちなのだが、先ほどからアニムスが黙り込んでいた。

 

 今私達はエリーゼが空を飛んでいた事もあり、TASテレパスで言葉のやり取りをしている。

 

 なので、こうして黙っているとすぐに分かってしまうのだ。

 

 

(アニムス、どうしたの?)

 

(……エリーゼが楽しそうなのを見て、感動しちゃったのよ)

 

(え?)

 

(わたくしから見たエリーゼは、フェムトくんと出合う前は何時も暗い顔をしていたから……だから、わたくしの力でそんな風に笑っている姿を見れたのが、嬉しくて)

 

 

 アニムスはエリーゼと記憶を共有している事もあり、その感動も一入なのだろう。

 

 そんな風に思いながら空からの眺めを楽しみ終えてエリーゼが我が家の敷地内の庭に着地した次の瞬間、敷地外から何かがぶつかる音が響き渡る。

 

 私達は急いで外へと駆けつけて見ると、そこには車に轢かれて即死したと思われる猫と思しき物体が転がっていた。

 

 

(フェムト、あの猫ちゃん……)

 

(……認めたく無いけど、【みーちゃん】で間違いないですね)

 

(……っ!)

 

 

 みーちゃんとはこの付近では皆に愛され、可愛がられていた野良猫の事だ。

 

 皆からお世話されていた事もあり毛並みもツヤツヤの三毛猫で、その愛くるしい姿と可愛らしい鳴き声は皆を魅了し、SNSでも時々見かける程の人気猫でもあった。

 

 ――野良猫である以上、こう言った突然お別れが訪れる可能性は当然あったのだ。

 

 だから私達を含めたこの近辺の人達はみーちゃんを飼い猫にしようとしていたのだが、本人ならぬ本猫は何処か一カ所に居着く事は無かった為、手を出せずにいた。

 

 その原因は定期的に私達も含めたこの付近に住んでいる人達が動物病院に連れて行った事も含まれていると思うが、それ以上にこのみーちゃんが自由奔放だったのが最大の理由と言えよう。

 

 

(…………)

 

 

 エリーゼが、何か意を決してみーちゃんだった物体を抱きかかえる。

 

 身体に返り血が付く事も気にせずに。

 

 抱きかかえたままエリーゼは我が家へと戻り、そこでとんでもない事を行使しようとする。

 

 

「フェムトくん」

 

「エリーゼ。……まさか! だけど、それは……下手をすれば、()()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

「そうなったら、わたしが責任を持って還す。だから、試させて」

 

「…………」

 

「何もしないまま、終わらせたくないの」

 

「……分かった。だけど、試すならここではダメだ。我が家のもっと奥、そう、トレーニングルームで試そう。それとちょっと待ってて。この辺りの監視カメラに細工を施さないと。それと、証拠隠滅もしないと」

 

 

 エリーゼをトレーニングルームへ行くように催促し、みーちゃんが引かれた痕跡を消し、その後で私はこの辺りに存在する監視カメラに細工を施す為にハッキングを行う。

 

 その際、監視カメラの映像も確認する。

 

 ……やはり、この辺りでは見慣れない車に轢かれた事を確認出来た。

 

 現在の時刻はエリーゼが空を飛ぶ事もあり、周りに迷惑を掛けないようにする必要もあったので真夜中だ。

 

 なので、監視カメラを見た限りでは誰もこの辺りに来ていない。

 

 その事を確認した後監視カメラに収められたみーちゃんが轢かれた部分の動画に細工を施す。

 

 それが終わり、私はエリーゼの待つトレーニングルームへと向かい、合流を果たした。

 

 そして――

 

 

 

 

 

 

 

廻る輪廻が生命を紡ぐ

 

不可逆の帳を超えて

 

魂よ、現世に還れ

 

 

リザレクション

 

 

 

 

 

 

 

 ――その奇跡は見事にみーちゃんに作用し、先ほどまで物言わぬ躯だった筈なのだが、何事も無かったかのように蘇った。

 

 これこそが生命輪廻に【絶対(アンリミテッド)】と言う言葉が付与されている理由であり、エリーゼが狙われる理由。

 

 これまでは外付けされた別人格のみが可能としていた蘇生だったが、今回の件でエリーゼ本人による完全な蘇生が可能となった。

 

 ……人間に対して成功した訳では無い為理論上、と言う言葉が付け加えられるが。

 

 

「みゃあ~ん。ゴロゴロゴロゴロ……

 

「あ……。やった……やったよ。フェムトくん。わたし、出来たよ。……出来ちゃったよ」

 

「おめでとう、エリーゼ。これで、大きな壁の一つを越えることが出来ましたね」

 

「うん、うん……!」

 

 

 エリーゼの身体が震えている。

 

 それはまるで自分の成した事実に怯えているかのように。

 

 嬉しい事も間違い無くあるだろうが、実際にこうやって完全な蘇生を実現してしまった。

 

 私も、改めて気を引き締めないといけない。

 

 

「エリーゼ。強くなろう。少なくとも、自分の身を守れる位には」

 

「うん。わたし、強くなる。フェムトくんの足を引っ張らない様に、アニムスに相応しいわたしになれるように」

 

 

 エリーゼが生き返ったみーちゃんを下ろし、私達はこのまま訓練を始める……つもりだったのだが。

 

 みーちゃんがエリーゼにゴロゴロ言いながら足元をスリスリしている為、訓練に移れない。

 

 そもそも今は真夜中だ。

 

 いくらトレーニングルーム内は防音であるとは言え、流石にこれ以上は切り上げた方が良いだろう。

 

 

「みゃう?」

 

 

 その事に気が付かせてくれたみーちゃんに感謝しつつ、私達は変身現象を解いて、みーちゃんを綺麗にする事の序にお風呂場へと向かった。

 

 ……因みにみーちゃんはこの事が切欠になったのか、我が家に住み着く様になり改めて私達の飼い猫となる。

 

 こうしてエリーゼは一つの大きな壁を乗り越え、更にみーちゃんと言う新しい家族が増える事になるのであった。

 

 

 

 


情報解析

 

 

 

 

 今回入手した戦闘データ。

 

 その質はこれまでの物とは比べ物にならない程充実した物で、今回も良質なアビリティを作ることが出来るだろう。

 

 だけど、無理矢理操られた時のイソラの絶叫が、ホログラム状に消えゆく姿が私に罪悪感を植え付ける。

 

 ならばこそ、この戦闘データを無駄にしてはならないと私は新たに決意を固め、アビリティの作成を始めた。

 

 

(メラクと遠距離接続した際に出来たプログラミングをアビリティにした【TASディスタンス】、ノーマルスキルの効果を引き上げる【スキルアップ】、SP回復速度を上げる【スキルリジェネ】、リトルによる継戦回復の恩恵から【オートリカバー】、遠距離攻撃を軽減する【リーブレジスト】、あの蒼黒い雷に対しては……データが足りないか)

 

 

 今回習得出来た戦闘データで合計七割半から八割ほど解析が完了している。

 

 遂にここまで来たかと思ったが、油断をしてはいけない。

 

 残る二人のホログラム能力者も、あの蒼黒い雷を纏う可能性があるのだから。

 

 それと、思わぬ形で遠距離通信アビリティを獲得することが出来た。

 

 これがあれば、少なくともこの国の範囲内に居れば通信を維持する事も出来るだろう。

 

 ……さて、明日はいよいよ頭領さんとマイナーズリンクを試す日だ。

 

 これが成功すればTASの完成は間近と言っても良いだろう。

 

 それに、成長した私の姿を見せるのも楽しみだ。

 

 

 

 


 

 

GET ABILITY TASディスタンス スキルアップ スキルリジェネ オートリカバー リーブレジスト

 

 


 

 

 

 




ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。
ここ以降は独自設定のオマケ話みたいな物なので興味の無い方はスルーでお願いします。





〇エリーゼに生命力を流し込まれた件について
これは生命輪廻がまだ力の無い少し傷を癒す程度だった時の物を今の力の規模に合わせて使用したエリーゼのオリ設定のノーマルスキル【ライフリカバリー】。
エリーゼ本人の増幅した生命力を流し込む事で、どんなに重症であっても生きてさえいれば瞬く間に完全復活を遂げる破格の効果を持つ。
実は口付けをする必要は無く、どこからでも生命力を流し込むことが出来る。
なので今回の手法はエリーゼのシュミ的な物も含まれており、フェムトくん以外にはやらない方法だったりする。

〇エリーゼの生体電流の増幅を行っていた事について
フェムトが体調を維持する為に行っていたソレに興味を持ったエリーゼに施した事が始まり。
新陳代謝を良くしたり、自律神経を整えたり出来るので健康面において極めて有用だったりする生体ハッキングの応用の一つ。
但しこれを行った状態で制御を手放した上で性的に興奮すると、たとえ使い手であるフェムトとリトルでも性的な意味で敏感になる副作用が襲い掛かる欠点も存在する。
因みに第二十三話のなにもない一日でエリーゼがちょっとおかしい位敏感だったのはコレが理由だったりする。

〇バッドエンド【魂の過労死】について
実はフェムトくんは今まで能力を物凄く酷使し続けていた影響で物理的な体の異常に現れない魂が現段階で酷く損傷していた。
何気に致命的だったのが歌姫プロジェクトの際のデスマーチで、この時点で何もしなければ短命である事が確定していた。
それに加えて今回の兼業によって更に魂の損傷が加速し、エリーゼの治療が無ければインテルスを撃破する、即ち六人の翼戦士を倒す頃に魂が完全に崩壊し、そのまま帰らぬ人となっていた。
回避する為にはインテルスを撃破するまでにエリーゼと特訓を最低一度行う必要がある。
魂の崩壊の自覚症状は亡くなるその時まで分からないのに加え、個人差が存在する。

〇人型のアニムスについて
生命輪廻がヒューマノイド型宝剣に器を変えた姿。
エリーゼと心をある程度重ね続けると人型になってフェムト達と合流する。
見た目はエリーゼの姉か母を思わせるお姉さんと言った感じ。
銀色の髪に紫が混ざった様な長髪で、普段は黒いワンピースを着ている。
第七波動は宿主の影響を強く受けるので、エリーゼの影響を強く受けている。
なので、フェムトとリトルへの好感度がこの時点で限界突破している。
エリーゼを立ち直らせ、嫌われていた自分(アニムス)と和解させる切欠を与え、能力の習熟の手伝いも買って出てくれて、生活の保障もして、ダメ押しに互いに滅茶苦茶いちゃついてるエリーゼの影響と記憶を共有しているのだから当然と言えば当然なのだが。
トゥルーエンド必須である為、かなり重要なイベントだったりする。

〇エリーゼが行った人型宝剣との変身現象について
今回の変身現象でエリーゼの姿が変化したのは彼女自身の心境の変化に加え、人型宝剣に変化した事が極めて大きい。
そのお陰で動物相手ではあるがリザレクションによる蘇生に成功する為、このイベントもトゥルーエンド必須な重要イベントだったりする。
見た目の変化について解説すると、ヘビ成分が抜けたのは彼女の元ネタと私が考えるメドゥーサの怪物に変えられた呪いが解けた事を暗に示し、背中の翼はメドゥーサの子供であるペガサスが元ネタと言った感じ。
今回は見せる事は出来なかったが、戦闘態勢に移行すると背中の翼から()()()()()()()()()()()()()()()()()がバチバチと展開する。
これは元ネタで「ゼウスのもとで雷鳴と雷光を運ぶという名誉ある役割」を持っていた事からと、もう一つは……
なお、忍者成分が抜けていない為ボディーラインは強調された上で動きやすい恰好となっている。
ちなみに、翼の出し入れも可能。

〇みーちゃんについて
フェムトの拠点付近の住民達から可愛がられているご近所のアイドル三毛猫。
今回不運にも車に跳ね飛ばされ、エリーゼに蘇生された幸運猫。
その事を知ってか知らずか、エリーゼに懐いてフェムトの拠点における飼い猫として住み着く事になる。
珍しく、お風呂場を始めとした水場を嫌がらない変わった猫だったりする。

〇TASディスタンスについて
メラクと組むことが条件で習得できるアビリティ。
何気に国内を覆う位の範囲がある。
これもトゥルーエンド必須だが、修得条件がゆるゆるなので気にされない。
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