永琳異変ってなんだ…
<監獄内にて>
≪side 椛≫
「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…」
あれから、私とタルタロスは引き続き戦ったが私も彼女も息が上がっていた。
おそらく彼女が創り出したこの監獄の特性が原因だろう。
この中にいると魔力がの消耗が普段よりも激しくなる。それは囚人達が暴れてもすぐに沈静化させるためである。
しかし、監獄を創り出した彼女自身も例外ではないらしい。
「なあ、ちょっと休憩にしないか?」
私は彼女に提案した。
「ええ、良いわよ。」
「少し話さないか?」
続けて彼女に言う。
「何が聞きたいの?」
…確かに聞きたいことがあり過ぎて困る。
…だがまずは仕事からだ。
「…任務でこの異変の偵察を命令された。何の為か教えてくれないか?」
彼女は少し考える素振りを見せると…
「もし、貴方がこの異変を強引に解決しようとしないなら良いわよ。」
と、言った。
「分かった!」
「…そもそもこの異変は、私達が月を偽物に変えたのが始まりよ。」
…月を偽物に変えた?
あれ?じゃあ…
「夜が明けないのは?」
「私達じゃないわ。博麗の巫女達よ。理由はよく分からないけど…。おそらく異変を短期間で解決したかったのではないかしら?」
……焦ってもいいことないのにな。
「じゃあ、そもそもなんでこんな異変を?」
「…それは、私が月の民から追われてることが発端よ。」
「…月の民。」
私らが、ここに入っていた間に誕生した奴らだっけ?
「向こうでは、私は逃亡兵扱いになってるの。つい先日彼らから戻って来いって言う命令が来たわ。私が捕まるのは大した問題じゃないけど…。私の医学の師である八意永琳が見つかると不味かったの。そこで彼女は偽の月を使って満月を利用して来る彼らを遮断したのよ。」
…なるほど。
全てを報告する訳では無いがこれを元に報告しよう。
だが1番気になるのは…
「て言うかそもそもなんで月の都で兵士やってたんだ?お前前に暇じゃないって言ってただろ?」
こうなったそもそもの原因だ。
「それは…」
彼女が話そうとした次の瞬間
キイィィィィィイン!!!!
耳障りな音と共に…
「アァァァアアァアアアア!?!?!?」
タルタロスが頭を抱えて蹲り出した。
「お、おい!どうしたんだよ!?な、なんなんだこの音……!」
私は言いかけて止めた。気づいたのだ!この音、いや、この音から発せられる魔力は!
アイツだ!あの
「う…え!レベル4が!!」
タルタロスが頭を抱えながら言った。
そして…
「助けて…ヴァナルガンド…」
そう弱々しい声で私の真の名前を読んだ…。
私はそっと微笑み…一言こう言った。
「任せろ!」
≪side out≫
<レベル4収容所にて>
≪side ???≫
ついにだ!ついにあの方が計画を実行してくれた!我々をこんなクソ見たいな場所から出してくれたんだ!
フハハハハ!!もう自由だ!殺そうと奪おうと俺達の自由だ!!
早く!早くあのクソアマをぶち殺してえ!
そして彼は監獄の主を探しに1人下の階層へ降りた。
伝説の化け物がこちらに向かっていることも知らずに…
≪side out≫
<永遠亭前にて>
≪side 紫≫
私達がどう屋敷の中へ入ろうか悩んでいたその時!
突如、結界が消滅した。
「今の内よ!」
私はその場にいた全員に声をかけ屋敷に突入した。
<永遠亭内部にて>
私達は屋敷を飛び回り霊夢達に合流する事に成功した。
「霊夢!」
「紫?!入って来れたのね!でもどうやって!?」
「急に結界が消えたの!」
私は霊夢に説明した。
すると突然永琳が立ち上がった。
「な、なんなのこれは?!永遠亭に他に強力な反応がいくつも向かってきている!」
「まさか!?銀色の狼と鈴仙かしら?!」
しかし返ってきた答えに私は戸惑いを隠せなかった。
「いや、数が違うわ!?どうやらやる気見たいね!姫様は避難を!」
「いいえ私も戦います!」
そして私達はついにこちらに向かってくる何かと対面することとなった。
それらは、どいつも強力な力を持っているようだった。
「クヒヒヒヒ!!ここには食いもんも酒もいっぱいあるぞ!」
「それに女もいる!」
「宴だ、宴だ!」
不味いわねここにいる全員で向かっても勝てるかどうか分からないわ。
「八雲 紫。1つ提案があるのだけれどいいかしら?」
そうレミリアが切り出した。
「我々が数名で散らばって戦うのはどうかしら?ちょうど五体いるみたいだし2人で1人を相手すれば勝機はあるかもしれないわ。」
ここで全滅するよりかはマシか…
「分かったわ!散開!」
そう言い私達はそれぞれ別々の方向へと逃げた。
≪side out≫
<タルタロス内部にて>
≪side 脱獄犯のリーダー≫
俺達は6人で悪逆の限りを尽くしいくつもの国を滅ぼした。
しかし、ある日俺達はあの忌々しいタルタロスとか言う魔神に捕まり数十億年もの間この牢獄に繋がれていた。
しかしそんなある日、俺の頭の中で誰かが話しかけてきた。
『逃げたいかしら?復讐したいかしら?』
その声は俺にそう告げた。
もちろん俺は了承した。最初は怪しんだが次第にそんな気持ちも薄れてきた。
そしてその声は俺に作戦の内容を打ち明けた。それは予めこの牢獄に穴を空け、タルタロスが弱った隙に脱出するというものだった。
まさかこんなに上手くいくなんてな!!
俺は嬉しさのあまり飛び跳ねながら歩いていた。すると
「お前か?脱獄したバカは。」
目の前に白い犬の耳と尻尾を持った女が立っていた。
「なんだお前?俺の邪魔をするのか?どけ?殺すぞ?」
俺は俺を見てもビビらないその女に言った。
いや…
「やっぱりお前を殺す。いい声聞かせろよ?雌犬!」
どうやって痛めつけようか…まずは爪を全て剥いでやろう!
そう決意し俺はその女に飛びかかった。
すると…女が息を吸ったかと思うと
「私は!狼だ!!!!!!」
そう俺に怒鳴った。俺は爆風と錯覚するほどの圧に負け後に飛ばされた。
「て、てめぇ!何もんだ?!」
俺の問にその化け物は
「…今はただの雑兵だ!」
と答えた。
おのれ!ぶち殺して…?!?!
≪side out≫
≪side 椛≫
こいつもあの野郎に利用された口か…
私は目の前で膨らみ変形し醜悪な化け物へと姿を変えるそいつを見ながら哀れんだ。
アイツはとにかく人の不幸が3度の飯よりも好きなやつだ。今回も利用するだけ利用して後はおもちゃのように遊んでいるのだろう。もしかしたら初めから遊びのつもりかもしれない。
「グアアアァァァァアア!?!?!!???!!」
ようやく、変形が終わったのかそれは体液を撒き散らしながら咆哮し、私に向かって一直線に突っ込んできた。
……罪を犯したとは言え流石に可哀想だ。
せめて一撃で葬りさろう。
私は右手で突進してきたそいつを止め、8メートルはあるそれを獄炎で焼き尽くした。
後には骨すら残っていなかった。
こいつみたいな目に遭ってる奴がいたら迷わず殺そう。他は捕まえよう。
そう思いながら先へと向かっていった。
≪side out≫
もう2話位続きます。