<地底にて>
≪side 椛≫
ようやく底に着いたようだ。
底に着いたが目の前には、また洞窟があった。
「随分厳重だな…。」
私はそう思いながら洞窟を抜けて行った。
ん?前方からぼんやりとした光が見える。
どうやら洞窟の出口らしい。
洞窟を抜けると底には………
地下だとは思えないほど幻想的な光景が広がっていた。
大小様々な古風の建物。
妖怪かはたまた幽霊か宙を飛び交う無数の、そして様々な色をした光の玉。
何より街を照らす赤、紫、黄色の光を放つ提灯。
「凄いな……。」
にとりからもらった写真機のボタンを押す。
私は何処か懐かしさを感じていた。
と言うのも我々魔神達が住む世界でも太陽の光が無いためどんな時でも国中を明るく灯していた。
「最悪妖怪の山を追い出されたらここに住もうかな?」
ふと私は目線をそらすとその先には町と洞窟のある場所を繋ぐ橋があった。
キスメが言っていた橋ってあれの事か。
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私は橋の近くまで来ていた。
変だ。住民が全く橋を通ろうとしない。それどころか見向きもしていない。
疑問に思いながらも橋を渡ろうとする。
すると
「おっと……。」
さっきまで短かったはずの橋が急に長くなった。
「あなた、誰?」
恐らくこれをやったであろう少女が話してきた。
「えっと…犬走椛と言います。本日は観光に来ました。」
私はありのままを言った。
まあ、さすがに魔神であることは伏せるけど…
「……白狼天狗?」
どう答えようか……
正直に言おう。
「はい、そうです。」
すると突然妖力が吹き荒れた。
「妬ましい!!!」
「え?!」
「あなたの度胸が、そしてその脳天気さが妬ましい!!!」
ん?さりげなく馬鹿にされてないか?
「あの、ちなみにお名前を聞いてもいいですか?」
私は彼女の名前を聞く。
「……今の妖力に動じないのね…妬ましい…私は水橋パルスィ。橋姫よ。」
そう言いながらも、私を恨めしそう睨む彼女。
烏天狗4…いや6人分くらいの実力者だろう。
「あなた……鬼が怖くないの?」
「怖くは有りませんが、出来れば会いたくないです。」
「……そう、やっぱりその度胸が妬ましい。……じゃああの道を通りなさい。どうせ、温泉につかりに来たんでしょ?あの道を行くと鬼に会わずに済むから使うといいわ。」
……地底って親切な人ばかりだな。
「ありがとうございます。」
「……早く行きなさい。あなたが妬ましすぎておかしくなりそうよ。」
私は彼女の言葉通りに道を進んで行った。
「………鬼は出ないけど……ほかの妖怪はどうかしらね。あなたも気をつけなさいよ。……二人揃って妬ましいわね。」
「…………。」
≪side out≫
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≪side 霊夢≫
やーーっと着いた。
「ここが地底か?」
長い縦穴を抜け、さらに洞窟を抜けると輝かしい街並みが広がっていた。
「何処から街に入れば……あそこかしら?」
アリスが小さな橋を指さす。
なんだかとてつもない妖力を橋から感じる。
気を引き締めなきゃ。
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「なんだかボロボロの橋だね。」
シャーロットの言う通り、あまり綺麗な橋ではないわね。
私たちが橋の真ん中まで行くと………
なんと向こう岸が遠く離れたでは無いか?!
「なんですかこれ?!」
「あんた達も地上から来たのかしら?……妬ましいわね。」
……橋姫か。
「邪魔しないで。今急用があるの。邪魔するなら退治するわよ!」
私達は戦闘態勢を取る。
「その失礼な態度が取れる図太い神経が妬ましいわね。」
………ムカつく奴ね。
「あんた...さっきあなた達もって言ってたけど........なんか知ってんの?」
「教えて欲しい?教えてあげようと思ったけどやっぱりやめた。知りたいなら力ずくで聞き出せば?」
上等よ!!!
私達は一斉に弾幕を放った。
≪side out≫