ありがとうございます。
<妖怪の山、椛宅にて>
≪side 椛≫
「荷物はざっとこんなところか。」
私は地底に行くために様々な準備をしていた。
「どこかへ行かれるんですかい?」
ファフニールがソファーでくつろぎながら聞いてくる。
「ああ。ちょっと地底で温泉旅行を。お前も来るか?」
こいつもあまり幻想郷には詳しくないだろうし見学がてらどうだろう。
「いや、私はいいや。」
「そうか。残念だ。お土産は期待しろよ。」
「楽しみ。」
そろそろ行くか。
私は扉を開け外へ出た。
「あっ!椛!」
外にはにとりが何かを持って立っていた。ちょうどいいタイミングで外へ出たらしい。
「どしたの?」
「椛が旅行へ行くって聞いてさ。新しいカメラの試作機を使って風景を撮って欲しいんだ!」
にとりが手に持っていたのはどうやらカメラだったようだ。
「うん。いいよ。使い方は?」
「上にあるボタンを押せば写真が撮れる。カメラの後ろに画面があるけど撮りたい所を拡大したり縮小したりできるよ。」
す、すげぇ……。
S.A.Mに見せたらどんな反応するんだろう。
あいつとにとり、もし知り合えばいいコンビになりそうだな。
「所で温泉ってどこ行くの?」
あれ?言ってなかったっけ?
「地底だよ。」
「え"!?」
ん?どうした?
「地底には鬼たちが住んでるけど大丈夫?!」
え?マジで?
「隠れながら行ったら絡まれないはずだよ。」
自分でそうは言ったが見つかったら面倒なことになりそう……
「くれぐれも気をつけてね!椛。」
「うん。分かった。」
戦闘は避けなくては………
≪side out≫
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≪side 黒羽≫
ふむ……地底か。
どうやら犬走椛は地底へ行くようだ。
好都合だ。万が一戦闘になれば奴は自ら正体を晒すかもしれない。
あの作戦で行こう。
≪side out≫
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<博麗神社にて>
≪side 霊夢≫
「おーい!霊夢!!温泉が吹き出しているって本当か?!うわ?!すげぇことになってるな!」
吹き出している温泉について調べていると魔理沙が飛んできた。
後ろにはアリスがいる。
「ちょうど今、発生源が分かったところよ。」
いいタイミングで魔理沙が来たと言える。
「場所は地底よ。」
「それって旧地獄か?!私も一度行ってみたいと思ってたんだ!!」
ん?アリスが辺りを見回している。
「どうしたの?」
「いえ…今回は銀色の狼来てないんだ……。まあ居なければ居ないで良いけど。」
「さすがに今回は来ないでしょ。」
魔理沙がアリスに言う。
そう毎回毎回こられちゃあ困る。
「旧地獄?!私も行く!!久しぶりに勇儀に会いたい!!」
そう言ったのは萃香だった。
「別にいいけど。ちゃんと手伝ってよね。」
「あいよ!」
そんな会話をしていると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「おーい!霊夢さん!」
文だ。
「あら。来たの。」
「それはもうもちろん!あ!!萃香様!ご無沙汰してます!」
「おう!久しぶり!」
こいつも着いてくるのか……。
「所で原因は分かりました?」
「原因はともかく場所は分かったわ。旧地獄よ。」
私は文にそう言うと…。
「え?!き、旧地獄ですか?!」
ん?文の驚き方が少しおかしい………
「何か知っているの?」
違和感を持ったのはアリスも同じだったようだ。
「そ、その……。」
もしかして異変の元凶を知っているとか?!
「じ、実は椛が旧地獄へ向かっています…。」
…………。
恐らくその場にいた萃香以外が頭を抱えたと思う。
「なんで?!」
今度はどんな化け物だ?!
「言いずらいのですが……彼女は異変の存在すら知りません。私が休暇に旧地獄をとおすすめしたのが原因です。」
なんだ良かった。
って良くない!
「シャーロット!!!起きてる?!?!」
「はいはーい!!」
神社の奥からシャーロットが出てきた。
「あなたも行く?」
私は彼女に聞くと……
「?!行く行く!!」
よし!食いついた!彼女が居ればなんとか魔神に対する対策は取れる。
最悪の可能性だが鬼に絡まれて大規模な殴り合いをするかもしれない。
その時の仲裁役に彼女が必要だ。
それに……。
「勇儀にあいつのことを早く言いたいな!!それに旧地獄に行くなら好都合だ!宴会で彼女を招待しよう!!」
やっぱり!大江山の四天王、星熊勇儀に知られたら……。
話によると彼女はかなりの戦闘狂らしい……。
萃香は話す気満々らしい。ていうか萃香も四天王だったけど……。椛と話してる所は見たことがない。本人はお近づきになりたいようだけど。
コレは……椛が避けてるな……。
「ぐぐぐ……。不安要素が山のようにあるけど……まずは異変を解決してから!!」
不幸中の幸いだけど、椛は地底に住む鬼よりも話が通じる上に不必要な戦闘を避けるタイプだ。
なにも起こらないことを祈ろう。
それに彼女は味方だ。前向きに考えよう。
≪side out≫
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<旧地獄の入口にて>
≪side 椛≫
ここか……。
私は写真を撮りながら真っ暗な大穴を眺めた。
全然下が見えない。
どんな温泉が有るんだろう。
楽しみだ。
そして私は穴に飛び込んだ。
≪side out≫
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≪side 黒羽≫
行ったか。
待っていろ。必ず貴様の正体を暴いて見せる。
≪side out≫