≪side 椛≫
S.A.M の野郎!!
あんな代物まで出しやがって!!
私達は、巨大な人型の機械兵を見上げていた。
高さは約15メートル
各部位には様々な武器が着いている。
そして何よりあの剣、特殊な金属で出来ている上に高周波の音波が流されていることによってどんな硬いものでも真っ二つだ。
私達は構えると、それも同時に構えた。
来る!!
私に向かってくると思い反撃の準備に出た。
しかし、それは一瞬で消え。
音の目の前に現れ剣を振り上げた。
≪side out≫
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≪side 音≫
私はとにかく犬走椛が嫌いだ。
理由は分からない。
社様達と一緒にいるからかもしれない。
それとも彼女の態度が気に食わないのかもしれない。
いや、答えは出ている。
嫉妬だ。
私には彼女にはないほどの力や才能がある。
なのに、なぜ色々な人が彼女に集まってくるのか。
ずっと不愉快だった。
確かに牙様や、社様までは実力が及ばないかもしれない…でも彼女よりは強いはず。
私はそう思っていた。
でもずっと弱いと思っていた彼女は次元の違う強さの持ち主だった。
あの威圧感を感じた時私は失神しそうになった。
そして現実を受け入れることが出来なかった。
もし、それを認めてしまうと私が取り残されているようで仕方なかったのだ。
私には社様や牙様に相応しくないそう思えて仕方なかった。
「音ぉぉぉぉぉぉ!!!!避けろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
牙様がそう絶叫する。相変わらずこの人は仲間思いで優しい人だ。
どんな時でも仲間を大切にする。
私が彼に向かって微笑むと、巨大な機械兵の刃が私に振り下ろされた。
…………
……………
でもね。
私だって……
強いんだから!!!
「舐めるなぁぁぁぁ!!!!ガラクタ野郎!!!!」
私の身体の隅から隅まで妖力が行き渡り溢れ出した。
溢れ出した妖力は紫色の霧のようなものに変色し私をまとった。
次第に霧は大きくなっていき、段々と人型になって行く。
そしてその形状は刀を持った鎧武者を連想させるような形だ。
今までより早く出来た!!
私の「妖力を纏う程度の能力」で作った鎧。
『朧富士』
私の朧富士はこの機械兵と同等の大きさがある!!!
私の動きと朧富士の動きは連動している。これならどんな大きさの相手でも対等に戦うことが出来るはず!!!
私は朧富士を動かし敵を切り裂こうとした。
「行っけぇぇええええ!!!!!」
私の攻撃は敵にあたり、機械兵は動かなくなった。
私……やったんだ…。
≪side out≫
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≪side 椛≫
……なるほど。
すげぇな。
「大丈夫ですか?」
近くにいた私が手を差し伸べる。
しかし彼女は私の手を払い除けた。
「この際だからはっきり言います。私はあなたが大嫌いです。」
ここに来てはっきりと言われた。
まあ知っていたけど。
「この件が終わったら上に連絡します!!あなたなんかより天魔様は遥にお強いですからね!!」
う〜ん、非常に面倒だ。
「お、おい!?なんともないのか?!」
心配した牙様が彼女に近づいてきた。
「はい、私は何とか……」
さて、これからどうするか……
私が次にやる事を考えている時にそれは起きた。
金属と金属が擦れ合うような音と電子音と共に空中にある母船がどんどんと小さく変形した。
最終的にそれは円柱状の筒になりこちらへ向かって降ってきた。
爆音と共にそれは、地面に到達した。
「皆さん、守矢の神々を含めてです。絶対に手を出しては行けませんよ。避難することをおすすめします。」
私は全員に警告した。
「おいおい?!なんだ?!また機械兵だろ?て言うかお前も構えてるだろ?私らが手伝わない理由が無いんじゃないか?」
諏訪子様がそう言う。
「確かにそうですよ。機械兵達は数は多いものの実力はそこまでないんですから私達も手伝いますよ。」
そう早苗も同調して行った。
「はっきり言うわ。あんたら邪魔だ。」
私はそう言った。
「な?!」
「なんだと?!」
それぞれが色んな反応を示していた。
すると筒が開き中から金髪の少年が出てきた。
彼こそが私の配下の一人、
Star of ancient machine
略してS.A.Mだ。
「この子供が今回の首謀者?」
……………
「お前………いつやられた?」
彼の胸元にはあの青い宝石が埋め込まれていた。
彼はゆっくりと歩いてくると、突然ピタリと止まった。
「……マスター…申し訳ありません。不覚を取ってしまいました。あと数十秒後にリミッターが解除されて攻撃が始まります。どうか私を破壊してください。」
「馬鹿言え!!!お前は絶対に助ける!!!二度とそんなことを言うな!!!」
もう、仲間が死ぬのはごめんだ……
機械音とともに彼の背中から4本の棘が伸びる。棘の先端が金色に光り彼は宙に浮く。トゲだけでなく彼の全身に光の線が規則正しく枝分かれし、かけ巡る。
さて………と……
嫌だけどちょっと委ねるか。
≪side out≫
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≪side 霊夢≫
敵の少年が変形し、私の勘が全力で危険信号を発した。
しかし、次の瞬間そんなことが可愛く思えてくるほどの出来事が起こった。
犬走椛の全身に漆黒の痣が浮かび上がりまるで皮膚がひび割れたような風になって行く。
「…………………」
今まで何度か彼女が戦ってきた所を見たことがあるけどこんなのは初めてだ。
「S.A.M。我が貴様を直々に始末する。覚悟するがいい。」
?!?!?!
「ちょっと!?さっきと言ってることが………う?!?!」
私はその先を話すことが出来なかった。
後少しでも口を開いていたら私は跡形もなく消えていたと思う。
「次はないと思え、虫けら。」
ッ?!そこまで言う?!
すると突然彼女と少年が消え、同時に衝撃波と轟音が響く。
2人がぶつかりあったのだ。
しかし、衝突し合った拳は少年の方が負け吹き飛んでいく。
木々や岩山を破壊しながら少年は吹き飛んでいく。
あまりの威力に少年は向かいの山まで吹き飛び衝突したことにより、その山には大きな洞窟が出来た。
突然出来た洞窟が耐えられるはずもなく岩がその洞窟を満たして行き完全に洞窟が埋まっていく。
しかし埋もれたはずの洞窟から一筋の光の線が飛び出し椛に向かって直進する。
彼女はそれをかわした。すると的を失った光は後ろの山にあたり、その山には巨大な穴が空いた。
あまりの熱に当たった部分から溶けた岩が崩れ落ち、彼は文字道理山を消し飛ばしてしまったのだ。
「くだらん。汚らわしい熱線を我に向けるなど万死に値する。」
椛がそう言ったかと思うと洞窟が爆発し少年が高速でこちらに飛んできた。
その腕は紫色に光る剣があり、それで椛を切り裂こうとした。
流石の椛もダメージをウケるだろうと思った瞬間!!
少年の胴体が真っ二つに斬られていた。
あまりの速さに椛が剣を抜いたことすら分からなかった。
地面に倒れた少年はまだ椛を殺すことを諦めていないのか下半身のない体で攻撃を続けようとした。
グサッ!!!
黒い瘴気で出来た槍が少年の胸を貫く。
少年は糸が切れた人形の様に動かなくなってしまった。
止めなきゃ……でも恐怖で声が出ない。
「トドメだ。」
椛が腕を振り上げた。
その先には燃え盛る漆黒の炎が空を覆い尽くしていた。
こんなもの放たれたら少年所か私達が無事では済まない。
しかし、そんなことを気にした様子もなく彼女は腕を振り下ろす。
「…………はあ?!?!!………ハァ……ハァ……ハァ……。」
突然椛が膝を着いた。よく見ると痣も無くなっていた。
「マスター、感謝します。それと、とても怖かったので出来れば次はやめてくださいね。」
「馬鹿……阿呆な事抜かした罰だと思え。もう二度とやらない…。二度と戻ってたまるか………。」
そう彼女達は言った。
「内の部下が迷惑をかけて申し訳なかったです。でもこれは操られていただけなのでどうか彼は許してやってください。 」
………全て終わったのね。
「………ハァ…宴会の準備は守矢がやっと来なさい。それで許してあげるわ。」
「「「え?!私ら関係無くない?!」」」
彼女達が口を揃えて言う。
「私に攻撃した罰よ。あんたら妖怪の山陣営も出席しなさい。」
「え?いいのか?!」
「当たり前よ。ほらさっさと準備するわよ。魔理沙も手伝って!」
「…………。」
「?魔理沙?」
「お、おう!悪い!ボーッとしてた!」
まったく…。
今日は疲れた……。
沢山飲むぞ!
≪side out≫
眠過ぎてあまり思い通りにかけない。