«side 霊夢»
鬼たちと別れた私達は遂に館にたどり着いた。
「………。博麗の巫女よ!異変の解決に来たわ!早く出てきなさい!」
「ちょっと!霊夢?!」
勝手に扉を開け中に入った私にアリスが驚いていた。
「…………反応が無いわね。」
中は誰もいないかと思うほど静かで薄暗かった。
「なんかワクワクするな!」
魔理沙がそう言いながら屋敷の内部に入っていく。
「もう!二人とも勝手に入って!」
続けてアリスも入ってくる。
ギギィ……
そんな音と共に何故か扉が閉まる。
「しまった!」
私は咄嗟に扉を目一杯引っ張るが、ビクともしない。
「……ご丁寧に鍵までかけてる。」
「ぶっ壊すか?」
「いや、先に異変の元凶を探し出そう。」
変だ。扉からは妖力も霊力も感じない。至って平凡な扉だ。
どう言う原理で閉じ込められたのだろうか?
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私達が館を進んでいくと………
「やい!侵入者共!アタイが相手だ!」
目の前に赤髪の猫娘が現れた。
「館の主に会わせてくれない?」
私がそう言うと……
「「え?!」」
何故か魔理沙とアリスが驚いていた。
「ん?何よ?」
「霊夢も冷静に人の話を聞けるんだな……」
後でしばく。
「え…さとり様に?なんのようだ!」
「今異変が起こってるんだけど……その事で相談が……」
「いいいいい異変?!そ、それは大変だね!ちょ、ちょっとさとり様を呼んできます!」
そう言って彼女は逃げるようにその場から去っていった。
………あの猫娘…怪しい。
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しばらくすると奥から小さな少女がやって来た。
「小さいとは失礼ですね。博麗の巫女。」
こいつ?!まさか……
「ええ、貴方の心の内は分かってますよ。貴方も、貴方も。」
私達は身構える。
「別に取って食ったりは致しませんよ。立ち話も何ですしどうぞ客間までいらしてください。」
私達はお互い顔を見合わせ彼女の言う通りにした。
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「で?話は何ですか?」
恐らく彼女は分かっているのだろう。
「ええ、分かってますよ異変を解決しに来たんでしょ?」
「ええ、そうよ!早く温泉を止めて!」
「その前に……お互い自己紹介をしませんか?」
「何で?貴方は私たちの心の中を読めるんでしょ?」
「ですが貴方は私の心の中は読めないでしょう?」
それはそうだ。
「私は古明地さとり。この旧地獄を管理している者でございます。先程の子は火焔猫燐。私のペットです。」
「そう、私は博麗霊夢。」
「私はアリス・マーガトロイド。」
「霧雨魔理沙だぜ。」
………なんだか違和感がある。
「ねえ……貴方、なんか楽しんでない。」
私がさとりに聞くと……
「ふふ、やっぱりそう見えますか?ごめんなさいね、久しぶりに他人と合間見えたので嬉しくて。何分人の心の中を見透せるので人間からは恐れられてます。」
………彼女が異変を起こしたにしては変だ。
…………
「火焔猫燐だっけ?」
「はい、
私達?
「そのお燐を呼んで貰える?」
«side out»
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«side 椛»
私は配下の気配に吸い寄せられるように地霊殿へと誘われた。
「ここか……」
そして建物の前にいるのだが……
「…………」
……………………
「お邪魔しまーす。」
…見つかったらやばいな。
«side out»
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«side 霊夢»
「で?知ってる事を全部吐きなさい。」
私は火焔猫燐に質問を投げかけた。
さとりは心配そうに様子を見てる。
「そ、それは………」
「はぁ……この館…まだ人がいるでしょ?」
「はい、私の妹が1人とペットがもう1人。」
そう答えたのはさとりだった。
「会わせて。」
「それは出来ないです、」
「なんで?」
「妹……こいしは私でも見つけることは出来ないんです。能力のせいで……。」
「もう1人のペットは?」
「霊烏路空って言います。私達はお空って呼んでます。彼女は最近能力に目覚めたので核融合炉の管理を任せてます。」
今のさとりの言葉でお燐がビクッとした。
「お、お空を止めてください!アイツ張り切りすぎちゃって能力を使いすぎてます。温泉が湧き出したのもアイツが一生懸命炉を活性化させようと力を使いすぎたからなんです!このままじゃアイツの身体が持ちません!」
お燐が床に頭をつけながら頼み込んで来た。
「お、お燐?!ど、どうしたの?!そ、そんな事が?!」
心が読めるさとりが何かを察したらしい。
「お空に頼まれてさとり様にも言えませんでした。退治するなら私だけを退治してください!」
「ま、待ってお燐に罪は………」
「はいはい、分かったから。」
これで彼女達を退治しよう物ならこっちが悪役みたいじゃない。
「案内してくれない?」
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私達は中庭にはにある大きな穴の前についた。
「この下にお空がいます。」
っ?!
飛んでもない霊力だ。
「お空はこの下で作業をしてます。」
私達はさとりの言葉を聞くやいなや穴の中に飛び込んだ。
「え?!ちょっと?!」
«side out»
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«side さとり»
私が制止する間もなく彼女達は穴の中に飛び込んで行った。
「……さとり様…ごめんなさい。こんなことになってしまって。」
「お燐とお空は悪くないわ。全て気づかなかった私が悪いの。こんな能力が有るのに大事な事は何も見えてないわ。」
私の能力は心の表面ならすぐに見ることが出来る……しかし、心の奥そこの事は深く見ないと分からない……。私は怖いからいつも出来るだけ心の奥は見ないようにしている。そのせいでお空は……
前に大事な妹を傷つけてしまったのに私は何も反省出来なかった……。
彼女達に責任を押し付けるような事は死んでも出来ない。
「ちょっと、お取り込み中失礼します。」
背後から声が聞こえてきた。
振り向くとそこには白狼天狗と思わしき人物が立っていた。
「貴方も異変を解決………ヒッ?!」
「さ、さとり様?!」
私は思わず尻もちをついてしまった
私の能力は心の中だけでなく相手の隠している力も分かってしまう。
彼女の中には何か得体のしれないものがあった。
「さ、さとり様に何をした?!」
「お燐!やめて!」
私は大声でお燐に怒鳴ってしまったためお燐はびっくりする。
「ん?どうしました?」
彼女は私に近寄ろうとする。
「こ、来ないで!」
言ってしまってハッとした。
同時に死を覚悟した。
もしかして怒らせてしまったかもしれない。お燐が危ない!
「くっ!!!」
私は立ち上がり彼女に弾幕を放った。
そしてお燐に向き直り…
「お燐!逃げ……」
私は最後まで言うことが出来なかった。
直接見てないけど分かる。もう私のすぐ後ろに立っている。
お燐……ごめんなさい…あなただけでも……
「ちょっと落ち着けよ。別に何かするわけじゃないんだから……」
彼女は少し怒った風に言った。
「勝手に入ってきたことは謝るから!そんなに怖がらなくても……まぁ無理はないか……」
はぁ…と、ため息をついた彼女は地面に座り込む。
「犬走椛と呼ばれてます。普段は妖怪の山で哨戒任務をしてます。」
「う、嘘よ!」
それ程の力がありながら哨戒天狗なわけが無い。
「………あまり本名と来歴は言いたくないんですが……後で巫女に魔神について聞いてください。そうすれば私の話もしてくれるはずです。」
あまり信用はならないが、敵意は無さそう。
「貴方はここに何をしに来たのですか?」
「主な目的は観光です。」
「…………………へ?」
今、私はこれまでした事の無いほど間抜けな顔をしているのだろう。
「本来は地霊殿の周りを眺めるだけのつもりでしたが………」
「ちょっと待って下さい!!旧地獄を侵略しに来たわけじゃ無いんですか?!」
「え?!?!そんなことしませんよ?!妖怪の山でこっそり身分を偽って過ごしているんですから!そんな自分の正体をさらけ出すマネはしませんよ!」
私が彼女について疑問を持っているのは他でもない、彼女の心の中が全く見えないのだ。
こんなことは初めて。あのスキマ妖怪ですら私は覗いて来たのに。
「えっと………勝手に侵入してきて何ですが……貴方は……。」
彼女は私の事について聞いてきた。
「さとり妖怪の古明地さとりです。」
「さとり妖怪?!あの心をよむことで有名な?!」
どうやら私についてよく知らないようだ。
「も、もしかして今も私の心の内も?!」
あれ?意図して防いでたんじゃ無いの?
「いえ、貴方の心の内は読めません。こんなことは初めてです。」
「そうなんだ。あ、そうだ!私の目的何ですけど……知り合いの気配がこの近くに有るんですが……何か知りません?燃え盛る体を持つ巨人とか。」
き、巨人?
「申し訳ないんですが分かりません。お燐は何か知ってる。」
「私も知らないです。」
私達の回答に彼女は頭を悩ませているようだ。
「変だな?嘘を言ってるようには見えないし……あの穴の中に入ることって出来ます。」
「で、出来ますけど……」
私は先程の巫女たちについて説明した。
「い、異変?!ま、マジですか……」
なんだかもっと困りだした。
「どうにかしてバレずに入れないかな……ところでその穴は何ですか?」
「核融合炉です。」
「え?!?!?!地底にそんな近未来的な物が?!?!」
目の前の彼女が1番の驚きを見せる。
「あ、あなたが作ったの?!」
「いえ、元々ある物を使わせて頂いてます。長い間住んでますけどお空が最近使い方を知ったらしくて。私もよく分からないんです……」
誰が作った物か分からない上に書かれている文字すら分からない。
「核融合炉って言うのは…簡単に言うとある小さな物質を繋ぎ合せてそこからエネルギーを取り出すものです。…………多分博麗の巫女は分かってないな……。」
へぇー、お空ってそんな事出来るんだ!
「さとりさん…分かってます?お空ちゃんの能力。」
「はい、よく分かりました。」
「お空ちゃん……下で太陽を作ってますよ。」
……………………………………………え?
«side out»
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«side 朧»
俺は隠れながら犬走椛と古明地さとりの会話を聞いていた。
ついにやつの口から魔神と言う言葉がでた。
あの口ぶりは自分が魔神だと言っているような物だ。
しかし、まだ奴の戦力は分からない。
引き続き調査をして行こう。
«side out»