異世界転生でも異世界召喚でもなく異世界に落ちたら体が縮んでました。 作:森の合計
死んだと思った。
しかし、生きている。
生きた心地はしないのだが、何かに抱えられている感覚がある。
目を開けると、僕を抱えているのは金髪の男性だということが分かった。
「え、抱えられて.......いる?」
僕は、はっと思い、その男の腕の中から降りようと体を動かした。
その時、おかしなことに気が付いた。
自分の着ている服がとてもブカブカに感じる。
そして、履いていたはずのズボンを履いているという感覚がない。
なんとパンツも履いてないらしい。
あわてて自分の身体を見てみると、自分の高校の制服の、上の方だけで、自分の顔以外の身体をすべて包んでいるらしい。
自分の手を見てみると、小さな子供のような手をしている。
自分の身体が縮んでいるのだ。
自分の身体の状況に混乱していると、自分の身体を抱えている男が言った。
「君、大丈夫かい?」
そう言われて、困っていると、
「そろそろおろしてもいいかな?」
と、言われたため、僕はとりあえずうなずいた。
その男におろされた僕は、周りを見渡した。
辺り一面砂漠だった。
そして、こちらに近づいて来る二人の女性が見えた。
とりあえず私達は、男の方へかけ寄った。
男が抱えていた男の子はなぜかサイズのまったくあっていないどっかの高校の制服を着ている。
「今起きた事について説明をしてくれないか?」
私は男に訪ねた。
すると、男はニコッとして言った。
「まずは自己紹介をしないとね。僕の名前はひかり、お日さまの日に仮面の仮で日仮。」
男が自己紹介をした。
続けて愛下が言った。
「私の名前は愛下 こはね。愛の下の小鳥と書いて愛下 小鳥よ。」
私も愛下に続いて自己紹介をした。
「私は神代(かみしろ) 奈乃(なの)。漢字はちょっと説明難しいからしないけど、かなって呼んでくれ。」
私がそういい終えた後、愛下がそこにいる小さい男の子の顔を覗きこんで問いかけた。
「ねぇ、君の名前を教えてくれるかな?」
男の子はその問いに答えようと口を開いた。
けれどすぐに口を閉じてしまい、悩みこんでしまった。
どうしたのだろうか。
声が出せないのだろうか。
しばらくの間沈黙が続いた。
分からない。
もちろん今の状況も分からないのだが、何が分からないのかと言えば、自分の名前が分からないのだ。
どうやら僕は記憶喪失をしてしまったらしい。
頭が痛い。
思いだそうとすると、頭痛がする。
そうして僕は、すぐに答えることができたはずの問いかけに全然こたえることができずにいた。
「大丈夫?」
その時、さっきの...かなと名乗った女性が聞いてきた。
はっきり言って大丈夫じゃない。
すると、日仮と名乗った男が言った。
「もしかして記憶喪失をしちゃったんじゃないかな?」
「そ....そう。」
僕は、とっさに出した自身の返事に対して、声が高いなと思った。