博打少女まどか☆マギカ【確率の物語】   作:カピバラ@番長

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どうもどうもお久しぶりです。
最近ほとんど打ちに行っていないカピバラ番長です。
改めて思うのは、よくもまぁこんな世界観でものを書こうとしたなコイツ(自分)って事です。
100回同じ時間巡ったってほむらはパチンコもスロットも打たんでしょ…。

とは言え、この世界の彼女や他のメンバーは打つんです。
ではどうぞ。



第四話 後悔なんて、あるわけ……

 数羽の雀が電線に留まり、羽休めをしている時間。

早朝と言うには遅く、昼とするにはまだ早い頃。

愛らしく首を傾げ囀る小鳥達の声は何処か目覚ましにも聞こえる。

 

 「ほむらちゃん、おはよー」

 

 「おはよう。まどか」

 

少しずつ羽音も響き渡り始めた空の下、バス停で待つ三つ編みとメガネ姿の少女ーーほむらの元へ、小さな肩掛けバッグを携えたまどかが駆け寄ってくる。

 

 「ごめんね、少し遅れちゃった」

 

 「ううん。全然平気」

 

 「それで、えっと、バスは……」

 

 「後、もうちょっとで来るよ」

 

 「そっか。乗り遅れてなくてよかったぁ」

 

 「ふふ。珍しいね。いつもはお母さんを起こすために早起きしてるって言ってたのに」

 

謝り、乱れてしまった衣服や髪型を直すまどかに、待っているバスの表を指差すほむら。

彼女達は以前乙女の社交場で交わした約束の通り、新しい洋服を買いに行為に隣町へと行く途中だった。

 

 「でも、本当に良いの?あの日はほむらちゃん、その……」

 

 「うん。気にしないで、まどか。確かに酷い目にあったけど…。でも、負けた額自体はそんなに多くなかったし、あの日はちょっと強引に連れて行っちゃったからそのお詫び。

それに、たまには私からも贈り物をしたいから」

 

 「……そっか」

 

頷いてはにかんだほむらに、瞼を閉じて微笑むまどか。

昨晩からまどかが危惧していたほむらの心的なダメージだったが、彼女のその言葉を信じるなら問題は無さそうだった。

 

 「あ、ほら。バスが来たよ、まどか」

 

 「うん、乗ろっか!」

 

やってきたバスが停車し、音を立てて扉が開いていく。

休日とはいえ中途半端な時間帯時間だからか乗車している人は少ない。

学校に行く日や、新台入替の日とは比べられるはずもなく、二人は難なく座席に座る事が出来た。

 

 「ねぇまどか。貴女はどんな服が欲しい?」

 

 「んーそうだなぁ……。明るい色のスカートとか、かな?」

 

 「いいわね。私もたまにはそういうの着てみようかな」

 

 「そっか、ほむらちゃん落ち着いた色の服が多いし、イメチェンも良いかもね!」

  

 「ふふ、ならついでに選んで貰おうかしら」

 

駆動音が僅かに響く車内を彩る柔らかな二人の会話。

それは、目的の場所に着くまで色を失う事は無かった。

 

 

          ーーーー

 

 

 

 『次は風見野ーー風見野ーー』

 

 「あ、ここだ」

 

 車内に流れたアナウンスに応じ停車ボタンを押すまどか。

その数分後にバスが停車する。

 

 「いこっか」

 

 「うん」

 

通路側に座っていたまどかの言葉を合図にバスを降りていく二人。

アスファルトに立ち、見えたのは見滝原よりも繁華街として発展している風見野の街並み。

 

 「わ~、懐かしいなぁ。ここに来たの実は小学生の頃以来なんだー」

 

 「へぇ、そうなんだ。それなら、もしかしたら私の方がこの街には詳しいかも」

 

 「えっ?ほむらちゃんって結構来るの?」

 

 「えぇ、実はね」

 

ほむらの案内を頼りに店へと向かう最中、取り止めのない会話を交わす二人。

 

 「ショッピングとかしに来るのかな?」

 

柔らかに微笑んだほむらにまどかは興味深々といった感じで話に食いつく。

 

 「それもあるわね。けど、大体は佐倉さんと一緒かな」

 

 「杏子ちゃんと?」

 

予想していなかった人物の登場に驚きを隠せないまどか。

そんな彼女の顔が可笑しかったのか、ほむらは小さく笑うと話を続けた。

 

 「あそこで一緒になって、彼女が勝ったりするとね、よくご飯に連れて行ってくれるの。美味しいラーメン屋さんに」

 

 「へー!意外!ほむらちゃんってラーメンとか食べるんだ!」

 

 「ええ。普段はあまり食べないけど、佐倉さんは好きだから。連れて行ってもらうってなると、そういうお店になるの」

 

 「今度みんなで行ってみたいな〜」

 

 「それもいいわね。けど、思ってるのよりもヘビーだと思うから、下調べしてからの方がいいよ?」

 

 「家系っていうやつ?」

 

 「大半がそうね。たまに普通の…って言うか、そんなに重くないところもあるけど」

 

 「杏子ちゃん沢山食べるもんねぇ。ほむらちゃんも実は、結構食べれたりするのかな?」

 

 「うん。時間魔法はお腹すくから」

 

 「そっかぁ。なら、もし行くことになってもいいようにダイエットしとかないと」

 

 「ふふっ、そうね。その時は私も付き合うわ」

 

 「やったぁ!二人ならきっと大丈夫だよね!」

 

 「えぇ、勿論」

 

途切れる事の無い会話を紡ぎ道を行く二人。

すると、いつの間にか目的の店が目前に現れていた。

 

 「わ!すっごくおしゃれなのが沢山!」

 

一目でそこが目的地だと理解出来たまどかは小走りに駆け寄ると、窓ガラス越しに飾られているマネキンを見つけて目を輝かせる。

 

 「喜んでもらえたみたいで嬉しいわ。私の行きつけの一つなの」

 

 「そうなんだ!やっぱりほむらちゃんはセンスいいなぁ」

 

落ち着いた印象を覚えるマネキンのコーディネイトを見つめるばかりのまどか。

けれど彼女の感想に対し、ほむらは首を横に振った。

 

 「そんな事無いよ。可愛いのはまどかの方が選ぶの上手だし」

 

 「私のはほら、子供っぽいだけだから、ちょっと違うよ」

 

ほむらの言葉に落ち込み気味に答えるまどか。

彼女がそう口にしたの原因は、以前大学の友人に言われた『子供みたい』という言葉が原因だった。

 

 「ううん、そんなことないわ。私は好きだし、可愛らしいのが似合う貴女に嫉妬しただけよ」

 

 「……そう、かな」

  

 「えぇ。少なくとも私はそう思ってる」

 

落ち込んだままのまどかの肩に手を置き、改めて違うと口にするほむら。

恐る恐るその目を覗き見たまどかは、そこにウソが含まれていないと分かると、薄く微笑んだ。

 

 「…えへへ。ありがとう」

 

 「お礼なんていいわ。本当の事だもの。

さ、そろそろ中に入りましょ」

 

元気を取り戻したまどかに笑顔を返したほむらは服屋の扉に手を伸ばす。

からん、と、軽やかに音を立てる鈴の音に僅かに聴き入るまどか。

普段はデパートなどに入っている洋服店ばかりを利用するからか、こんな些細なところにも感慨深いモノを感じているのだろう。

 

 「わぁ……」

 

鼻腔を通る服屋独特の匂いに胸を高鳴らせ、それに違わぬ色彩を放つマネキン達のコーディネイト。

外で見たダミーモデルにさえ目を輝かせていたまどかにしてみれば、複数に及ぶマネキンのその圧倒的な着こなしに舌を巻くのは当然だった。

 

 「ふふふ。奥に試着室もあるから気に入ったのがあれば着てみると良いんじゃないかしら?」

 

 「うん!ちょっと、見てくるね!」

 

 「えぇ」

 

駆け出さんばかりの勢いでその場から歩き出したまどかはほむらに一度振り向いて頷くとそのままコートの類が並んでいる商品列へと向かう。

それらがまた可愛い系の物であるとほむらは気が付いていたが、彼女は敢えて何も言わなかった。

 

 「……さてと。待ってる間に私も何か…」

 

遠目からでも分かるほどに楽しんでいるまどかの後ろ姿から視線を外し、店の端の方に設置されている本棚へと向かうほむら。

この服屋にはコーディネイトの参考のため数冊のファッション誌が置かれており、彼女は来店した際はまずこれらに目を通すようにしていた。

 

 ーーいきなり着こなしがどうの、なんて言っても臆病にさせちゃうだけだものね。まずは自分の好みで選んでもらって……

 

嬉しそうに服を選んでいるまどかを一瞥し、ほむらが最初に手にしたファッション誌はクール系。

……の中に、ワンポイントで可愛さを演出する方法が載った物。

 

 ーーん?

 

ぱらりぱらりと捲られていくフルカラーのページ達。

掲載されているのはどれも表紙の煽り文句に違わない写真ばかりだったのだが、数ページだけ、毛色の違う項目があった。

 

 ーー【[乙女の社交場]に居ても浮かないファッション十選】………?

 

普段なら兎も角、今日一日は絶対に縁がないだろうと考えていた単語・乙女の社交場。

通称、パチンコ・スロット店。

 

 ーーまさかこんなところでお目にかかるとはね。

 

特集の末端まで行ってしまったページを遡り、嘲りの笑みを誰にも気付かれない程度に浮かべたまま羅列されている文に目を通すほむら。

ページの端から端までに繋げ直せば一行にも満たない解説文は、だがなるほど。書かれていた内容はほむらが常々気に掛けていたモノだった。

 

 ーー【きっちりし過ぎはダメ。けれど、だらしがないのもイマドキ乙女じゃなくなっちゃう!だったら、どうするのが浮かずにいられる!?】……ね。

 

幾度と無く世界を繰り返し、やっと手にした安寧の今。

そこは彼女が知るそれまでとは明らかに異質で、先が見えない。

本当なら自然とそうなるだろうはずの生き方は、しかし人生の蓄積が他者とは途方もなく違った為に作り上げられた彼女の精神性ーー果ては物事の考え方に至るまで、固定化されてしまっていた。

故にこそ。

 

 ーー浮かないようにする為には……

 

他の人と……取り分けあの四人と差異のない生活を送りたいと思っていた。

 

 ーー……そういうこと。つまり、小物に気を配れば良いわけ。

 

文の周辺に載せられている年相応の服装したモデル達の写っている写真と、その人物達が身につけているアクセサリーやピアスのアップ写真。

これらから読み取れるのは[普段と同じ格好に、どこか勝負師を思わせる小物を身に付ける]といった事。

 

 ーーシゴロサイが付いてるイヤーカフスとか、売ってるかしら?

 

ページを読み進め、出した結論が正しかったと確信を得たほむらは雑誌を棚へと戻す。

そうしてアクセサリー類が置いてある棚へと向かおうとした時。

 

 「ねぇねぇほむらちゃん!これとこれ、組み合わせたらどうかな!?」

 

幾つかの候補から選び出したのであろうロングスカートと薄手のセーターを手にしたまどかが彼女の近くに戻ってきていた。

 

 「……そうね」

 

一見すれば幼さを思わせる色合いの二つ。

けれど。

 

 「……ヒフミサイが付いたイアリングとか、合うかも知れないわ」

 

そこにほむらは大人びたイメージを思わせながら可愛らしさも演出できるイヤリングを提案した。

 

 「…ええ、そうね。私がシゴロならまどかはヒフミよね…」

 

 「………ひふみ、さい……?」

 

独り言ちて納得するほむらを他所に首を傾げるばかりのまどか。

結局その後、値段に目を丸くしたまどかがどうにかほむらの申し出を断り、別の雑貨店で例のイヤリングを購入してもらうことで約束は一先ず果たされた。

 

 

 

………後日、他の三人にイヤリングの評価をされた彼女達は、2人で打ちに行く時以外付けないことに決めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

to be next story.

 

 

 




初めに一二三サイや四五六サイを考えた人って天才ですよね。
どんな生活してたらこんな画期的なアイテム思い浮かぶんでしょうか…,

あ、因みに彼女達はパチる際磁石使ってゴト(イカサマ)とかはしないので安心してくださいね!
そしてしないでくださいね!(突然の注意喚起)


それではまた次回。さよーならー
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