まちカドまぞく/吉田良子攻略RTA/潜在魔族持ち一般人チャート 作:FEP25
「紅葉君!大事件です!」
目の前には私の家の隣に住んでいる幼馴染の紅葉君がクッキーの入った箱を抱えながらポカーンとしている。
「私は闇の支配者になって、魔法少女と血で血を洗う戦いをすることになりました!」
私がことの経緯を説明すると微笑ましいものを見るような笑顔を浮かべた。
「そうかー、優子はすごいなー、あ、清子さんこれ新作のクッキーです、よかったら良ちゃんと味見に協力して下さい」
「貴様!まるで信じていないな!私にも下さい!」
完全に扱いが小さい子どもに対するそれになってます!本当のことだぞ!
何を言ってもはいはい、と流す紅葉君を見かねてか、最終的にお母さんが補足の説明を入れてくれました。ぐぬぅ、お母さんの言うことなら疑わずに信じるんですね……。
お母さんから光の一族と闇の一族について聞いた紅葉君は神妙な顔をしながら何かを考えていると思ったら
「遅れた思春期がやってきて、自分を闇の女帝だと思い込んでいるというわけではないのか」
超失礼なことを言いやがりました。
「紅葉君は私をなんだと思っているのですか!」
私が貰ったクッキーをサクサク食べながら、ふがー!と抗議の声を上げる…でも確かに今まで大人しかった人が突然そんなイメチェンしたら誰だってそう思うかもしれない。
「どう?クッキー美味しかった?」
「うん!お兄の作るお菓子はどれも美味しい」
「サクサクして、ミントのフレーバーが良いアクセントになってますね」
お母さんと良の感想を聞いて、嬉しそうにニコニコしながら、「また作ってくるよ」と紅葉君はクッキーの入っていた箱を片付け始めた。紅葉君の新作お菓子はどれも美味しくて、私もいつも楽しみにしています。
「って、お菓子食べて和んでる場合じゃありません!」
「なんだ、優子はクッキーに不満点でもあったのか?」
「いえ、それはいつも通り美味しかったです。ありがとうございます。でも、そうじゃありません!私は身長を伸ばしながら、ファミレスで食べ放題して、魔法少女を倒すんです!」
「優子、目的と手段が入れ替わってませんか?」
お母さんが何か言っていますが些細なことは気にしたら負けです!
「なんだか和んでなぁなぁに成りかけましたが、そろそろ魔法少女を探していきたいと思います!」
我が家の経済状況を良いものにするため、魔法少女をちぎなげするのだ!
「その魔法少女探し、俺が同行してもいいか?」
「構いませんが…いったいなぜ?」
「人探しなら多い方がいいだろ?魔法少女ってどんなやつなのか純粋に気になるし。それに話が本当なら危ない目に遭う可能性が高いし(ボソッ)」
最後の方は、何を言っているのかよく聞き取れませんでしたが、そういうことなら、一緒に行きましょう!
「お姉、お兄、ご武運を!」
「優子、紅葉君、晩御飯までには帰ってくるんですよ、あと車には気をつけるように」
そんなこんなでお母さんと妹に武運を祈られ、送り出されながら2人で捜索を開始しました。
「でも、魔法少女なんてどこで会えるんでしょう?」
「まぁ、俺も今まで一回も見たことないし、結構希少種なのかもしれないな」
何気ない会話をしながら、歩いていると、道中、犬に吠えられて走りだし、躓いて持っていたご先像を階段から落としてしまった。まだ、魔法少女にも会っていないのにすでに満身創痍です…。
階段を下りていたところで、像を拾ったところで「危ない!」と誰かの叫び声が聞こえて顔を上げると猛スピードでダンプが突っ込んできた。一瞬頭が真っ白になったその瞬間、紅葉君が私のことを庇って突き飛ばした。その顔は、良かったとばかりに凄く穏やかで、死を覚悟した顔だった。そんな!紅葉君が私を庇って死ぬなんて…
「だめです!」
ガァン!という轟音に思わず目を瞑ってしまう。
「大丈夫?」
初めて聞くタイプの女性の声に恐る恐る目を開けると桃色の髪をしてフリフリの服を着たTHE 魔法少女といった出で立ちの同い年ぐらいの少女が片手でダンプを止めながら、謎の仮面を付けた男の人とこちらを向いていた。
「片手ダンプ!?」
この人たち誰!?紅葉君はどこ行ったの!?
仮面の男……、一体どこのホモ君なんだ……
裏パートは原作者伊藤いづも先生の独特なワードチョイスを真似するのが難しいねんな…
この手の2次創作をやっていると(原作者の偉大さを)感じるんでしたよね?