最近教習所に行き初めまして、連載中の両作品とも執筆に時間がかかりました。
人生で初めて自分で車を運転しましたが、意外と楽しいですね。でもアクセルとブレーキが意外と敏感だった・・・。
臨津江の防衛線では、航空支援へ駆けつけた韓国空軍のF-35KやF-15K、KF-16の編隊へ、航空自衛隊のF-15J、同EJが加わり、制空戦闘や対地攻撃を共同で実施し、敵の撃退へ一役買っている。
防衛戦に圧倒的な勝利を収めた日米韓連合軍は、十分すぎるほどの航空支援を受けつつ、北朝鮮へ逆侵攻を開始。上空は西側の最新鋭機体が支配し、Mig-21、Mig-23といった旧式機を排除していく。
中には、精鋭部隊の装備機であるMig-29B、ソ連からの軍事援助物資に含まれていたらしいSu-27といった機体が上がっていたが、数は少数かつ日米韓のパイロットからすれば低練度の者たちばかりであったため、質を伴った数の暴力ですべてを押しつぶした。
米軍に関してはF-22A"ラプター"をも投入し、本国仕様に遠く及ばないモンキーモデルの機体を文字通り蹂躙していった。
制空権を確保するや、各国のF-35、F-15、F-16に加え、グアムから発進した米軍のB-1Bが北朝鮮の各都市へ爆撃を敢行する。軍事施設のみならず、民間の都市でさえもだ。
逆侵攻作戦開始後、
全人民へ武器が持たされ、最後の一兵まで戦うようにとの命令が指導者の名前で発せられていることを知った連合軍は、この自国民の根こそぎ動員を見て、北朝鮮民は全員が戦闘員としてこちらを迎え撃つ準備を行っていると判断。
味方の被害軽減のため、断腸の思いで民間区域への無差別爆撃を許可したのだ。
北朝鮮の指導者は、連合軍の縛りを無意識に解いてしまったのだった。
各都市を順に制圧しながら、開戦から33時間後、ついに北朝鮮の首都平壌へ、日米韓の戦車大隊および歩兵連隊が到達したのだった。
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遠巻きに見える平壌の街並みへ、三か国の軍人たちは意外そうな視線を向けていた。
彼らの平壌のイメージは、平屋か二階建ての一軒家ばかりで、ビルはあれど、高いものでも全高50メートルを超えることはない。娯楽施設などは皆無に等しく、前時代的な生活――侍の時代だった日本の平民のように農業を行っている、というものだった。
だが、彼らの目の前には、最低でも100メートルを超える高層ビルやマンション、アパートが建ち並んでいる。
ニューヨークや東京、ソウルといった都市と肩を並べられるかもしれない、近代的な都市の姿がそこにあった。最初に抱いていたイメージとは全く違う平壌の街並みに、僅かな驚きの表情を浮かべていた。
ここまで、ゲリラ化した敵兵や北朝鮮国民の襲撃を幾度となく受けたが、戦車の火力と防御力にものを言わせて突破してきた。
彼らは非常に勇敢であり、自らの君主へ対する忠誠を叫びながら連合軍へと突進してきたのだが、そういった者たちは、優れた銃器を持つ連合軍にとっていい的だ。彼らの武器の射程に入る前に、戦車砲の砲撃が薙ぎ払い、歩兵の銃火に刈り取られていった。
『ハットグよりチーズ。前方より敵戦車部隊接近。規模は大隊程度と思われる。車種は96式、およびT-72』
「・・・ちっ!あいつら、余計なものを渡してくれたな!」
上空警戒を務める韓国陸軍のUH-60の報告を聞き、新鋭のK1A2の車長席に座る将校の1人が毒づいた。
目の前に出現したのは、中国製、ソ連製の戦車だ。いずれも後継戦車の配備等で余剰が生じたものを、北朝鮮へと輸出したものだろう。
モンキーモデルのそれらであればこのK1A2の敵ではないし、同盟が持ち込んだM1A2 SEPV6戦車、10式戦車2型と協力すれば、十分対抗できる。
車内へ滑り込み、A1から一新されたC4Iを起動し、味方戦車とのデータリンクを行う。
中央を米陸軍、左翼を日本国陸上自衛隊、右翼を韓国陸軍の各戦車大隊が固め、その後ろに三国の歩兵連隊が続く。
数分後、敵影が見え始めた。報告通り、元の形状が分からないまでに爆発反応装甲で覆われたT-72と、レオパルト2A5を思わせる楔形砲塔が特徴的な96式戦車だ。
125ミリ滑腔砲の砲身を振り立て、こちらへと突進してくる。
『各個に自由射撃!味方との目標重複に注意しろ!』
三国陸軍戦車大隊を取り仕切るグレゴリー・キャメル大佐の命令が、全戦車の車内へと響き渡る。
「砲撃始め!」
K1A2の44口径120ミリ滑腔砲――日本との共同開発によって生まれ、ドイツ製のオリジナルよりも17%の軽量化に成功した――が火を噴き、放たれた
爆発は起こらなかったが、命中した瞬間には完全に動きを止め、沈黙した。
別の96式には、砲塔と車体の継ぎ目にAPFSDSを叩き込まれる。
車内で飛び散った侵徹体が弾薬庫を直撃したのか、巨大な爆炎とともに砲塔が外れて吹っ飛んだ。
陸自の10式戦車2型は、T-72に集中して攻撃を行う。時速70キロの最高速度で突っ走り、正確無比なスラローム射撃を送り込む。
K1A2のものと共通した44口径120ミリ滑腔砲から放たれるAPFSDSが爆発反応装甲の隙間を縫い、砲塔正面へと突き刺さるや、弾薬を貫いたらしく、先の96式と同じ運命を辿った。
続けて、その隣のT-72へ射弾が叩き込まれる。砲塔正面を突き破った侵徹体が再び弾薬を直撃し、爆炎が沸き立つとともに、砲塔が首をはねられたように宙を舞う。
連合戦車大隊の中央を固めるM1A2 SEPV6には、大多数の125ミリ砲弾が飛来してくるが、砲塔正面、車体正面の複合装甲も、主砲塔の天蓋へ設けられた25ミリ機関砲2基を納めた副砲塔のそれも、それらを難なく跳ね返す。
自身の被弾を尻目に、巨大な砲塔から突き出る55口径120ミリ滑腔砲からAPFSDSを撃ちだし、片っ端から擱座させていく。
副砲塔からも25ミリ砲弾が放たれ、歩兵を肉塊と変え、BMP-2と思われる装甲戦闘車を炎上させていく。
大戦後初めて米陸軍へ採用された多砲塔戦車であるが、戦車と装甲車、歩兵を複数の兵装を用いることで同時に相手する様は、千手観音を思わせた。
だが、敵も一方的にやられているばかりではない。
125ミリ砲弾を20発ほど叩き込まれたM1A2が、戦闘能力に異常を来したのか後退し、戦場より離脱していく。
別の車両が履帯を切断され、動きが止まるが、そのまま固定砲台となって砲撃を続ける。
スラローム射撃を行いながら爆走していた10式の砲塔正面に、5発が連続で直撃する。爆発光とともに何かの破片が飛び散り、白煙に覆われた。旋回装置が破壊された10式が発煙弾をばら撒き、高速でバックしていく。
戦果を焦って突出したK1A2が、複数の車両から射弾を集中される。
砲塔正面や車体正面に複数の125ミリ弾が着弾し、大量の破片が飛び散った。
動きを止めた車両から戦車兵が脱出し、カービンタイプのK2C1を構えながら味方陣地へと撤退していく。
だが、戦況は圧倒的に連合側が有利だ。東側諸国の輸出用戦車を次々と火だるまへ変え、乗員諸共火葬していく。
随伴歩兵たちも、歩兵戦闘車と共同して敵兵の掃討にあたり、味方戦車大隊を積極的に援護していく。
自動小銃、分隊支援火器を持った歩兵たちが戦車と歩兵を切り離しているうちに、カールグスタフM3を構えた韓国兵が、96式へと対戦車榴弾を叩き込む。
だが、爆発反応装甲によって阻まれ、撃破するまではいかない。すぐさまその場所から逃れ、着弾する榴弾から逃れた。
カールグスタフを持った歩兵は、戦車に対し自分たちは威力不足だと判断し、敵部隊の側面や後方に回り込みつつ、装甲車や歩兵に集中して攻撃を加えていく。
戦車隊の後方へ控えるK21歩兵戦闘車が、KATM対戦車誘導弾を発射し、T-72の砲塔を吹き飛ばす。
M2A2ブラッドレーからもヘルファイア対戦車誘導弾、89式装甲戦闘車も79式対舟艇対戦車誘導弾を続けざまに放ち、96式、T-72を射すくめていく。
戦車戦も間もなくたけなわになる、といったところで、連合軍の戦闘ヘリ部隊が到着する。
AH-64Eの編隊が低空へ舞い降り、KAGM"隼"やヘルファイア対戦車ミサイルを叩き込み、M230 30ミリ機関砲を射撃する。
まともな対空兵器を失った北朝鮮側にはなすすべなく、上方からのミサイル攻撃により爆散し、30ミリ弾の雨に天蓋を撃ち抜かれ、搭乗員が殺傷されていく。
北朝鮮陸軍の首都防衛戦車大隊は日米韓の機甲師団に粉砕され、各地の部隊も退路を断たれた挙句、悉く壊滅した。
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味方戦車部隊が平壌市外で北朝鮮戦車大隊と渡り合っている間に、北朝鮮国内で唯一街としての外見を保っている平壌で、連合軍歩兵連隊と武装した民間人を含む北朝鮮陸軍が、市街戦を演じていた。
アパートやビルから火箭が撃ちおろされ、通りに設置したZU-23-2 23ミリ連装機関砲、ZPU-2 14.5ミリ連装機銃の待ち伏せにより少なからぬ歩兵が犠牲になりつつも、建物や瓦礫を盾に、小銃を構え応戦する。
カールグスタフを構える歩兵が榴弾を放ち、銃口が突き出た2階の窓を、周囲の壁ごと吹き飛ばす。
フレッシェット弾が無数の小弾をまき散らし、歩兵を穴だらけにしていく。
携帯していた60ミリ迫撃砲から放たれた榴弾が、水平射撃を行っていた対空機関砲を叩き潰し、障害物の後ろへ隠れる兵を爆風で吹き飛ばす。
小銃に取り付けたGLX-160グレネードランチャーの榴弾が窓から室内へ飛び込み、炸裂する。
室内戦を展開しようと飛び込んでくるであろう連合軍兵を倒すべく、農具を持っていた民兵が吹き飛ばされ、倒れ伏す。
地の利を生かした戦闘を展開する敵の前に戦線の膠着を余儀なくされたが、敵戦車部隊の側面を迂回してきた韓国陸軍のK808装輪戦闘車――K808装輪装甲車のシャーシをベースに、ストライカーMGSのそれに似たように51口径105ミリライフル砲を搭載したもの――が到着し、小銃弾や機関砲弾を跳ね返しながら突進し、榴弾を放つ。
敵兵が隠れる建物が爆炎と土煙を上げながら倒壊し、軍人も民兵もひとしなみに生き埋めにしていく。
水平射撃を行う23ミリ機関砲にも砲撃が浴びせられる。至近距離に着弾した榴弾が、砲本体も操作員も吹き飛ばしていく。
米軍のM1128ストライカーMGS、陸自の16式機動戦闘車、そして北朝鮮戦車部隊を蹴散らした各国戦車大隊もそれに加わり、戦線を押し上げる。
廃墟に隠れた兵がRPG-7を放つが、各車両に取り付けられた爆発反応装甲がそれを防ぎ、逆に発射位置を特定した戦車が120ミリ砲弾を発射し粉砕する。
後方に陣取るM270やHIMAAS、K139などのロケット車両、M109、99式、K9といった自走榴弾砲の攻撃が、いまだ抵抗を続ける敵部隊の後方へと降り注ぎ、なけなしの車両や弾薬、そして歩兵を吹き飛ばしていく。
全高100メートルを超えるビルにも無数の榴弾が着弾し、その内部や直下に立てこもる者たちを巻き込みながら倒壊する。
その間にも、連合軍歩兵は市街戦を繰り広げ、一軒家からビルの一室に至るまでを掃討していく。
敵の中にはやはり民間人が紛れ込んでいたが、その全員が農具や包丁、挙句の果てには木の棒の先端を鋭く尖らせた急ごしらえの槍や石しか持っていない。
もちろんそのようなものでやられる兵はいない。自国民にまで戦うことを指示する北朝鮮の指導者や、普段であれば絶対に撃ってはいけない民間人に対して発砲しなければならない現実に怒りを覚えながら、効率的に射殺し、銃剣やナイフで斬り伏せる。
――市街戦は連合軍の圧倒的勝利で終わり、北朝鮮の軍官民に立っている者は一人もいない。無論捕虜もいない。
意外な発展を見せていた平壌の街並みも、砲爆撃によって壊滅し、文字通り更地と化していた。
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――いまだに降伏を受け入れない指導者に対し、これ以上の戦闘はソ連および中国の介入を招きかねないと判断した連合軍司令部は、最終手段に打って出た。
平壌の失陥を受け、首都兼司令部が移転された江界に対し、グアムから発進したB-1Bの編隊が、バンカーバスターによる爆撃を実施したのだ。
地下司令部へと籠り、徹底抗戦を命じていた指導者とその側近たちは、安全だと信じていた地下壕の中で、永遠の眠りにつくこととなった。
通常爆弾による絨毯爆撃も行われ、工業地帯も、民間区域もまとめて吹き飛ばされた。
これにより、北朝鮮の都市はすべて焼け野原となったが、それを復旧する力など残っていない。
指導者の死亡を知らず、最後まで戦い抜こうと意気込んだ軍人や民兵も、この爆撃によりほとんどが戦死の末路を辿った。
僅かな生き残りはいたが、生活基盤が軒並み消滅した国内には、まともに暮らせる場所などあるわけがない。
彼らはこのような状況でも協力し合うことなど一切せず、無学・無教育な国民たちは、自らがどう生き延びるかだけを考えていた。
建国から72年を数える朝鮮民主主義共和国は急速に衰退し、歴史の表舞台から消え去るのも、そう遠いことではないと思われた。
閲覧ありがとうございました。
あと一つプロローグを書いたら本編に行くつもりです。
また、作者が韓国艦艇大好き人間なので、陸軍国家らしからぬ海上戦力を保持させる予定になっておりますが、そこはご愛嬌ということで願います。
ちなみに本話に出てきた米軍のM1A2 SEPV6は、映画『トランスフォーマー』の一作目に出てきたディセプティコンのデバステーター(本名はブロウル)をベースにしております。