<機械兵の母船にて>
私の力では何とかできないのか?!
このままでは………
せめて……これだけでも……
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<妖怪の山にて>
≪side 雛≫
私達の目の前には地獄のような光景が映っていた。
突然、何かが空から落ちてきたかと思うと、それらは我々を攻撃しだした。
幸い、戦闘不能になった人達には手を出さなかったおかげで死者は今のところでていなかった。
私には怪我人1人とにとりを奴らにバレないように匿うことしか出来なかった。
足がすくむ……生きた心地がしない……
「……雛…大丈夫?」
にとりが心配そうに声をかける。
「…うん…大丈夫。」
何が大丈夫なのか自分ですら分からなくなっていた。
次の瞬間!!
けたたましい警報音と共に車輪のような機械がこちらに向かってきた。
バレたの?!
こうなったら2人だけでも…
死を覚悟した私は機械の前に立ちはだかった。
「う、うあああああ!!!」
自分を奮い立たせるために絶叫する。
後6メートル!!
こい!!!
しかし、私の覚悟とは裏腹にその機械は上から降ってきた何かに押しつぶされた。
「よっと!危なかったなお前。」
私の、目の前には黒い硬そうな鱗で覆われた尻尾と蒼く輝く角を持った褐色肌の少女が先程の壊れた機械の上にたっていた。
「あ、あなたは?!」
「わたし?王様の手下…て言っても分からないか。犬走椛の配下だ。」
も、椛の?!
「な、何事?!雛?」
草むらに隠れていたにとりが顔を出した。
どうやらさっきの話は聞こえてなかったようだ。
「ちょっとどいてな。こいつら倒すか…ら!!!」
私達が話している間に2体の機械達が襲ってきた。
それを彼女は引っ掻き、まるで豆腐のように真っ二つに引き裂いた。
「もっと来そうだな……。危ないから避難しろ。そこのあんたらも見とれてないで逃げな!!!これからここは地獄と化すからな!!」
「お、おい!お前ら、今のうちに逃げるぞ!!」
どうやら他にも隠れていた人達が沢山居たようだ。
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私達は一目散に本部へ向かった。
「ガアアアアアアアア!!!!!!」
けたたましい怒り狂ったような咆哮が聴こえた。
私達は一斉にそちらを向いた。
そこには墨よりも黒い竜が咆哮と共に機械達を蹴散らしていた。
そして、大きな翼で空に舞い上がったと思った次の瞬間、口から小さな光の球を吐き出した。
光の球はゆっくりと落ちていき木に隠れて見えなくなった。
次の瞬間爆音と共に衝撃波が吹き荒れた。我々は立つことさえ許されなかった。少しでも立ち上がろうものなら吹き飛ばされてしまう!!!それ程の衝撃と閃光だった。
やがて、衝撃波がやみ、そこには……
樹海にぽっかりと空いた更地があった。
もし、少しでも私達が遅れていたら……
「ば、化け物……。」
誰かがそう言った。しかし、否定出来るものはそこにはいなかった。
≪side out≫
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≪side 社≫
「なんて、凄まじい威力だ……。」
私は機械兵を片付けながらもファフニール殿の戦いを眺めていた。
いや戦いと言うにはあまりにも一方的だな。
「……………。」
本当の問題はこっちだ…。
「ラティオ殿、いい加減機嫌を治してはくれまいか?怒られて悲しいのはわかるが……。」
私がそう彼女に問いかける。
「……しい。」
「え?」
「嬉しいですわ!!!主様に怒鳴られて!!彼女の私に対する怒りィ!!!それにあの膨大な魔力に鋭い威圧感!!!!たまらないわァァ
!!!!!」
そう彼女は突然、唾を垂らしながら絶叫する。
な、なんなんだこの人は?!?
「ああ、ああ!!ああ!!!!!早く!早く!早く!!あの方に会いたいわぁ!!!!」
そんなことを言いながら体をくねくねと動かす彼女に、隙を見つけたと言わんばかりに数えるのも面倒になるほどの機械兵が押し寄せてきた。
「邪魔」
そんな一言と共に機械兵達は跡形もなく消えた。
機械兵達を彼女が創った空間に放り込み、そのままその空間ごと消し去ったのだ。
この人もまたとんでもないな。
そして驚いたことに2人ともまだ少したりとも力を解放していないのだ。
「さすがだ…」
そう言い私は空中に黒い、魔力出できた球を空高く放った。
すると、まだ地面にたどり着いていない機械兵がその黒い球に吸い込まれていき、みるみると大きな鉄の塊と化した。
そしてその球は赤く溶けだしまるで小さな煮えたぎる太陽のようなものが出来た。
……あの母船と思われる巨大な物体に当ててみよう。
炎符「フェイクスター」
私が放った火球は母船にぶつかり巨大な爆発を起こした。
しかし、傷1つ着いていない。
やはり一筋縄では行かないか……。
≪side out≫
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≪side 霊夢≫
なんなの、この衝撃波は?!
それなあの火の玉はどこから?!
「すげぇ?!なんなんだあの魔法は?!」
魔理沙は興奮しているみたいだ。
確かに凄いけど……。
何?!
突然金属と金属がぶつかり合うような音が聞こえた。
そして母船から何か吐き出されたかと思うとそれはこちらに向かっていた。
地面に衝突したそれは!!!
巨大な人型の機械だった………。
≪side out≫
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<母船にて>
な?!これを出すのか?!
やめろやめろやめろやめろ!!!!
とまれ!!とまれ!!止まってくれぇぇえええ!!!!
しかし彼の意志とは裏腹にそれは止まらなかった。