まぁ、男子がお菓子を出し女子が美味しそうにお菓子を食べているのが特徴的だった。
時々同じ中学校のやつと話をしたり、雫を弄ったり、谷口を弄り中村に止められたり。愛ちゃんを弄ったり、香織を弄ったりしているうちに1時間程度楽しんでいた。
……女子しか周りにいないのは気のせいだと思いたい。
「……うぅ。体重。カロリー。」
「……悪い。言いすぎた。」
「本当だよ!!」
はい。思いっきりカロリーのことで香織と愛ちゃんを弄ってました。リスみたいにぽりぽり食べている愛ちゃんが涙目になるのが面白くてついやりすぎてしまった。なお流れ弾が白崎に当たった模様。
「しかし、女子のコスプレが見たいからってここまで大きな規模でやるか?」
「えっ?このハロウィンってそれが目的だったの?」
「実行委員会がそうしたんだって。てか予算どれくらいおりたんだよこれ。本気出しすぎだろ。」
と少し苦笑している
「そういえばスバルくんはこれからどうするの?」
「ん?今日は休みだし少し体休めようかなって思っているけど?」
「それじゃあこの後時間あるの?」
「一応な。」
とそういえばと思い少し苦笑する
「それじゃあ少しどこか寄らないかな?」
「お前雫たちと二次会だろ?」
「……そうだけど……」
「約束を優先しろよ。せっかく誘ってもらったんだろ?友達と遊ぶことができている時間は大事だぞ。」
と軽く苦笑してしまう。
「……むぅ。」
「むぅじゃねーよ。」
と帰り道を歩いていく俺と白崎。てか
「そういえば今日お前ずっと名前呼びしているけど。どうしたんだ?」
「えっ?ダメだった?雫ちゃんたちもそう呼んでいたから。」
「別にいいけど。」
すると急に手を繋いでくる香織にぎょっとしてしまう。
こいつ攻めすぎだろ。
俺は恋愛に関してはとことん弱い。というより恋愛経験がないことが原因であるしな。
結構攻めるのが好きで押されるのが苦手なのは母親譲りだろうとそんなことを考えていた矢先だった
「ねぇスバルくん。」
「なんだよ。」
「私。スバルくんのことが好きです。」
「そっか。…………って。ん?」
今なんて言ったと思い足を止めてしまう。目の前には顔を真っ赤にさせている香織がいて恐らく聞き間違えではないと気づく。
それでも確信が持てず聞き直してしまう
「……ごめん。聞き間違いかもしれないから、もう一回言ってくれるか?」
「私はスバルくんのこと好きです。私と付き合ってください。」
「……」
聞き間違いじゃなかった。いや。聞き間違いであって欲しかった。
というよりも脳が追いつかない。ここは通学路であり、多くの学生や同級生がいるところで告白して来たのである。
「……えっと言いたいことはいろいろあるのだけど。なんでここで?」
「雫ちゃんがスバルくんのことだから絶対に逃げるだろうって言っていたの。だからこうやって急に告白しないと逃げられるって。」
「……あいつどれだけ俺がひどいやつだと思っていたんだよ。」
「違うの?」
「さすがに気づいているのに目を逸らす真似はしないだろ。さすがにバレバレだったし。」
「…へ?」
白崎は驚いたようにしている。
だがこれで攻めるのをやめないどころかより指摘を強める
「いや。さすがに幼馴染よりも俺の方を優先しているのはさすがに。」
「うっ!」
「てか、ファミレスで話した時から露骨だったからな。てか俺あそこで香織を切り捨てたような気がするんだけど。」
「それ雫ちゃんからも言われたよ。それ。」
少し苦笑している香織だけどそれでも諦めなかったのは香織の美徳だろう。
「……でも諦めきれないもん。私はスバルくんのことが好き。」
でもその一言は俺でもわかるほど真剣な様子だった。
「……知っている。知っているけどなぁ。……はぁもう。プランも全部台無しだよ。」
「……どういう事?」
「……はぁ。そういうところは鈍感なんだなお前。」
ジト目で香織を見ると首をかしげる。
まぁ白崎だから仕方ないかと息を吐きため息をつく
「……告白俺の方からしたかったんだけど。」
「へ?」
「雫にメールして白崎遅れるって雫にハロウィンパーティーの時連絡送っていたんだよ。……ちゃんと蹴りはつけたかったしハジメからの後押しもあったから。」
苦々しく笑う俺にその言葉を理解したのだろう。
少し驚いたようにそして顔を真っ赤にしている白崎。
「はぁもう。こんなところになったけど。……俺も白崎のことが好きです。俺と付き合ってください。」
シンプルながら簡単な言葉。
でもそれだから真剣にまっすぐな気持ちが伝わると思う
すると涙ながら少し恥ずかしそうに、そして嬉しそうに笑い、
「うん。」
と満点な笑顔で俺の手に抱きついたのであった。