東方魔天狼   作:タバスコ星

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今回で紅霧異変は終わりです。


9.紅霧異変⑧

≪side レミリア≫

 

夢を見ていた…

 

一緒に従者達と友人と

 

(フラン)と一緒に食卓を囲む夢を見ていた。

 

 

「お姉様、お姉様、起きて。」

 

 

そんな声が聞こえた。

 

 

いつも聞いている声だ。しかし以前のような狂気は感じられない。

 

 

私は目をあける。

 

 

「おはよう。お姉様。」

 

 

その声の主は柔らかくそう言っている。

 

 

私は彼女の膝元で眠っていたようだ。

 

「フラン?もう大丈夫なの?」

 

そう私は問いかける。

 

「ええ、大丈夫よお姉様。それとごめんなさい。」

 

彼女は謝った。

 

私は彼女を抱き締める。

 

「いいの!もういいのよ!」

 

そう彼女に強く言った。

 

もうこれでなにも心配せずに、フランと一緒に…

 

 

「感動の再会の所悪いんだけど。」

 

そう聞き覚えのある台詞が聞こえた。視線の先には博霊の巫女が立っていた。ひどくボロボロだ。

 

 

「異変の元凶は私よ!煮るなり焼くなり好きにしなさい!その代わり妹と従者達には手を出さないで!」

 

そう言い私はフランを庇う。

 

すると彼女は

 

「別に取って喰う訳じゃないんだから。あなた達には宴会の準備を手伝ってもらいたいだけよ。」

 

宴会?彼女は何を言っているのだろうか。

 

そんな疑問に答えたのはフランだった。

 

「幻想郷では異変を起こしても宴会を開いて水に流すのがルールなんですって!だから一緒に準備しましょう!お姉様!」

 

…ああ、フランはなんていい子なんだろう。

 

そんな感傷に浸っていると

 

いつかまた会えるよね狼のお姉さん。

 

 

よく聞こえなかったがフランが何か言った。

 

 

「?フラン?」

 

「ん?なんでもないよお姉様!」

 

 

この子は私の想像よりもはるかに成長していくんだなぁ

 

 

「おーい!お前らー!早く行こうぜ!」

 

≪side out≫

 

≪次の日の夜、博霊神社 宴会の席にて≫

 

≪side 霊夢≫

 

準備をし終わった私達は酒を飲んで騒ぎまくっていた。

しかし私は、あまり楽しめるような気持ちではなかった。

 

「よっ!霊夢!なにしけたつらしてんだよ!」

 

「別にそんな顔してないわよ!」

 

「聞いたぜ!お前私の心配をしてくれてたんだな!ありがとな!霊夢!」

 

「!!!!

ゲホッ!ゲホッ!誰から聞いたのよ!」

 

「レミリアとパチュリーだが?」

 

私は二人の方を見た。

 

私の視線に気づいたのかしてやったと言うような顔でにやにやしていた。

 

……後で絞めてやろうか。

 

すると、なにやら落ち込んだ様子の文が入ってきた。

 

「なに文?まだ落ち込んでるの?」

 

「いえ、特ダネのことではないんです。可愛い後輩を誘おうとしたら私なにも関わってないから行きませんって断られたんです…」

 

別に宴会は誰が来ても歓迎するのに…

 

「随分と真面目な子ね。」

 

「う~ん、あの子あまり他人と関わりたくないって言うオーラを出してますからね。」

 

「なにそれ?どんな見た目の子?」

 

私は聞くと彼女は答えた。

 

「白狼天狗なんですが、尻尾がモフモフしてて気持ちいいんですよ。あとちらっとしか見えなかったんですが、首すじになにやら入墨をしてるんですよ。昔ヤンチャでもしてたのかな?」

 

白「狼」天狗ねぇ…

 

「まあ、来なかった物はしょうがない。新聞完成したので読んで見ますか?」

 

そう言い彼女は私に一部をくれ、みんなの所へ行った。

 

「おう!文!私にも一枚くれ。」

 

「わかりました!魔理沙さん!今度はちゃんと読んでくださいね!さもないとあなたの主食は虫って新聞に書きますよ。」

 

「…えっ!?!」

 

そんな騒がしい皆を遠巻きに私は新聞に目を落とした。

 

大手がら!博霊の巫女またもや異変を解決!

 

「っ!」

 

そんな見出しに私は胸が締め付けられるような思いだった。

 

私はなにも出来なかったのに!

 

そんな私に背後から声をかけてきた者がいた。

 

「あら霊夢。こんばんはー。」

 

「…何よ紫。」

 

こいつは、八雲 紫。見ためは金髪で美少女だが、とても胡散臭いのである。実はこの幻想郷を創りあげた大妖怪の内の一人である。

 

「あなたもしかして一人で落ち込んでるの?」

 

「…別に。」

 

「そんなこと言ったって私にはお見通しよ。」

 

「ぐっ」

 

実は彼女、私の育て親の一人なのである。

 

「今回の異変を見てたけど。あんなレベルの異変はそうないわよ。それも今回きりだと思ってもいいくらい。」

 

「それでも私は!」

 

そう言おうとしたら、紫に口を塞がれた。

 

「はいはーい!今は宴の席よ!あなたも楽しみましょう!」

 

そう言って彼女は手をどけて、私にお酒をついだ。

 

「…ありがと」

 

「うふふ。いいのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?今見てたって…

 

「あんた見てたのになんで手伝わなかったのよ!」

 

「もう、霊夢~。そんなに怒らないで~。」

 

「あんたね~!」

 

そう彼女に威嚇すると、彼女はこう返した。

 

「私も色々調べたわ。」

 

「!どうだったの?」

 

「結論から言うとなにもわからなかったわ。」

 

私は転げそうになった。

 

「あのあと、あの青い宝石を探したわ。でも見つからなかった。」

 

それって…

 

「まさかまだ館の連中が隠し持ってるの?」

 

「それはないとハッキリ言えるわ。」

 

……なんでそんなことわかったのか、この際聴かないことにしよう。

 

「それからあの狼なんだけど。」

 

「あんた調べたの?私約束したからあまり深入りする事はしたくないの。」

 

「まあ調べたけど結局無駄足に終わったわ。」

 

まさか、こいつですら手掛かりを掴めないなんて…

 

「式を使って探したんだけど、それでも見つからなかったわ。恐らく宝石もそいつが持ってる。」

 

「大丈夫なんでしょうね。」

 

「念のため、あの小悪魔って子も調べたんだけど…」

 

「あんた…程々にしときなさいよ。」

 

「こっちもダメだったわ。なかなか尻尾を見せなかったの。」

 

すごいな、あの紫を欺くなんて。

 

やはりただ者ではない。

 

「でも、近しい存在なら聞いたことあるわよ。」

 

「…何なの?」

 

「古の時代、私が生まれるよりもはるかに前の時代、ある一柱の魔神が世界を滅ぼそうとしたらしいの。その魔神は黒いもやのような物を出して大陸を引き裂いたって言う伝承よ。伝承といっても子供に読み聞かせるおとぎ話みたいな物だけれど。」

 

「ふーん。」

 

私はあまり興味が無さそうに聞いていた。

 

でも、魔神ねえ…

 

「紫はその魔神とやらに会ったことはあるの?」

 

そう聞くと

 

「私?ないわよ。そもそも、そんな怪物いてたのなら何か痕跡があるはずよ。多分あの子の黒いもやも偶然よ。」

 

「そう…。」

 

大陸を裂いた魔神…もしいるのなら一度会ってみたいな

 

 

≪side out≫

 

【椛宅にて】

 

≪side 椛≫

 

ヘックシュッ!

 

珍しくくしゃみをしたな。

 

さてと、文様から宴会のお誘いが会ったがフラン以外が知らない私が言っても場違いだろう。

 

それに、明日も仕事がある。今日は早く寝よう。

 

…その前に、

 

私はあの青い宝石を手に持った。

 

あの女神(悪魔)は人を不幸にする事が趣味なのだ。

 

理由なんてない。

 

ただただ、人が悲しむのが好きなのである

 

私は、一度ヤツの手に落ちた。だが次はない

 

 

 

 

         必ず

 

 

 

 

 

         お前を

 

 

 

 

 

 

 

          殺す

 

 

 

 

そして私は宝石を砕いた。

 

 

その日、妖怪の山からすべての鳥が飛び立った。まるで何かを恐れるかのように…

 

≪side out≫

 

【存在しないはずのとある空間にて】

 

≪side ????≫

 

ああ、今回もお見事でした。我主!

 

まさかあの女神(悪魔)が手を出してくるだなんて!

 

見抜けなかった私にも責任があります!

 

だから自分への罰としてあなた様にお会いするのはまたの機会にしますわ。

 

 

そう言って彼女はまた左手の入墨をうっとりと眺めた。「

 




やっと終わった。
今回一番疲れたのはやはり咲夜さんの回ですね。
時間操作するとかラスボスかよ…
ジョジョですら4部分に分けてるぞ…
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