まちカドまぞく/吉田良子攻略RTA/潜在魔族持ち一般人チャート 作:FEP25
走者は、初投稿魔族だったんだね。
「お兄、画像編集ソフトの使い方教えて。」
「あぁ、それはね…」
お兄の部屋で、パソコンの使い方を教えて貰っている。
パソコンの使い方を教えて欲しかったのも目的の一つだけど、今日の本題は別のところにある。
それは…、お兄の言質を取ることなの!
お兄は、お姉が魔族になったその日からずっと協力してくれてはいるけど、それはいつもの延長戦上でしかないだろう。
そろそろはっきりとどう思っているのか確認する必要がある。
この前のデートでは、結局良はほとんど何もできなかったし…。
そこで、必要があれば、ちょっとなら大胆なこともするつもりで、今日は服装にも気合を入れて来た。
でも、結構、だ、大胆な服装で来たという自覚があるのに、お兄は、まだ寒くない?上着いる?なんて聞いてくる始末だ……。
お兄は女心がまるでわかっていない。
お母さんやお姉でさえ、いくら紅葉君の家とはいえ薄着過ぎませんか?と聞いてきたというのに。
まぁ、お兄の傍には常にお姉という素敵な女性がいる以上良では物足りないの、かも。
色々と……。
「ま、まだ、良は成長期だから(ボソッ)」
「どうした、良ちゃん?また、何か質問?」
ッ!もしかして、声に出てたかな?ご、誤魔化さないと……、そうだ!
「お兄は、お姉のことどう思ってる?」
「優子のこと?なんでまた突然。」
良がいいから教えてと促すと、そうだなぁと言いながらお兄は答えてくれた。
「今も昔も変わらない。大切な幼馴染だよ。」
もちろん、良ちゃんもね。と言いながらお兄は続ける。
「ある日当然魔族なんてものになったときはどうしようかと思ったけど、それをきっかけにずいぶん元気になった。魔族になるまでは、まさかあんなに力いっぱい走る優子を見ることができるなんて思わなかった…。」
そう言った、お兄の顔はとても慈愛に満ちていた。お姉のことを心配して、お姉のことを一番に考えてくれてる。それがとてもよく伝わってくる。
「じゃあ、お姉の軍勢で天下統一を手伝ってくれる?」
「あいつに軍を率いる気があるのかは知らないが…、ふむ、吉田家の参謀様から……いや、大切な妹からの直々のお願いだ。謹んで承りますとも。」
お兄はそう言いながら、頭を撫でてくれた。……お兄は、本当にそういうところだと思う。
でも、うん。そうか。お姉のことも良のことも大切に思ってくれているなら今はそれでいいかな。
ちょっと、残念だけど。?良は、今、何を残念に思ったんだろう。
「それで、パソコンの方は大丈夫そう?」
「うん。大体はできるようになった。後は1人で何とかなると思う。」
「そ、そうか。1日で足らずでマスターするとは、流石良ちゃん。」
<紅葉君視点>
「良子、分かっているとは思いますが、ここを逃すとしばらく、具無し味噌汁と白米生活です。」
「うん!良も頑張る!」
材料を買い出しするためにスーパーにきたところ、清子さんと良ちゃんに出くわした。
「こんにちは。奇遇ですね。買い出しですか?」
「紅葉君、こんにちは。いつも、優子や良子がお世話になってます。そうですね、今からちょっとタイムセールに向かおうかと…。」
「こ、このスーパーのタイムセールに参加するんですか。なら、自分も手伝いますよ!清子さんには普段お世話になってますし!」
ここのタイムセールは、かなり熾烈な抗争が繰り広げられる。中途半端な気持ちで挑めば、怪我をしてしまうだろう……。
特に清子さんも良ちゃんもそんなに動きは悪くないはずなのに致命的に運に見放されていることが多いのと偶に出るドジっ子成分が良くない塩梅で仕事をした結果、大変な目に合っていることも多い。
ここは陰ながらフォローを入れるべきだろう。
「これから、タイプセールを開始しまーす!」
いざ!
あ!良ちゃん!そっちは危ない!いてっ!っちょ!肘がはいって!あだっ!
「な、なんとか品物は確保できました。二人とも大丈夫でしたか?」
「私は大丈夫です。むしろ、紅葉君の方が満身創痍に見えますが…。」
「頭がぐるぐるする……。」
やはり特売は戦場だ。今それをとても痛感している。
なんとか商品は確保できたけど、俺も良ちゃんも満身創痍だ。清子さんは余裕そうな辺り、流石は歴戦の主婦といったところか……。
「良ちゃんも大丈夫?支えようか?」
「お兄…。ううん、大丈夫。1人で歩けるから。」
「良子、無理をしてはいけませんよ。」
良ちゃんは大丈夫と言っているが足取りは明らかに危険だ。いつでも支えられるようにしておこう。
そう思った矢先に、前のめりに転びそうになったので、支えるために抱きかかえる。
「大丈夫?良ちゃん?」
「お、お兄。そ、その…」
顔が赤く、喋り方も安定しないし、思っていたより、危険かもしれない。どこかで座って、ちょっと休んだ方がいいだろう。
「清子さん、一旦良ちゃんは休憩させた方が。」
「それは構いませんが、紅葉君。いつまで揉んでいるつもりですか?」
清子さんの凍てつくような冷たい目線が俺を貫いている。
は?揉む?いったい何を?そう言われて手元に目を向けると、良ちゃんの胸にジャストフィットしていた。
意識をすると微かではあるが、確かな柔らかさが手に伝わって…。はっ!
「ごめんなさいでした!」
人生初のジャンピング土下座を決めた。
<良子視点>
「すみません!セクハラの意図は一切なくてですね!」
それはつまり、良には何の魅力も感じないから、そういう対象ではないということだろうか…。
「いえ、その、ワザとじゃないのは分かっていますから。良子が許すなら私も許します。」
お兄が心配して支えようとしてくれたのも、わざとじゃないのも分かってるけどちょっとむっとしたので、
「今日の買い物の荷物。全部お兄が持ってくれたら許す。」
罰は受けて貰うことにした。
買い物袋はお兄自身のものも含めて3袋ぐらいになっていたが、お兄は軽々持ち歩いている。
「やっぱり、男の子は違いますね。家には男手がないので力仕事のときは困ることも多くて。」
「清子さんなら呼んで頂ければ、いつでも手伝いに行きますよ。」
お姉も言っているが、お兄はお母さんには特に優しい気がする。年上が好みなのかな…。
「どうせなら紅葉君も家の子だったら、良かったんですけど…。」
「いやー、俺も清子さんみたいな美人のお袋だったら大歓迎ですね。」
「うふふ、煽てても何もでませんよ?」
なにかもやもやする。
「お兄、手!」
「え?いや、結構な荷物なんだけど…。」
「ん!」
お母さんがあらあら、ここまで我儘を言う良子は珍しいですね。とかいっているけど気にしない。
お兄は、ちょっと困った顔をしながら、荷物を右手にまとめるとはいと左手を差し出してきた。お兄の手を握るとなぜか自然と表情が綻ぶ。
「そうですか。昨日のはそういう…。先に良子の方ですか。」
「清子さん何か言いました?」
「いいえ、ちょっと娘の成長を実感していただけです。気にしないでください。良子、お母さんとも手を繋ぎましょうか。」
3人で手を繋いで帰る。
「紅葉君が本当に息子になるのも、そう遠くはないかもしれませんね…(ボソッ)」
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その日の夜お風呂上りにお母さんが話しかけてきた。
「良子、ちょっといいですか。」
「どうしたの?お母さん?」
お母さんは煮え切らない様子で、
「お母さんは、その……、良子がよいなら紅葉君はアリだと思います。でも、まだ、早すぎるというか、せめて後、4、5年は…。」
ちょっと、的外れなことを言ってきた。
「良はお兄のことそういう感じじゃなくて!どちらかというとお兄にはお姉と一緒になって欲しいというか!」
良とお兄、お兄と良が…。考えると頭が熱くなって思考がまとまらない。でも、お兄には、お姉がいて…。
「……そうなんですか。わかりました。良子は割としっかり者に育ったと思っていましたが、恋愛事は優子よりポンコツかもしれません……(ボソッ)。そうなると優子にも協力を仰ぎたいところですが…余計拗れそうですね……。」
「お母さん?」
「いえ、大丈夫です。良子がそういうなら構いませんが、優子に遠慮する必要はありませんからね?」
だから、良はお兄には……、お兄には……、でも、側室なら?昔の名立たる英雄さんは、一夫多妻だったと聞く。
だったら、正妻はお姉だったとしても、次ぐらいならありなのでは?むしろ、その方が、お兄を留めておくには良いかもしれない。
「うん、良は側室で大丈夫。お姉が正妻になった方が政治的にもいいだろうし。そういうのを弁えないでダメになった国もいっぱいあるって本で読んだ。」
「良子が読んでいる本について、一度検閲する必要があるかもしれませんね……。」
もんもの誕生日に投稿してるのに当人1行たりとも登場しないってサジ?