<屋敷内部にて>
≪side 魔理沙≫
「行くわよ!」
そう言い永琳は突然弾幕を撃ってきた、これまで相手にした誰よりも多く。
クソ!かわすのに精一杯かよ!
私は霊夢の方を見た。彼女は私より速く弾幕を避け逆に弾幕を撃ち返したのだ。
私ではまだ霊夢には届かないのか…。
いやいや?!そんなことは後回しだ。
「魔理沙!こいつは何とかするわ!あんたは月の姫を探して来なさい!」
霊夢が私達に言った。
「おう!任せな!」
そう言い飛んで行こうとしたその時…
「その必要はないわ。」
私の目の前には、思わず同性の私でさえ見とれてしまいそうなほど美しい少女が立っていた。
「…なんて美しいんだ。」
思わずそんなことを言ってしまった。
「うふふ、ありがとう。そしてようこそ永遠亭へ。」
「ひ、姫様?!」
「あ、あんたが?!」
突然の出現に私や霊夢は疎か、永琳やてゐまで驚いていた。
「もうその位にして永琳。彼女達とは話せば分かり合えるわ。あなた達も結界を解いてくれないかしら?これからは話し合いで解決しましょう。」
そう彼女は交渉した。
「結界は私達が張ったものではないわ。あの結界の強度からすると紫すら入れないと思う。未だに彼女達が来ないのが証拠よ。」
「そんな?!じゃあイナバはなぶり殺しされるの?!」
そう彼女は酷く焦ったように聞いてきた。
「それなら大丈夫よ。紫もそこまでやらない筈だわ。」
「それならいいけど…。」
すると突然ものすごく小さな隙間が出現し…
『 霊…!聴こ…る?!』
紫の声が途切れ途切れ聴こえた。
しかしやがて鮮明になり…
『 霊夢!聴こえる?!』
とはっきり聞くことができた。
「紫?!聴こえるわよ!」
『 本当?!良かった!そっちはどうなってるの?!こっちでは今大変なことが起こったわ!ここには私やアリスの他に幽々子と妖夢もいるの!…!それからちょうど今レミリヤと咲夜も到着したわ!』
どうやらあちらではかなりの味方が到着したらしい。
すると…
「こんにちは、妖怪の賢者様。」
そう月の姫は紫に挨拶した。
『 ?!貴方は誰かしら?』
そう紫は彼女に聞きいた。
「そうだったわ!あなた達にも名乗ってなかったわね。これは飛んだ失礼を…。では、」
そう言い突然正座をしだし…
「初めまして、私は蓬莱山 輝夜と申すものです。」
と名乗り頭を下げた。
「こんな所で話し合いをするのもなんですし、応接室へとご案内致します。永琳、お願いするわね。」
「了解致しました姫様。」
<永遠亭、応接室にて>
『では何から話そうかしら。』
「まずは異変の事よ。」
そうだ!まずはこの月をすり替えたことからだ!
「ええ、分かったわ。でもその前に…」
なんだ?
「イナバは大丈夫かしら?」
『……まずは異変の事を説明しなさい。その事は後で話すわ。説明が難しいの。』
説明が難しい?
「何を言ってるのかしら?」
それはそうだ、そんな反応になるだろう。
『……私達は彼女を殺してないわよ。』
「……では彼女の声を聞かせてくれないかしら?」
『……うっ…』
?!ま、まさか本当に殺ったのか?!
『……はぁ、今から話すことは幻想郷の存続に関わることよ。』
と紫は言った。
「話を逸らさないで貰えるかしら?」
と静かに怒りながら輝夜は言った。
『良いから聴きなさい!これはあなた達の責任でもあるのよ!』
「……分かったわ。」
そして紫は霊夢に言った。
『霊夢。銀色の狼がまた現れたわ。』
「ええ、あの威圧感で気づいた。」
…あの時の衝撃か?!やっぱりアイツか!
「一つ質問いいかしら?銀色の狼と言うのは?」
「…そ、それは…。」
霊夢が回答に渋っていると…
『私が話すわ。』
そう紫が言い、なんと彼女は今まで私達が知っている銀色の狼や魔神についての事を洗いざらい説明したのだ。
「……それは本当かしら?そんな化け物が居るなんて…まあ良いわ。今は信じてあげる。」
半信半疑のようだが信じて貰えたらしい。
「でもそれがどうしたの?まだ私の欲しい回答は貰ってないわよ。」
『……次に蓬莱山 輝夜。貴方はあの鈴仙って子、どこで知り合ったの?』
「…あなた達になんの関係が…」
『いいから答えなさい!』
そう紫は声を荒らげた。
一体どうしたんだ?いつもの紫らしくないぞ。
「…彼女は死の恐れのあまり月の都から逃亡して来たの、そして追放された私達の所へ来て匿って欲しいと頭を下げてきたわ。」
『…死の恐れね…馬鹿馬鹿しい…。良い?よく聞きなさい!霊夢も、魔理沙も!』
「な、何?」 「わ、分かった。」
『鈴仙・優曇華院・イナバは、銀色の狼と同等もしくはそれ以上の実力を持つ魔神よ!!!』
「な、なんですって?!」
ま、マジかよ…。
驚きのあまり声を出せずにいる。
「……何を言い出すかと思えば…。」
『……その結界を張ったのは彼女よ。信じられないかもしれないけどこれが事実よ。』
「ねぇ、紫。そっちで何があったの?」
霊夢が1番気になることを紫に聞いた。
『私達が鈴仙と戦っている途中に突然銀色の狼が飛んで来たの、そしたら彼女達は二三言会話していたわ。私はその隙に屋敷の中に入ろうとしたは、でも突然至る所から鎖が出てきて屋敷を覆ったのよ。すると意図も簡単に私ですら干渉出来ない程の結界ができていたって言う訳。』
もし、それが本当なら…
「お、おい!ならそいつらはどこ行ったんだ?!まだそこで戦っているにしては静かじゃないか?!」
『…突然、鈴仙の後ろに巨大な門が出現したかと思うと、門の中から出てきた鎖が銀色の狼に巻きついてそのまま引きずり込んだわ。気がつくと鈴仙すらいなくなってた…。』
それじゃあ、どうしようも出来ないじゃねぇか!
「…あなた達の茶番に付き合ってられないわ。早く本当の事を言わないと…。」
「お待ちください姫様!」
突然永琳が言葉を発した。
「私には優曇華院について少しばかり思い当たることがあります。」
「彼女は私の弟子です。そのためこの永遠亭の中では私が1番彼女と接しています。」
「彼女は度々いなくなる事があります。そして毎度決まって、疲れ果てた様な目をして私の元へ来ます。どこへ行っていたのかと聞くと、いつも誤魔化して来るのです。それも例え私が叱ろうとしてもです。ある日彼女が小声で裂け目をどうしようと言っていました。その時は奇妙に思ったのですが、後日彼女が抜け出した時にこっそりと彼女について行きました。しかしある地点で私は彼女を見失ってしまいました。その日は諦めて永遠亭に返りました。ふと永遠亭に着くと鈴仙が歩いていった竹林から威圧感を感じたのです。私が戦慄を覚える程に。私が急いで行こうとすると彼女は何事も無かったかのようにゆっくりと歩いてきたのです。しかし、いつもの様に疲れ果てたような目はしてなく何か思い詰めた様な表情をしていました。」
戦慄を覚える程の威圧感…銀色の狼の時と同じだ。
「…そんなことがあったのにどうして言ってくれないのよ!」
輝夜がそう永琳に怒った。
「…申し訳ありません!私はどうしても弟子の鈴仙を信じていたかったのです!」
「その話は後にしてくれない。今はどう脱出するかについて話し合いましょう。」
確かにここで喧嘩していても何も始まらない。
でも…これからどうすれば…
≪side out≫
もし良ければ感想をお願い致します。
…説明回になってしまった…