金色のガッシュ!!称号『覇道の王』獲得原作ルート   作:シグアルト

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 この話は本編の「5.vsレイコム」まで読了している前提での話となります。




④キリカの招待・ハイド編

 

 

 

 

 

 

《ここは ガッシュカフェ

 魔物達がお茶を楽しみ お喋りに花を咲かせる社交場です》

 

 

《ですが 今回お客様を招待するのは私ではなく────》

 

 

 

「私。キリカ・イル」

 

 

《そう 私はガッシュカフェという “空間”を提供するだけです》

 

 

 

 

「おいおいおい、一体全体何処だよこりゃ。いきなり気が付いたらこんな所にいてワケわかんねぇよ。なろう転生じゃねぇんだぞ」

 

「落ち着け『泳太』。店の形がガッシュになってる、恐らく俺の知ってる場所の筈だ」

 

「その通り」

 

「……お前、魔物か」

 

「魔物? って事は敵か『ハイド』!」

 

「だから落ち着け、泳太」

 

「その通り」

 

 

 

 

 

《今日のお客様は ハイドです》

 

 

 草原の広がる一角にある、ガッシュの顔を模した佇まいの店。

 

 そこに何かの意思で誘われやってきた栗色の短髪と鋭い目つきが特徴的な魔物ハイドと、その本の持ち主(パートナー)泳太。周囲の状況を読み取り落ち着き払っているハイドと引き換えに、泳太はしきりに周囲を見渡し、キリカが魔物とわかると戦闘態勢に移ろうとさえしていた。

 

 

「キリィの言う通り、少し落ち着け。相棒も困ってるだろうが」

 

「! お前、そいつの本の持ち主(パートナー)か。戦うってんならやってやるぜ」

 

「……話聞いてないなこいつ。まぁいい、ほらよハイド」

 

「悪いな。本当なら泳太が運んでくるものだったんだろ?」

 

「今回は特別だ。礼はいいがキリィの進行の手助けをしてやってくれ」

 

 

 

 執事の装いをした元就が運んできたのはハイドの好物の数々。

 

 この異空間に慣れてきたのか状況を理解したハイドが軽い謝罪を行うも、元就は気にしてないと首を振る。キリカは無表情のままその様子を見守っており、騒いでいるのは泳太一人だけであった。

 

 そしてハイドは運ばれてきた好物の一つ、クリームソーダを口にしながら、キリカへと問いかける。

 

 

「それで……、今回は何の用で俺達を呼んだんだ?」

 

「これ、一緒に見る」

 

 

 そう言ってキリカが取り出したのはノートパソコン。画面には既に電源が入っており、とある動画サイトが表示されていた。牧歌的な空間の中に突如現れた現代機器により、泳太の関心がそちらへと向く。

 

 

「……ん? これニヤニヤ動画じゃねぇか。恵ちゃんのライブ映像とかあるからよく見るぜ」

 

「これは映像を見るものなのか。タイトルは……『【実況プレイ】金色のガッシュ〈覇道の王〉原作ルート番外編』? 知ってるか、泳太」

 

「いや、聞いた事ねぇな」

 

 

「そうか。金色の意味がわからないが『ガッシュ』と書いてあるという事は、アイツに関しての動画という事か? いいだろう、付き合ってやるよ」

 

「ふーん、あいつのねぇ……つまんなそうだが、一応見てやるか」

 

「それじゃ、スイッチオン」

 

 

 本編においてガッシュに引き分けたハイドは興味を惹かれ二つ返事で了承する。泳太も横柄な態度を取りつつも、浅くない因縁の相手に関する事と知り演技臭く渋々頷いた。

 

 そしてキリカがスイッチを入れると、紫色の髪を想像させるスレンダーな女性の声で動画が再生され始める─────

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 はい、皆様おはようございます。

 番外編でも変わらず美少女な大人気魔物キリィちゃんです。

 

 今回はまさかの公式アップデートにより追加された“アニメ化パッチ”を適用して遊んでみたいと思います。

 これは言葉の通りアニメ版【金色のガッシュベル!】のみに登場した魔物や付随するイベントが発生するようになります。アニオリについては賛否両論ありますが、導入せず遊ぶ事も出来ますので単純に選択肢が増えたという点を喜びましょう。

 

 ですがこのパッチ、本編には一切導入致しません。(鋼の意思)

 というのもこのパッチを当てて何回か試走した結果、ほとんどが“ファウード編”で終了となる『俺たちの戦いはこれからだ』エンドを迎えてしまいます。

 覇道の王獲得はクリア・ノートとの邂逅が必須条件のようで、ファウード編で終わった場合この称号を取る事はできませんでした。魔界の王はまだ決まってないからね、シカタナイネ。

 

 

 しかし折角のアップデートなのでスルーするーのは勿体なさすぎるーので、番外編として遊んでいきたいと思いまするー。(隙あらば激ウマギャグを盛り込む勇気)

 このパッチは既にあるセーブデータにも適用する事が出来るようなので、使用キャラはキリィちゃんのままです。この辺はかなり良心的ですね、これはいいものだぁ。

 

 とはいえ最新版のデータを使うと、時間軸的に既に敗退しているアニオリ魔物はもう登場しないので過去のデータを掘り出して適用させたいと思います。(毎回セーブ場所を変えているゲーマーの鑑)

 

 

 今回はガッシュ君の初期イベントを発生させたいので最初の最初、レイコム戦終了時点でのデータを使っていきます。《第一の呪文》でレイコムの呪文を『複製(コピー)』しているので戦力は整っているのが素晴らしいですね。

 

 ではイクゾー、デッデッデデデン! (謎SE)

 

 

 

 

 カーン(暗転)

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 はい、レイコム戦が終わり自宅に戻った翌朝からゲームが開始しました。

 本編では清磨がガッシュを連れ、銀行強盗にガッシュの電撃(ゴッドハンドスマッシュ)を浴びせ成敗! するイベント発生まで数日待ちの状態でした。

 

 ですが、今回はすぐにモチノキ町へと向かいます。狙うはガッシュと清磨の出会いの当日ですからね。

 おら、早く準備するんだよ。ほも野郎! (容赦ない罵声)

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれキリィ。着ていくように言われた燕尾服がまだクリーニングから戻ってなくて……」

 

 

 いるか、そんなもん! (熱い掌返し(ウイガル)

 誰だ、そんなどうでもいい服着るようにいった馬鹿は!! (素早い責任転嫁(ラシルド)

 

 今回はオリチャー名【俺が細川だ!】はやらないので、ほもくんは普段着で問題ないです。さっさとモチノキ町へ向かいましょうねぇ

 

 

 

 

 …………(少女移動中)

 

 

 

 

 はい、到着しましたモチノキ町です。

 早速、清磨が通う学校の屋上へと向かいたい所ですがひとつ注意したい事があります。それは『《気配遮断》と《隠密》を切らさずに移動する事』です。

 

 原作モードだと問題ありませんでしたが、アニメモードですと『とある魔物』が空中を飛び回っている事があります。彼等に魔物感知能力はありませんが、目視で発見されると襲撃されてしまうんですね。

 勿論そのまま戦って倒す事も出来ますが、このシリーズは“原作ルート”を称していますので、こちらも『原作(アニメ)ルート』を狙っていきますよ。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 ─────「正義の味方作戦だぁ? 人を馬鹿にして覚悟はできてんだろうな、高嶺」

 

「やばい……金山のやつ、マジで怒ってんぞ」

 

「た、高嶺君……」

 

 

 

 はい、間に合いました。場面は学校屋上です。(気配遮断&隠密発動中)

 水野さんのカツアゲに勤しみ、清磨をディスっていた金山君に説教をかましていたガッシュ君。その真っ直ぐさに心を打たれた清磨が助けに入りますが

 

「俺をぶちのめすだと? その幻想をぶちころす!」

 

 と逆に金山君にそげぶされボロボロの状態です。通常であれば清磨の閃きが起こるまでガッシュ君が人柱となりますが、アニメモードはここから分岐が入ります。

 

 

 

 

「大丈夫だ、新たな作戦は考えてある。名付けて【てんにおいのり作戦】。さぁ天に向かって助けをお願いするのだ!!」

 

「んなもん来る訳ねーだろ!!」

 

 

「あっ、来たぁ」

 

「へっ? 水野、何言って─────」

 

 

 

 

「イヤッッホォォォオオォオウ!」

 

 

 

 

 イヤッッホォォォオオォオウ! (便乗)

 ほんとに空からローラーボードに乗って飛んで来ましたね。金山君の顔面に着地してそのまま3人の周りを滑っていきます。

 

 そしてここで非常に貴重。水野さんの純白の聖域が風にめくられ見えるというお色気シーンが入ります。彼女は子供っぽさを前面に押しだしたキャラですが、慌ててスカートを抑える愛い姿がヒロインらしさを出していい感じですね。まぁメインヒロイン枠はティオと恵さんで固定ですが。(無情な宣告)

 

 

「俺は強いんだぞ。欲しいものは必ず手に入れる、だからお前は俺の彼女になるんだ」

 

「い、嫌ぁ!」

 

「水野!」「スズメ!」「俺を無視するんじゃねぇ!」

 

 

「《ジキル》!」

 

「うわあぁぁぁぁ!」「ヌァァァァァ!」「ぐわあああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 水野さんに対し押しかけ彼女にして世話をやかせようとする、変質者ムーブ全快の男。

 ガッシュ君達を呪文で起こした突風で吹き飛ばした事からわかるように、彼が今回紹介するアニオリ魔物の本の持ち主(パートナー)『泳太』くんです。チャラい若者、という言葉を体現したかのような少年です。長髪を後ろでまとめているのが、軟派な印象を濃くしてますね。

 

 そして彼の影に隠れるようにして佇んでいるのが魔物の『ハイド』です。彼は固有スキル《同化(風)》を 所持しており空中浮遊や瞬間移動、気配遮断が呪文なしで可能です。

 レイコム&細川ペアは細川くんが初戦らしからぬ強さでしたが、こちらは魔物のハイドの方が高レベルになってます。本の持ち主(パートナー)が快楽目的の小物なので、こちらのペアの方がやりやすいとは思いますが。

 

 

「負けるかぁ! ウワァアアアアアアアアア!!」「ガッシュ!!」

 

 

 おっと、ガッシュ君が再度突進していきますね。ここ、介入ポイントです。

 このまま放置していると、清磨が赤い魔本と呪文の関係性について「あっ(察し)」となってしまいます。この戦闘はチュートリアル扱いなので清磨が《ザケル》を放った瞬間、強制終了となるんですね。

 ハイドをここで逃がさないようにしましょう。このイベント以外だと、ハイドとはランダムエンカウントでしか戦えませんので。

 清磨がガッシュ君をかばう事によるヒントを与えない様にするため、キリィちゃんが突風で吹き飛ばされそうになるガッシュ君を受け止めますよ。

 

 

「ウヌ?! お主は?」

 

 

 ナイスキャッチ。ガッシュ君を受け止めることに成功しました。

 あ、ほもくんは隠密のままそこで待機ね。心配だからって出てきたら許さないから(本編の失敗をつつく屑)

 

 よしよし、ガッシュ君。大丈夫かね。まずは落ち着くんだ。

 

 

「お主、何故私の名を?」

 

 

 あっ、また名乗ってもいないのにガッシュの名前呼んじゃった。(ガバを繰り返す屑の鑑)

 まぁこの話は続かないし《ガッシュを知る謎の美少女》という事でスルーしとけばえやろ。(適当)

 

 

「何だお前。ガキが出てくるなよな」

 

 

 魔物の事を知らない泳太くんは裏路地に出てくる不良のような三下感を演出してくれます。まぁ、挨拶代わりにやっちゃいますか。

 

 

「《ジキル》!」「《ピルク・ギコル》」

 

 

「何?!」

 

 

 突風が巻き起こりますが、氷柱を地面から出現させて風圧を防ぎます。細川君がやっていた応用技ですね。

 わかりやすく狼狽する泳太。ホンマに小物やなアンタ(唐突な関西弁でディスるスタイル)

 

 まぁいいです。さっさと終わらせましょう。

 ハイドは風を操る魔物。不利と悟るとすぐに逃げます。倒すなら短期決着ですよ。ダッシュダーッシュ! 

 

 

「く、来るな! 《ジキル》!」

 

 

 来ました、過去最大の突風です。目を開ける事すら困難ですね。

 この風はティオの《セウシル》の様に、空間そのものを守らない限り防げません。《ラシルド》だと竜巻に吹き飛ばされる障子のように、盾ごと吹き飛ぶその姿は非常にシュールです。

 今回、キリィちゃんは盾の呪文を持ってないので別の手段で防ぎましょう。ほもくーん

 

 

「《ピルク・フリズド》」

 

 

 はい、地面に接している対象を氷漬けにする呪文を()()()()()()()()()かけます。これにより地面に密着するので、キリィちゃんは吹き飛びません。

《竜巻》の性質を持つ《ウイガル》だと地面ごと吹き飛びますが、《突風》の性質の《ジキル》には地面を直接狙わない限り破壊する力はありません。よってこの方法でやり過ごす事が可能です。

 

 そして、風が弱くなってきた所で氷漬け解除。泳太くんの奥にいるハイドに向かってぇ~~~~

 

 

 

 

 

 キリィちゃんパアアァァァァァァァァァァンチィ!! 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 やりました。(事後報告)

 

 これにてアニオリ魔物『ハイド』の攻略完了です。彼はこのタイミングで倒しておかないと、モチノキ町に滞在している間は常に接敵の可能性があるので、アニメモードのRTAを目指す方はチュートリアル戦闘で排除しておくのがおススメです。

 

 ……ガッシュ達へのチュートリアルにならないって? 知らんな! 

 

 

 まぁそんなこんなで、今回は終了となります。

 また次回、お会いしましょう~~~

 

 

 

 

 

 

 ──────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 ─────「何だコレ」

 

 

 映像を見終わったハイドと泳太。だが二人は消えたディスプレイを見つめながら頬をひきつらせた表情で固まっていた。

 

 

 

「……おい、泳太」

 

「……なんだよ」

 

「何かオレに言う事はないのか?」

 

「ある訳ねーだろ! こんなのただの捏造だろ、じゃなきゃ俺がチュートリアル扱いで負ける訳ねー!!」

 

「いや、あの頃のオマエだったらこんな展開になってたんじゃないのか?」

 

「ぐっ…………」

 

 

 容赦ないハイドの言葉に詰まる泳太。

 そう、泳太は二度ガッシュと戦い「強くなりたい」という純粋な気持ちを思い出すまでは、呪文の力に溺れた愚者でしかなかった。

 今でこそハイドと正しい関係を築けているが、当時の自分だったら動画の様になっていたかもしれないという指摘を覆す事は出来なかった。

 

 

「わかったよ。あの時は悪かったと……思ってる」

 

「……フッ。あぁ」

 

「な、何だよ。変な笑みを浮かべやがって」

 

「なに。珍しいものを見れたなと気分が高揚しただけだ」

 

「う、うっせ」

 

 

 頬をほんのり赤くしながら、そっぽを向く泳太。それを微笑を浮かべ横目で見るハイド。

 自己中心的な本の持ち主(パートナー)と、それに愛想をつかした魔物。かつて破綻しかけていた関係は、今ハッキリと『絆』が感じ取れるまでになっていた。

 

 そんな二人を見つめているキリカ。

 

 

 能面である筈の彼女だが、その顔にはありありと他者を愛しむ表情が表れていた。

 

 

 

 

 

《今日も平和な ガッシュカフェ

 

 この戦いは魔物だけでなく、本の持ち主(パートナー)にも成長を促す事が出来たようですね》

 

 

 

 

 

《さて 次回のお客様がいらっしゃるかは

 

 招待者である キリカ・イル次第といったところでしょうか》

 

 

おまけパートはどうだった?

  • 面白かった、他のも見たい
  • さっさと本編進めなさいよ、このクズ!
  • 完結後なら見たいと思う
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