<守矢神社にて>
≪side 霊夢≫
私達は守矢神社で宴会を開いていた。
そこには、私や魔理沙、守矢達以外に以前異変を起こした鬼の伊吹萃香や紫、リグルやチルノ、妖怪の山陣営は大天狗達数名と私達の相手をした厄神や秋の神も来ていた。まだ来ていないが紅魔館組も来るらしい。
そして驚いた事に天魔も来ていたのだった。
彼女の話によるとこの宴会の事を報告したが実際に来たのはこの数名だったらしい。
まぁ理由は……
「霊夢〜飲まないのかぁ?」
こいつだろうな。
鬼
かつてこの妖怪の山を支配していた大妖怪。天狗たちは鬼にはかなわない。
「そうよ~霊夢。飲まないの?」
紫が私に絡んできた。
そんな紫を見て…
「そうだぜ霊夢!」
酔った魔理沙までもが私に絡んできた。
暑苦しい!
………
「ねぇ?どうするの?銀色の狼は……」
「銀色の狼?ああ!一体誰なんだろうな。」
魔理沙の口からとんでもない言葉が出てきた。
「は?!?!何言っての?!あんたも見たでしょ?!銀色の狼は……」
「え?だってお面つけてただろ?」
……おかしい…
もしかして記憶が改ざんされている?!
そう思った私はその場から飛び出した。
「ちょ?!どこ行くんだよ?」
「ちょっとトイレ!!」
≪side out≫
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≪side 早苗≫
「ほ、本当に覚えていないのですか?!」
私は諏訪子様と加奈子様にあの白狼天狗についてきいた。
「そ、そう言われても頭にモヤがかかってるみたいで何も思い出せないんだよな……。」
そんな!!
私は立ち上がり宴会の会場を後にした。
≪side out≫
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≪side 文≫
椛……あなたのあの力……
一体椛は何者なんですか?
そういえばあなたはあまり昔の話をしてくれませんでしたね………。
なんだか椛が別の所へ行ってしまったみたいで寂しいです。
「文?どうした?」
私の様子が気になった母が気にかけてくれた。
「いえ、なんでもありません……少し外の空気を吸ってきます。」
私は外へと向かった。
≪side out≫
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<守矢神社の裏手にて>
≪side 霊夢≫
私の他にどうやら文と早苗が来ていた。そして何故か鍵山 雛まで来ていた。
「あんた……彼女について何か知ってるわね?」
「え?!そ、その……お強いとしかわからないです。」
そう彼女は言った。
「うむ、記憶が残っていたのはこれで全員ですか?」
私の背後から銀色の狼こと犬走椛が歩いてきた。
「あんた………」
「ちょっと待ってください。」
私が魔理沙の記憶を書き換えた彼女に文句を言おうとしたその時……
「隠れてないで出てきたらどうですか八雲 紫様。」
「あら、バレちゃった。」
ゆっくりと紫が歩いてきた。
「で?説明してくれますわよね?」
「ええ。何が聞きたいですか?」
?!
「まずは魔理沙たちに何をした?!返答によってはタダじゃ済まさないわよ!」
私は彼女にそう言った。
「少し認識を合理化させただけです。」
「?!それって?!」
文が何かに気づいたようだ。
「ええ、そうです文様。天星先輩の能力です。」
確か…天星ってあの時文達と一緒にいた……
考えて見れば私達から銀色の狼の情報を引き出そうとしてたわね。
「精神に害を及ぼす能力ではないので安心してください。」
「次の質問いいかしら?」
「なんですか?」
紫が彼女に聞いた。
「あの機械の大群は何かしら?」
「……あれは私の部下S.A.Mが作ったものです…。」
「それは私達の幻想郷を脅かすつもりなのだと受け止めていいのかしら?」
紫とてつもない量の妖力が溢れ出る。
「待って欲しい。今回の事は彼にも制御出来なかったんだ!!」
慌てているのか、口調がくだけた。
「フランドールの件を覚えているか?」
………
「ええ、それが何か?」
「彼女の首元に青い宝石があったことは?」
「…ええ覚えているわ。」
「あの宝石を通してとある女神の魔力が流れる仕組みなんだ。その女神は人を操り弄ぶことを生きがいにしている奴なんだ。その宝石がS.A.Mの胸元に埋め込まれていた。どういうことか分かるだろ?」
「そのS.A.Mとやらが操られていたと?あなたを言葉を信用しろとでも言いたいのですか?」
「ぐっ……証拠がないが……もし私の目的が幻想郷の破壊ならもう既にやってるよ!!!」
?!確かにあれほどの力だ。万が一、彼女の目的がそうなら既に幻想郷は跡形もなく消えているだろう。
それに私の勘だけれど、彼女は平和を望んでいると思う。
「……そう……なら約束して、幻想郷に何か起こったらあなたもこの幻想郷を守りなさい!」
「…そうしたいのだが…」
「何?取引に応じないつもりかしら?」
「妖怪の山の任務が……。」
「……椛…どうしてそこまでして妖怪の山に従うのですか?あなたなら、妖怪の山を乗っ取ることすら出来たるのに……。」
「私はかつて目に映るものが全て敵だと思っていた時期がありました。そして私はある女神の言葉に乗せられて悪逆の限りを尽くしました。その結果世界の9割の生物が消えてしまった。」
「ちょっと待ちなさい!!」
私が待ったをかける。
「9割って…そんな事ある訳ないじゃない!!」
「………実際私のせいで世界のほとんどの生き物は死んだ。私をタルタロスに入れたあと神や魔神は生き残った生物の記憶を消し箱舟にいれ大地を再度燃やしその灰で肥料を作りまずは植物の生える環境を整えた。その後に箱舟から生物達を出し、彼らに全てを委ねた。…実際私は見ていないから前半の話位しか知らないけど……。………軽蔑したか?」
もし、それが本当ならあの伝説の証拠が全くないのもうなずける。
破壊されたあとに世界が作られたのなら当然そのあとの生物が気付くわけがない。何せ破壊された事を知らない状態で新しく作られた世界を見たら最初からそうだったと思い込むはず。私達が住んでいる大陸も彼女によって割られたからあんな形をしているのだ。
「でもそれってあなたが居なければ我々は誕生しなかったってことですよね?あなたは破壊神かも知れませんが同時に私達を作るきっかけを作った創造神だと私は思います。だから軽蔑しません!!」
早苗がそう言った。
どんだけポジティブなのよ、でも彼女の言葉に一理ある…
「…椛…まだ私の質問に答えてませんよ。」
文が静かにそう言った。
「……私が出来る最大の罪滅ぼしはこの世界を脅威から護ることです。確かに私は平和に生きたいですが、まずはこの楽園を護りたいです。それに他の種族と仲良くしたいです。」
「……椛は例え強くても不器用ですね。私の知ってる椛で安心しました。」
「私ももういいですわ。今回のことで妖怪の山と仲良く出来そうですし。」
「私達は先に宴会に戻りますね。加奈子様と諏訪子様も待ってますし。」
そう言って文と紫と早苗が先に戻った。
………
何か引っかかる。
「ねぇ椛……本当はもう1つ目的があるんじゃない?私はまだ短い間だけど椛の友達だよ。何か隠してること位はわかるよ。」
先程まで何も話さなかった雛が口を開いた。
私の勘はよく当たる。やはり何か隠しているようだ。
「……………私のもう1つの罪滅ぼしは………あの女神を殺すことだ。」
そう言った椛の眼は憎悪で燃えていた。
まるであの時の様に……
「さ!2人とも戻りましょ!早く行かないと美味しいものがなくなりますよ。」
しかし直ぐに戻っていた。
≪side out≫
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<妖怪の山のとある木の幹の上にて>
宴会の料理を楽しむ椛、そんな彼女を遠方から眺める影があった。
ローブに包まれたその人物は彼女を見て笑みを零したかと思うと踵を返し空気に溶けるように消えた。
踵を返した
「よし、ネロ様に報告しよう。」
彼女の笑みは何を示すのか誰もわからない。
彼女本人以外は……
≪side リグル≫
……うわ、あいつこっち見てたな。
直接来ればいいのに。
やれやれ
≪side out≫
真夜中にしか書くモチベーションがないけど凄く眠たくて集中出来ないという矛盾