東方魔天狼   作:タバスコ星

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27.永夜異変③

<幻想郷上空にて>

 

≪side 椛≫

 

まさか、天魔様が私に直接命令を下すとは…

 

さて、どこから調べようか。これだけ大きな異変だ。博麗の巫女も動いているはずだ!

まずは彼女を見つけよう。そして異変の元凶とその動機だけを聞いてさっさと帰ろう。

 

帰ったら文様がうるさいだろうな…

 

そうと決まれば聴き込み調査だ!

 

≪森にて≫

 

誰か手頃なやつはいないか?

 

ん?彼女はどうだろう?

 

「そこの妖怪さん。ちょっとお時間よろしいですか?」

 

私は下で痛そうに頭をかかえている鳥のような翼を持った少女に声をかけた。

 

「いててて…なんですか?」

 

「この辺で博麗の巫女を見かけませんでした?」

 

「いや、見かけてないですけど…」

 

どうやらハズレのようだ。

 

「その代わり変な白黒の魔法使い見たいな格好した人と人形を操る魔女にはあったけど…聞いて下さい!酷いんですよ!!」

 

なんだなんだ?!

 

「私はただ歌の練習をしていただけなのに突然襲って来たんです!!」

 

「そ、それは災難でしたね。」

 

「う〜、今度あったら仕返ししてやる!!」

 

「頑張って下さいね。」

 

博麗の巫女の情報は無かったけどその代わりいいことを聞いた。

 

「ところでその人達はどこへ行きましたか?」

 

「人里に向かって飛んで行ったけど…」

 

「そうですか!御協力感謝致します。」

 

そう言って私は飛び立った。

 

<しばらくして>

 

人里か〜。困ったな入れないじゃん。

 

私は人里の前にある木の枝に座りながら途方にくれていた。人里の門の前には門番がいる。

なかなかの実力だ。それに強行突破はさすがにまずい。

 

「もしも〜し。」

 

ん?下から誰かが話しかけている。

視線を下に向けるとそこには緑色の髪と虫のような触角の生えたボーイッシュな少女が私を見上げていた。

 

 

「君……()()でしょ?」

 

?!?!

 

今のは聞き間違えか?!いや違う!

 

「貴様。何者だ!」

 

私の問に彼女は…

 

「まあまあ、まず降りて来なさいよ。」

 

……あまり魔力を感じないからいいか。

 

私は安全と判断し地面に飛び降りた。

 

「まだ私の質問には答えていないぞ。」

 

「そうだったね。私の名前はリグル・ナイトバグ。よろしくね!」

 

…………

 

「嘘だな。」

 

「ありゃりゃ。バレちゃった。まあ元々名前なんて無かったしこれが本名っちゃあ本名だけど。」

 

「別に私は自己紹介をしに君に合いに来たわけじゃないから名乗らなくてもいいよ。」

 

別に自負する訳ではないが、こいつ魔神を前に随分と余裕だな…

 

「早速本題に入るけどこの月を何とかしてくれない?」

 

「…何故だ?」

 

「う〜ん、うちの子供たちが困っているんだ。太陽の光がないと元気無くしちゃう子がいるからね。まあ一番の理由は私が月が好きだからって言うのもあるんだけどね。」

 

「そうか、出来たらやろう。」

 

「それやらないやつの常套句じゃん。」

 

「この幻想郷には博麗の巫女がいる。彼女が解決してくれるだろう。」

 

これは彼女の義務でもあり本望でもあるからな。

 

「確かにそうだね!それなら博麗の巫女なら迷いの竹林に向かったよ。」

 

……マジか。

 

「情報感謝する。所で貴様の種族はなんだ?本当に妖怪か?」

 

見る分には妖怪に見えるし妖力も感じる。

 

「ん〜…別に妖怪って訳じゃないけどね。種族名ってのはないなー。あ!又聞きなんだけど確か君らが私の呼び名と私らの種族名みたいなのを考えてくれたらしいんだっけ。……ええっと……なんだっけ?」

 

私らが彼女の呼び名を考えた?それに種族名も?こいつさっき自分には本来名前が無かったとか言ってたな。名前をつけない風習があるのだろうか?聞いたことはないが…別にそこまで興味はないが。

 

私が飛び立とうとしたその時…

 

「!!!

思い出した。」

 

どうやら思い出したようだ。思い出したなら聞いてみようか…

 

「ええっとねー。君ら私の事をLord of swarm(大群の王)って読んでるらしいね。」

 

………………………

……………………………………

…………………………………………

 

「し、証拠は?!!?」

 

「うーん、キミは知っているかな?

我らは徹底的に不干渉なり

 

その言葉は!?

 

「ってな訳でさようならー。」

 

「ま、待て!」

 

「ほえ?まだ何か?」

 

「彼女は?!Tyrant(暴君)はどこだ?!」

 

私は厄災(リグル)に問う。

 

「さあ。知らないね。探したら会えるんじゃない?」

 

そう適当に言い彼女はどこかえと行ってしまった。

 

≪side out≫

 

<迷いの竹林にて>

 

≪side 魔理沙≫

 

まさか、夜が明けなくなったのは紫と霊夢のせいだったなんて!

 

まぁ、それはこの月の異変を解決しようとしていたから別にいいけど…

 

さっき私が異変の元凶だと思っていた霊夢にマスタースパークを撃ったんだが…まさか真犯人のアジトを文字道理炙り出すとは!

 

やっぱり私は天才だな!

 

「魔理沙、そのまま集中して!誰かいるわ!」

 

霊夢が私に言う。

 

「言われなくても分かってるぜ!」

 

私は再びミニ八卦炉を構えた。

 

「私は鈴仙・優曇華院・イナバ。この屋敷の主の為にもあなた達を食い止める。」

 

長身でうさぎ耳の少女がそこにいた。

 

「霊夢、魔理沙。私達がここで食い止めるから先に行きなさい。」

 

紫が私達に提案してきた。

 

「本当?!ありがとう。魔理沙!行くわよ!」

 

「おう!」

 

頼んだぞ!2人とも!

 

≪side out≫

 

≪side アリス≫

 

「さすがに2人掛りなら負けないと思うけど念の為聞いておくわ。何か秘策はない?」

 

私は紫に聞いた。

 

「もう少しで幽々子と妖夢が来るわ。少なくともせめて彼女達が来るまでは時間を稼ぎたいわね。」

 

なるほど。あの二人が来るのね。

 

「来ないならこっちからいくわ!」

 

そう言い彼女は弾幕を放った。

 

?!何?!この目の焦点が合わない感じは?!

 

「もう私の赤眼催眠(マインドシェイカー)にかかったのね!」

 

どうやら彼女の能力によるものらしい。

厄介ね!

 

だったら!

<戦符「リトルレギオン」>

 

私は剣を持った小さな人形を数体出し相手に突撃させた。

 

しかし彼女はその全てを避けようとする。

 

相手の能力上早く決着をつけなきゃいけないのに!

 

<結界「夢と現の呪」>

 

どうやら紫がスペルカードを使ったようだ。

 

彼女の放った2つの弾幕が弾け無数の弾幕となる。しかしよく見ると2パターンの弾幕で攻撃しているようだ。

 

「さすが、幻想郷を作った賢者なだけはあるね。」

相手がそう言う。

 

紫の弾幕に加え私の人形も攻撃を加えることによって3パターンの弾幕が彼女を襲うことになる。

 

このまま行けば!

 

そう思った矢先…

「あら、幽々子達が着いたみたいね。」

 

「もう来たの?!思ってたより速かったわね!」

どうやら2人が来たようだ。

 

すると妖夢が…

「そこのあなた降参するなら今のうちですよ!」

といった。

 

彼女の反応は…

「…………。」

何も答えなかった。それどころか上空のとある一点に視線を向けているようだ。

 

「どこ見てるのかしら?」

幽々子が聞く。

 

 

……やっぱり来たか。

しかし小声で何か呟いただけだった。

 

 

?!!?!

何か来る?!

 

私達はとてつもない気配を感じた。

 

≪side out≫

 

<時は少し遡る>

 

≪side 椛≫

 

まさかここ幻想郷に五大厄災の一体が居たなんて。

……あれには私達魔神では敵わない。幸い奴らはさっきの言葉通り他の種族とは干渉しないようにしている。それは奴らがあまりにも強大な力を持っているからだが…。

 

ええい、もう考えるのはやめだ!私が慌てようがどうしようも出来ない。

 

今は任務に集中しよう。

 

<迷いの竹林上空にて>

 

迷いの竹林に着いたは良いが…

あそこに煙が上がっているな。

 

私は千里眼を使い火元を見る。

 

 

………………………………………

………………………………………………

 

あそこにいるのは…八雲紫と名前は知らないが宴会の時にいた少女と…おや?冥界の女主人とその従者じゃないか。

 

あと一人居るな………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おいおいおいおいおい!!!

お前もここにいたのか!!!!!

 

どうしよう!?!身体の中から湧いて出る興奮が治まらない!!!!

 

早くアイツと一戦交えたい!!!!

 

≪side out≫

 

≪side 紫≫

 

何なのこの気配は!?!

 

て言うかこの気配って!?!!

 

そう思う私達の目の前に何かが地面に衝突し小さなクレーターを形成する。

 

クレーターの中からは煙が上がり中の様子が少ししか見えなかったが間違いない!

 

衝突したそれは銀色の狼だ!

 

しかし彼女は私達には目もくれず先程まで私達と戦っていた鈴仙・優曇華院・イナバを見ていた。禍々しい瘴気をまといながら。

 

「お前も幻想郷にいたならなんで一言かけてくれないんだよ!なあ!」

 

彼女は嬉しそうに鈴仙に話しかける。

 

彼女は間違いない無く月の兎よ!まさか月の民は魔神について何か知っているの?!?

 

?!?!?

 

鈴仙から飛んでもない殺気が放たれた。まるでもう一体の魔神がいるかのような……。

 

ま、まさか!?!

 

「お前に私がここにいることがバレたら面倒くさくなるからでしょうが!!!ちょっとは頭を使いなさい!!!このバカ!!」

 

鈴仙は彼女に怒鳴ると同時に、銀色の狼の様に瘴気を体に纏った。

 

彼女は月の兎なんかじゃない!!間違いないない!!彼女は!!

 

「言ってくれるじゃないか!まぁとりあえず…」

 

「出会ってしまったものはしょうがないわね…」

 

魔神!

 

「久しいな…」
「久しぶりね…」

 

 

 

 

 

 

悪友!!!!

 

≪side out≫

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