金色のガッシュ!!称号『覇道の王』獲得原作ルート   作:シグアルト

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皆様誤字報告ありがとうございます、この報告や感想が筆者のやる気の源になっています。


次話のタイトル的にどうしても前半・後半に分けたかったので若干短めです。ご了承下さい。




激闘!魔物編
10.vsスギナ


 

 

 

 

 L E V E L  U P ! 

 

 

 

 

 はい、おはようございまーす! 

 開幕レベルアップを果たした大人気魔物キリィちゃんです。

 

 え、レベルなんて今まで何の話もされてないから意味がわからないって?

 えぇ勿論承知しております、走者は本作未プレイの方々もウェルカムなスタイルの動画投稿主なので「どうやったら子供って出来るの?」と聞く幼子に諭すが如くご説明致しますとも! 

 

 まず本作にはレベルの概念があります。といっても別に能力値はレベルでは変化しません。能力値は修行や戦闘経験により変化します。

 では、レベルにより何が変わるかというと────

 

 

「キリィ、大変だ! 呪文の読めるページが増えてるんだ!!」

 

 

 はい、キリィちゃんの自室に突撃してきたほもくんが答えを言ってくれましたね。レベルは『使用可能な呪文数』に関係してます。なので1レベル上がるだけでもすごい事で、その重要度はダ○まち位の高さです。

 

 待望となるキリィちゃん第二の呪文ですが、今パートはレベルについての説明回なのでスルーです。

 この新呪文ですが、原作のように【魔物が自身に眠る“何か”への気付き】では増えたりしません。もしそうなら攻略wikiみてれば勝手に呪文が増えていく珍事が起こります。悲しいけれどこれ、ゲームなのよね。

 

 という訳で、それが視覚化されたものが【レベル】と【経験値】という訳ですね。

【経験値】を稼げば【レベル】が上がる。自明の理です。そして経験値の稼ぎ方は『魔物との戦闘』『修行』でもあがりますが微々たるものです。【戦闘獲得経験値5倍】の固有スキルを持つバリーや【修行獲得経験値10倍】のチート固有スキルを持つデュフォーが仲間にいない限り、当てに出来ません。

 

 一番の経験値稼ぎはそう……『好感度の上昇』です! 

『魔物』『本の持ち主(パートナー)』『原作登場の名前付キャラ』にはそれぞれ好感度が設定してあり、彼らの好感度上昇時に経験値が入ります。因みに最高値を更新した時だけですので、上げて下げてを繰返しても無意味です。

 実際に私自身も試してみました。目のハイライトがイベント毎についたり消えたりするのを見て最初は笑っていましたが、検証を試みたティオが────

 

 

「私のそばにいてね ずっと、ずーっと一緒だよ」

 

「どこにも行かないで……あなたがいないと生きていけないんだから」

 

「私が消えちゃえばいいのかな? それであなたが喜んでくれるなら……」

 

「何で逃げるの? こんなに愛しているのに……」

 

「死んでも、ずっと傍にいるからね……」

 

 

 と様々なタイプのヤンデレを披露していき「あ、これヤバいやつや」と思った時には既に手遅れ(Nice boat)でした。いい思い出です。(トラウマ)

 

 話が逸れてしまいましたが、前回のおまけパートで好感度を稼いだ恩恵でレベルが上がってくれたようです。試走では()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だったのですが、戦闘による経験値が想像以上に多かったようです。嬉しい誤算ですね。

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 さて、皆様へのご説明も一段落した事で、そろそろお店で例えると常連として扱われそうな回数やってきているモチノキ町から本日もお届けします。

 

 今日は日曜日、町民の人達も今日は穏やかに日々を過ごしています。

 

 キリィちゃんもほもくんに遊びに行こうと言われ軽いショッピングの後、とある喫茶店で休んでいます。お洒落な喫茶店、陽射しの当たらないテラス席で優雅にお茶をする美少女。うーん、実に絵になります。

 ちなみにキリィちゃんの今日のファッションはいわゆる『森ガール』、ワンピースとカーディガンを合わせベレー帽を被ったものになります。ちょっと古くない? と一瞬思いましたが発売当時は2008年。丁度流行の最先端だったのでしょう。時代を感じます。

 

 

「キリィ、飲み物は何がいい?」

 

「ミルク、もらう」

 

「フフッ、今日は機嫌がいいみたいだね。今日の服もすごく似合ってるよ」

 

「うん、ありがと」

 

 

 ミルクでも貰おうか。こっそり入れる名台詞に走者も満足です。

 ケーキにホットミルクをチョイスしたキリィちゃんは視線をほもくんの奥に向けます。その喫茶店向かいには『モチノキ町立 植物園』の入り口があります。

 

 

「清麿ー! 見えたのだ、あれが“しょくぶつえん”というモノなのか?!」

 

「天下の往来で大声で叫ぶな! もう入るんだから、中では静かにしてろよ」

 

 

 そう、本日は原作において植物を操る魔物『スギナ』とガッシュの戦いがあそこで行われます。それを見越してこの喫茶店を見つけ、さりげなーくほもくんを誘導したんですね。背を向けてメニューに夢中なほもくんはまだ気付いていないので、い~いタイミングになったら教えて植物園前待機出来る様にしましょう。

 

 ちなみにスギナは本の持ち主(パートナー)『春彦』と植物園へ深夜に忍び込み、日夜呪文の練習をしていました。その意気やよしですが攻撃のマトに他の樹木を傷つけたり、練習と称して一般人に対して呪文を使い痛めつけるという外道の手本のようなムーブを行います。

 

 

 

 

 ……え? 細川と同じくそのムーブをキリィちゃんがするのかって? 

 やろうと思えば可能です。毎晩植物園で心の力を使い果たすまで練習している奴等に襲い掛かれば楽勝で呪文を複製(コピー)出来るでしょう。

 ですが今回、それはしません。というか出来ません。

 

 ここで先程話した『好感度』に戻るのですが、春彦のムーブは『意図的に一般人を害する』事を『清麿達の目の前』でやります。これは原作でこいつ等しかせず、清麿激おこ要素のダブル役満です。

 他の魔物は『害そうとしたけど未遂』『攻撃に巻き込んでしまっただけ』『たまたま邪魔だった』という情状酌量の余地が、シャボン玉の膜程度ですがあります。

 

 なのでもし春彦ムーブをキリィちゃんが行った場合、ほもくんの『好感度』が修復不可能な所にまで落ち込みます。【混沌・悪】の本の持ち主(パートナー)でもない限りSAN値がやばい事になるので【中庸・善】のほもくんには耐えられません。というか絶えます。

 具体的にいうと、このタイトルが『がっしゅぐらし!』になり元就くんは『もとな・りーさん』へと暗黒進化を行う位の惨事です。(1敗)

 

 めぐねえの如く人畜無害なキリィちゃんにそのムーブはアウツ!です。(お前はゴリラ(くるみ)だろ)

【brave heart】の流れない進化なんて認めませんからね!(無印厨の鑑)

 よってまだ春彦には手を出していません。奴は外道の塊ですが、その戦闘はガッシュの成長に多大な影響を与えますので、原作チャートを進める為には事前排除は不可能です。今回のチャートは介入タイムの調節が非情にシビアですが、その分やり甲斐もあります。絶対に成功させてみましょう。(再走はしないスタイル)

 

 

 

 ……………………

 ………………………………

 ………………………………………………

 

 

 ほもくんとのお茶を楽しみ、植物園のロビーで準備しつつ待機していると、事態が動き出しました。

 強い魔力を感じます。呪文を使い一般人へ襲い掛かったという事でしょう、すぐに中に入ると共に【気配遮断&隠密】をほもくんと発動します。

 スギナは『気配感知:植物』を持っており、魔物だけでなく一般人の位置も知覚出来ますが、精度は低く植物を通して探るので戦闘中は使えません。ほもくんの【隠密】でも戦闘を離れて伺う程度なら問題ないでしょう。

 

 

「元就。お願い」

 

「わかった。《ピルク・ドルク》!」

 

 

 複製(コピー)していた(ゴフレ)の強化呪文をキリィちゃんにかけます。

 全身を石の鎧が覆っていきます。四足歩行の(ゴフレ)が使った時は岩の恐竜を思わせるかのようなデザインでしたが、人型のキリィちゃんにかけるとゴーレムみたいな見た目になりました。

 ん~、これはアーマー進化かな? それともスピリットエヴォリューションというべきか(日曜朝9時脳)

 でもどちらかというと、特撮の雑魚敵っぽく見えてしまうんですよね。別に禁断の果実をもぎとったり、メダルが核になってたり、周囲がどんよりしたりはしませんが。

 

 

 この姿はある種の保険です。全身を石の鎧で覆ったこの状態でキリィちゃんだと判断する事は不可能です。ガッシュや清麿に見つかったとしても、これでごまかせる訳ですね。あったまいぃ♪ 

 

 

「……! 《ザケル》!」

 

 

 おっ。木の根っこに巻きつかれ上空に吊られていた一人が、電撃により根を焼かれ解放されましたね。あの方向から見える丘の辺りに……いました、スギナの本の持ち主(パートナー)春彦です。

 

 清麿は解放された知り合い『木山つくし』を背負い、作戦会議のため激しい怒りを抑え抗議するガッシュを掴みつつ一旦は退却する筈ですが……よし! 原作通り進んでいますね。

 

 

 さーて、戦闘開始といきますか! 

 

 

 

 

 ──────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 ────「《ザケル》!!こい、ガッシュ!」

 

 

 ガッシュから放たれる電撃が、空中に捕えられたつくしを木の根っこから解放する。そのまま俺はつくしを背負い、ガッシュの首根っこを掴みながら相手から逃げ出す。

 

 

「清麿?!離せ。離すのだ、掴まれていなくともわかっておる!!」

 

 

 ガッシュから抗議の声があがるが離す余裕なんてない。俺は沸きあがる憤怒を抑えるのに必死だった。

 

 

 ……………………

 

 

 

 植物園の入り口のロビーにやってきた。ここは入り口に近いし植物もここまでは生えていない。

 

 奥にあった待合室に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ので、そこにつくしを寝かせた。他の救助者も助け次第、此処に運んでくれば安全だろう。

 

 そこまで確認した俺は、ガッシュに向き直る。

 

 

 「ガッシュ、よく聞け。今回の相手は一筋縄では行かない。戦闘力がわからない上に、植物を操る敵と植物園で戦うのは圧倒的に不利だ」

 

 「ウヌ!だが清麿、我々は決して負ける訳にはいかぬ。その為にこうして一度引いてつくしを安全な場所へ運び、奴等を倒しにいくのであろう?」

 

 

 ガッシュが決意を込めた顔でこちらの意図を読み取ってくる。てっきり俺の行動に抗議し何のつもりなのかと聞いてくると思っていたが、先日のブラゴとの戦いでガッシュもこの魔界の王を決める戦いにおける覚悟が決まっていたようだ。

 

 

 「その通りだ。俺達は絶対に負けてはいけない、絶対に奴等を許しちゃいけないんだ!」

 

 「ウヌ。なぜ魔界の王を決める等というバカな戦いに、なんの関係もない者達が傷つかねばならぬ!」

 

 「あぁ、だからこそガッシュ。お前が守るんだ。お前の友達である『あの女の子』と同じ様に、他人を傷つけても何とも思わないクソ野郎共から守り抜くんだ!」

 

 「ウヌ!!」

 

 

 ガッシュには『守る心』を求めるつもりだった。この戦いで巻き添えになった人達全員を助け出す為。

 

 だが、そんなものは俺が言うまでもない事だったらしい。

 

 

 「今からガッシュに求めたい事は1つだけだ。今から言う事をよく聞いてくれ」

 

 




筆者は進化するなら『Believer』をかけながら進化したいです。

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