≪side 牙≫
恐らく攻撃のタイミングは同時だった。
しかし向こうの方が何枚も上手だった。俺の拳を剣で促し蹴りをいれてきた。もろに食らった俺は後ろの壁まで吹っ飛びそのまま壁にめり込んだ。
「グハッ!!」
メキメキと言う木の壁にめり込む音とともに大量の血を吐いた。
俺の意識が一瞬薄れる。しかしここで勝たなければ後がない!そう思い俺は意識を強く持った。
そして…
「うおおおおおおお!!!」
自分の気を引き締めるために俺は叫んだ。
全神経を足に集中させ力を込める。
物の一瞬で距離を詰め、勢いのまま拳をぶつけようとする。
ガキィィィィイン!!
社は剣で受け止める。
占めた!この勢いなら社も受けきる事ができないは…
「ガッ!?!?」
上から衝撃を食らった。
「お前が、お前が私に勝てる分けないだろう!!」
社がうつ伏せに倒れている俺に叫ぶ。
…確かにそうだ。俺は一度たりとも社に勝利したことがない。ほんの一度たりともな…
「だが!!それがどうした!!!例え一度たりとも勝てなかったとしてもお前に今!勝負を挑まなければ俺は後の人生後悔の念と向き合わなければならない!だから負けようが勝つために戦う!」
俺はそう叫び返しながら立ち上がろうとする。
「むちゃくちゃだよ牙は…言ってることがめちゃくちゃだ。でもずっとそのめちゃくちゃな理論が好きだった。」
そう言い彼女は微笑み、剣を振り上げた。
血が大量に滴り落ちる。
しかし俺からではない。
社の頸動脈からだった。
社が俺に倒れこむが、すかさず俺は彼女を抱き抱えるように受け止める。
「あぁ…あぁ…うああああああああ!!!」
俺は絶叫する。
「なんで、なんでなんだよ!」
俺は社に聞く。
彼女は弱々しい声で返した。
「最初からこうすべきだった。私は小心者だ。最初からこうすればお前を傷つけずにすんだのに…」
「まだ…まだだ!まだ間に合う!」
「私を…助けて…くれ…て…ありがとう。」
「やめろおおおおおおおおお!!」
再び俺は絶叫する。
こんな…こんなことって…あんまりだ!
社が何をした。なんでこいつがこんな目に会わなければいけない!
そんな後悔の念に苛まれている俺に声が届く。
『あの!』
「! 誰だ!」
俺は社をかばうように抱き抱えながら問いただす。
『今は時間がありません!ですが私なら社さんを救えます!』
何をいっているんだ?
一瞬俺は理解が出来なかった。
社を救うだって?そんな事ができるのか?どうやって?
いくつもの疑問が頭をよぎった。
『では、行きます!』
俺が返事をする前に光の玉が出現し社の中に吸い込まれていった。
「社!?!お前社に何をした!!」
俺が問いただすがなにも返ってこない。そこにあるのは不自然な静寂だった。
あれだけ派手に暴れたのに誰一人様子を見に来ない。
結構きついですね。
細かい所が思い付かない。