103th Fighter squadron『Folgore』 作:COTOKITI JP
〈1975年 12月 17日 『フルグル飛行場 南東 高度4500』 4:29AM〉
本日、遂にこのレッドランドでの最初の攻勢作戦が発動した。
目標は門を通ってフルグル飛行場より南東に140km離れた所にやって来た我々『ヴェストヴィント』と敵対する武装勢力、シダルカが飛行場を建設し、しかも飛行駆逐艦を二隻、飛行巡洋艦二隻に飛行母艦を一隻という大部隊を停泊させている。
現在確認されている他の飛行場でも同様の動きが見られたらしい。
誰がどう見ても大攻勢を仕掛ける気満々である。
そこで攻撃を仕掛けられる前に、こちらが先制攻撃を行う事になった。
フルグル飛行場からだけでなく、最寄りの飛行場からも爆撃隊などがやってくる。
既に別部隊とは飛行場から約70kmの地点で合流が完了している。
飛行場も間も無く見えてくる頃だろう。
《……見えたぞ!飛行駆逐艦が二、飛行巡洋艦が二、飛行母艦が一! 間違いない、情報通りだ!》
《迎撃機は確認出来ない!安心して爆撃出来るぞ》
《急降下爆撃隊、爆撃に備えろ!》
雲の隙間から見える飛行場を見据え、念の為にもう一度機体の状況をチェックする。
計器を一つ一つ確認していくが、異常は一つたりとも見つからない。
整備員が真面目に働いてくれている証拠だ。
確認を終え、前方を見ると、急降下爆撃機『SBD ドーントレス』の編隊の隊長機がバンクを振った。
爆撃を行う合図だ。
それから間も無くして隊長機とその僚機が機体を翻し、雲の下へと飛び込んで行く。
他の護衛機も降りて行くのでこちらも僚機に指示を送る。
「全機、突入するぞ」
機首を真下の雲へと向け、急降下でドーントレスの後に続いて飛び込んで行く。
雲の下に出てもう充分敵の対空レーダーの範囲内に入っている筈だが、対空砲が撃ってくる様子は無い。
やはり明朝に攻撃を仕掛けて正解だったようだ。
敵の反撃を食らうことなく、ドーントレスの群れはそれぞれの編隊に分かれて停泊している飛行艦へ攻撃を仕掛ける。
まずは最重要標的だった飛行母艦にドーントレスの
飛行母艦は空中でも航空戦力の展開が可能な代わりに装甲が薄く、小規模の爆撃でも内部のガスに引火して大爆発する可能性もある。
《うおお! 飛行母艦が吹っ飛んだぞ!》
今まさに起きている光景がそれだ。
クラウディアの歓声と共に飛行母艦が原型を残さず木っ端微塵に爆ぜた。
燃え盛る飛行母艦の残骸から飛行場の滑走路に目を移すと、漸く戦闘機が離陸を始め、対空砲も発砲を開始した。
と言っても最早後の祭りだ。
飛行母艦を撃墜した次は飛行巡洋艦と飛行駆逐艦が狙われ、いとも容易く撃墜された。
「俺達は戦闘機を狩るとしよう」
《BF109F4にかかればP-40なんてただのカモだな!》
滑走路に並ぶ戦闘機の列に照準を合わせ、銃弾を空から浴びせる。
ガンポッドを付け足したBF109F4の火力は凄まじく、戦闘機の列が尽く火の海と化した。
「酷いワンサイドゲームだなこれは……」
火の海と化した飛行場。
そこで逃げ惑うパイロットや整備員達。
彼等ごとドーントレスが飛行場の施設を焼き払っていく。
爆炎で炭化した死体がそこかしこに転がり、赤色の大地に黒胡麻のような小さな黒点を作っている。
《はははっ! まるで
「よせよクラウディア。 それだとこの後俺達負けるぞ」
談笑と共に行われる殺戮。
クレメンテからすれば、ここまで一方的な戦いも珍しいものだった。
この攻撃の成功に一番貢献したのはやはり空を覆い隠す雲だろう。
作戦司令本部も今日辺りの天気を粗方予測していたのだろう。
雲を利用してレーダー網を掻い潜るのは昔からあった戦法だ。
《目標の殲滅を確認!トンズラだ!帰るぞ!》
あっという間に作戦が終了し、編隊は帰路につく。
今頃、遠い所にいる別の部隊もシダルカの飛行場を制圧した所だろうか。
BF109とスピットファイアシリーズってやたらバリエーション豊富だよね。
我らがヴェストヴィントは主人公勢と敵対するか?
-
戦争だ!!我等にはそれが必要だ!!
-
世に平穏のあらんことを