英雄がヒーローになります!給料次第ですけど。   作:聖剣エクスカリ棒

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エビオのアーカイブ見ながらヒロアカのアニメ見てたら思いついた作品。
長々書くのは苦手なのでサクサク進みます。因みにこれが初投稿です。
続くかわからないから短編です。


ヒーローになるため雄英を受験!英雄の力を見せてやります!

昔、中国辺りでなんやかんやあって大体の人が《個性》を持ったいかれた世界。

毎日のように《個性》を悪用した犯罪者が事件を起こす、死ぬほどヤバいこの世界で、《個性》を活かして犯罪者と戦うめちゃくちゃヒーローみたいな奴ら、《ヒーロー》がいた。

そんなこの世界じゃ、物心がついた子供達は皆ヒーローに憧れている。もちろん俺もその1人だ。だって給料が高いらしいから。

 


 

「遂に来てしまった…」

 

ヒーローに最も近いとされる高校、雄英高校。その門の前に金髪蒼眼の美青年、エクス・アルビオが佇んでいた。

 

「やべぇ、死ぬほど緊張してきた。もう帰っちゃダメかなー。ダメだよなー。なんで雄英高校とか選んだんだろ、俺。もうめちゃくちゃ人いるし。あーもうダメだ。もう落ちた。絶対落ちたわこれ。もう正直めちゃくちゃ吐きそう」

 

周囲にヤバいやつを見る目で見られていることにすら気づかずにとぼとぼと歩くエクス。校舎に入り、指定された席に座る。エクスの目は既に死んでいた。

 

『今日は俺の入試ライブへようこそー‼︎エヴィバディセイヘイ‼︎』

 

全員が座り終えるのを確認し、プロヒーロー《プレゼント・マイク》が大声を上げた。

 

「やばいやばい、あの人絶対陽キャだよ…。絶対タピオカとか飲んでるわ」

 

エクスは頭を抱えていた。

 

「教師が陽キャとか、生徒も陽キャって決まってるじゃん…。俺以外絶対陽キャだよこれ…。いや、違うな。この高校に入るってことは逆に俺も陽キャって事じゃん。ぅわ、完璧だ。俺陽キャじゃん。よっしゃ!」

 

小さくガッツポーズをしながら顔をあげると、周りの生徒がゾロゾロと移動を開始していた。

 

「やべぇ、なんも聞いてなかった」

 

エクスは絶望した。

 


 

周りについて行き、何やら街のような場所に来たエクス。

 

『ハイ、スタート!!』

 

プレゼント・マイクの号令を聞いた瞬間、エクスは反射的に街の中心部へ向けて走り出した。

 

「待って、なんも考えずに動いちゃったけどどうしよう。スタートってことは競走でいいのか?いやーでも俺走るのそんな速くないしなー」

 

とりあえず、スタート地点の逆方向へ走るエクス。すると突然、目の前にロボットが飛び出してきた。ロボットはエクスを見つけた途端、襲いかかってくる。

 

「はぁ!?障害物競走なの!?全っ然聞いてないんだけど!?いや、全部聞いてなかったんだけど!」

 

ロボットの追撃を躱しながらひたすら走るエクス。走れば走るだけロボットの数は増えていく。

いっそ、誰かに擦り付けるか?

そう考えたその時、後ろから爆発音と共に、ロボットの破片が飛んできた。

 

「は!?こいつ壊していいの!?じゃあ楽勝じゃん!」

 

振り向きざまにロボットの顔部分を殴りつける。ロボットは吹き飛び、建物の壁に衝突して動きをとめた。

 

『エクス・アルビオ1ポイント獲得ー!』

 

プレゼント・マイクのアナウンスが入る。エクスはそれを聞いてロボットの群れをボコボコにしながら考えた。

 

「1ポイントってなんだ…」

 

しばらく思考した後、はっとして顔を上げる。

 

「ゴールした時に持ってたポイントで勝ち負けが決まる感じか!」

 

そう叫んだ瞬間、進んでいた方向と反対方向(つまりスタート地点の方向)に走り出すエクス。

 

「じゃあ殺したもん勝ちじゃん!殺そ!」

 

近くにいたロボットを片っ端から殴り、蹴り、投げ飛ばす。時には他人の獲物を横取りしつつ順調にポイントを重ねていた。

 

「45ポイント目ぇ!めちゃくちゃ楽しいわこれ!」

 

戦いの中でエクスは気づいていた。ロボットがデカくて厳ついほどポイントが高い事に。

それに気づいてから、エクスはデカいロボットを優先的に破壊していた。

ここで、原作を知っている方々は既に察しているかもしれない。ヤツの事を。

 

「やべぇ、逃げろー!」

 

そんな叫び声が辺りに響く。声に誘われそちらを見れば、沢山の人と…

それを追う、超巨大ロボの姿が。

 

「やっば!あいつやばい!超でけぇ!絶対1万ポイントとかあるじゃん!でもあれどうやって倒すんだろ。なんかえげつないぐらい強い個性持った人連れてきてラストを俺が決めるか?いやーでも強い人探す間に逃げられるかもだしなー」

 

その辺をくるくると円を描くように歩き回りながら、ぶつぶつと呟くエクス。ふと、その頭上に影が差した。

 

「おい、逃げろーーー!!!」

 

「え?」

 

そんな誰かの叫びとともに、エクスの体はロボットの拳に押しつぶされた。

 

「あ、あぁ…」

 

その光景を見た周りの人々は、皆腰を抜かした。なにせ、目の前で人が死んだのだ。中には、嘔吐する者までいた。

そんな彼らに、無慈悲にもロボットは標準を合わせた。

皆が死を覚悟する一一一

 

 

 

 

その時、ロボットが大きく傾いた。

そのまま皆が呆然と見つめる中、ロボットはその巨体を建物の中に沈めた。

 

「っしゃー!勝ったー!」

 

そう叫んでロボットから飛び降りたのは、先程潰された筈の男、エクス・アルビオだった。

 

「いやー、デカいだけで大したこと無かったわー」

 

「ど、どうやって…」

 

意気揚々と歩を進めるエクスに対して、近くにいた男子が問いかける。

 

「どうやってあいつを倒したんだ…!?」

 

一般人の彼の問いは至って普通のものだろう。そんな彼に対し、変なものを見る目でエクスは答えた。

 

「殴ってきた手を登って、そのあと顔面をめちゃくちゃ殴っただけですけど」

 

さも当たり前かのように答えたエクスに、周囲は驚きのあまり声が出なかった。

 

「じゃ、失礼しまーす」

 

軽く礼をして再び走り出すエクス。再びロボット狩りをしつつゴールがありそうな方角に向かっていく。

高ポイントは狩られ尽くしたのか姿を見せず、低ポイントの雑魚しか現れない。

 

「はー?つまんねぇー。もっとポイント高いのいないかなー」

 

先に説明をさせてもらうと、エクスは高ポイントが全く出ない事と残り時間が分からないことで少し焦っていたのだ。

 

「あ」

 

「うわぁっ!」

 

殴り飛ばしたロボットが他の受験生に当たり、怪我をさせてしまったのだ。

 

「ああああああ!すんません!まじですいませんでした!許してください!」

 

エクスは綺麗な土下座を披露した。しかし…

 

「だめだぞぉ♡怪我したんだから責任持って一緒にいてね」

 

相手は既に合格を諦めており、先程から明らかに合格しそうなエクスの足を引っ張ってあわよくば同じ不合格にしてやろうと目論んでいたのだ。

 

「そこをなんとか…」

 

「だめだぞぉ♡」

 

相手が被害者な以上、こちらも強気にでることは出来ない。エクスは不合格という最悪の事態を考えた。

 

「どいて」

 

「「え?」」

 

突然身体が押しのけられる。見れば、そこには銀髪に蒼眼で、少しばかり顔の丸い少女の姿。

 

「《ヒーリング》」

 

少女が傷口に手をかざして何かを呟くと、淡い光と共に傷が治った。

 

「これで大丈夫でしょ?もう動けるはずだから」

 

「い、いわいわいわ……」

 

少女がそう言い放つと、元怪我人はそそくさと去っていった。

その光景を見たエクスは思わず少女の手を掴む。

 

「ありがとうございました!俺を舎弟にしてください!もう、一生尊敬します!もう師匠ですあなたは!」

 

「え、嫌だ」

 

だが、少女の拒否の言葉も耳に入らないほどエクスはテンションが上がっていた。なにせ、自分の危機を救ってくれたのだ。これは恩返しをするしかないだろう。

 

「ちょっとまっててください!」

 

そう言ってすぐに、エクスはその場から一瞬で走り去った。訳が分からないまま取り残され、とりあえず待つ少女。どうやら、お人好しらしい。

そして待つこと数分、エクスは大量の1ポイントロボットを落ちていたらしい電線で縛って持ってきた。

 

「全部で15ポイントあります!動けない1歩手前なんで、師匠がやっちゃってください!」

 

笑顔で言ったエクスに、少女は目を丸くする。

 

「え、この短時間でこんなに捕まえてきたの?」

 

「そうですけど」

 

少女は驚愕した。このアホそうな雰囲気のこいつが、まさかこれほど強いなんて思わなかった。

少女の個性は《魔法》であり、多種多様な魔法を使うことができるのだ。しかし、少女には決定的な弱点があった。

それは、近接戦闘である。いくら肉体強化をしたとしても、元が弱ければなんの意味もない。100に5をかけたら500だが、1に5をかけたところで5だ。

そこで少女は考えた。

 

「もしも、ボクが雄英高校に受かってキミも受かったら、ボクに戦い方を教えてよ」

 

「あ、了解でーす(脊髄反射)」

 

適当なエクスの返答に若干、本当に少しだけいらっとしながらも、少女はロボット達を得意な雷の魔法で消し飛ばした。

 

「じゃあ、ボクはこれで。絶対受かってね、“先輩”!」

 

「はーい」

 

歩いていく少女を見送りながら、エクスは呟いた。

 

「俺同い年だから先輩じゃないと思うんだけどなー。あの子チビだから俺が年上に見えたのかな?」

 

そして、エクスは再び走り出した。

 

『試験終了ーー!』

 

少女と別れてまもなく、終了を知らせるアナウンスが鳴った。皆が脱力する中、エクスが突然膝から崩れ落ちた。

咄嗟に、近くにいた数名の男女が駆け寄る。

 

「だ、大丈夫「…ル…た」…え?」

 

「ゴール出来なかったぁぁぁあああ!」

 

エクスは再び絶望した。

 


 

数日後。エクスは試験のことなどすっかり忘れてゲームに勤しんでいた。

 

「よっし!ローラー潰した!仲間が強い!勝てる!ちゃんと壁も塗って道作って…あ゛ぁ゛!くっそ…シューターが残ってた……」

 

1人で騒ぎながら、緑のインクでフィールドを塗っていく。仲間に恵まれた事もあり、エクスは順調にエリアを守っていた。

 

「勝てる、これ勝てる!」

 

『ピンポーン』

 

エクスは、一気に現実に引き戻された。

 

「え!?なんか来たんだけど!どうしよう!ここで抜けて負けたら大戦犯じゃん!でも、めちゃくちゃ重要な荷物かもしれない…!受け取ろう!ここから負けることはないでしょう!」

 

悩みに悩んだ(2秒)すえ、エクスは玄関に向かった。

 

「はーい」

 

「エクス・アルビオさんに御荷物が届いてます。ここにサインお願いします」

 

「はい。…はい、書きました」

 

「ありがとうございます、こちら、荷物です。ありがとうございました」

 

「ありがとうございましたー」

 

受け取りを済ませて包みをみる。発送場所は雄英高校。

 

「なんだこれ…」

 

中を開けると、入っていたのは謎の機械。雄英高校の名前を騙って送り付けられたなにかやばいものかもしれない。

エクスが窓からポイしようとした時、機械から映像が流れた。

 

『わたしが投影されたぁ!』

 

「うわ、なんかでた」

 

投影されたのは、No.1ヒーローと名高いオールマイト。エクスも見たことがある有名人である。

 

『はじめまして、アルビオ少年!合否発表は、私が一人一人やらせてもらっている!』

 

「へぇ~、凄いなぁ。あんまり興味無いけど」

 

説明によれば、試験はどれだけポイントを集めたかでありゴールとかは関係なかったらしい。そして、《レスキューポイント》という裏ポイントも含めて合否を決めるらしい。

 

『なのだが…、アルビオ少年は他人のポイントを横取りするなどのヒーローらしからぬ行為が見られたので、1部減点させてもらう』

 

「はぁぁぁ!?ちょっと待ってちょっと待って、それはおかしいでしょ!?ポイントなんて取ったもん勝ちじゃん!納得いかねぇ!」

 

散々喚き散らした後、渋々納得…はしないが、認めるエクス。

その結果は…

 

 

エクス・アルビオ

 

53ポイント+29レスキューポイント-減点分21ポイント

計61ポイント

 

『合格だ、アルビオ少年!ようこそ、雄英高校へ!』

 

「まぁ、俺が落ちるわけないか。俺最強だもんな」

 

そう言いつつも、顔のニヤケは止まらない。

上機嫌でゲーム再開の為にSwitchを手に取る。

 

「負けてるんだけどぉ!!??」

 

エクスは大戦犯をかましたのだった。




エクス・アルビオ

個性:《英雄》
めちゃくちゃ、もう死ぬほど強い。絶対負けない。よく知らないですけど。
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