俺の名は雨宮蓮。またの名をジョーカー。
俺は今、ミスルギ皇国へと足を運んでいた。
旅行と言う名の偵察だ。
俺はホテルでチェックインすると荷物を軽く纏めた。
色々と私服なども含めて用意した物が多々ある。
その中に…
俺が「パレス」や「ジェイル」,「メメントス」の時に身につけていた衣装があった。
その衣装はとても思い出が詰まっていた。
その衣装こそ、俺達…心の怪盗団の思い出である。
そして俺の裏の顔…怪盗団リーダーの時の服装だったのだ。
…しかも、ご丁寧に白のドミノマスク付きである。
「しかし、アン殿はすごいな…。
まさかジョーカーの時の衣装をハンドメイドで作るなんて…」ニャ〜
「私がインプットしていたからそれを杏が見て、作ったんだと思う…多分」
▶︎もしかして、皆んなのも?
…恐るべし
「えっへん」
「それはそうと、その衣装…どうするんだ?」ニャ〜
▶︎持っていく
…使うかも
「持っていくのか⁉︎だが、今、それを使う必要は…」ニャ〜
「この見た目だけどしっかり、防弾・耐火加工してある。」
「アン殿…。凄すぎてワガハイ…逆に今、ひいてるぞ…」ニャ〜
それに関してはモルガナの言う通りだ。
この見た目に反して防弾・耐火加工されているのは中々に難しいものだ。
ただ…
「武器さえ有ればなんとかなったけど…」
「モデルガン程度だと意味無いからな…。此処は治安が良いとは言え、それでも銃はホンモノだ。
食らったらひとたまりもない。
それにこの皇国を始めとして、隣国では
「マナ」って、呼ばれてる不思議な光が社会全体に影響している。
ワガハイ達は元々そのマナを必要としない国にいたから関係なかったからな」ニャ〜
そう…護身用の武器を携帯していないのだ。警棒とか有ればなんとかなったかもしれないけど、空港の手荷物検査に引っかかってしまっては元も子も無い。日本は銃刀法違反法が基づいているから本物を所持出来ない。
その代わりに俺達は代替案としてモデルガン等で怪盗業をやっていた。
でも、此処ではモデルガンは役に立てない。相手が本物を持っているから。
此方も持ちたい気持ちもあったけれど、致し方無い。無いものを強請るのは良くない。
そう思いながら俺は一式と財布等の大切な物,そしてスマホを持って、ミスルギ皇国を探索する事にした。
期間は約一週間。その間に現地調査も兼ねた観光をする予定だ。
「よし、まずは腹ごしらえだ」
「そうだな!ワガハイも入れるお店を探してくれ!」ニャ〜
「合点!猫でも入れるお店を探しておく!」
「おう!…って、ワガハイは猫じゃね〜!」ニャー!
▶︎あはは…。
いや、猫だよ。
「お前も何か言ってくれよ…。
…というより、この台詞、今まで何回言って来たんだ?」ニャ〜…
「20回以上」
「それは流石に多すぎだ‼︎」ニャ!
さて、そろそろ観光しよう。
と、そうだった。
俺はバックに入れていたリストバンドを腕に嵌めた。
このリストバンドは双葉が作ったものだ。
なんでも、嵌めて起動すると「マナ」を自由に使えるようになる代物らしい。
去年行った後に俺が今回行くにあたって用意してくれたようだ。
そう思って俺はホテルを後にした。
そこからは至って普通の時間を過ごしていた。
料理や皆んなに送るお土産、観光名所等を回っていった…
勿論、情報収集も欠かさない。
やはり、ノーマを罵称していたのがやはり心に響いた。
同じ生命なのに何故、こうも虐げられる必要があるのか全く分からなかった。
こんな世界は理不尽すぎると思えた。治安が良いのに人権が無いようなものだ。
そして滞在日5日目の夜。
明日はこの皇国を中心に盛んな競技「エアリア」を観戦する為の準備をし始めた。
「エアリア」
ラクロスの道具を使って相手のゴールに入れると言う至ってシンプルな内容だけど、そこに空中移動が可能なマナで動く機体に2人1組で跨って、縦横無尽に駆け巡りながら、勝敗を決めるスポーツである。って、真から聞いた。
「明日は「鳳凰院」と「フロリア学院」の優勝戦の観戦だぞ」
「うん」
「確か、「ホウオウイン」には、お前が去年会った「アンジュリーゼ」って言うお姫様も出るんだろ?」ニャ〜
「ああ。けど、俺はフロリア学院生のミスティ・ローゼンブルムにも興味があるんだ」
「?」
「どう言う事だ?」
俺の意見に首を傾げる猫とAI。
実を言うと俺は前に出会ったアンジュリーゼよりも、対戦相手であるミスティ氏の方が実は好感を持てたりする。
彼女は振る舞いこそ上級貴族に属しているのが特徴なんだけど、例え「ノーマ」でも分け隔て無く接している所をTVで見た事がある。
その時の彼女は心の底から笑顔を見せていたので、正直言うとアンジュリーゼよりもミスティが所属する「フロリア学院」の方を応援したいと思った。彼女の様に人の上に立ち、分け隔て無く接するものに共感を持てたりする。
「…成る程。だけど、明日はわざとホウオウインの方を応援する事にしておこうぜ?」ニャ〜
「私も賛成だ」
「大丈夫。その為に席は2つの陣地の中心席で設けている」
なので、こっそりと応援も出来る!
「成る程〜!流石、蓮だぜ!」ニャ〜
「そうと決まれば明日の為に今日はもう寝よう。
おやすみ。zzz…」
……早い…。
「寝付くの早いぞ!ソフィア⁉︎…と言っても、此処に滞在している間はナビゲーターをやっていたからな。AIとは言え疲れてたんだろ。ワガハイ達も眠るとしよう」ニャ〜
「うん」
そう言うと俺は明日の準備を済ませて寝付く…寸での所でモルガナが此方に顔を向けた。
「…ところで、ワガハイ…またあのカゴの中か?」ニャ〜
カゴ?…ペットケースの事?
「…うん」
「ガーン…‼︎
ワガハイ、蓮のポジションから見たかったのに〜!」ニャ…
「会場内だと、ペットの持ち込みは可能だけど、ペットケースの中でしか許されていないんだ…御免」
「ガビーン…」ニャ〜
そう言うとモルガナは俺の腹の上に居座ると丸くなって蹲った。
…御免ね。モルガナ。
「はぁ…こう言う時にワガハイが猫だと不便で仕方がないぜ。
…おやすみ。蓮」ニャ〜
そう言いながら悲しみの雰囲気のまま寝付くモルガナ。
…最早、罪悪感しか無い。
けど、御免。席が1席しか取れなかったんだ。許してくれ。
そう思った俺は寝付く事にした。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ジャララランッ!
…ジャラランッ!
………
……ん…。
……?…
……⁉︎
バサッ!
俺は起き上がった。そこはベットと簡易トイレしか無い場所。
そして周りには青を基調としたデザインの内装。
先程まで俺はホテルの一室にいた。けど、こんなデザインでは無かった。
だが、俺の記憶は憶えている…!
…間違い無い…!
此処は…‼︎
「お目覚めになりましたか。《マイトリックスター》」
‼︎
俺はその身を起こし、声のする方へ身体を向ける。
しかし、そこには柵があった。
そして視線の先にいた人物に対して俺は名を告げる。
「ラヴェンツァ…!」
「…またあなたをこんな牢獄に入れられている現状をお許し下さい」
…此処はベルベットルーム。
ペルソナの力を宿した者…とりわけ、俺の様な能力者をサポートする役目を持つ者が招かれる部屋。
能力の名は「ワイルド」。
その力を持つ者が出入りを許されている。
そもそもペルソナは誰しもが心の奥底にあるのだが、それを引き出すのは至難の業である。
だが、基本的にペルソナの力を持つ者はペルソナは1体しか与えられない。
けど、「ワイルド」を持つ者はそれが当てはまらない。
「ワイルド」は何にでもなれると言う意味が込められている。
俺はアルセーヌを筆頭に様々なペルソナを仮面に宿らせ、それを合体と言う名の処刑を行う事で更なる力を持つペルソナを入れ替えたりしている。そしてその力は今でも発揮している。
此処 ベルベットルームはそんな「ワイルド」の能力に目覚めた者を招待し、その力をサポートする為の場所である。
そして俺の前に柵越しで佇んでいる少女。名はラヴェンツァ。
かつては悪神 ヤルダバオトの手によって、双子の看守にさせられたこの少女。
今では俺にとっては掛け替えの無い存在でもある。
そうしているとラヴェンツァは俺の前に出て手を差し伸べる。俺もその手を掴んだ。
「貴方と三度お会いできたのは嬉しいです。
しかし、それと同時にまたあなたを此処へ縛られる運命になってしまった事を許して下さい」
「ラヴェンツァ…」
これはどう言う事なんだ?
▶︎また会えて良かった…
「!…私もです…!マイトリックスター…」
そう言いながら手が絡み合おうとしていたので、俺も絡み合わせた。
ラヴェンツァは俺の行動に頬を紅く染めた。
しかし、突然、絡み合った手をラヴェンツァは悲しみの顔をしながらするりと解きほぐした。
「蓮。貴方にとってまた試練が訪れました…」
試練…
「かつて、悪神が貴方を誘惑させた様に、かつて人々が貴方を縛り付けた様に。
しかし、今度は規模が違います。」
「規模が違う…?」
「ええ。
今度は世界が貴方を縛り付け、この心の牢獄に閉じ込めたのです。
そしてそれは今、貴方が現実にいる場所から発生しています。
また、貴方の力が必要になってきたのです。
本来なら何もない…自由になった貴方の所に行きたかったのですが…」
ラヴェンツァ…
…?そう言えば…
俺は柵越しの先にあるものを見た。
そこには机と椅子が中心に鎮座していた。
しかし、その椅子に座るものは誰もいなかった。
おかしい…
「イゴールは?」
そう…このベルベットルームには支配人にして、俺たち「ワイルド」を持つ者を客人として扱う男…あの椅子に鎮座する者…イゴールが必ず存在する筈。
なのに、今回…また居ないのだ。
2年前の「改心事件」の際にもベルベットルームを利用したが、その際にはイゴールは居なかった。
そして今回も居ないのである。
「我が主は現在、かつての客人とその仲間達の元へと馳せ参じております。そこには私の姉や兄が見届けたワイルドの資格を持つ者とそんな彼等を支えた仲間達の元へと足を運んでいます。
なので、今回は私がペルソナに関する事を一任されました」
かつての客人とその仲間…
そんな人達に頼らなければいけない程、今の状況がおかしいと言う事なんだろう。
「蓮。貴方の行く末を私は今一度、見届けさせていただきます。
けれど、貴方には大事な物がありますよね」
「仲間…」
「そうです。此度の件ではその仲間達の力を最大限に発揮させて下さい。
この腐れた世の中を。そしてそれを起こした元凶を。」
「分かった。君が見届けてくれると心強い」
「も、もう…」///
そう言うとラヴェンツァは頬をリンゴの様に染めた。こう見えて可愛いのだ。
そう思っているとラヴェンツァは咳き込み返して、俺と話を再開させる。
「…今はまだ先の事かもしれませんが、貴方が現実でも立ち向かえる様に私も尽力させて頂きます。
モルガナに伝えて下さい。絶対に貴方から離れない様にと」
「分かった」
「…時間の様です。今後は貴方自ら、私の元へ来て下さいね?」
そう言うとラヴェンツァは俺に鍵を渡した。
▶︎これは…?
鍵…?
「それは此処、ベルベットルームを自由に行き来する為に使用する鍵。
元来なら我が主自ら客人に鍵を渡し、いつでもサポートを受けさせる為に用意させた物。
本来なら3年前のあの時に渡す手筈だったのですが…
悪神の手により渡せず、終わった後に貴方が現実で牢屋に入れられたと思ったら、その後はモルガナと一緒に故郷へ帰ってしまい…
2年前は全国を旅していたので中々お渡しできる機会を失ってしまい…
そして昨年は貴方が現実にいる場所に偵察を兼ねた調査の為に足を運んでしまったので、中々手渡す機会が今日まで伸びてしまいました…」
…途中から話の軸が逸らされている…⁉︎
しかも、最後あたりはほとんど自分のせいだ…。
これには流石に罪悪感しか無い。
「ごめん」
「良いのです。貴方には大事な事だったので。
ただ…」
そう言うとラヴェンツァは俺の目の前にまでやって来ると、顔を寄せてとアイコンタクトをしてきたので、顔を近づけた…
チュッ
「⁉︎」///
「私はいつでもお待ちしております…」
そう言いながら和やかな笑顔を見せてくれた。
…凄く可愛かった。
「では…またいずれお会い致しましょう」
そう言われた俺はベットに寝付いた。
何か不安な事がこの先、起こるのかもしれない。
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『若き血と汗とマナの光が激突するエアリア選手権!
大優勝旗を手にするのは"ローゼンブルム王国"『フロリア学院』か、
それとも"ミスルギ皇国"『鳳凰院』か!』
「うっほー!やはり凄いな!」ニャ〜
「ハンドルも無いのにまるで手足の様に動かしてる…
どう言う仕組みなんだ?」
そう言いながらモルガナとソフィアはエアリアに興味を持ちつつ、試合を観戦していた。
俺はこの試合をあまり大いに奮い立たせてはいなかった。
何者かが、俺をあの心の牢獄に閉じ込めた。
だが、この国には「メメントス」や「ジェイル」は存在していない。
とにかく、俺は今朝に起きた事をモルガナに相談した。
返答は「ラヴェンツァ殿から言われたならワガハイもお前の元に居座った方が良いだろう」と。心強い猫だ。
「猫じゃねぇ!」ニャー!
「?どうしたんだ?モルガナ」
「あ、いや…なんかワガハイを猫呼ばわりされた様な感じがして…すまん」ニャ〜
…ごめん。モルガナ…。
そうしていると今度は鳳凰院の攻撃だった。だが、時間はあまり無い…!
得点は3ー2で鳳凰院が負けている。
同点に持ち込むには此処しか無い状況だった。
「お、蓮!アンジュリーゼだぜ!」ニャ〜
モルガナに言われ、目視すると、そこにはアンジュリーゼが侍女のモモカを従え、更にその後を追うかのように仲間達と共に先陣を切っていた。
そこを阻むのはフロリア学院のリーダーにして、ローゼンブルム王国の姫 ミスティ・ローゼンブルム。
2人の姫がエアリアと言う競技で激突した!
アンジュリーゼはすかさず仲間の元へパスを繰り出す。
その先には仲間がいたが、相手もいた。
パスは…見事に通った…!
「⁉︎」
「まずいぞ⁉︎」ニャ〜
だが、バランスを崩してしまった!
それを見たアンジュリーゼはモモカに命令して高速で仲間の元へ!
ガサッ!
なんとか無事にキャッチした様だ。
まるで騎士の様な感じだった。
此処から反撃するかと思ったが…どうやら無理の様だ。
ピピィーーーーー!
『おおっと!此処で試合終了!
1点差で激闘を制す!
今年度のエアリア選手権!優勝は…
ローゼンブルム王国『フロリア学院』です‼︎
惜しくも力尽きました鳳凰院。
熱戦を繰り広げました両者に対し、
ジュリオ殿下とシルヴィア殿下から健闘を称える拍手が贈られています!』
「負けちゃったな。アンジュリーゼ」
「だが、その悔しさをバネに変えて来年も頑張って貰いたいぜ!」ニャ〜
「そうだね」
そう思いながら俺はこの場所を後にしようとした。
「…蓮君」
「?…この声…」
突然、男の声が聞こえた。俺はふとその声がした方に向けると、
ガサツな髪が目立つ眼鏡を掛けた男性が俺の前に現れた。
この人の事を俺は覚えてる。
「丸喜先生…!」
「あはは…。まだ先生って呼んでくれるんだ」
この人の名は丸喜拓人。
3年前の5月に当時俺が通っていた学校「秀尽学園」にて、当時不安に駆られていた生徒達のメンタルヘルス等を請け負っていた非常勤のスクールカウンセラー。
俺もこの人と親しくやっていた。
…だけど、この人の理想に異を唱えた事もあった。
俺が故郷に帰るときにタクシードライバーになって、見送った後から音沙汰が無かったけど、元気そうで良かった。
でも…
▶︎どうして此処に?
なんでこの場所に?
「ああ。実は今、スクールカウンセラーをフロリア学院の方で請け負っていてね。
それもミスティ殿下のお墨付きでこの場所まで見ていたんだ。
ミスティ殿下から是非にと言われてね」
「成る程」
「モルガナ君も元気そうだね」
「まぁな!おっと、そう言えば蓮!新しい仲間を紹介してなかっただろ?」ニャ〜
「うん」
「?新しい仲間?」
そう言うと俺はスマホを丸喜先生に見せた。
するとスマホから勢いよくソフィアが出てきた。
「よっ」
「⁉︎…まさか、AIかい?」
▶︎うん。
新しい仲間だ。
「へぇ。初めまして。僕は丸喜拓人。
蓮君とは親しい大人…かな。
まぁ、敵対した事もあったけど」
「私は人の良き友人・ソフィアだ。
宜しくな、マルキ」
互いに自己紹介も済ませたところで、どうやらアンジュリーゼの会見がスクリーンに投影されてた。
「アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ。
此処、ミスルギ皇国の第一皇姫さまだね」
「実は彼女のセレモニーが明日開かれると聞いて、今日も含む1週間の間、来訪しました」
「そうだったのかい。けど気を付けて」
「?」
「彼女はノーマを虐げると聞いた。ミスティ殿下は分け隔て無く人を接しているのはよく見かけるんだ。時には職権乱用してノーマ管理法を改善しようとした事もあったよ。まぁ、未遂に終わったけど」
「あはは…。」
「…実のところを言うと君もそうなんだろ。
蓮君。君もなんだろ?」
「…はい。恐らく怪盗団全員」
「…
なんとも皮肉な話だ。
僕も「アザトース」の力を受けた後からマナが使えない。
けど、そんな事はお構いなしにミスティ殿下は側に置いてくれたんだ。
感謝しかないよ」
「…優しいんですね」
「…そうだね。だけど、その優しさが裏目に出ない事を祈るしか無いね。
…いけない。時間の様だ。
そろそろ僕はみんなのところに戻るよ。
君と国を超えて再会した事、嬉しかったよ」
そう言うと丸喜先生は進路をフロリア学院の方へと足を運ぼうとして、くるりと変えてまた俺の元へきた。
「そうだ、蓮君。
アドレス交換しておこうか?」
▶︎え?
どうして?
「君の力になりたいが為さ。
怪盗団じゃないけど、僕は君達の味方だから」
「!…また宜しくお願いします」
「喜んで」
そう言うと丸喜先生は俺とアドレス交換をした。
絆を再び得た感覚がする…!
「それじゃ今度こそ。
くれぐれも気を付けてね」
「はい」
そう言うと丸喜先生は今度こそ足をフロリア学院に向けて歩いて去っていった。
「かつての敵は今日の友…か。
マルキとは激闘を繰り広げただけに心強いぜ!」ニャ〜
「ああ」
そう感じた俺は今度こそ荷物を持ってこのスタジアムを後にした。