金色のガッシュ!!称号『覇道の王』獲得原作ルート   作:シグアルト

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 11ヶ月ぶりの投稿。
 沢山の小説を読んだ成果が出たら嬉しい、腕が鈍ってたらしょうがない(鋼メンタル)




39.息子(ボーイ)

 

 

 

 

 はい、皆さまおはようございます! 

 

 久しぶりな気がするけど、全く気にしない《マ・セシルド》メンタルの超美少女魔物キリィちゃんです。(これを読んでいる皆様の寛容さは《チャージル・シン・セシルドン》級)

 

 まずは前回の振り返りですが、電信柱ヘアーのダニーボーイ君とゴルドーおじいちゃんに協力し、無事野性の強盗団からシェミラ像を奪い返す事に成功しました。どんどんぱふぱふー! 

 まぁ原作ルートでは非常に珍しい《対一般人のみ》の戦いなので、呪文ありルールで負ける方がおかしいんですけどね。

 

 

「無事に像が戻って何よりじゃな、不甲斐ないダニーボーイに代わり礼を言うぞ」

「チッ」

 

「い、いえ。キリィに呼ばれて事情を聞いた時は驚きましたけど、解決したなら何よりです」

 

「ウムウム、二人のおかげじゃな。不甲斐ないダニーボーイだけじゃシェミラ像を取り戻せたかどうかすら怪しいわい」

「……チッ」

 

「そ、そんな事は……。キリィはともかく自分はゴルドーさんと一緒に隠れていただけなので」

 

「ハハハッ、謙遜する事はない。君の動きはワシの目ではおいつけなんだ。あれが日本の“ニンジャ”という奴かの。()()()()()ダニーボーイとは大違いじゃ」

「…………チッ」

 

 

 

 何この重苦しい空気。

 

 現在、シェミラ像を取り戻した帰りの車中です。

 後部座席で本の持ち主(パートナー)二人がキリィちゃんを挟み、和気あいあい(?)とした会話をしています。ダニーボーイ君が時折それに舌打ちで返しつつ運転している状況ですね。ボーイ君(悪意のある略称)の見た目はいいとこ中学生程度、人間年齢に換算しても15歳なんです。その事を全く気にしない本の持ち主(パートナー)は大丈夫なんでしょうか? 

 

 

 

 

 大丈夫でした。

 

 現在高速道路を走行中です。すれ違ったパトカーも何のその、高速入口の料金所スタッフも華麗にダニー君のビジュアルをスルーして手続きしてました。ちょっとそれでいいんですかスタッフゥゥゥゥ!! 

 

 

「キリカと言ったか、お主は何故ダニーボーイと一緒にいたんじゃ?」

 

 

 おっと、ほもくんに対応を押し付けていたおじいちゃんの興味がこちらに向きました。こっち見んな(塩対応)

 

 

「シェミラ像を見に来たんだよ、じじい」

「実は一般公開がまだだって俺もキリィも知らなくて……」

 

 

 ボーイ君とほもくんが説明してくれます。キリィちゃんの口下手をボーイ君も理解している故のフォローですね。こういう所が頼れる兄貴分っぽいんだよなぁ。

 

 

「ほぅ、芸術に興味があるのか。よいぞ、少し見せてやろう」

 

 

 そう言いながら助手席に置いてあるアタッシュケースからシェミラ像を取り出すゴルドーおじいちゃん。

 運転中の車中で彫刻取り出すとか危機管理能力どうなってるんでしょうね。こういう迂闊な所がボーイ君と似ているのかもしれません。

 

 

「これは……すごいな」

 

 

 ……すごい彫刻だ。

 このたわけめ! (一人ノリツッコミ)

 

 このシェミラ像、データ的には何の効果もありません。ただの記念品ですね。クエストクリア時EXP+50くらいの存在価値だと思います。(適当)

 とはいえ、アイテム画像を見るとただの石の彫刻なのに後光がさしていたり『コオオオォォォォォ』とかいう謎の効果音が出ているので、『某うまのふん』の様に活用法はないのかと色々試した結果……やっぱり何もありませんでした。残念! 

 

 

「どうだ、気に入ったか? キリカ」

「…………ふつう」

 

 

 当然、《能面》《口下手》標準搭載のキリィちゃんにはボーイ君の言葉に精一杯の忖度をかけた返答でこのレベルです。ショウガナイネ。

 

 

「ムゥ、キリカのような小さい子には早かったか」

 

「す、すみません。ゴルドーさん。何かすごそうな事は俺にもわかるんですけど」

 

「気にすんなよ、元就。こんなもんの良さがわかるのは、じじいみたいに枯れ切ってからだって」

 

「やかましい! 芸術は感性と経験次第じゃ。お前こそ至高の芸術の数々に触れておきながら、それを理解しようともせんとは嘆かわしい」

 

「へッ、俺にも好みってもんがあんだよ。キリカ、今度お前にもわかるような簡単な美術品を見せてやるよ」

 

「フン、若造(ボーイ)がいっぱしの兄貴分気取りか」

 

 

 打てば響くボーイ君とゴルドーさんの軽口の応酬が行われる車内。

 言葉だけ聞けば険悪なやりとりに思える内容も、ゴルドーさんは非常に楽しんでいるのが緩んだ頬からもわかります。わかるわかる、お気に入りの人ほど茶々をいれたくなるよね。

 

 ですが、和やかな雰囲気はここで終わりです。さっさと進めろって声も聞こえるからね。

 

 

 

 

「ったく、じじい。いい加減に……ッ!!」

 

「なっ!? 前のトレーラーがパンクを起こしてスピンを!!」

 

「全員何かに掴まれ!! うぉおおおおおおおおお!」

 

 

 横向きになり進路を塞ぐトレーラー。

 ブレーキをかけつつ側面から当たる事で正面衝突を避けるドラテクはさすが兄貴分といった所ですね。騎乗スキル持ってそう。

 

 

「な、何とか止まったようじゃな」

 

「!? いやまだだ! トレーラーの荷の石柱が倒れこんでくる!」

 

「キリィ、ダニー。早く車外へ! ゴルドーさんは俺が」

 

「あぁ、キリカ早くしろ! 外に出るぞ!」

 

 

 ここで外に出る事を促されますが、チャンスタイムのお時間です。

 

 ゴルドーおじいちゃんは衝突の衝撃でふらついている為、魔本を手放している状態です。おじいちゃんはほもくんに抱えられ脱出できるので問題ありませんが魔本とシェミラ像を車内に残したまま脱出してしまいます。

 シェミラ像にかける思いを知るボーイ君は、像を残して脱出する事を良しとせず一人で石柱を支え時間を稼ごうとするんですね。これぞ本場の「俺に任せて先に行け」スタイル。

 

 なので、逆に考えるとここが魔本を決して手放さないおじいちゃんから魔本をパk……お借りする絶好の機会という訳ですね。まぁ返さず燃やすんですけど。(鬼畜の所業)

 という訳でここで魔本を回収します。今ならこっそり燃やしても事故が原因だと思われるのでオトクです。

 回収するにはQTEに成功する必要があります。難易度はキリィちゃんの知力と乱数、まぁ数多の修行で知力も上がったキリィちゃんなら余裕ですね。

 

 パイナップルサラダ食べながら田んぼ入ってくる(フラグ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……………………

 ………………………………

 ………………………………………………失敗しました。(最速フラグ回収)

 

 

 オィイイイイイイイイイイイ!!!? 

 なんだあの超絶難易度は! 乱数仕事しすぎやろ!! 

 

 ここのQTEは何度か試走した時には問題なく成功していたので油断していました。乱数の幅がかなりでかいみたいですね。

 恐らくやり直してもう一回挑戦すれば簡単にクリアできるでしょうが、これも一興。突き詰めたRTAではない以上、詰んだ時以外のやり直しはしないという信条なのでこのまま進めたいと思います。

 

 それに魔本を持っていく判定に失敗したとしても、シェミラ像を持っていけばボーイ君がここに居座る理由もなくなるので、本がペチャッ(優しい表現)となり戦い継続不可能と魔本側に判断され自動焼却が入ります。撃破と判定されるか微妙ですが、ポイントは多分入るのでそっちを狙いましょう。

 

 では早速、今度はシェミラ像に対してQTEを……

 

 

「キリィ! 早く車外へ!!!」

 

 

 あ──────────、ほもくんいけません。あぁあ────────────。

 

 ゴルドーおじいちゃんを持ち前のジツ(すばやさ)で安全地帯まで避難させた後、速攻で戻って来たほもくんに抱えられ強制脱出装置されました。手札に戻されます。

 シェミラ像だけ救出するとダニーボーイ君の「シェミラ像は無事だぜ! (ドヤァ」→体がスーッ(魔界へ送還)というコントのような脱落が見れたのですが、非常に残念です。是非見て欲しいので、持ってない方は買って下さい。(唐突なダイマ)

 

 

 

「が……! がぁ……ぐ……!」

 

「ダニー! 大丈夫か?!」

 

「ぁ……もんだ…………いね……ぇ」

 

 

 倒れこんできた石柱を車の屋根を突き破って支えるボーイ君。ここに来てやっと他の皆もシェミラ像の事を思い出します。おっそーい! 

 

 

「おいキリカ。俺ごと……()()、吹っ飛ば……せるか?」

 

 

 石柱の破壊をお願いするボーイ君。

 原作ではガッシュと二人がかりでも持ち上げられない超重量なのでキリィちゃんでも厳しい、ゆえのぶち壊しを懇願してきます。ただの石柱なので二次被害もありませんからね。

 本当は魔本回収するかペチャッ(優しい表現)がよかったんですけど、仕方ありませんね。QTE運を恨みつつ対応しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 ─────────────────────────────

 

 

 

 

 

 ────────────────「早く……早くしろ! このままじゃ像が下敷きになっちまうぞ!!」

 

 

 ヘッ、俺もヤキが回ったもんだ。

 

 俺にのしかかってくる石柱。両腕の感覚がなくなってきやがったし、膝はいまにも崩れ落ちそうだ。そんな状況にも関わらず、俺の頭は妙に静かで凪いでいた。自身の行動に内心で苦笑すら浮かべている。

 

 俺の足元にはシェミラ像がある。事故の衝撃でシートに挟まったせいで、力づくで持っていこうにも時間がなかった状況だ。像を守る為には、こうするしかなかった。

 

 

《「わぁーい! すっごくたのしみ!」》

 

 

 脳内に思い起こされるのは船で見かけた親子連れ。シェミラ像を見るのを楽しみにしていた。

 

 

《「例え子供のお守りだろうと、仕事ならばやり遂げる。でなければ、お主は永遠に半人前じゃ」》

 

 

 別にじじいの言葉に感じ入ったわけじゃない。

 

 

《「これは……すごいな」》

 

《「…………ふつう」》

 

 

 バックミラー越しに見た、あの二人の顔を思い出し自然と頬が緩む。

 

 そう、俺は─────あの家族にもあいつらみたいな思い思いの顔をしてもらいたいと思った。

 

 仕事の誇り? 奉仕精神? そんなモン、クソくらえだ。

 

 ただ、俺は…………

 

 

 

 

「この像を守る仕事をしてるんだよぉおおおおおおおらあぁああああ!!!」

 

 

 渾身の力を込めて石柱を持ち上げる。両腕を伸ばしきる事で、車と石柱に隙間が空く。これでキリカの奴は狙いが付けやすくなるはずだ。

 

 どんな呪文が来るかは知らないが、衝撃が来る可能性を考えて俺はそれに備えようとすると……

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだこれは?!」

 

 

 突如、車と石柱の隙間から大きな鎖が何本も生えてくる。

 

 慌てて左右を見るとその鎖は石柱をぐるぐると巻き付けていく。これが……キリカの呪文か!? 

 

 

「《クラリオ・イズ・マール・ピケルガ》」

code(コード)、《ディノ・リグノオン》」

 

 

 どうやら正解だったみたいだ。

 

 キリカの両手から先端に錨のついた巨大な鎖が何本も出ているのが見える。高速道路の端や比較的近くにあるビルに錨をさして石柱を持ち上げようとしているようだ。

 

 だんだんと俺の腕にのしかかっている重量が減っていく。どうやら、うまくいったみたいだな。

 

 

 

 

「キリカに借りが出来ちまったな」

 

 重量が完全に俺の腕から離れたのを確認し、ホッと安堵の息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 ──────────────────

 

 

 

 

 

 やりました。(ドヤ顔)

 

 

 はい、土木作業適正SSのロップスの呪文により石柱を車の脇へレッカー移動させました。ホンマコイツ便利やでぇ(ただしもう使えない)

 無事ダニー君も車から降りてこっちにやってきましたね。原作では至近距離で《ザケル》の余波を受け、バラバラになった石柱の破片が降り注いだせいでボロボロでしたが、今回は支えただけなので見た目はかなりマシです。

 

 

「フン、年寄りをひやひやさせおって。寿命が縮んだらどうするんじゃ」

 

「ンだと、じじい! 苦労してシェミラ像を守り切った奴に対してかける言葉がそれかよ!!」

 

 

 ゴルドーおじいちゃんも原作とは違う塩対応。ほんま苦労人やでぇ

 ただダニーボーイ君は気が付いていませんが、ゴルドーおじいちゃんは今までで一番うれしそうな笑顔を浮かべています。さぁ、弾幕の準備しなきゃ

 

 

「フン……『守り切った』か」

 

「何だよ。文句でもあるのかよ」

 

「そんなもんある筈なかろう。美術館へ行くぞ()()()、警察が来る前にシェミラ像を安全な場所に置いておかねばな」

 

「!! じじい、今!」

 

「どうしたダニー。さっさと準備せんか」

 

「……若造(ボーイ)はどうしたんだよ」

 

「今の貴様に若造(ボーイ)などと呼べるか。─────成長したな、我が息子(マイボーイ)

 

「!!」

 

 

 

 

 

 282828282828!

 ツンデレ乙!! 

 すれ違い親子の解消シーンを見るかのような感動がそこに繰り広げられています。

 

 

 さて、それはそれとして魔本魔本。早くボーイ君もといダニー君の魔本を燃やさないといけませんね(まさに外道)

 事故のショックで魔本を失念している二人ですが、じきに思い出してしまいます。それまでに燃やしておけば「事故が原因で燃えてしまった」と勘違いし、親密度に影響を及ぼす事はないんですね。

 善良ロールをする時にはトラブルのどさくさに紛れるのが基本です。どんどん活用しましょう。(善良とはいったい)

 

 

 おっ、あったあった。

 後部座席の開いたドアから見える座席シートの上に紫色の魔本が置いてあります。ほもくんもダニー君の方に気を取られている今がチャンスです。(魔本)を燃やせ! 

 

 ライターを取り出して点火。魔本に近づけて──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまでだ。キリカ」

 

 

 …………あの。何でここに清磨(ピヨ麿)がいるの? 

 

 




 

◇◆◇◆その頃のガッシュ◇◆◇◆


「ヌァアアアアアアアアアアアアア!!」
「メルメルメルメルメルメルメ~~~~~!」

「ガフガフガフガフガフガフガファ─────!!」

「待ちなさいガッシュ─────!! キリカと何があったのか全部話してもらうんだから─────!」


「ヌァアアアアアアアア。ティオは、ティオは何か用事があったのではないのか──
?!」
「メルメルメルメル!」


「そんな事よりキリカの事よ!!キリカ!キリカ!キリカ!キリカァぁぁあああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!キリカキリカキリカぁううぁわぁああああ!!! 」
「ガフガフガフガフガフガフガファ─────!!」


「ヌァアアアアアアア──────────!!」
「メルメルメルメルメルメルメルメルメ~~~~~~~~!」


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